冒涜者 - 悪魔の子は神の使いを穢したい -

Neu(ノイ)

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一章:恋に堕ちた悪魔の子

恋をした場合 02

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悪戯っぽく告げる。
ミルの顔は、やはり真っ赤だ。
彼には刺激が強かったかもしれない。
しかし、このぐらいはっきりと伝えなくては、解らないとも思う。
ミルは鈍そうに見えた。
俺はもう、気持ちを伝えることに躊躇しないことにしたのだ。


 教会に着くと、扉の前で父親と母親が立っていた。
俺の姿を見るなり、母親が駆け寄って来る。
俺は顔を背けた。

「よかっ、良かった! ごめんね、フィン。お母さんが、悪かったの。ごめんなさい」

体を抱き締められる。
泣いている母親に、小さく頷くだけの返答を返し、身を捩り彼女から逃れた。
そのまま歩いて教会に入ろうとする。

「大丈夫か?」

扉のところで立ち尽くす父に声を掛けられ、俺は彼を仰ぎ見る。

「大丈夫。神父様に話があるから」

送り出すようにして、ぽんと頭を叩かれた。
俺は黙って扉を開ける。
ミルは母親と話をしているようだった。
背中の方で話し声がしている。
中に入ると、膝を着き神に祈っている神父の後ろ姿が見えた。
俺の気配に気付いたのか、彼の顔が此方を向く。
俺を確認し、目を見開いて立ち上がった。
神父が駆け寄って来る。
両肩を掴まれ、顔を覗き込まれた。

「ああ、フィン。無事だったか、良かった。ミルも一緒かい?」
「うん、外で母さんと話してる。ねえ、神父様。生き物を殺したら、罰を受けるの?」

扉の方に視線を向ける神父に問いを掛けた。
神父は目を瞬かせて俺を見る。
膝を着いてしゃがみ込むと、目線を俺に合わせた。

「どうしてだい? 君が心から懺悔すれば、神もお許し下さるよ。さあ、座ろうか」

神父は俺の目をジッと見てきた。
俺は見詰め返す。
彼は立ち上がって椅子に俺を誘導した。


 神父に導かれるままに腰を下ろす。
隣に神父も座る。
俺は、掌に乗ったネコを露にする。
白いハンカチはミルの物だ。
大事に膝の上に置く。

「これは。フィン、君がやったのかい?」

驚愕する神父に頷いた。
俺はネコの頭を指先で撫ぜる。
大好きだった仔猫は、動かない。


 神父は、暫く黙ってネコを見詰めていた。

「ねえ、神父様。コイツ、天国に行けるかな? 俺、大事にしてたんだよ。スゴく大好きだった。でも、感情が抑えられなかったんだ。ねえ、俺は。やっぱり居なくなった方が良いんだよ。何も愛しちゃいけないんだ」
「大丈夫、この子は私が責任を持って供養しよう。よく打ち明けてくれたね。神も許してくれた筈だ。あまり思い詰めないで。私に。否、ミルでも良い。何かあれば話してくれ」
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