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ポーちゃんママがキレる。
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「やってられない!」
いつにもなくポーちゃんママはキレキレだった。おはようして久々にネット小説投稿サイトを見る。
「この4月で、この私のここのライト文芸コンテスト作品を考える。5月に時代劇コンテストを考える。今朝見たら他で6月は異世界ファンタジーコンテストがあり、さらに他で異世界ファンタジーコンテストが大賞400万で開かれる。」
ポーちゃんママのスケジュールはツメツメであった。
「考えるだけで半年が終わってしまうわ!」
これでは「作家さんと編集くん」とやることが変わらないではないか。
「これなら自分で会社を作って、自分でコンテストを開いて、自分の作品に大賞を取らせる方が早いのでは?」
それをやっているのが出版社だな。公平な審査など行われていない。アクセス数が0がある以上、全ては読まない。最初っから誰が大賞を取るかは決まっているものが多い。拍をつけて自社の契約作家さんを売り出したいだけ。ということでコネの無い素人の作品など、自己満足の趣味でしかない。
この物語は、ゲーム会社関連のライト文芸作品である。
「おはよう! みんな!」
ポーちゃんママは研究所にやって来た。
「おはようございます! ボス!」
研究員たちが出迎える。
「どう? スケジュールがコミコミになって来たんだけど、大丈夫そう?」
「はい。面倒臭いのでゴットカードに当てはめて進めていくという方針が出たので余裕ですね。既に完成ですよ。」
「良かった。」
一安心するポーちゃんママ。
「後はストーリーを考えるだけですよ。」
「まだやないかい!?」
騙されたポーちゃんママ。
「この世に邪悪な人間が現れた時、正義の妖怪が現れて世界を救う!」
これがテーマ。
「でも、妖怪が人間を襲うだけでは面白くない。よくある話だ。」
「逆はどうです? 妖怪王の娘が人間にさらわれて、それを正義の妖怪が姫を取り返し、人間王を倒す。というのは?」
「本当にそのまんま逆だね。でも採用!」
「ええー!? いいんですか!?」
「いいんです。」
そうしないと前に進めないんだよね。
ピキーン!
その時、ポーちゃんママは閃いた。
「中国の昔の国の名前、隋とか唐を黒子の名前にすればいいのでは?」
しかしネットで調べるとややこしそうなのでやめた。
ピキーン!
その時、またポーちゃんママがまた閃いた。
「妖怪と侍忍者を戦わせよう。」
侍忍者は人間側だもんね。異世界ファンタジーになったら侍忍者を魔法剣士にでも置き換えよう。
ピキーン!
その時、またまたポーちゃんママが閃いた。
「悪い人間を作り、それを護衛しているのが侍忍者。」
ならボスは誰だ?
「陰陽師? 天皇?」
ネットで調べる。天皇一覧は使えるな。
「ラスボスは神武天皇にしよう。」
悪役が決まって一安心。
「とりあえず神武天皇は国中最近をバラ撒いた悪い人間にしておこう。」
これを一つにまとめるのが難しいな。
「神武天皇に仕える12人の侍忍者。しかし彼らはへっぽこだった。」
完璧。
「次にさらわれる妖怪の姫を考えなければいけない!」
お花の名前を姫の名前にしよう。
完成。
「よく来た。妖怪エクレアよ。」
エクレアはアカウント名。妖怪でも勇者でも現実世界でも、名前はエクレアになってしまう。
「人間にシンビジウム姫がさらわれた。悪い人間を倒して姫を取り戻してくれ。」
妖怪王が訴える。
「分かりました!」
「ラスボスの名前は・・・・・・神武天皇!」
異世界ファンタジーと時代劇の置き換えだけだが完璧。
「自分が妖怪になり、人間を殺しまくるダーク・ファンタジー物語。」
ピキーン!
その時、ポーちゃんママが何かを感じた。
「私のスタートは弱い妖怪からだ。」
ピキーン!
その時、ポーちゃんママが閃いた。
「これが半妖という奴か!?」
要するに弱い妖怪。
ピキーン!
その時、ポーちゃんママが閃いた。
「人間の妖怪でいいのか? お化け? 妖?」
「ウワアアアアア!? 苦しい!?」
私の名前はエクレア。私はある日、疫病に感染して命を落とすことになった。
「あれ? 死んでない?」
しかし私の体は目の前にあった。
「私はお化けになったのか?」
私は死んで人間から妖怪になった。
「これからどうやって死にながら生きればいいんだ!?」
私が途方に暮れていると妖怪求人の紙が飛んできた。
「求む! 侍忍者! 三食昼寝付き! これだ! 私のためにあるようなものだ!」
私は侍忍者になることにした。ポイントは飯が食べられることだ。
「えい! やあ!」
それから私は修練を積み侍忍者になった。
「妖怪王様の姫君が人間にさらわれたぞ!」
ある日、事件は起こった。妖怪王の娘のシンビジウム姫が人間にさらわれた。一部の人間は悪い存在である。
「姫をさらった人間は疫病の病原菌をバラ撒いて多くの人間を殺した神武天皇だ!」
「なに!? 私が死んだのはそいつの性だったのか!?」
細菌をバラまく危ない人間もいた。
「私が姫を助け出し! 悪い人間をぶった切る!」
こうして私の物語は始まった。
「お茶とお団子を下さい。」
茶店にやって来た私はいつものようにお茶とお団子を頼む。半分人間、半分妖怪の私は人間の様に暮らしていた。
「エクさん。いらっしゃい。」
馴染みの茶店ではエクレアでは西洋人ぽいのでエクさんと呼ばれていた。まるで助さん、格さんだ。
う~ん。何かが繋がらない。
時代劇コンテストの概要を見ても、江戸グルメ、推理捕り物だの、何ら他の作品と変わらん。
要するに時代劇ベースなら何でもありということだ。
う~ん。頭が痛くなってくる。
何のひねりもないが「人間が正義のヒーロー、妖怪が悪の勧善懲悪ストーリー。」でいいか。
そうしよう。考えると文字数が全然進まない。
「次回から時代劇のベースを考えよう。」
蛍はいつ光るのか? を書いている頃は面白かったな。
つづく。
いつにもなくポーちゃんママはキレキレだった。おはようして久々にネット小説投稿サイトを見る。
「この4月で、この私のここのライト文芸コンテスト作品を考える。5月に時代劇コンテストを考える。今朝見たら他で6月は異世界ファンタジーコンテストがあり、さらに他で異世界ファンタジーコンテストが大賞400万で開かれる。」
ポーちゃんママのスケジュールはツメツメであった。
「考えるだけで半年が終わってしまうわ!」
これでは「作家さんと編集くん」とやることが変わらないではないか。
「これなら自分で会社を作って、自分でコンテストを開いて、自分の作品に大賞を取らせる方が早いのでは?」
それをやっているのが出版社だな。公平な審査など行われていない。アクセス数が0がある以上、全ては読まない。最初っから誰が大賞を取るかは決まっているものが多い。拍をつけて自社の契約作家さんを売り出したいだけ。ということでコネの無い素人の作品など、自己満足の趣味でしかない。
この物語は、ゲーム会社関連のライト文芸作品である。
「おはよう! みんな!」
ポーちゃんママは研究所にやって来た。
「おはようございます! ボス!」
研究員たちが出迎える。
「どう? スケジュールがコミコミになって来たんだけど、大丈夫そう?」
「はい。面倒臭いのでゴットカードに当てはめて進めていくという方針が出たので余裕ですね。既に完成ですよ。」
「良かった。」
一安心するポーちゃんママ。
「後はストーリーを考えるだけですよ。」
「まだやないかい!?」
騙されたポーちゃんママ。
「この世に邪悪な人間が現れた時、正義の妖怪が現れて世界を救う!」
これがテーマ。
「でも、妖怪が人間を襲うだけでは面白くない。よくある話だ。」
「逆はどうです? 妖怪王の娘が人間にさらわれて、それを正義の妖怪が姫を取り返し、人間王を倒す。というのは?」
「本当にそのまんま逆だね。でも採用!」
「ええー!? いいんですか!?」
「いいんです。」
そうしないと前に進めないんだよね。
ピキーン!
その時、ポーちゃんママは閃いた。
「中国の昔の国の名前、隋とか唐を黒子の名前にすればいいのでは?」
しかしネットで調べるとややこしそうなのでやめた。
ピキーン!
その時、またポーちゃんママがまた閃いた。
「妖怪と侍忍者を戦わせよう。」
侍忍者は人間側だもんね。異世界ファンタジーになったら侍忍者を魔法剣士にでも置き換えよう。
ピキーン!
その時、またまたポーちゃんママが閃いた。
「悪い人間を作り、それを護衛しているのが侍忍者。」
ならボスは誰だ?
「陰陽師? 天皇?」
ネットで調べる。天皇一覧は使えるな。
「ラスボスは神武天皇にしよう。」
悪役が決まって一安心。
「とりあえず神武天皇は国中最近をバラ撒いた悪い人間にしておこう。」
これを一つにまとめるのが難しいな。
「神武天皇に仕える12人の侍忍者。しかし彼らはへっぽこだった。」
完璧。
「次にさらわれる妖怪の姫を考えなければいけない!」
お花の名前を姫の名前にしよう。
完成。
「よく来た。妖怪エクレアよ。」
エクレアはアカウント名。妖怪でも勇者でも現実世界でも、名前はエクレアになってしまう。
「人間にシンビジウム姫がさらわれた。悪い人間を倒して姫を取り戻してくれ。」
妖怪王が訴える。
「分かりました!」
「ラスボスの名前は・・・・・・神武天皇!」
異世界ファンタジーと時代劇の置き換えだけだが完璧。
「自分が妖怪になり、人間を殺しまくるダーク・ファンタジー物語。」
ピキーン!
その時、ポーちゃんママが何かを感じた。
「私のスタートは弱い妖怪からだ。」
ピキーン!
その時、ポーちゃんママが閃いた。
「これが半妖という奴か!?」
要するに弱い妖怪。
ピキーン!
その時、ポーちゃんママが閃いた。
「人間の妖怪でいいのか? お化け? 妖?」
「ウワアアアアア!? 苦しい!?」
私の名前はエクレア。私はある日、疫病に感染して命を落とすことになった。
「あれ? 死んでない?」
しかし私の体は目の前にあった。
「私はお化けになったのか?」
私は死んで人間から妖怪になった。
「これからどうやって死にながら生きればいいんだ!?」
私が途方に暮れていると妖怪求人の紙が飛んできた。
「求む! 侍忍者! 三食昼寝付き! これだ! 私のためにあるようなものだ!」
私は侍忍者になることにした。ポイントは飯が食べられることだ。
「えい! やあ!」
それから私は修練を積み侍忍者になった。
「妖怪王様の姫君が人間にさらわれたぞ!」
ある日、事件は起こった。妖怪王の娘のシンビジウム姫が人間にさらわれた。一部の人間は悪い存在である。
「姫をさらった人間は疫病の病原菌をバラ撒いて多くの人間を殺した神武天皇だ!」
「なに!? 私が死んだのはそいつの性だったのか!?」
細菌をバラまく危ない人間もいた。
「私が姫を助け出し! 悪い人間をぶった切る!」
こうして私の物語は始まった。
「お茶とお団子を下さい。」
茶店にやって来た私はいつものようにお茶とお団子を頼む。半分人間、半分妖怪の私は人間の様に暮らしていた。
「エクさん。いらっしゃい。」
馴染みの茶店ではエクレアでは西洋人ぽいのでエクさんと呼ばれていた。まるで助さん、格さんだ。
う~ん。何かが繋がらない。
時代劇コンテストの概要を見ても、江戸グルメ、推理捕り物だの、何ら他の作品と変わらん。
要するに時代劇ベースなら何でもありということだ。
う~ん。頭が痛くなってくる。
何のひねりもないが「人間が正義のヒーロー、妖怪が悪の勧善懲悪ストーリー。」でいいか。
そうしよう。考えると文字数が全然進まない。
「次回から時代劇のベースを考えよう。」
蛍はいつ光るのか? を書いている頃は面白かったな。
つづく。
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