柊瑞希は青春コンプレックス

黒姫百合

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26話

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 昼休み、椿にからまれたせいで五、六、七時間目の授業は全然集中することができなかった。
 授業中、一色のことを思い出すたびにイライラが募り、同じ教室にいること自体ストレスだった。

「どうしたの瑞希ちゃん。午後の授業、ずっとカリカリしているようだったけど」
「別に。金森には関係ない」

 放課後になり、舞は心配そうに瑞希に話しかける。
 しかし、瑞希はとてもイラついていたせいで冷たく舞をあしらった。
 ちなみに、椿たちリア充組は部活に行っているためこの教室にはいない。

「関係なくはないよ。だってあたしたち友達でしょ。昼休み前の瑞希ちゃんは普通だったのに、昼休み後の瑞希ちゃんはまるで別人のようにイライラしてた。昼休みになにがあったの?」
「いや、友達じゃな――」
「確かに柊さんがここまでイライラしているところ初めて見たわ。私も少し興味があるかも」

 瑞希は別に舞のことを友達とは思っていない。
 同じクラスで同じ部活で隣の席の女の子。これが瑞希の舞に対する認識だった。
 それを否定しようと口を開いた時、廊下側の席に座っていた撫子が興味津々でやって来る。

「意外だな。白鳥がそんなこと言うなんて」
「そうかしら。別に普通だと思うけど」
「白鳥はそういうことに興味や関心とか示さないと思ってた」
「なぜそう思うのか分からないけど、私と柊さんの付き合いはまだ一週間ぐらいしか経ってないのよ。考えが短絡的過ぎない?」

 確かに撫子の言っていることはもっともなことだった。
 瑞希と撫子たちの付き合いなんてまだ一週間そこらしかない。
 たった一週間の付き合いでなにを分かってた気になっていたのだろうか。
 撫子に言われるまでもなく短絡的な考えだった。

「確かにあたしたちまだ一週間ぐらいしか一緒にいないんだよね」

 ここで舞が一人考え込む。

「そうだ。せっかくだからワックに行かない?あたしたちまだお互いのことよく知らないでしょ。だから懇親会をしようよ。そして瑞希ちゃんがイライラしている理由も聞き出す。こういうのってため込むのは悪いんだよね~。愚痴は吐き出した方が楽になるよ」

 舞はまるで名案を思いついたかのように目を輝かせながら、二人を遊びに誘う。

「私はパスだ。別に二人に話すほどのことでもない」

 別に懇親会に興味がなかった瑞希はもっともらしい理由を付けて断る。
 そもそも、瑞希のイライラの原因は舞のグループに所属している椿のせいである。
 それを椿のグループである舞に聞かせても、舞も良い気がしないだろう。
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