25 / 49
第三章
第二十五話 震え
しおりを挟む
「あれ? ヘムカ?」
朝の五時頃。イツキはいつもの癖ですっかり目を覚ましていた。まだ薄暗いとはいえ、すぐに夜が明ける。洗面所で顔を洗い、ダイニングでコップに注いだ水道水で喉を潤す。
「そういえば雨ひどかったな……。庭大丈夫かな……」
庭は最初こそ苔と雑草に覆われていたが、一日中暇を持て余しているヘムカのおかげですっかりと美しい庭へと様変わりしていた。水捌けが悪く庭が池になってしまっていたらいろいろ影響は出るだろうし、何よりヘムカの努力が無駄になってしまうからだ。
イツキは濡れ縁へと向かうべくリビングを通るのだが、なぜか電気が点けっぱなしだった。昨日消し忘れたのかもと思ったが、昨日ヘムカは先に寝ている。となれば、考えられるのがトイレか何かでヘムカが一時的に電気を点けたものの、すっかり忘れてしまったということだ。
イツキはリビングの電気を消し、ヘムカの寝ている寝室を開ける。
ヘムカは、日没に就寝し日の出で起床していたため、五時頃に起きることも少なくなかったからだ。
「ヘムカ?」
しかし、イツキが見たものはどこかに出かけるために、捲られたままになっている布団だった。
「ヘムカ? どこだ?」
イツキが声を出すも、返事は返ってこない。布団を確認するが、全くといっていいほど温かくない。トイレで布団を出たのであれば、まだ温かさが残っているはずである。
庭のことなどすっかり忘れ、イツキはヘムカの捜索を開始した。
家の中を隈なく探し、庭も確認したがどこにもいない。
丁度玄関にさし当たった頃、ふと呟いた。
「まさか……気づいた……?」
あくまでも可能性の話だったが、呟いてしまい骨伝導で頭の中に響き渡り張り付いてしまう。そうなれば、それ以外のことを考えるというのは難しかった。
「そんな、まさか……」
頭を抱え、怖気が全身を襲った。
◇
ヘムカが家に戻った頃には夜が明け始めていた。
あれだけ沢山降り注いでいた雨は、まるで嘘だったかのようだった。日光が差し込んだこともあり、視界はすっかり晴れて雨の痕跡は地面の泥濘に少々見られる程度だ。
とはいっても、まだ五時頃。人通りは少ないため、ヘムカも無事に誰にも見られることはなく家の玄関前へと到着した。イツキは寝ているだろうと考え、起きてから話をしようと決心し扉を開ける。
「ただいま……」
小声で呟きながら玄関ドアを開けるが、玄関に誰かが立っているのがわかった。及び腰でその人物の姿を確認する。
「ヘムカ……? ヘムカなのか?」
立っていたのは、イツキだったのだがどうもいつものイツキらしくはない。
何やら深刻そうな顔をして、ヘムカを見つけるなり間髪を入れずその場に泣き崩れてしまった。
わけもわからず嗚咽を漏らすイツキに、ヘムカはどうしていいかわからなかった。
「わ、私だけど……。どうしたの?」
とりあえず、イツキの側まで来て質問の返答をする。
背中を擦ったりして宥めようとするが、イツキはヘムカを抱きしめた。
イツキは歔欷の声を出しつつ、どんどんヘムカを締め付ける力が強くなっていく。
「ちょ、ちょっと!?」
ヘムカは当然動揺した。元男だったとはいえ、八年も前のこと。
父親を除いて異性に抱かれたことなど、現世では初めてだった。抵抗もできそうになく、ただヘムカはイツキのなすがままにされる。
とはいえ、ヘムカがイツキに感じるのは親愛や家族愛に近いものであり、ヘムカとて嫌なものではなかった。
やがてイツキが落ち着きを取り戻すと、ヘムカも落ち着きを取り戻す。
ヘムカには、イツキが何を思ったのかはわからない。けれども、この慌てよう。きっとイツキは何か過去に何かあったのだと強く悟る。
今までお互い不干渉だったが、今回はどうしてもヘムカの過去を話さねばならない。そうなればその不干渉の協定は崩れ去る。もし、イツキの過去を知れば何か役に立つのかもしれない。今までヘムカはイツキにいろいろと助けられていた。だからこそ、ヘムカはイツキのことを強く知りたいと思えたし力になりたいと思えた。
