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第1部 エピソード2023
「組合青年部分裂」
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「組合青年部分裂」
午後5時、神標津町に戻った4人は一郎の営む牛舎に向かった。牛糞の処理をしていた一郎と手伝いに来ていた典史が稀世達を迎えた。車を真っ先に降りた直が一郎に「どうだったんじゃ?」と尋ねると、一郎は首を横に振り、「昨晩のメンバーでスタートです。説得できずにすみません。」と直に頭を下げた。
「気にするな。そんな事、想定内じゃ。やる気のない奴は「頑張る奴」の足を引っ張るのが常じゃい。少数精鋭上等!まずは、わしらが変わり、儲かる酪農業を見せれば仲間は増えるし、儲かるとなったら出て行った者も戻ってくるってなもんじゃ。
釧路、白糠、標茶とまわってくる道中に稀世ちゃんともしっかりと話し合った。稀世ちゃんには申し訳ないが、婚活は自らこの村を儲かる酪農家集団に育ててもらって、婿候補も育ててもらうっちゅうことで納得してもらったから、今日から新生「アグリ神標津」のスタートじゃ。広志と三朗そして真一君が来たらわしの家で打ち合わせ開始って連絡を回しといてくれ。典史は着替えだけ持ったらわしん所に早めに来い。今日は、うちのサウナ使わせてやるからな。」
直は前向きに一郎と典史に声をかけると、稀世が買い込んだ商品が詰まったクーラーボックスの自分の車への積み直しをまりあと那依に頼むと、稀世を連れてその場を外した。
午後5時半、女性陣4人は菅野家の奥庭に残る今は使われていない空の出産用畜舎が3棟と2ヘクタールほどの子牛と母牛用の放牧スペース奥の山の麓にある丸太づくりの建屋に居た。北海道を代表する針葉樹のエゾマツの丸太で組み上げられた6畳ほどのサウナルームは「コ」の字型に2段の席が並び、行儀よく座れば15人は入れそうである。フィンランド製のサウナストーブが部屋の角に置かれているが火は入っていないにもかかわらず、室内は蒸気に満たされ、室内温度計は80度を示している。4人はバスタオルとヘアキャップだけで贅沢に寝そべって話をしている。
「直さん、サウナストーブに火は入ってないみたいなんですけどこの蒸気ってどこから引っ張って来てるんですか?ちょっと硫黄っぽい臭いがしてますけどもしかして温泉ですか?」
100センチの大きなバストを下段の鏡餅のように座面に押し付けて寛ぐ稀世がビールを飲みながら汗を流す直に尋ねた。直は小さくうなずいた。20年前に畜舎の給水用に井戸を掘ったところ、温泉の湯脈に当たったという。
村おこしを考え、私費を投じてボーリングを進めた結果、100度を超える源泉に当たり村役場も共同で掘削調査に入ろうとしたが、圧倒的に湯量が足らずいわゆる入浴施設としての「温泉」にはなり得なかった。冬の牛舎のスチーム暖房の熱源としても考えたのだが、硫黄成分が多く含まれることが分かり銅配管、鉄配管の腐食を考えるとそれも無理だった。埋め戻すのももったいないので、無限に吹き出る蒸気だけを利用しサウナルームを作ったという事だった。
この土地と山は、5男坊だった直の2人目の亭主である元道会議員が大手酪農家だった親からの相続の際、兄達に広い放牧地や畜舎は取られて残った「出がらし」の様な場所だったが「サウナとビールのおかげでこの20年間、わしは風邪一つ引いたことないぞ。稀世ちゃんも那依さんもまりあさんも自由に使ってくれて構わんからな。」と直は笑って話していたが、この「しょぼすぎる温泉」が後に「アグリ神標津」の大きな武器になろうとはこの時は誰も思っていなかった。
80度のサウナから、本来の地下水を引き上げた水温10度の水風呂との往復を3度繰り返すと時計は6時を指していた。一郎と青年部の4人が戻ってくる時間なので稀世達4人はサウナを出て、直の家の母屋に移動した。
入れ替わりで男たちが到着順にサウナに向かい、その間に稀世はノートパソコンでメールチェックを始め、午後に送った馴染みの業者からの返信を確認した。「稀世ちゃん、どうやった?」、「サンプル希望の一件でも来てくれてたら嬉しいねんけど…。」と心配そうに那依とまりあが稀世の背後から覗き込んだ。直は余裕の表情でしそ焼酎の鍛高譚をロックで飲んでいる。
稀世は振り返って、笑顔でサムアップして見せると那依もまりあも笑顔になり「最高の新発式になりそうやね!」と稀世と肩を寄せ、頬を寄せ合って喜んだ。(わぁ、こんな距離感で仕事するのって初めてかもしれへんな。ここは、婚活はいったん置いておいて、コンサルタントとしてみんなの為に頑張ってみるか…。)と思ったところ、大きな発泡スチロールのトロ箱を両手で抱えたTシャツとジャージ姿の三朗が入って来た。
「お母さん、組合長がポケットマネーで根室港のタラバガニと花咲ガニと毛ガニを安先生に食べてもらえって仕入れてきたんだ。「花咲」は「刺し」と「焼き」と「茹で」で、「毛ガニ」は「蒸し」でやってもらえるかな。あと、「シロザケ(※一般的に「秋鮭」と言われるものの現地での正式名称)」と「ホタテ」と「サンマ」があるから適当に調理は頼むよー!残念ながらタラバガニは禁漁期間中で手に入らなかったんで冷凍ものだけどね…。」
と厨房から出てくると、昨日とは違ってブラジャーが脇から覗く緩めのタンクトップに姿勢によってはショーツが見えてしまいそうな裾広の短パンのラフな姿の稀世と眼が合って真っ赤になって廊下を足早に走っていった。
午後7時、女4人と男性5人に一郎の娘の礼が加わって10人での宴会が始まった。直の発声で乾杯を済ませると、稀世の歓迎会兼新規農業法人の「新発会」が始まった。
まずは新規法人の登記について語られた。一郎が根回ししていた事もあり、青年部の広志、三朗は無理のない範囲で「10万円」、金の無い典史と真一は「1万円」の出資で青年部からは計22万円の出資金が支払われ、一郎は200万円、那依とまりあは広志と三朗に気を使い同額の「10万円」を出資し、直が消費税2年間免除の条件の資本金1000万円未満に合わせ資本金「990万円」になる差額の748万円を出資することで法人登記を行う事とした。
それとは別に直が「1000万円」を準備し、いざとなればあと「1252万円」は無利息で法人貸付を行う事ができることが伝えられ、3252万円の準備資金で新法人は立ち上げられることになった。
直以外の全員一致で「代表取締役」は「直」を推したが「76歳のばばあが代表じゃ目新しさも何もないじゃろ。ここは広志、お前がやれ!」の一言で「西沢広志」が代表取締役となり、直と一郎は代表権を持った「会長」という3人体制の役員構成となり会社名は昨日、直から提案のあった「今後、農協会員が入ってきやすいように「アグリ神標津」でいったらいいんじゃないか?」の意見が通った。
ここまでは20分で一気に決議した。稀世の立場は、株式会社アグリ神標津の「コンサルタント」であり、月額10万円と極端に低い報酬の代わりに、宿泊、食事他の生活費は法人が負担することとし、当面、ひとり暮らしの直の家で生活することとなった。それ以外に当面は3か月ごとの法人の営業利益の10%が特別報酬として払われることに皆が同意した。
したがって利益が上がらない限りは稀世の手取りは月額10万円だけであるが、必要経費に関しては法人で持つという事になった。三朗と広志は「安先生は、これでいいんですか?」、「もう少し取ってもらってもいいと思うんですけど…。」と遠慮したが、稀世は笑顔で返した。
「事業が回り出したら、なんもせんでも「10%」の破格の報酬やからええよ!今のまま、みんなのお嫁さんになるよりみんなをビッグにしてからお嫁さんにもらってもらう方が美味しいやん!みんな、ぱにゃにゃんだー!あっ、「ぱにゃにゃんだー」っていうのはラオス語で「頑張って!」っていう意味やねん!なんか元気出るやろ?くすくす。」
稀世の笑顔の意味が掴み切れない青年部の4人に向かって、直が発言した。
「天下のGカップの巨乳で童顔美人の稀世ちゃんがこんな田舎で勝算も無しに付き合ってくれるかいな!昨日、今日できっちり算段付けてくれてるんじゃい。お前ら、必死でついてこないと振り落とされるから心しとけよ!青年部が「分裂」したのは残念じゃがしかたない。お前らでしっかり稼いでここに居れへん奴らが「入れてください」って言ってきて、村全体に活気が戻るのがゴールじゃ。皆、稀世ちゃんに負けんように気合い入れていけよ!」
この一言で、青年部4人の顔が一気に引き締まった。
その後、稀世から、かつての取引先から「ジャージー牛肉」、「ジャージー乳」の「バター」、「チーズ」で4件の引き合いがすでに来ている事が伝えられると会場は大いに盛り上がった。稀世は、まずは大阪、東京等の名の通った「レストラン」、「ホテル」の「シェフ」や、全国有名スイーツの「パティシエ」に「神標津のジャージー牛」製品を使ってもらう事が営業の第一歩であることが語られた。
基本的には「シェフ」、「パティシエ」とのコラボ商品開発を前提に、この先は「内地」のインフルエンサーやユーチューバーの知り合いを通じて「神標津ジャージー牛」ブランドを認知させていく方針が語られた。
かつて稀世のアイドル時代にセンターを獲得した「国防少女隊SDF17」やニコニコプロレスの後輩インフルエンサーの協力を得ている事が伝えられると、一気に青年部4人は盛り上がった。特に今も「SDF17ファン」の加藤典史は、「ここでめっちゃ頑張ったら、SDFに会えるのかなぁ?俺の搾った牛乳を「桜花ちゃん」に飲んでもらえたら嬉しいなぁ!」と空想の世界へと想いは飛んでいった。
稀世の歓迎会の宴会に入り、今朝作られたジャージー牛の3種のローストビーフや、坂井一郎の差し入れの魚介類で宴も盛り上がっているところに、明日、帰阪する予定だった「準幸結婚パートナー紹介システムズ」のAD「薄井幸」が飛び込んできた。
「稀世姉さん、婚活中止やったら、次の希望者連れてきていいですか?」
と息を切らせて飛び込んできた。
午後5時、神標津町に戻った4人は一郎の営む牛舎に向かった。牛糞の処理をしていた一郎と手伝いに来ていた典史が稀世達を迎えた。車を真っ先に降りた直が一郎に「どうだったんじゃ?」と尋ねると、一郎は首を横に振り、「昨晩のメンバーでスタートです。説得できずにすみません。」と直に頭を下げた。
「気にするな。そんな事、想定内じゃ。やる気のない奴は「頑張る奴」の足を引っ張るのが常じゃい。少数精鋭上等!まずは、わしらが変わり、儲かる酪農業を見せれば仲間は増えるし、儲かるとなったら出て行った者も戻ってくるってなもんじゃ。
釧路、白糠、標茶とまわってくる道中に稀世ちゃんともしっかりと話し合った。稀世ちゃんには申し訳ないが、婚活は自らこの村を儲かる酪農家集団に育ててもらって、婿候補も育ててもらうっちゅうことで納得してもらったから、今日から新生「アグリ神標津」のスタートじゃ。広志と三朗そして真一君が来たらわしの家で打ち合わせ開始って連絡を回しといてくれ。典史は着替えだけ持ったらわしん所に早めに来い。今日は、うちのサウナ使わせてやるからな。」
直は前向きに一郎と典史に声をかけると、稀世が買い込んだ商品が詰まったクーラーボックスの自分の車への積み直しをまりあと那依に頼むと、稀世を連れてその場を外した。
午後5時半、女性陣4人は菅野家の奥庭に残る今は使われていない空の出産用畜舎が3棟と2ヘクタールほどの子牛と母牛用の放牧スペース奥の山の麓にある丸太づくりの建屋に居た。北海道を代表する針葉樹のエゾマツの丸太で組み上げられた6畳ほどのサウナルームは「コ」の字型に2段の席が並び、行儀よく座れば15人は入れそうである。フィンランド製のサウナストーブが部屋の角に置かれているが火は入っていないにもかかわらず、室内は蒸気に満たされ、室内温度計は80度を示している。4人はバスタオルとヘアキャップだけで贅沢に寝そべって話をしている。
「直さん、サウナストーブに火は入ってないみたいなんですけどこの蒸気ってどこから引っ張って来てるんですか?ちょっと硫黄っぽい臭いがしてますけどもしかして温泉ですか?」
100センチの大きなバストを下段の鏡餅のように座面に押し付けて寛ぐ稀世がビールを飲みながら汗を流す直に尋ねた。直は小さくうなずいた。20年前に畜舎の給水用に井戸を掘ったところ、温泉の湯脈に当たったという。
村おこしを考え、私費を投じてボーリングを進めた結果、100度を超える源泉に当たり村役場も共同で掘削調査に入ろうとしたが、圧倒的に湯量が足らずいわゆる入浴施設としての「温泉」にはなり得なかった。冬の牛舎のスチーム暖房の熱源としても考えたのだが、硫黄成分が多く含まれることが分かり銅配管、鉄配管の腐食を考えるとそれも無理だった。埋め戻すのももったいないので、無限に吹き出る蒸気だけを利用しサウナルームを作ったという事だった。
この土地と山は、5男坊だった直の2人目の亭主である元道会議員が大手酪農家だった親からの相続の際、兄達に広い放牧地や畜舎は取られて残った「出がらし」の様な場所だったが「サウナとビールのおかげでこの20年間、わしは風邪一つ引いたことないぞ。稀世ちゃんも那依さんもまりあさんも自由に使ってくれて構わんからな。」と直は笑って話していたが、この「しょぼすぎる温泉」が後に「アグリ神標津」の大きな武器になろうとはこの時は誰も思っていなかった。
80度のサウナから、本来の地下水を引き上げた水温10度の水風呂との往復を3度繰り返すと時計は6時を指していた。一郎と青年部の4人が戻ってくる時間なので稀世達4人はサウナを出て、直の家の母屋に移動した。
入れ替わりで男たちが到着順にサウナに向かい、その間に稀世はノートパソコンでメールチェックを始め、午後に送った馴染みの業者からの返信を確認した。「稀世ちゃん、どうやった?」、「サンプル希望の一件でも来てくれてたら嬉しいねんけど…。」と心配そうに那依とまりあが稀世の背後から覗き込んだ。直は余裕の表情でしそ焼酎の鍛高譚をロックで飲んでいる。
稀世は振り返って、笑顔でサムアップして見せると那依もまりあも笑顔になり「最高の新発式になりそうやね!」と稀世と肩を寄せ、頬を寄せ合って喜んだ。(わぁ、こんな距離感で仕事するのって初めてかもしれへんな。ここは、婚活はいったん置いておいて、コンサルタントとしてみんなの為に頑張ってみるか…。)と思ったところ、大きな発泡スチロールのトロ箱を両手で抱えたTシャツとジャージ姿の三朗が入って来た。
「お母さん、組合長がポケットマネーで根室港のタラバガニと花咲ガニと毛ガニを安先生に食べてもらえって仕入れてきたんだ。「花咲」は「刺し」と「焼き」と「茹で」で、「毛ガニ」は「蒸し」でやってもらえるかな。あと、「シロザケ(※一般的に「秋鮭」と言われるものの現地での正式名称)」と「ホタテ」と「サンマ」があるから適当に調理は頼むよー!残念ながらタラバガニは禁漁期間中で手に入らなかったんで冷凍ものだけどね…。」
と厨房から出てくると、昨日とは違ってブラジャーが脇から覗く緩めのタンクトップに姿勢によってはショーツが見えてしまいそうな裾広の短パンのラフな姿の稀世と眼が合って真っ赤になって廊下を足早に走っていった。
午後7時、女4人と男性5人に一郎の娘の礼が加わって10人での宴会が始まった。直の発声で乾杯を済ませると、稀世の歓迎会兼新規農業法人の「新発会」が始まった。
まずは新規法人の登記について語られた。一郎が根回ししていた事もあり、青年部の広志、三朗は無理のない範囲で「10万円」、金の無い典史と真一は「1万円」の出資で青年部からは計22万円の出資金が支払われ、一郎は200万円、那依とまりあは広志と三朗に気を使い同額の「10万円」を出資し、直が消費税2年間免除の条件の資本金1000万円未満に合わせ資本金「990万円」になる差額の748万円を出資することで法人登記を行う事とした。
それとは別に直が「1000万円」を準備し、いざとなればあと「1252万円」は無利息で法人貸付を行う事ができることが伝えられ、3252万円の準備資金で新法人は立ち上げられることになった。
直以外の全員一致で「代表取締役」は「直」を推したが「76歳のばばあが代表じゃ目新しさも何もないじゃろ。ここは広志、お前がやれ!」の一言で「西沢広志」が代表取締役となり、直と一郎は代表権を持った「会長」という3人体制の役員構成となり会社名は昨日、直から提案のあった「今後、農協会員が入ってきやすいように「アグリ神標津」でいったらいいんじゃないか?」の意見が通った。
ここまでは20分で一気に決議した。稀世の立場は、株式会社アグリ神標津の「コンサルタント」であり、月額10万円と極端に低い報酬の代わりに、宿泊、食事他の生活費は法人が負担することとし、当面、ひとり暮らしの直の家で生活することとなった。それ以外に当面は3か月ごとの法人の営業利益の10%が特別報酬として払われることに皆が同意した。
したがって利益が上がらない限りは稀世の手取りは月額10万円だけであるが、必要経費に関しては法人で持つという事になった。三朗と広志は「安先生は、これでいいんですか?」、「もう少し取ってもらってもいいと思うんですけど…。」と遠慮したが、稀世は笑顔で返した。
「事業が回り出したら、なんもせんでも「10%」の破格の報酬やからええよ!今のまま、みんなのお嫁さんになるよりみんなをビッグにしてからお嫁さんにもらってもらう方が美味しいやん!みんな、ぱにゃにゃんだー!あっ、「ぱにゃにゃんだー」っていうのはラオス語で「頑張って!」っていう意味やねん!なんか元気出るやろ?くすくす。」
稀世の笑顔の意味が掴み切れない青年部の4人に向かって、直が発言した。
「天下のGカップの巨乳で童顔美人の稀世ちゃんがこんな田舎で勝算も無しに付き合ってくれるかいな!昨日、今日できっちり算段付けてくれてるんじゃい。お前ら、必死でついてこないと振り落とされるから心しとけよ!青年部が「分裂」したのは残念じゃがしかたない。お前らでしっかり稼いでここに居れへん奴らが「入れてください」って言ってきて、村全体に活気が戻るのがゴールじゃ。皆、稀世ちゃんに負けんように気合い入れていけよ!」
この一言で、青年部4人の顔が一気に引き締まった。
その後、稀世から、かつての取引先から「ジャージー牛肉」、「ジャージー乳」の「バター」、「チーズ」で4件の引き合いがすでに来ている事が伝えられると会場は大いに盛り上がった。稀世は、まずは大阪、東京等の名の通った「レストラン」、「ホテル」の「シェフ」や、全国有名スイーツの「パティシエ」に「神標津のジャージー牛」製品を使ってもらう事が営業の第一歩であることが語られた。
基本的には「シェフ」、「パティシエ」とのコラボ商品開発を前提に、この先は「内地」のインフルエンサーやユーチューバーの知り合いを通じて「神標津ジャージー牛」ブランドを認知させていく方針が語られた。
かつて稀世のアイドル時代にセンターを獲得した「国防少女隊SDF17」やニコニコプロレスの後輩インフルエンサーの協力を得ている事が伝えられると、一気に青年部4人は盛り上がった。特に今も「SDF17ファン」の加藤典史は、「ここでめっちゃ頑張ったら、SDFに会えるのかなぁ?俺の搾った牛乳を「桜花ちゃん」に飲んでもらえたら嬉しいなぁ!」と空想の世界へと想いは飛んでいった。
稀世の歓迎会の宴会に入り、今朝作られたジャージー牛の3種のローストビーフや、坂井一郎の差し入れの魚介類で宴も盛り上がっているところに、明日、帰阪する予定だった「準幸結婚パートナー紹介システムズ」のAD「薄井幸」が飛び込んできた。
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