転生令嬢の涙 〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜

矢口愛留

文字の大きさ
8 / 48

8 ラインハルトの愛するひと

しおりを挟む
 ラインハルト視点です。

――*――

 私は、困っていた。
 昨日から、エミリアが可愛すぎる。

 いや、ずっと可愛かったしいつでも美しいのだが、改めて想いが通じ合ったからだろうか、本当に可愛くて困る。

 そのせいで朝はアレクにまで嫉妬してしまった。
 折角幸せな気分を満喫していたのに、アレクが現れたせいでエミリアは私から手を離してしまったし、何より私が敬称でしか呼ばれないのにアレクは名前を呼ばれていた。

 ――ずるい。

 プリシラとかいう非常識な令嬢のおかげでアレクを撒くことが出来たのは、私にとっては僥倖だった。

 授業中も、珍しくぼんやりしていたエミリアが気になって密かに視線を向けていたら、偶然彼女もそのタイミングで私の方に目を向けたのだ。
 彼女は少し驚いたような表情を見せたが、私が微笑むとエミリアも天使の微笑みを返してくれた。
 私は照れ臭くなって教科書に目を落とした。


 今は王城で晩餐の準備が整うのを待ちながら、急ぎの公務だけ片付けている所だ。
 私は何度目になるか分からないため息をつく。

「……殿下、いい加減締まりのない顔をするのはやめてくれませんか」

「何だと、失礼だぞアレク」

「少しは俺の身になって考えて下さいよ。横でずーっとにやにやしたり、ため息ついたりしてたら、気になって集中できないでしょうが」

「うぅ……すまん」

 アレクとは幼い頃からの付き合いだから、こうやって腹を割って話が出来る。
 側近であると同時に、親友でもあるのだ。
 私にとっては、家族を除いたらアレクはエミリアの次に大切な人間である。
 だが今日は生憎エミリアで頭が埋め尽くされている。

