好感度MAXから始まるラブコメ

黒姫百合

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78話

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「茜ちゃんには応援してるって言ったけど、やっぱり茜ちゃんと飯島先輩が付き合うのは嫌だ」
「まっ、恋心に気づいたらそう思うよね」
「自分でも凄いわがままを言っていることは分かってる。もし茜ちゃんが飯島先輩と付き合いたいなら……我慢する。でも私は飯島先輩に茜ちゃんを取られたくないっ」
「早苗、ちょっとヒートアップしすぎ。少し落ち着こう」

 どうして早く自分の気持ちに気づかなかったのだろう。
 もし気づいてたら、密樹に告白される前に茜に告白していたし、モヤモヤしたり密樹に嫉妬することなんてなかった。
 もちろん、密樹は素敵な男の娘である。
 でも、茜だけは取られたくない。
 だって茜のことが好きだから。
 ミチルが横で早苗を落ち着かせようとしているが、茜のことを恋愛的な意味で好きだと自覚した早苗には聞こえていなかった。
 まさに恋は盲目だった。

「私、茜ちゃんに自分の思いを伝えてくるよ」
「ちょっと待ちなさい早苗。さすがに今はダメよ。まだ飯島先輩に返事してないんだから……って行っちゃった。待ちなさい早苗」

 茜を密樹に取られたくなかった早苗は茜に自分の本当の思いを伝えるべく、走り出した。
 ミチルは慌てて早苗を止めようとするものの、早苗は聞く耳を持たずに行ってしまった。
 ミチルも早苗を追いかけるが、追いつくことができなかった。

「茜ちゃんっ」
「早苗、どうしたの、そんなに息を切らして」

 廊下は走ってはいけないという校則はあるが、今は緊急事態のため早苗は無視した。
 息を切らしながら教室に入ってくる早苗に、茜は驚きつつもどうしてそんなに息を切らしながら教室に戻って来たのか分からず首を傾げる。

「あれ、ミチルは一緒じゃないのかな」

 早苗と一緒に屋上に行ったミチルが戻ってこないことに、渚は一人首を傾げる。

「茜ちゃん、好きです。私と付き合ってください」
「……えっ……ちょっと待って。あたし、全然話がついていけないんだけど。どうしたの、早苗」

 早苗は心の赴くまま茜に自分の思いを伝える。
 いきなり告白された茜は状況が理解できず、呆然としている。

「……遅かったか」
「これは一体どういうことだいミチル。どうして早苗は急に茜に告白してるんだい。全然脈絡がないんだけど……いや、なんとなくは分かるんだけどね」
「実は――」

 少し遅れて教室に戻って来たミチルは、早苗の告白を聞き頭を抱える。
 そんなミチルに彼女の渚は、事情を知っているミチルにこうなった経緯を聞く。

「なるほど……。早苗が自分の本当の思いに気づいたのは良いことだと思うけど……これは……」
「……だから止めようと走って戻って来たんだけど、早苗って一度決めるとすぐに行動するから……それが良いところでもあるんだけど、今回は……ねっ」

 事情を聞いた渚と事情を話したミチルは、お互い頭を抱える。
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