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一章:可愛いキノコ、愛しい殺人鬼
秘密の関係 100
しおりを挟む赤く膨れた亀頭がビクビクと暴れ、先端から欲を放つ。
赤く色付いた肛門に迸った白濁液が降り掛かり、重力に従い明紫亜の太股を垂れ落ちていく。
「あ、あ、司破、さ、ん」
体躯を震わせ茫然自失と呟く明紫亜を反転させ抱き締める。
涙の筋が残る頬に舌を這わせると、司破の顔に明紫亜の手が添えられた。
「メシア。よく頑張った。偉かったな」
ほわん、としたマッシュルームのような頭髪は、少年を守ってきたのだろう。
他人に触れられないように、他人が近寄らないように、奇抜な髪がこのちっぽけで弱い生き物を守ってきたのだ。
そう思うと、見る度に笑いたくなってしまう忌々しいキノコが頼もしく見える。
今日は無理をさせた自覚があるからこそ、震えている彼を甘やかしたかった。
明紫亜の柔らかな髪に指を絡ませ、小さな頭を撫でていく。
「こっ、こわ、……怖かった、です。こわ、かった、けど。……司破さんと、愛し合うだけの行為、嬉しっ、っ、こ、こんな僕を、っ、愛して、くれ、て、っっ、すごっ、……嬉し、くて。胸が、いっぱ、い。幸せ、で、怖い。生きてちゃ駄目なのに、幸せで。いつかこの幸せを手放さなくちゃいけないの、怖い」
びくん、と跳ねた彼の腕が司破の首に回りしがみついてくる。
肩口に、ぐりぐり、と頭を押し付けてくる明紫亜をどうしようもなく愛しいと思った。
ふぐぐ、と色気のない呻き声に混じって嗚咽が聞こえてくる。
うえ、えぐ、ふんぐう、ぐぬう、と泣いているのか呻いているのか判別出来ないが、必死で気持ちを伝えようとする明紫亜に心臓が痛んだ。
死ぬことを前提に生きている彼は、杉木が言うように幸せを受け容れることを何処かで拒んでいる。
「俺はお前を命がある限り愛するし、幸せにするセックスしかする気はねぇよ。手放すことなんか考えなくていい。そんな未来はぶち壊してやる。なあ、メシア。お前の命、俺にくれよ。俺なしじゃ生きられなくなれ。……もう俺は、メシアなしじゃ生きられないのに、平等じゃねぇだろ」
ふるふる、と震えて抱き着いている明紫亜を引き剥がし、額同士を合わせた。
キラキラと光る彼の瞳が、涙に溺れていく。
「もっ、僕だ、っ、て、っ! 司破さ、いなきゃ、っ、生きら、っっ、んない、もん! す、すてな、捨てな、いで。僕の命も、人生も、全部、司破さんの、だから。僕のこと、捨てちゃ、やだ。あ、愛して、欲しいよ」
涙に溢(あふ)れた瞳から、ぼろぼろぼろぼろ、と雫が零れ落ちる。
強がりも一緒になって流れていくようだった。
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