169 / 186
第十三章 激化する呪い
たとえ運命を敵に回したとしても……
しおりを挟む
「つまり君達がシロを人間らしくすることは、広い意味で考えるとシロを殺す事と変わりないんだよ。といっても、その頃君達はもう死んでるわけだから、関係ないんだろうけど。ほんと無責任だよね」
私がしていることは、シロにとっていけない事だったんだ。
優しさや譲り合う精神を教えてはいけなかったんだ。
「これでも君はまだそんな中途半端な気持ちで、コハクとシロの隣に居るの? 君は一度、コハクを大きく傷付けた。今の君を見てコハクはさらに傷付くよ。そして今度はシロまで傷付けるの? 傷が浅いうちに別れてあげてよ。君には君を大事に思って支えてくれる人間が傍に居るじゃない。その幼馴染み君やあの気の強い友達が。恩返しはもう、それで十分でしょ」
「私は……っ」
シロの足枷でしかなかったんだ。なんて事をしてしまったんだろう。
動揺を露わにする私に、クレハは柔らかな笑みを浮かべて諭すように話しかけてきた。
「試して分かった。君達は僕が見てきた、自分さえよければいいクズじゃない。他人のために自分を犠牲に出来るバカな人種だ。だから、真実を教えてあげた。シロのためを思うならどうするのが最善か、優しい桜ちゃんなら分かるよね?」
クレハが私達を試していたのは、シロの隣に居るのが相応しいかどうかじゃない。
コハクが傷付けられているのを悟った時点で彼は最初から、どうやって私達をシロから引き離すのが効果的なのかを探っていたんだ。
こうやって話をしてくれるのは、選択肢を与えるためなのだろう。
私達が自らの意志でシロから離れるか、クレハの手によって強制的に離されるかを。
今ここで「それでもシロから離れたくない」と言えば、クレハは私達をこの場に置いたまま去るか、あるいは直接手を下してきてもおかしくない状況だ。
なぜなら彼は、優しい顔して微笑んでいるように見えるけど、瞳の奥は笑っていない。
有無を言わせない支配者のように、恐ろしく冷めた目で私を見下している。
クレハにとってシロとコハクは、本当に大切な弟みたいな存在なのだろう。
「私は、シロの傍に居ては……いけない……」
シロにとっての長い一生の中で、私と過ごす時間など微々たるものだ。
彼の未来を思うなら、私は彼の隣で寄り添ってはいけない。
こんな二股をかけたような中途半端な気持ちのままなら尚更、だめだ。
胸が引き裂かれそうになるほど苦しいけれど、私の我儘でシロの一生を駄目にするわけにはいかない。
「そう、正解」と優しく頷いて相づちを打つクレハを見て、自分の考えは間違ってないと無理矢理自分に言い聞かせた。
「君はシロを怒らせて、妖怪の本質を思い出させてあげなければならない。方法は簡単だ。今までの絆が偽りである事を、知らしめてあげればいい。そして人間は人間同士、絆を深めればいいんだ」
クレハの言葉に深く頷いた瞬間、横から耳をつんざくような轟音が聞こえた。
壁には大きな穴が空いており、舞い上がる粉塵の中から姿を現したのはシロだった。
無事でよかったと安心したのも束の間、シロを突き放さないといけない現実に心が悲鳴をあげる。
「やっと見つけたぞ、クレハ! 散々回りくどい事しやがって! あの擬人の群れは何の嫌がらせだ! 切った瞬間分離して増えるとか、どんな鬼畜仕様だよ、ったく!」
「へぇ~よくここまで来れたね。シロにしては中々上出来だ。いい修行になったでしょ?」
「相変わらずえげつないな、ほんとお前の術は」
肩で息をするシロの衣服は所々乱れており、赤く染まっている箇所がある。
クレハの作り出した幻術を相手に、かなりの激戦を余儀無くされたのだろう。
