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邪神の享楽
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「おーきーなーよー!」
そんな高い声に佐々木は目を覚ました。
「ん………」
寝ぼけ目で辺りを見渡す。そこは先程までのダンジョンとは程遠い、豪華な家具で彩られた書斎であった。
「………ん!?」
余りに突飛押しな現象に佐々木は飛び退く。自分が寝ていたのが来客用であろう高価そうなソファの上であったことを認めた。
「うんうん、やはりただの人間だねぇー。それだからやはり人間は面白いよね」
佐々木は声の方向に視線を向けると、そこにはお坊っちゃま風にシャツにベストと蝶ネクタイ、丈の短いパンツをはいた褐色の肌の少年が机の上に腰掛けていた。
「…………」
佐々木は状況が読み込めないのか、それとも少年の顔立ちが余りにも綺麗だったからなのか、じっと少年を見つめまま動かなかった。
「なんだい?そんな見つめられても穴なんて開かないし、君が特殊な癖でも僕はそれに付き合う義理はないよ?」
ケラケラと少年は笑う。その姿を見たものは誰であれ美しいと思うかもしれないほど愛らしいものであったが、佐々木には何故だか言い様のない不気味さが感じられた。
「………おっ、いいね~、本物に『改造』したんだからそれくらいのことは出来て当然か!」
少年は一人満足した様に腕を組んでうんうんと頷いている。
「あんたは運営の者か?」
突然の出来事に置いてけぼりを食らった佐々木であったが、今の状況が運営側に呼ばれたのだと当たりをつけた。いつもの武士っぽい言葉遣いも今はする必要はない。
突如として呼ばれたことに思うところもあるのだが、この様な形で介入できるのは運営ぐらいなものなので、目の前にいる少年は「なりきり」か人工知能のどちらかだろうとアタリをつけた。
「………あー、なるほど、君の推測は間違ってはいないが正しくないね」
「…どういう意味だ?分かるように話してくれ。突然呼び出されたこっちの身にもなってくれよ!」
突然呼び出したことに対して何の断りも無いのはサービス業としてどうなんだ?
佐々木は不適切な扱いに少し機嫌が悪くなる。
「どう説明するかなんだよねぇ~、…取り敢えず分かりやすい例を見せるよ」
少年は人差し指を佐々木に向ける。すると突然光を放った。
「グァ!?」
佐々木の右肩に今まで感じたことのない激痛が走った。
(………い…痛い…ウソだろ!?バーチャルの筈なのに!)
仮想現実の発達した社会で問題視されている事の一つに、仮想現実に依存してしまう者達がいる。
余りにリアリティを追求してしまった結果、現実に戻れなくなってしまったのだ。
その為現実との区別が付けられるようにいくつかの規制がかけられることになった。その一つが痛覚に関する規制である。
元々はゲーム内でダメージを受けた際のフィードバックで体調に異常をきたさない為に定められたもので、極度の痛みは加えられないように出来ている。
「ぐああああああああ!?」
しかし現状として感じた事のない痛みがある。痛む肩を手で押さえると温かな鮮血が手を彩った。目の前の少年は佐々木の肩を撃ち抜いたのだ。
「なっ…、なんで…」
理解出来ない。激痛に佐々木の頭は混乱した。肩を撃ち抜かれるなど大半の人間は経験しない痛みだ。
ただ叫ぶことしかできない。
「それはココが現実だからさ」
少年はニコニコとしながら答える。佐々木の絶叫すら意に介さない。
「バ…バケモノめ…!」
佐々木は傷口を押さえながらなんとか口を開く。
目の前の少年が何を言っているのか理解できるほど落ち着いていられない。
ただここから逃げなくては命が危ない。それだけが心の中にあった。
「少し落ち着こうよ?」
そう言うと、少年は再び指を振る。佐々木は思わずその場で回避しようとしてバランスを崩し転倒した。
「ははっ、そう慌てないでよ。君の傷を治すのさ」
そう言うと淡い光が佐々木の傷口から溢れ、噴き出した血もろとも跡形もなく癒してしまった。
先程までの痛みも嘘の様だ。
「…お前は誰だ」
何かは知らないがここに居る少年は現実だ。何も分からないがそれだけは分かる。
「そうだなぁ…、名前なんて持ってないんだが、他の者達には邪神なんてよばれているよ」
「邪神ねぇ…」
本来なら笑い飛ばすところだろうが、先程の出来事が強く否定する。
(なんでこんな事になったんだよ!!)
