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2話
しおりを挟むソフィアがフィンと事故に見せかけた口づけを交わしてから、彼女の行動が目に見えるように変わってきた。
隙あらば、ストーカーのようにフィンの後をつけ回して。『服に埃が』と言ってフィンの身体に厭らしく触れたり、転けた振りをして彼の腕に抱き付いたり。
キスをする前は、好意は見せども控えめに行動をしていた癖に。粘膜的接触をした途端にこうも変わってしまうとは。笑ってしまうくらい分かりやすい女ね。
一方のフィンはと言うと。彼女の積極的な行動に対し、困ったように眉を下げて愛想笑いを浮かべていて。ソフィアの行動が過激になると、何かを誤魔化すように妙な言い訳をして彼女から逃げていた。
夫は優しいというより気弱な性格なのか。妻としては、他の女を寄せ付けないようにガツン、と強く言って欲しいものだ。
まぁ易々と他の女に唇を奪われた件も含めて、事が済んだら後でたっぷりとお仕置きしよう。彼にその気が無いのは十分に理解しているが、本当に浮気でもしようものなら彼の雄を包丁で切り取ってやってもいいかもしれない。
取り敢えず、動くにはまだ早い。
正直、誰よりも愛する夫が他の女に狙われるのは気が気では無いし、本当は指一本でも触れられたくない。
でも、愛する夫を本当の意味で守る為にも、今しばらくは辛抱が必要。
この女を絶対に逃がさない為に、そして二度と他の女が彼に近づかないようにする為に。
私は、モニターに映る二人の姿を──どさくさに紛れて夫の手を握ろうとするソフィアの姿を淡々と見つめていた。
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