「ほんの肩慣らしだよ。あれくらいでへばってるようじゃ僕に勝てるわけないでしょ。それで桜ちゃん、君の答えは?」
にんまりと不気味な笑顔を浮かべたクレハに促され、私はシロに呼び掛けた。
私の顔を見たシロは安心したようにほっと表情を緩め、優しく微笑んだ。
その笑顔に胸が締め付けられるように苦しくなるも、一時の情に流されてだめだと自分に言い聞かせ、私は口を開く。
「シロ……ごめんね。私、カナちゃんが好きなの。だから、もう貴方の傍には居れない。約束、守れなくてごめんなさい……っ」
途端にシロの顔から笑顔が消え、切れ長の瞳を大きく見開いて驚いたようにこちらに詰め寄ってきた。
「桜? 何を言っている? 急に何故そんなこと……」
「僕が教えてあげたんだよ、シロ。君が隠していた秘密をね」
不敵に笑うクレハを見て、苦虫を噛み潰したような表情へと変わるシロ。
「桜」と大きな声で名前を呼ばれ思わず「はい」と返事をすると、シロは私の両肩にガシッと手を置いて、真っ直ぐな瞳でこちらを見つめてきた。
あまりにも真剣な面持ちに、視線を逸らす事も許されない気がしてそのまま見つめ返すと、シロはおもむろに口を開く。
「……たとえ運命を敵に回したとしても、お前や西園寺にどれだけ罵倒されようと、それでも俺はお前が好きなんだ。だから、桜の隣は誰にも譲らない。お前が西園寺に惚れたと言うなら答えは簡単、奪い返すまでだ」
先程のクレハの話といまいち噛み合わない事を言うシロに、謎が生まれるも、向けられた眼差しは嘘偽りがなく誠実なもの。
それに加えて気持ちのこもった言葉に、私は心臓を矢で射抜かれたように動けなくなった。
そっと私から離れたシロは「桜を頼む」とカナちゃんに目配せして、私達を庇うように前に立ちクレハと対峙する。
凍てつくような絶対零度のオーラをシロが身に纏うと、辺りの温度が急激に下がっていくのがわかった。
すかさずカナちゃんが隣で結界を張ってくれて、寒さは収まったものの一瞬即発な空気に緊張感が走る。
「クレハ、いつまで俺を子供扱いすれば気が済むのだ。俺はもうあの頃のままじゃない。横から余計な事してんじゃねぇよ!」
怒りを露わにしたシロは、クレハに手をかざして冷気のようなオーラ飛ばす。
地面を凍らせながら放たれたそれは、クレハの放った黒い炎の前で打ち消されて消えた。
「へぇ~すっかり牙抜かれちゃったかと思ってたけど、ちゃんと出来たんだ? やはり、君を強くするのは怒りだね」
「片寄った考えしかねぇ妖界じゃ得られないもんが、こっちにはたくさんある。それが全て弱点になるわけじゃねぇってこと、教えてやるよ。いいとこ取りした俺は、昔とは比べ物にならないくらい強くなったぞ」
最大限に口角を上げて不敵に笑うシロをクレハは楽しそうに眺めて、口元に薄い笑みを浮かべる。
ニヒルな笑みで睨み合う二人は、端から見ればだいぶ怖い。
「そう……じゃあ、試してあげるよ。ここだと味気ないから明日、君を僕の箱庭へ招待しよう。シロ、そこで僕に勝てたら桜ちゃんの呪いを解いてあげる。ただしもし負けたら、君の一番大切にしているものを壊すよ」
「望むところだ、かかってこい」
「勇ましいのは口だけじゃないといいけど。それじゃあ、楽しみにしているよ」
フフフと不気味な笑いを残して、クレハは黒い霧に包まれ消えた。
私がしていることは、シロにとっていけない事だったんだ。
優しさや譲り合う精神を教えてはいけなかったんだ。
「これでも君はまだそんな中途半端な気持ちで、コハクとシロの隣に居るの? 君は一度、コハクを大きく傷付けた。今の君を見てコハクはさらに傷付くよ。そして今度はシロまで傷付けるの? 傷が浅いうちに別れてあげてよ。君には君を大事に思って支えてくれる人間が傍に居るじゃない。その幼馴染み君やあの気の強い友達が。恩返しはもう、それで十分でしょ」