(それは君が選ばれたからさ)
「コイツ直接脳内に!?」
「おっ!ノリがいいねぇ~、だいぶ落ち着いたのかな?」
佐々木は言葉を発さずとも意思疎通ができる事に驚くが、同時にそれが証明になった事に気づく
(確信した、奴は本物のバケモノだ)
ならどうしたら良いか。どうしようもないだろう。
超常的な存在に遭遇した佐々木であったが、もう驚くほどの元気もなくソファに横たわる。
「煮るなり焼くなり好きにしろ」
ゲーム内で精巧な妖精や龍を見てきた佐々木にとって現状は素直に受け止められた。ゲームのやり過ぎである。
「お父様お母様、先立つ不孝をお許し下さい…」
佐々木はソファの上で寝転がって手を組む。ただのやけっぱちである。
「心配ッ…しないで、食べたり…しないよ…くふっ」
佐々木の反応に笑いをこらえながら邪神は答える。
「じゃあなんの用だよ…」
「くふっ……君を異世界に送り込もうと思って」
「またテンプレな…」
疲れきった佐々木は適当な返事を返す。その手の本は読んだ事がある。そのせいかそこまで真剣な驚きはなかった。
「疑問に思わないのかい?」
邪神は不思議そうな顔をする。
「ゲームが人生みたいなもんだったからな、あんなリアルなバーチャルを見続けたら今更驚けないさ」
「それは良かった。創った者として嬉しいよ」
「…あんたが《創生神》?」
「その通り!あんな高性能なゲーム人間が後500年かけても出来ないさ!」
驚いた、まさかの邪神謹製だとは…
《カオスエイジ》は仮想現実の発達した現代でも頭四つは飛び抜けた性能を持っている。圧倒的なグラフィック、豊富なクエスト、非常に良心的な課金制度、前代未聞の自由度でありながらデータが異様に軽く、機器のスペックに関係なく遊べた事から多くのユーザーを獲得した。
しかし制作会社はひどく閉鎖的でその高い技術力はカオスエイジ以外に活かされることはなかった。
技術的に不可能と言われた《カオスエイジ》の完成度の高さは多くの企業スパイに狙われたが、誰もが失敗したという噂はあながち間違いではないのだろう。
「なんでそんなことを………」
「特にないけど?」
「………は?」
「試しに作ってみただけさ。そしたらたくさんの人間が来てくれてさ~。沢山の命を手玉に取っている気がしてついついサービスしちゃったんだよね!」
「………」
佐々木はこの邪神の奔放っぷりに呆れてしまった。
「それで何故君を呼んだかなんだけど!僕に反発してる神様が居てさ、そいつに嫌がらせしてやろうと思って君を送り込もうとしたんだ!」
邪神は困ったというジェスチャーを「ちょっといい感じに出来たモンスター送っただけなのにね」という言葉とともにわざとらしく行う。
「意味がわからん、俺を巻き込むなよ!」
世界を救ってほしいだの、誤って殺してしまった謝礼などでは無く、ただ身勝手な理由であった。
「ほら、君の必殺技!僕特製のコンピュータを超えたのは君だけなんだよ!君なら僕でも想像できないインパクトある結果を生み出してくれると思ったんだ!!」
剣を振る真似をしながらテンション高く力説する邪神。こちらの話を聞く気は無いらしい。
「奴にする嫌がらせを考えていた時に君を見つけてね。この計画を思いついたのさ」
「へぇ…」
まさか自作の必殺技で邪神の関心を買うとは。佐々木は思わず頭を抱えた。
「………それは決定事項なのか?」
「そうだよ!君の魂既に肉体から離れてるしね。代わりの魂も突っ込んでおいたから」
「そうか…」
物騒なワードが含まれているが理解しようとすれば正気度を削られそうなので辞めておこう。どうせ反抗すればまた撃ち抜かれる。
「そうさ、君の力は彼方では破格のものとなるだろう。無双ハーレムだろうがチート内政だろうが好きにすると良いさ」
「ちょっと待て、お前は俺を使って異世界を破滅させようとしてるんじゃないのか?」
「いくら僕でも無意味に世界一つを壊そうとは思わないさ。君を飛ばした衝撃で奴の管理システムにエラーを起こさせるだけだよ」
それはそれで世界が終わりそうだ。
それによって何が起こるのか佐々木は気になるがどうしようもない規模だろうからスルーする。
「君の行く世界は《カオスエイジ》のベースになっているからある程度の知識は通用するよ。………といってもモンスターの知識程度だろうけどね」
(殆ど何もないのと等しいじゃねーか!!)
(仕方ないよー文化が違うんだから。その代わり[佐々木小次郎]のまま行けるんだから)
またしても心を読んでくる邪神。佐々木も邪神の扱い方が分かったのかあからさまに顔をしかめる。
「…じゃあそろそろ送るね!………そうだ!折角の門出に僕からプレゼントだよ」
そう言うと邪神は佐々木に手をかざす。佐々木は一瞬驚くが、すぐに手は離れた。
「…っ!なにしたん………」
佐々木が問いをかけようとした時、再び眩い光が視界を包み彼の意識は暗転した。
そんな高い声に佐々木は目を覚ました。
「ん………」
寝ぼけ目で辺りを見渡す。そこは先程までのダンジョンとは程遠い、豪華な家具で彩られた書斎であった。
「………ん!?」
余りに突飛押しな現象に佐々木は飛び退く。自分が寝ていたのが来客用であろう高価そうなソファの上であったことを認めた。
「うんうん、やはりただの人間だねぇー。それだからやはり人間は面白いよね」
佐々木は声の方向に視線を向けると、そこにはお坊っちゃま風にシャツにベストと蝶ネクタイ、丈の短いパンツをはいた褐色の肌の少年が机の上に腰掛けていた。
「…………」
佐々木は状況が読み込めないのか、それとも少年の顔立ちが余りにも綺麗だったからなのか、じっと少年を見つめまま動かなかった。
「なんだい?そんな見つめられても穴なんて開かないし、君が特殊な癖でも僕はそれに付き合う義理はないよ?」
ケラケラと少年は笑う。その姿を見たものは誰であれ美しいと思うかもしれないほど愛らしいものであったが、佐々木には何故だか言い様のない不気味さが感じられた。
「………おっ、いいね~、本物に『改造』したんだからそれくらいのことは出来て当然か!」
少年は一人満足した様に腕を組んでうんうんと頷いている。
「あんたは運営の者か?」
突然の出来事に置いてけぼりを食らった佐々木であったが、今の状況が運営側に呼ばれたのだと当たりをつけた。いつもの武士っぽい言葉遣いも今はする必要はない。
突如として呼ばれたことに思うところもあるのだが、この様な形で介入できるのは運営ぐらいなものなので、目の前にいる少年は「なりきり」か人工知能のどちらかだろうとアタリをつけた。
「………あー、なるほど、君の推測は間違ってはいないが正しくないね」
「…どういう意味だ?分かるように話してくれ。突然呼び出されたこっちの身にもなってくれよ!」
突然呼び出したことに対して何の断りも無いのはサービス業としてどうなんだ?
佐々木は不適切な扱いに少し機嫌が悪くなる。
「どう説明するかなんだよねぇ~、…取り敢えず分かりやすい例を見せるよ」
少年は人差し指を佐々木に向ける。すると突然光を放った。
「グァ!?」
佐々木の右肩に今まで感じたことのない激痛が走った。
(………い…痛い…ウソだろ!?バーチャルの筈なのに!)
仮想現実の発達した社会で問題視されている事の一つに、仮想現実に依存してしまう者達がいる。
余りにリアリティを追求してしまった結果、現実に戻れなくなってしまったのだ。
その為現実との区別が付けられるようにいくつかの規制がかけられることになった。その一つが痛覚に関する規制である。
元々はゲーム内でダメージを受けた際のフィードバックで体調に異常をきたさない為に定められたもので、極度の痛みは加えられないように出来ている。
「ぐああああああああ!?」
しかし現状として感じた事のない痛みがある。痛む肩を手で押さえると温かな鮮血が手を彩った。目の前の少年は佐々木の肩を撃ち抜いたのだ。
「なっ…、なんで…」
理解出来ない。激痛に佐々木の頭は混乱した。肩を撃ち抜かれるなど大半の人間は経験しない痛みだ。
ただ叫ぶことしかできない。
「それはココが現実だからさ」
少年はニコニコとしながら答える。佐々木の絶叫すら意に介さない。
「バ…バケモノめ…!」
佐々木は傷口を押さえながらなんとか口を開く。
目の前の少年が何を言っているのか理解できるほど落ち着いていられない。
ただここから逃げなくては命が危ない。それだけが心の中にあった。
「少し落ち着こうよ?」
そう言うと、少年は再び指を振る。佐々木は思わずその場で回避しようとしてバランスを崩し転倒した。
「ははっ、そう慌てないでよ。君の傷を治すのさ」
そう言うと淡い光が佐々木の傷口から溢れ、噴き出した血もろとも跡形もなく癒してしまった。
先程までの痛みも嘘の様だ。
「…お前は誰だ」
何かは知らないがここに居る少年は現実だ。何も分からないがそれだけは分かる。
「そうだなぁ…、名前なんて持ってないんだが、他の者達には邪神なんてよばれているよ」
「邪神ねぇ…」
本来なら笑い飛ばすところだろうが、先程の出来事が強く否定する。
(なんでこんな事になったんだよ!!)
(それは君が選ばれたからさ)
「コイツ直接脳内に!?」
「おっ!ノリがいいねぇ~、だいぶ落ち着いたのかな?」
佐々木は言葉を発さずとも意思疎通ができる事に驚くが、同時にそれが証明になった事に気づく
(確信した、奴は本物のバケモノだ)
ならどうしたら良いか。どうしようもないだろう。
超常的な存在に遭遇した佐々木であったが、もう驚くほどの元気もなくソファに横たわる。
「煮るなり焼くなり好きにしろ」
ゲーム内で精巧な妖精や龍を見てきた佐々木にとって現状は素直に受け止められた。ゲームのやり過ぎである。
「お父様お母様、先立つ不孝をお許し下さい…」
佐々木はソファの上で寝転がって手を組む。ただのやけっぱちである。
「心配ッ…しないで、食べたり…しないよ…くふっ」
佐々木の反応に笑いをこらえながら邪神は答える。
「じゃあなんの用だよ…」
「くふっ……君を異世界に送り込もうと思って」
「またテンプレな…」
疲れきった佐々木は適当な返事を返す。その手の本は読んだ事がある。そのせいかそこまで真剣な驚きはなかった。
「疑問に思わないのかい?」
邪神は不思議そうな顔をする。
「ゲームが人生みたいなもんだったからな、あんなリアルなバーチャルを見続けたら今更驚けないさ」
「それは良かった。創った者として嬉しいよ」
「…あんたが《創生神》?」
「その通り!あんな高性能なゲーム人間が後500年かけても出来ないさ!」
驚いた、まさかの邪神謹製だとは…
《カオスエイジ》は仮想現実の発達した現代でも頭四つは飛び抜けた性能を持っている。圧倒的なグラフィック、豊富なクエスト、非常に良心的な課金制度、前代未聞の自由度でありながらデータが異様に軽く、機器のスペックに関係なく遊べた事から多くのユーザーを獲得した。
しかし制作会社はひどく閉鎖的でその高い技術力はカオスエイジ以外に活かされることはなかった。
技術的に不可能と言われた《カオスエイジ》の完成度の高さは多くの企業スパイに狙われたが、誰もが失敗したという噂はあながち間違いではないのだろう。
「なんでそんなことを………」
「特にないけど?」
「………は?」
「試しに作ってみただけさ。そしたらたくさんの人間が来てくれてさ~。沢山の命を手玉に取っている気がしてついついサービスしちゃったんだよね!」
「………」
佐々木はこの邪神の奔放っぷりに呆れてしまった。
「それで何故君を呼んだかなんだけど!僕に反発してる神様が居てさ、そいつに嫌がらせしてやろうと思って君を送り込もうとしたんだ!」
邪神は困ったというジェスチャーを「ちょっといい感じに出来たモンスター送っただけなのにね」という言葉とともにわざとらしく行う。
「意味がわからん、俺を巻き込むなよ!」
世界を救ってほしいだの、誤って殺してしまった謝礼などでは無く、ただ身勝手な理由であった。
「ほら、君の必殺技!僕特製のコンピュータを超えたのは君だけなんだよ!君なら僕でも想像できないインパクトある結果を生み出してくれると思ったんだ!!」
剣を振る真似をしながらテンション高く力説する邪神。こちらの話を聞く気は無いらしい。
「奴にする嫌がらせを考えていた時に君を見つけてね。この計画を思いついたのさ」
「へぇ…」
まさか自作の必殺技で邪神の関心を買うとは。佐々木は思わず頭を抱えた。
「………それは決定事項なのか?」
「そうだよ!君の魂既に肉体から離れてるしね。代わりの魂も突っ込んでおいたから」
「そうか…」
物騒なワードが含まれているが理解しようとすれば正気度を削られそうなので辞めておこう。どうせ反抗すればまた撃ち抜かれる。
「そうさ、君の力は彼方では破格のものとなるだろう。無双ハーレムだろうがチート内政だろうが好きにすると良いさ」
「ちょっと待て、お前は俺を使って異世界を破滅させようとしてるんじゃないのか?」
「いくら僕でも無意味に世界一つを壊そうとは思わないさ。君を飛ばした衝撃で奴の管理システムにエラーを起こさせるだけだよ」
それはそれで世界が終わりそうだ。
それによって何が起こるのか佐々木は気になるがどうしようもない規模だろうからスルーする。
「君の行く世界は《カオスエイジ》のベースになっているからある程度の知識は通用するよ。………といってもモンスターの知識程度だろうけどね」
(殆ど何もないのと等しいじゃねーか!!)
(仕方ないよー文化が違うんだから。その代わり[佐々木小次郎]のまま行けるんだから)
またしても心を読んでくる邪神。佐々木も邪神の扱い方が分かったのかあからさまに顔をしかめる。
「…じゃあそろそろ送るね!………そうだ!折角の門出に僕からプレゼントだよ」
そう言うと邪神は佐々木に手をかざす。佐々木は一瞬驚くが、すぐに手は離れた。
「…っ!なにしたん………」
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2025/06/22
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