好感度MAXから始まるラブコメ

黒姫百合

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58話

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「飯島先輩もあたしたちって凄く仲良さそうに見えますか」
「見える。新聞部の記事がなかったらずっと二人は付き合っていると勘違いしているところだったよ」
「やっぱりそうなんですね。友達にも付き合っていないことを言ったら物凄く驚かれました」

 茜が密樹に質問すると、即答された。
 やはり、誰が見ても早苗と茜は付き合っているように見えるらしい。
 それぐらい距離感が近く、他人からも仲良しに見える証でもあった。
 それを聞いた茜は小さくため息をこぼす。

「そりゃー驚くと思うよ。さっき武田さんが神崎さんのことを『お姉ちゃんみたい』と言っていたが神崎さんの方が誕生日は早いのかい」
「はい。私が四月生まれで早苗が三月です」
「ですので、私たち同い年でも一年近く離れているんです」
「そうなのか。確かに同級生としては結構離れているな。ん、ちょっと待て。私二月生まれだから神崎さんと二か月しか誕生日変わらなくないか」
「確かにそうですね。二か月しか変わりませんね」
「つまり、私と神崎さんはほぼ同い年というわけか」

 密樹が早苗の『お姉ちゃん』発言で茜の方が早苗よりも早く生まれたことを推測する。
 二人の誕生日を知った密樹は、同い年の早苗と茜よりも、先輩後輩である密樹と茜の方が年の差が小さいことに驚く。
 茜も密樹の誕生日を聞いて、思っていたよりも年が近いことに親近感を抱いている。

「でも不思議ですよね。たった二か月しか違わないのに先輩後輩って」
「確かにそうだな。同い年でも一年近く離れていることもあれば、先輩後輩でも一ヵ月しか変わらないこともあるのにな」

 二人は予想よりも年齢が近いこともあり、年齢の話で盛り上がっている。
 昨日、告白をされて困っていた茜だったが今は密樹と話していて楽しそうである。
 それがなんだか嫌だった。
 別に茜がミチルと渚と楽しく話すだけならこんなモヤモヤはしない。
 でもなぜか密樹と茜が楽しそうに話しているのを見ると、胸がモヤモヤしてしまう。

「神崎さんがもう少し早く生まれてくれれば同い年になれていたのに」
「逆に飯島先輩があと少し遅く生まれていたらあたしたちと同い年でしたね」
「なぜ私はもっと遅く生まれてこなかったんだ~」
「うふふ、なんだか飯島先輩って話してみると結構面白いですね。飯島先輩って真面目でこんな冗談とか言うイメージがなかったです」

 二人はもう少し早く生まれたり、遅く生まれていたら同級生だったかもしれないという、たらればの話で盛り上がっていた。
 密樹と話していて楽しかったのか、茜は笑みを浮かべている。
 そんな茜を見て、ますますモヤモヤしてしまう。
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