「私は……っ」
シロの足枷でしかなかったんだ。なんて事をしてしまったんだろう。
動揺を露わにする私に、クレハは柔らかな笑みを浮かべて諭すように話しかけてきた。
「試して分かった。君達は僕が見てきた、自分さえよければいいクズじゃない。他人のために自分を犠牲に出来るバカな人種だ。だから、真実を教えてあげた。シロのためを思うならどうするのが最善か、優しい桜ちゃんなら分かるよね?」
クレハが私達を試していたのは、シロの隣に居るのが相応しいかどうかじゃない。
コハクが傷付けられているのを悟った時点で彼は最初から、どうやって私達をシロから引き離すのが効果的なのかを探っていたんだ。
こうやって話をしてくれるのは、選択肢を与えるためなのだろう。
私達が自らの意志でシロから離れるか、クレハの手によって強制的に離されるかを。
今ここで「それでもシロから離れたくない」と言えば、クレハは私達をこの場に置いたまま去るか、あるいは直接手を下してきてもおかしくない状況だ。
なぜなら彼は、優しい顔して微笑んでいるように見えるけど、瞳の奥は笑っていない。
有無を言わせない支配者のように、恐ろしく冷めた目で私を見下している。
クレハにとってシロとコハクは、本当に大切な弟みたいな存在なのだろう。
「私は、シロの傍に居ては……いけない……」
シロにとっての長い一生の中で、私と過ごす時間など微々たるものだ。
彼の未来を思うなら、私は彼の隣で寄り添ってはいけない。
こんな二股をかけたような中途半端な気持ちのままなら尚更、だめだ。
胸が引き裂かれそうになるほど苦しいけれど、私の我儘でシロの一生を駄目にするわけにはいかない。
「そう、正解」と優しく頷いて相づちを打つクレハを見て、自分の考えは間違ってないと無理矢理自分に言い聞かせた。
「君はシロを怒らせて、妖怪の本質を思い出させてあげなければならない。方法は簡単だ。今までの絆が偽りである事を、知らしめてあげればいい。そして人間は人間同士、絆を深めればいいんだ」
クレハの言葉に深く頷いた瞬間、横から耳をつんざくような轟音が聞こえた。
壁には大きな穴が空いており、舞い上がる粉塵の中から姿を現したのはシロだった。
無事でよかったと安心したのも束の間、シロを突き放さないといけない現実に心が悲鳴をあげる。
「やっと見つけたぞ、クレハ! 散々回りくどい事しやがって! あの擬人の群れは何の嫌がらせだ! 切った瞬間分離して増えるとか、どんな鬼畜仕様だよ、ったく!」
「へぇ~よくここまで来れたね。シロにしては中々上出来だ。いい修行になったでしょ?」
「相変わらずえげつないな、ほんとお前の術は」
肩で息をするシロの衣服は所々乱れており、赤く染まっている箇所がある。
クレハの作り出した幻術を相手に、かなりの激戦を余儀無くされたのだろう。
「ほんの肩慣らしだよ。あれくらいでへばってるようじゃ僕に勝てるわけないでしょ。それで桜ちゃん、君の答えは?」
にんまりと不気味な笑顔を浮かべたクレハに促され、私はシロに呼び掛けた。
私の顔を見たシロは安心したようにほっと表情を緩め、優しく微笑んだ。
その笑顔に胸が締め付けられるように苦しくなるも、一時の情に流されてだめだと自分に言い聞かせ、私は口を開く。
「シロ……ごめんね。私、カナちゃんが好きなの。だから、もう貴方の傍には居れない。約束、守れなくてごめんなさい……っ」
途端にシロの顔から笑顔が消え、切れ長の瞳を大きく見開いて驚いたようにこちらに詰め寄ってきた。