「だってエミリアが可愛いから……」

「……はぁ」

 アレクは盛大にため息をつく。

「ならさっさとこの書類片付けて下さいよ。終わり次第エミリア様を呼びに行きますから」

「わかった、がんばる」

「……殿下ってこんなに頭悪かったでしたっけ。とりあえず俺は終わってる書類を各部署に届けてきますから、その書類ちゃんとやっといて下さいよ」

「わかった、まかせろ」

 私の気のない返事を聞いて、アレクは、仕方のないやつだとでも言いたげに肩をすくめ、執務室を出て行った。

 王太子に対してこんな失礼な態度を取れるのもアレクだけである。
 アレクが戻って来る前に終わらせておかないと、また怒られそうだ。

 私はしばし集中して書類に取り組むのであった。


 ********


 晩餐の準備が整い、私はエミリアと向かいあってテーブルに着いていた。

 今日は給仕は不要だと女官に言ってあるので、前菜からデザートまで全ての料理が既に並んでいる。
 とはいえテーブルは充分に広いので、置き場に困るような事はない。

 部屋には、私とエミリアとアレクの三人だけ。
 扉の前では騎士が人払いをしている。

「エミリア、今日も君は美しいね。夜空に輝く月の女神も嫉妬してしまいそうだ」

「まあ、お上手ですこと。殿下の方こそ、あまりの美しさに夜空を彩る星たちも霞んでしまいそうですわ」

 今日は見事に曇っている。
 言ってから気付いたが言葉の選択を間違えた。
 時々アレクにも言われるが私はちょっとだけ天然らしい。

「殿下のそう言った所、とても好ましいですわよ」

 またこの女性ひとは可愛い事を言う。



 これ以上ボロが出る前に、私は本題に入ることにした。

「エミリア。今日君を呼んだ理由は、分かるかい?」

「……ええ。昨日私が早退してしまった件、ですわね」

「ああ。単刀直入に聞くが、プリシラ・スワローという令嬢が関わっているのではないか?」

「……!!」

 ――ビンゴだ。

「どうして、それを……?」

 エミリアは不安そうに瞳を揺らして、私を見つめている。

「入学式の途中でエミリアが出て行った時、心配になってアレクに後を追わせたんだ。その時にアレクが、君とその令嬢が話をしているのを聞いたそうだ。……アレク」

「はっ。失礼致します」

 アレクは前に出てきて、礼をしてから話し出す。

「まず初めに、盗み聞きするような形になってしまい、申し訳ございません」

「いえ、大丈夫よ。それに、陰ながら見守って下さっていたのでしょう? ……ありがとう」

「勿体ない御言葉です。……その際に、プリシラ嬢がエミリア様から殿下を奪うと宣言していたのを耳にしました。また、その後に何か言っていたのは存じていますが、全く意味が分からなくて……。エミリア様は、何かご存知なのではありませんか?」

「……ええ」

 エミリアの瞳に、涙が溜まりはじめる。
 きっと不安と戦っているのだろう。

「エミリア……辛いことかも知れないが、話してほしい。ここには私とアレクしかいない。泣きたければ、いくらでも泣いていい。勿論、ここでの話は他言しない。アレクにも聞かれたくないのなら、アレクも退出させるが……どうかな?」

「……いえ……、殿下にも、アレクにも是非聞いていただきたいのです」

 エミリアはたっぷり間をあけて、話し始めた。
 必死に涙を堪えているようだ。


「これから私がお話しする事は、常人には信じられない内容でしょう。ですが、私にとっても、プリシラにとっても紛れもない事実です。信じていただけなくても構いませんわ。頭がおかしいと思われても仕方がありません。それでも、私はすでに退路を断たれてしまっています。ですので、私の知り得る限りの真実を、お伝え致します」


 エミリアの表情が変わった。
 王太子妃教育を受けている時や社交の場で見る、気丈な表情である。

 昨日からエミリアは人が変わったように弱った姿を見せる事が多くなったが、この時私は、気丈な彼女も泣き虫な彼女も、どちらも愛しいエミリアその人なのだとはっきり確信した。
 だから、続く言葉を聞いても、私は意外にもすんなり受け入れられたのだった。


「私とプリシラは、転生者です。私にもよく分からないのですが、突然、別の人生の記憶が蘇ってきたのです。……とは言っても、これまでここで生きてきた17年間の私が消えた訳ではありません。私が前世の記憶を思い出したのは、昨日の入学式の最中、プリシラと目が合った瞬間です。前世の私はとても泣き虫だったようで、その影響で、昨日から事あるごとに涙が止まらなくなってしまって……」

「なるほど、だから入学式で突然泣き出してしまったんだな」

「……殿下は信じて下さるのですか?」

「今日も昨日もその前も、私は君と一緒に過ごしてきた。君自身に何かが起きたことには気付いたが、エミリアの本質が変わった訳ではないことぐらい、わかるさ。きっと、泣き虫の君は今まで眠っていただけで、ずっとエミリアの中に存在していたんだ」

「殿下……ありがとうございます」


 エミリアはひとつ肩の荷が下りたようだ。
 受け入れられるかどうか心配だったのだろう……当然である。

 私はエミリアを深く愛している。
 どんなエミリアでも受け入れられる自信がある。

 だが、続く話には、どうしても腑に落ちない点があった。


「それで……更に信じられない話なのですが、この世界はどうやら私が前世で読んだとある物語と、同じ世界のようなのです。その物語では、私は今から一年後に、殿下に婚約破棄され爵位剥奪の上修道院送りにされて幽へ……」

「いや、待て待てまてそれは信じられないぞ」

「殿下、どうか落ち着いて下さいませ。物語の話であって、今の時点で既にその話と現実にはズレがあります」

「……すまない、取り乱した。続けてくれ」

 私は思わずエミリアの話を遮ってしまった。
 今こんなに幸せなのに私から婚約破棄なんて、絶対にするはずがない。

「……そのお話では、私――エミリアは殿下の事が大好きでしたが、殿下はエミリアに愛情を持っていないように描写されておりましたわ。エミリアも殿下の気持ちが自分に向いていない事に気付いていました。――ね、違っているでしょう?」

 私はうんうんと勢いよく頷く。
 現実世界のこの私は、エミリア一筋である。

「それで、物語では男爵令嬢プリシラが、殿下に猛アプローチするのです。殿下はプリシラに絆されて、徐々に彼女を愛するようになります。エミリアは、そんな彼女に嫉妬して、卑劣な嫌がらせを繰り返すのですわ。そして、殿下はその嫌がらせの証拠を集め、卒業パーティーの日にエミリアを断罪します」

「……うーん、やはり信じられないな。そもそも私がエミリア以外を選ぶ訳がないし、エミリアもそのような短絡的な行動を起こす女性ではない。しかも卒業パーティーという注目を集める場でそのような大きな事を起こすなど、普通に考えたらしないだろう」

「そうなのです。ただ、私もその物語を一度しか読んでいないので詳細を覚えていませんし、プリシラというもう一人の転生者が気にかかります。……恐らく彼女は、私よりずっと物語に詳しいと思われます。それに、相対してみて、殿下に対する執着心が異様に大きいように感じましたわ。物語通りに進んでいないと感じたら、何らかの手段で修正しようとしてくる可能性もありますわね」

「……エミリアが悩んでいるのは、プリシラ嬢がエミリアの悪事を捏造して陥れ、私が婚約破棄せざるを得ない状況に持ち込もうとするのではないか、という事かな?」

「……仰る通りです」

 エミリアは、先程の気丈な表情から一転、不安そうな表情に戻った。
 確かに、『したこと』の証拠を捏造するのは、『しなかったこと』の証拠を集めるより容易い。
 一旦悪事を捏造されれば、その時点で評判も信頼も失ってしまいかねないし、失ったものを取り戻すのも容易ではない。


「……なら。いっその事、物語通りに進めてみるのはいかがでしょう?」

 そう提案したのはアレクだった。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

リリィ=ブランシュはスローライフを満喫したい!~追放された悪役令嬢ですが、なぜか皇太子の胃袋をつかんでしまったようです~

汐埼ゆたか
恋愛
伯爵令嬢に転生したリリィ=ブランシュは第四王子の許嫁だったが、悪女の汚名を着せられて辺境へ追放された。 ――というのは表向きの話。 婚約破棄大成功! 追放万歳!!  辺境の地で、前世からの夢だったスローライフに胸躍らせるリリィに、新たな出会いが待っていた。 ▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃ リリィ=ブランシュ・ル・ベルナール(19) 第四王子の元許嫁で転生者。 悪女のうわさを流されて、王都から去る   × アル(24) 街でリリィを助けてくれたなぞの剣士 三食おやつ付きで臨時護衛を引き受ける ▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃ 「さすが稀代の悪女様だな」 「手玉に取ってもらおうか」 「お手並み拝見だな」 「あのうわさが本物だとしたら、アルはどうしますか?」 ********** ※他サイトからの転載。 ※表紙はイラストAC様からお借りした画像を加工しております。

【完結】転生したので悪役令嬢かと思ったらヒロインの妹でした

果実果音
恋愛
まあ、ラノベとかでよくある話、転生ですね。 そういう類のものは結構読んでたから嬉しいなーと思ったけど、 あれあれ??私ってもしかしても物語にあまり関係の無いというか、全くないモブでは??だって、一度もこんな子出てこなかったもの。 じゃあ、気楽にいきますか。 *『小説家になろう』様でも公開を始めましたが、修正してから公開しているため、こちらよりも遅いです。また、こちらでも、『小説家になろう』様の方で完結しましたら修正していこうと考えています。

【完結】 悪役令嬢が死ぬまでにしたい10のこと

淡麗 マナ
恋愛
2022/04/07 小説ホットランキング女性向け1位に入ることができました。皆様の応援のおかげです。ありがとうございます。 第3回 一二三書房WEB小説大賞の最終選考作品です。(5,668作品のなかで45作品) ※コメント欄でネタバレしています。私のミスです。ネタバレしたくない方は読み終わったあとにコメントをご覧ください。 原因不明の病により、余命3ヶ月と診断された公爵令嬢のフェイト・アシュフォード。 よりによって今日は、王太子殿下とフェイトの婚約が発表されるパーティの日。 王太子殿下のことを考えれば、わたくしは身を引いたほうが良い。 どうやって婚約をお断りしようかと考えていると、王太子殿下の横には容姿端麗の女性が。逆に婚約破棄されて傷心するフェイト。 家に帰り、一冊の本をとりだす。それはフェイトが敬愛する、悪役令嬢とよばれた公爵令嬢ヴァイオレットが活躍する物語。そのなかに、【死ぬまでにしたい10のこと】を決める描写があり、フェイトはそれを真似してリストを作り、生きる指針とする。 1.余命のことは絶対にだれにも知られないこと。 2.悪役令嬢ヴァイオレットになりきる。あえて人から嫌われることで、自分が死んだ時の悲しみを減らす。(これは実行できなくて、後で変更することになる) 3.必ず病気の原因を突き止め、治療法を見つけだし、他の人が病気にならないようにする。 4.ノブレス・オブリージュ 公爵令嬢としての責務をいつもどおり果たす。 5.お父様と弟の問題を解決する。 それと、目に入れても痛くない、白蛇のイタムの新しい飼い主を探さねばなりませんし、恋……というものもしてみたいし、矛盾していますけれど、友達も欲しい。etc. リストに従い、持ち前の執務能力、するどい観察眼を持って、人々の問題や悩みを解決していくフェイト。 ただし、悪役令嬢の振りをして、人から嫌われることは上手くいかない。逆に好かれてしまう! では、リストを変更しよう。わたくしの身代わりを立て、遠くに嫁いでもらうのはどうでしょう? たとえ失敗しても10のリストを修正し、最善を尽くすフェイト。 これはフェイトが、余命3ヶ月で10のしたいことを実行する物語。皆を自らの死によって悲しませない為に足掻き、運命に立ち向かう、逆転劇。 【注意点】 恋愛要素は弱め。 設定はかなりゆるめに作っています。 1人か、2人、苛立つキャラクターが出てくると思いますが、爽快なざまぁはありません。 2章以降だいぶ殺伐として、不穏な感じになりますので、合わないと思ったら辞めることをお勧めします。

悪役令嬢の品格 ~悪役令嬢を演じてきましたが、今回は少し違うようです~

幸路ことは
恋愛
多くの乙女ゲームで悪役令嬢を演じたプロの悪役令嬢は、エリーナとして新しいゲームの世界で目覚める。しかし、今回は悪役令嬢に必須のつり目も縦巻きロールもなく、シナリオも分からない。それでも立派な悪役令嬢を演じるべく突き進んだ。  そして、学園に入学しヒロインを探すが、なぜか攻略対象と思われるキャラが集まってくる。さらに、前世の記憶がある少女にエリーナがヒロインだと告げられ、隠しキャラを出して欲しいとお願いされた……。  これは、ロマンス小説とプリンが大好きなエリーナが、悪役令嬢のプライドを胸に、少しずつ自分の気持ちを知り恋をしていく物語。なろう完結済み Copyright(C)2019 幸路ことは

悪役令嬢に成り代わったのに、すでに詰みってどういうことですか!?

ぽんぽこ狸
恋愛
 仕事帰りのある日、居眠り運転をしていたトラックにはねられて死んでしまった主人公。次に目を覚ますとなにやら暗くジメジメした場所で、自分に仕えているというヴィンスという男の子と二人きり。  彼から話を聞いているうちに、なぜかその話に既視感を覚えて、確認すると昔読んだことのある児童向けの小説『ララの魔法書!』の世界だった。  その中でも悪役令嬢である、クラリスにどうやら成り代わってしまったらしい。  混乱しつつも話をきていくとすでに原作はクラリスが幽閉されることによって終結しているようで愕然としているさなか、クラリスを見限り原作の主人公であるララとくっついた王子ローレンスが、訪ねてきて━━━━?!    原作のさらに奥深くで動いていた思惑、魔法玉(まほうぎょく)の謎、そして原作の男主人公だった完璧な王子様の本性。そのどれもに翻弄されながら、なんとか生きる一手を見出す、学園ファンタジー!  ローレンスの性格が割とやばめですが、それ以外にもダークな要素強めな主人公と恋愛?をする、キャラが二人ほど、登場します。世界観が殺伐としているので重い描写も多いです。読者さまが色々な意味でドキドキしてくれるような作品を目指して頑張りますので、よろしくお願いいたします。  完結しました!最後の一章分は遂行していた分がたまっていたのと、話が込み合っているので一気に二十万文字ぐらい上げました。きちんと納得できる結末にできたと思います。ありがとうございました。

悪役令嬢に転生しましたが、行いを変えるつもりはありません

れぐまき
恋愛
公爵令嬢セシリアは皇太子との婚約発表舞踏会で、とある男爵令嬢を見かけたことをきっかけに、自分が『宝石の絆』という乙女ゲームのライバルキャラであることを知る。 「…私、間違ってませんわね」 曲がったことが大嫌いなオーバースペック公爵令嬢が自分の信念を貫き通す話 …だったはずが最近はどこか天然の主人公と勘違い王子のすれ違い(勘違い)恋愛話になってきている… 5/13 ちょっとお話が長くなってきたので一旦全話非公開にして纏めたり加筆したりと大幅に修正していきます 5/22 修正完了しました。明日から通常更新に戻ります 9/21 完結しました また気が向いたら番外編として二人のその後をアップしていきたいと思います

ワンチャンあるかな、って転生先で推しにアタックしてるのがこちらの令嬢です

山口三
恋愛
恋愛ゲームの世界に転生した主人公。中世異世界のアカデミーを中心に繰り広げられるゲームだが、大好きな推しを目の前にして、ついつい欲が出てしまう。「私が転生したキャラは主人公じゃなくて、たたのモブ悪役。どうせ攻略対象の相手にはフラれて婚約破棄されるんだから・・・」 ひょんな事からクラスメイトのアロイスと協力して、主人公は推し様と、アロイスはゲームの主人公である聖女様との相思相愛を目指すが・・・。

貧乏奨学生の子爵令嬢は、特許で稼ぐ夢を見る 〜レイシアは、今日も我が道つき進む!~

みちのあかり
ファンタジー
同じゼミに通う王子から、ありえないプロポーズを受ける貧乏奨学生のレイシア。 何でこんなことに? レイシアは今までの生き方を振り返り始めた。 第一部(領地でスローライフ) 5歳の誕生日。お父様とお母様にお祝いされ、教会で祝福を受ける。教会で孤児と一緒に勉強をはじめるレイシアは、その才能が開花し非常に優秀に育っていく。お母様が里帰り出産。生まれてくる弟のために、料理やメイド仕事を覚えようと必死に頑張るレイシア。 お母様も戻り、家族で幸せな生活を送るレイシア。 しかし、未曽有の災害が起こり、領地は借金を負うことに。 貧乏でも明るく生きるレイシアの、ハートフルコメディ。 第二部(学園無双) 貧乏なため、奨学生として貴族が通う学園に入学したレイシア。 貴族としての進学は奨学生では無理? 平民に落ちても生きていけるコースを選ぶ。 だが、様々な思惑により貴族のコースも受けなければいけないレイシア。お金持ちの貴族の女子には嫌われ相手にされない。 そんなことは気にもせず、お金儲け、特許取得を目指すレイシア。 ところが、いきなり王子からプロポーズを受け・・・ 学園無双の痛快コメディ カクヨムで240万PV頂いています。

処理中です...