柊瑞希は青春コンプレックス

黒姫百合

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4話

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 二分後。

「柊も白鳥も部活に入りたくない。なら、ほぼ活動しない部活を作れば良い。顧問は私がなってやる。活動報告も適当にしてくれてかまわない。二人とも部活をしたくないから面倒な人間関係もない。これなら文句ないだろ」

 部活動をしない部活動を作れば良い。
 これはなかなかの名言である。
 この学校は部活に入ることを強制しているのであって活動を強制しているわけではない。
 尚美も考えたものである。
 それに部活をやりたい人を部活に入れたら結局部活をしなければならなくなる。
 なら、最初から部活をしたくない人を入れれば部活をしなくても良くなる。
 しかも顧問は尚美がしてくれると言っている。
 こんな好条件な部活はどこを探してもないだろう。

「……分かりました。そういう条件なら」

 撫子も渋々という表情を隠さないまま、尚美の言葉に頷く。

「それじゃー二人で頑張ってくれ」

 尚美はやっと肩の荷が下りたか、清々した表情を浮かべている。
 その露骨な態度にイラっとして一発殴りたい衝動にかられた瑞希だったが、顧問を辞退されると困るのは瑞希の方なので、そこはグッとこらえたのあった。



 白鳥撫子。
 意外なことに同じクラスの同級生だった。
 身長百五十九センチの女の子。
 瑞希よりもほんの少し小さい。
 黒髪のセミロングで、艶があり放課後になった今でも良い匂いが漂ってくる。
 瑞希と同じ目をしており、同族の匂いがプンプンしてくる。
 胸は控えめでBカップぐらいだろう。

 職員室を出た二人は、面倒くさそうな表情を浮かべながら顔を見合わせる。

「部活なんて非生産的な行動よ。どうしてそんなものをやらないといけないのかしら」

 撫子はかなり不満が溜まっていたらしく、職員室を出た瞬間文句を言ってきた。

「その考えには同感だ白鳥。全く、部活が強制というのが意味が分からない」
「意外ね。私の名前を覚えていたのね柊さん」
「そちらこそ私の名前覚えていたんだ、白鳥」

 自分の名前を覚えていたのが予想外だったのか、撫子は少し驚いた表情を浮かべながら瑞希を見る。
 それは瑞希も同じで、撫子が自分の名前を覚えていたことに驚いた。

「当たり前よ。クラスメイトだもの。むしろ覚えていない方が失礼だと思わない?」
「白鳥の言う通りだが、まだ入学して一週間ぐらいしか経ってないのにクラスメイト全員の名前を覚えたんだな」

 確かにクラスメイトの名前なら覚えているのが当たり前だが、まだ高校に入学してから一週間ぐらいしか経っていない。
 さすがにもうクラス全員の名前を覚えたとなるとかなり早い部類に入る。
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