【R18】犬猿の仲なもので

１４ ※

「ラキ」




一瞬意識が飛んでいたらしい。
優しく甘い声ですぐに意識を取り戻した。目を開けると先程まで脚の間にいたヤマトの顔がすぐ近くにあった。

「見て、俺の腕、肘までぐっしょり濡れた」
「えっ、そ、そんなにっ……え？わ、私の……？」
「そう。ラキが俺を濡らしてくれた。俺のラキは可愛い上にエロいな。好きだ」

見下ろしながら私で濡れたという腕を淫靡に舐めていく。それが恥ずかしいのに、私の「水」を舐めてくれることに嬉しいと思ってまたキュンと胸が苦しくなった。
手早く自分の下衣を脱ぎ、ついにはお互い生まれたままの姿となった。すると、つい今しがた私を快楽の沼へと沈めた自身の性器に熱くて軟固いものが当たった。

ヤマトの顔は完全に発情しているようで、この顔にしたのが自分だと思うと喜びが体をかけめぐる。

「わりぃ……、俺もう我慢できねぇ」
「っぁ、……ぅ…うん、……来て……？」

また嬉しそうに微笑んだ後に、私にのしかかるようにしながら長い長いキスをする。

お互い愛欲が止まらない。
本能が全てを分かっている。一糸纏わぬお互いの肌膚をすり合わせ、もっとくっつきたい、もっと触れたいと言うかのように四肢をくねらせながら互いの熱を分け合っていく。

「っふ、……んん、……ッ――――――ンン、アッ！」

鈴口の先端がクプリと秘裂のナカへと入っていく。
その僅かな挿入のせいで、その先にある己の肉壁が早く欲しいと蠢いていることがわかる。

「ゆっくり挿れっけど、怖くねぇか？」
「ちょ、ちょっとだけ……でも、ヤマトが……早く、欲しいの……」
「っ、…ここで煽るな、バカ」
「もうバカって言わないって言ったのにっ……ひどい」

少し不貞腐れたような顔をした私のことを困ったような笑みで見つめながらも、頬と唇にキスをくれた。

「ラキ、俺に乱暴されたくないなら今は煽んな」
「煽るって何…？ケンカなんて売ってないよ」
「無自覚かよ……ったく、そういう意味じゃねえよ。っんとにお前は……」
「またバカって言うの……？――――――ああ、っ、ぁ！！」

みっちりと締まっている蜜壺にヤマトの熱杭を押し進めてきて、枕を握る力が強まる。


「―――ちげぇよ。愛してるって言いてぇんだよ」


少し汗ばむヤマトの相貌を下から見て、愛おしさにキュンと下腹が締まった。するとグッとヤマトが苦しそうに眉間の皺が深くなったことにまたキュンと締まる。

「今は締めんなっ……まだ全部入ってねぇんだ」
「あっ……わざと、じゃ、なっ……ン、アッ……っ、……ヤマト、…やま、とぉ、っ」

思わず縋るように名前を呼ぶと、チュッ…チュッ…と食んでは離れてすぐにまた食むというキスが繰り返された。
もう、ヤマトが触れるところ全部が熱くて気持ちよくて、どうすればいいかわからず、更に枕をギュッと掴んだ。

「ラキ。手繋ご。枕じゃなくて俺に縋れよ。俺だけ見て、俺だけを愛せよ。――ほら、もう少しで全部入るぞ」
「はぅう～～～っ……ッン、はっ…っ……や、まと……だけ……ヤマトっ、―――ンゥ！、アぁっ、ああ゛っ！！」


トンッと自分の奥に鈴口が到達したことがわかった。絶対に自分で触れることのない内臓を淫靡ではしたない状態でヤマトの熱すぎる熱杭が触れていることに女の本能が驚異的スピードで開花していくのがわかった。