手を伸ばすと、頭上にある蓬髪を丁寧に撫でる。
「大丈夫?」
イツキは感極まったような顔のままヘムカ見下ろした。
さすがのヘムカもそんな顔で見られるとは思ってなかったようでイツキのことを心配する。
「ありがとう」
わけもわからず感謝され、困惑し首を傾げた。
「なら、よかった?」
イツキはヘムカから離れると、その場に座り込んだ。泣きつかれたのもあるし、何よりこのようすだとイツキは寝ていない。ヘムカがいないとわかってからずっと探していたのだろう。
「ごめん、どうかしてた。とりあえず、ダイニング行こう」
イツキは呼吸を整えるとそのままダイニングへと向かいヘムカも同様に向かう。コップに水道水を注ぐと、そのまま一気飲み。そして、イツキとヘムカはダイニングにある互いに反対の位置の椅子へと座った。
「ごめんね。僕と一緒の生活、嫌だったのかなって」
「そんなことない。私は、佐藤さんと一緒に居たい」
誰と一緒であれ、この姿では碌に外出すらできない。それを同居人に言っても仕方のないことである。
それに、ヘムカの居場所なんてない。居場所を探すとは言ったが、ヘムカはずっとイツキの側が良かった。まだ全てを明かせてはいないが、世界で一番信頼できるからだ。
「本当?」
いつも物怖じしているイツキだが、このときばかりはとても弱って見えた。ヘムカは優しい言葉をかけることにする。
「うん、本当だよ。そして、ごめんなさい」
ヘムカはイツキに向かって頭を下げた。夜中に外出はあまり褒められたものでないのは理解しているし、何より今の自分は見つかると大変なことになるかもしれない存在で八歳なのだ。
前世があったことをイツキに伝えてはいないが、心配されるのは当然だろう。
「でもまあ、ヘムカが無事でよかったよ。で、どこ行ってたんだ?」
安堵の言葉を告げると、イツキはテーブルに両肘をついて本題に入る。
「その前に、一ついい?」
ヘムカも本題には入りたいが、その前に一度自分のことを話さなければならない。
「何だ?」
「羽黒市で起こってる殺人事件や不審者」
その言葉を聞きイツキは息を呑む。
「私が原因かもしれない」
「どういうことだ!?」
イツキは思わず椅子を蹴飛ばすように立ち上がり両手で強くテーブルを叩いた。
一応ヘムカは驚くのを避けて冷静な話し合いをするために遠回しに言ったつもりだったが、驚くのは避けられないようだった。
ヘムカは手のひらを見せその場で優しく押すようにし、イツキを落ち着かせる。
「落ち着いて聞いて。まず、私は人間じゃなくて亜人っていうのは以前言ったよね」
ヘムカとイツキが本格的に話し始めた初日に、ヘムカは亜人について簡単に語っていた。それはイツキも覚えているらしく「ああ」と答えた。
「で、亜人はこの世界にはいない。別の世界に住んでいるの。で、私も元々そこの世界にいたけどあるとき、歪からこっちの世界に来たの。羽黒市を騒がせている不審者も、みんな私のことを探しに来ているんだと思う」
イツキには信じられない話ばかりであり、頭を抱える。しかし、ヘムカからすれば予定通りの反応だ。いきなりそんなこと言われて素直に受け入れられる人などいるわけないのだから。
「あんな大掛かりで? となると、ヘムカは王女とかそういう立ち位置なのか?」
大人数が必死にヘムカのことを探している。庶民の子であっても家族は探そうとするだろうが、大人数の動員は不可能である。そうなれば、金や権力のある家庭を想像するのは仕方のないことだ。
「その逆、底辺中の底辺。奴隷なの。ある人に買われたけど逃げ出したから、いろいろ探しているんだと思う」
ヘムカは表面上は乾いているとはいえ、夜間ずっと雨を吸収し続けた重たいパーカーを緩めて首枷を見せつける。
イツキも首枷のことは理解していたが、最近はすっかり見慣れてしまっていたのだった。