「桜? 何を言っている? 急に何故そんなこと……」
「僕が教えてあげたんだよ、シロ。君が隠していた秘密をね」
不敵に笑うクレハを見て、苦虫を噛み潰したような表情へと変わるシロ。
「桜」と大きな声で名前を呼ばれ思わず「はい」と返事をすると、シロは私の両肩にガシッと手を置いて、真っ直ぐな瞳でこちらを見つめてきた。
あまりにも真剣な面持ちに、視線を逸らす事も許されない気がしてそのまま見つめ返すと、シロはおもむろに口を開く。
「……たとえ運命を敵に回したとしても、お前や西園寺にどれだけ罵倒されようと、それでも俺はお前が好きなんだ。だから、桜の隣は誰にも譲らない。お前が西園寺に惚れたと言うなら答えは簡単、奪い返すまでだ」
先程のクレハの話といまいち噛み合わない事を言うシロに、謎が生まれるも、向けられた眼差しは嘘偽りがなく誠実なもの。
それに加えて気持ちのこもった言葉に、私は心臓を矢で射抜かれたように動けなくなった。
そっと私から離れたシロは「桜を頼む」とカナちゃんに目配せして、私達を庇うように前に立ちクレハと対峙する。
凍てつくような絶対零度のオーラをシロが身に纏うと、辺りの温度が急激に下がっていくのがわかった。
すかさずカナちゃんが隣で結界を張ってくれて、寒さは収まったものの一瞬即発な空気に緊張感が走る。
「クレハ、いつまで俺を子供扱いすれば気が済むのだ。俺はもうあの頃のままじゃない。横から余計な事してんじゃねぇよ!」
怒りを露わにしたシロは、クレハに手をかざして冷気のようなオーラ飛ばす。
地面を凍らせながら放たれたそれは、クレハの放った黒い炎の前で打ち消されて消えた。
「へぇ~すっかり牙抜かれちゃったかと思ってたけど、ちゃんと出来たんだ? やはり、君を強くするのは怒りだね」
「片寄った考えしかねぇ妖界じゃ得られないもんが、こっちにはたくさんある。それが全て弱点になるわけじゃねぇってこと、教えてやるよ。いいとこ取りした俺は、昔とは比べ物にならないくらい強くなったぞ」
最大限に口角を上げて不敵に笑うシロをクレハは楽しそうに眺めて、口元に薄い笑みを浮かべる。
ニヒルな笑みで睨み合う二人は、端から見ればだいぶ怖い。
「そう……じゃあ、試してあげるよ。ここだと味気ないから明日、君を僕の箱庭へ招待しよう。シロ、そこで僕に勝てたら桜ちゃんの呪いを解いてあげる。ただしもし負けたら、君の一番大切にしているものを壊すよ」
「望むところだ、かかってこい」
「勇ましいのは口だけじゃないといいけど。それじゃあ、楽しみにしているよ」
フフフと不気味な笑いを残して、クレハは黒い霧に包まれ消えた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
バイト先の先輩ギャルが実はクラスメイトで、しかも推しが一緒だった件
沢田美
恋愛
「きょ、今日からお世話になります。有馬蓮です……!」
高校二年の有馬蓮は、人生初のアルバイトで緊張しっぱなし。
そんな彼の前に現れたのは、銀髪ピアスのギャル系先輩――白瀬紗良だった。
見た目は派手だけど、話してみるとアニメもゲームも好きな“同類”。
意外な共通点から意気投合する二人。
だけどその日の帰り際、店長から知らされたのは――
> 「白瀬さん、今日で最後のシフトなんだよね」
一期一会の出会い。もう会えないと思っていた。
……翌日、学校で再会するまでは。
実は同じクラスの“白瀬さん”だった――!?
オタクな少年とギャルな少女の、距離ゼロから始まる青春ラブコメ。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる