〇〇少女ワールド 2

渋谷かな

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共感少女

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「私とお友達になろうよ! アハッ!」
 真理亜、お友達100万人キャンペーン実施中。
「感情移入しやすい分かりやすいストーリー展開。」
 毀滅がウケたのは、それらしい。ジャンプだし週刊少年誌だし、子供向けということか。
「好きだ。」
「私も好き。」
「俺たち付き合おう。」
「はい。」
 これ分かりやすいストーリー展開。面白くとも何ともないアンパンマンと同レベルの会話。
「好きだ。」
「ごめんなさい。」
「どうして!?」
「私・・・・・・他に好きな人がいるの。」
 これも分かりやすい。でも面白くもない普通のドラえもんレベルの会話。
「感情移入しやすい分かりやすいというのは、誰にでも理解できる普通の会話ということか。」
 勉強になったというか、既にできているというか。
「ないのはコネだけとしておこう。」
 小さなことに悩まないで前に進むぞ! おう!
「君の悲しみは俺が斬る!」
 悲しみは英語読みで、サドネス。敵の名前には良い按配だ。
「風騎士、風侍、風の騎士、風の侍、風少女、風の少女、ウインド・ガール。風魔法少女、ウインド魔法少女、ウインド・マジック少女。ウインド・マジック・ガール。」
 肩書はこの中から選ぼう。
「アリアちゃんのお友達の魔法の擬人化部隊を格上げしてがんばって貰おう。」
 後は力押しできる所までキャラクターネームを考える。
「超能力少女の真理亜。」
「魔法少女のアリア。」
「風少女ウインド。」ウイリア?
「炎少女ファイア。」ファイリア?
「氷少女ブリザード。」ブリザリア?
「雷少女サンダー。」サンダリア?
 この調子なら押せるな!
「闇少女ダーク。」ダリア。
「魔少女デビル。」デビリア。
「悲少女サドネス。」サドリア。
 悪役少女もバッチリ。
「呪少女カース。」カリア。
「壊少女ブレイク。」ブレリア。
 過去の名前は忘れよう。うん。それがいい。アハッ!
「どうする? どうする? 最後は敵は男にして、愛で終わるか?」
「それとも女と男で競い合って、愛が生まれるのか?」
 おいおいでいいや。アハッ!
「全員から魔法を抜いてみた。うん、こっちだね。」
 そうじゃないと全員が魔法少女になっちゃうんだもの。
「敵の名前はスライム少女? スライム・モンスター? スライム・サドネス?」
 サドネスにしよう。敵の名前は悲しみ。人間が悲しみに取り憑かれて、人が人ではなくなった姿。
「化け物!?」
「あれはサドネスだ。」
「サドネス?」
「人間が悲しみに飲み込まれ、人間ではなくなってしまった姿だ。」
 説明としては長くもなく分かりやすい。
「そんな!? 化け物の正体が人間だなんて!? 信じられない!? 可哀そう!?」
 こんな言葉に人は感情移入する。
「あなたの悲しみは私が振り払う!」
 サドネスになってしまった人間から悲しみを斬って取り離したい。この想いに視聴者も読者も共感する。
「悲しい世の中だけど、人は悲しくないようにするために生きているんだ!」
 あ、分かった。
 結局、アニメや漫画が好きな人って、きれいごとフレーズが好きなんだ。盛り上がるし、引き込まれるし、ファンになる! きれいごとフレーズでいいんだ。アハッ!
 つづく。
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