朝の五時頃。イツキはいつもの癖ですっかり目を覚ましていた。まだ薄暗いとはいえ、すぐに夜が明ける。洗面所で顔を洗い、ダイニングでコップに注いだ水道水で喉を潤す。
「そういえば雨ひどかったな……。庭大丈夫かな……」
庭は最初こそ苔と雑草に覆われていたが、一日中暇を持て余しているヘムカのおかげですっかりと美しい庭へと様変わりしていた。水捌けが悪く庭が池になってしまっていたらいろいろ影響は出るだろうし、何よりヘムカの努力が無駄になってしまうからだ。
イツキは濡れ縁へと向かうべくリビングを通るのだが、なぜか電気が点けっぱなしだった。昨日消し忘れたのかもと思ったが、昨日ヘムカは先に寝ている。となれば、考えられるのがトイレか何かでヘムカが一時的に電気を点けたものの、すっかり忘れてしまったということだ。
イツキはリビングの電気を消し、ヘムカの寝ている寝室を開ける。
ヘムカは、日没に就寝し日の出で起床していたため、五時頃に起きることも少なくなかったからだ。
「ヘムカ?」
しかし、イツキが見たものはどこかに出かけるために、捲られたままになっている布団だった。
「ヘムカ? どこだ?」
イツキが声を出すも、返事は返ってこない。布団を確認するが、全くといっていいほど温かくない。トイレで布団を出たのであれば、まだ温かさが残っているはずである。
庭のことなどすっかり忘れ、イツキはヘムカの捜索を開始した。
家の中を隈なく探し、庭も確認したがどこにもいない。
丁度玄関にさし当たった頃、ふと呟いた。
「まさか……気づいた……?」
あくまでも可能性の話だったが、呟いてしまい骨伝導で頭の中に響き渡り張り付いてしまう。そうなれば、それ以外のことを考えるというのは難しかった。
「そんな、まさか……」
頭を抱え、怖気が全身を襲った。
◇
ヘムカが家に戻った頃には夜が明け始めていた。
あれだけ沢山降り注いでいた雨は、まるで嘘だったかのようだった。日光が差し込んだこともあり、視界はすっかり晴れて雨の痕跡は地面の泥濘に少々見られる程度だ。
とはいっても、まだ五時頃。人通りは少ないため、ヘムカも無事に誰にも見られることはなく家の玄関前へと到着した。イツキは寝ているだろうと考え、起きてから話をしようと決心し扉を開ける。
「ただいま……」
小声で呟きながら玄関ドアを開けるが、玄関に誰かが立っているのがわかった。及び腰でその人物の姿を確認する。
「ヘムカ……? ヘムカなのか?」
立っていたのは、イツキだったのだがどうもいつものイツキらしくはない。
何やら深刻そうな顔をして、ヘムカを見つけるなり間髪を入れずその場に泣き崩れてしまった。
わけもわからず嗚咽を漏らすイツキに、ヘムカはどうしていいかわからなかった。
「わ、私だけど……。どうしたの?」
とりあえず、イツキの側まで来て質問の返答をする。
背中を擦ったりして宥めようとするが、イツキはヘムカを抱きしめた。
イツキは歔欷の声を出しつつ、どんどんヘムカを締め付ける力が強くなっていく。
「ちょ、ちょっと!?」
ヘムカは当然動揺した。元男だったとはいえ、八年も前のこと。
父親を除いて異性に抱かれたことなど、現世では初めてだった。抵抗もできそうになく、ただヘムカはイツキのなすがままにされる。
とはいえ、ヘムカがイツキに感じるのは親愛や家族愛に近いものであり、ヘムカとて嫌なものではなかった。
やがてイツキが落ち着きを取り戻すと、ヘムカも落ち着きを取り戻す。
ヘムカには、イツキが何を思ったのかはわからない。けれども、この慌てよう。きっとイツキは何か過去に何かあったのだと強く悟る。
今までお互い不干渉だったが、今回はどうしてもヘムカの過去を話さねばならない。そうなればその不干渉の協定は崩れ去る。もし、イツキの過去を知れば何か役に立つのかもしれない。今までヘムカはイツキにいろいろと助けられていた。だからこそ、ヘムカはイツキのことを強く知りたいと思えたし力になりたいと思えた。
手を伸ばすと、頭上にある蓬髪を丁寧に撫でる。
「大丈夫?」
イツキは感極まったような顔のままヘムカ見下ろした。
さすがのヘムカもそんな顔で見られるとは思ってなかったようでイツキのことを心配する。
「ありがとう」
わけもわからず感謝され、困惑し首を傾げた。
「なら、よかった?」
イツキはヘムカから離れると、その場に座り込んだ。泣きつかれたのもあるし、何よりこのようすだとイツキは寝ていない。ヘムカがいないとわかってからずっと探していたのだろう。
「ごめん、どうかしてた。とりあえず、ダイニング行こう」
イツキは呼吸を整えるとそのままダイニングへと向かいヘムカも同様に向かう。コップに水道水を注ぐと、そのまま一気飲み。そして、イツキとヘムカはダイニングにある互いに反対の位置の椅子へと座った。
「ごめんね。僕と一緒の生活、嫌だったのかなって」
「そんなことない。私は、佐藤さんと一緒に居たい」
誰と一緒であれ、この姿では碌に外出すらできない。それを同居人に言っても仕方のないことである。
それに、ヘムカの居場所なんてない。居場所を探すとは言ったが、ヘムカはずっとイツキの側が良かった。まだ全てを明かせてはいないが、世界で一番信頼できるからだ。
「本当?」
いつも物怖じしているイツキだが、このときばかりはとても弱って見えた。ヘムカは優しい言葉をかけることにする。
「うん、本当だよ。そして、ごめんなさい」
ヘムカはイツキに向かって頭を下げた。夜中に外出はあまり褒められたものでないのは理解しているし、何より今の自分は見つかると大変なことになるかもしれない存在で八歳なのだ。
前世があったことをイツキに伝えてはいないが、心配されるのは当然だろう。
「でもまあ、ヘムカが無事でよかったよ。で、どこ行ってたんだ?」
安堵の言葉を告げると、イツキはテーブルに両肘をついて本題に入る。
「その前に、一ついい?」
ヘムカも本題には入りたいが、その前に一度自分のことを話さなければならない。
「何だ?」
「羽黒市で起こってる殺人事件や不審者」
その言葉を聞きイツキは息を呑む。
「私が原因かもしれない」
「どういうことだ!?」
イツキは思わず椅子を蹴飛ばすように立ち上がり両手で強くテーブルを叩いた。
一応ヘムカは驚くのを避けて冷静な話し合いをするために遠回しに言ったつもりだったが、驚くのは避けられないようだった。
ヘムカは手のひらを見せその場で優しく押すようにし、イツキを落ち着かせる。
「落ち着いて聞いて。まず、私は人間じゃなくて亜人っていうのは以前言ったよね」
ヘムカとイツキが本格的に話し始めた初日に、ヘムカは亜人について簡単に語っていた。それはイツキも覚えているらしく「ああ」と答えた。
「で、亜人はこの世界にはいない。別の世界に住んでいるの。で、私も元々そこの世界にいたけどあるとき、歪からこっちの世界に来たの。羽黒市を騒がせている不審者も、みんな私のことを探しに来ているんだと思う」
イツキには信じられない話ばかりであり、頭を抱える。しかし、ヘムカからすれば予定通りの反応だ。いきなりそんなこと言われて素直に受け入れられる人などいるわけないのだから。
「あんな大掛かりで? となると、ヘムカは王女とかそういう立ち位置なのか?」
大人数が必死にヘムカのことを探している。庶民の子であっても家族は探そうとするだろうが、大人数の動員は不可能である。そうなれば、金や権力のある家庭を想像するのは仕方のないことだ。
「その逆、底辺中の底辺。奴隷なの。ある人に買われたけど逃げ出したから、いろいろ探しているんだと思う」
ヘムカは表面上は乾いているとはいえ、夜間ずっと雨を吸収し続けた重たいパーカーを緩めて首枷を見せつける。
イツキも首枷のことは理解していたが、最近はすっかり見慣れてしまっていたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる