55 / 78
第2部 エピソード2024
「決算」
しおりを挟む
「決算」
9月に入り暑さもやわらいだ神標津に1年ぶりに副島がやって来た。8月末で締めた「株式会社アグリ神標津」の第1期決算の調整試算の為だった。
売上は好調で予想以上の利益が上がっていた。会計知識のないメンバーはいったいいくら納税しないといけないのかと戦々恐々で副島を迎えた。しかし、その心配は杞憂に終わった。
放火事件で燃えた直の家の畜舎の火災保険金は建物は所有者の直に支払われ、設備什器部分だけが法人受け取りで、新建屋は定期借地権扱いで法人名義で建築したので、その償却で今期の利益をしっかりと圧縮することができた。
実際には直に下りた保険金を無利息での役員貸し付けとしてアグリ神標津に入金したのだが、手元に入る営業利益と実際には出費が伴わない経費である減価償却費の税務上のからくりで多額の内部留保もできる事がメンバーに伝えられた。
副島から資本金を増資しない限りは消費税はもう一年「免税」で営業できるので預かり消費税は自由資金として使用することができる。営業利益、経常利益とも黒字で終わることが確定している事が説明された後、単純に利益に法人課税されるくらいなら、「投資」を兼ねて首都圏への営業拠点として「東京に事務所兼アンテナショップを分譲で購入する事」が提案された。
「まあ、今しばらくは東京の中心部は不動産価格は上がる一方と予想されますんで、借りるより買う方がええと思います。購入金額の多くは、利益と相殺できますんでいざという時の借入担保資産としても使える不動産を一等地に持つことはステータスでもあるし、ええと思うんです。幸い、菅野さんに下りた火災保険金を頭金にして低金利の融資を受ければ減価償却効果と併せて、一部を賃貸で貸すことで家賃収入を得れば、実質的にほぼ無料で物件を持つことも可能な物件の目途もつけてます。
事務所だけでなく、アンテナショップを持つことで首都圏の飲食店の開拓や「BtoC」の拠点にもなりますわな。」
と説明すると、「東京には専属で誰か配属されるんの?」と粋華が副島に質問した。
副島は、神標津から派遣するも現地で採用するも良しとの見解を示すと「私でもできるかな?」と粋華が再度尋ねた。
営業トークと業販卸を身に付ければ、不定期なサポートを稀世と祥が行う前提であれば粋華が業務を行う事は難しくないという回答だったので、「私、立候補します!」と粋華は挙手した。
先月以来、粋華が上坊となにかしらの関係を持っている事を知っていた直と稀世は素直に後押ししてくれたので副島は「じゃあ、その線で進めさせてもらいますわ。」と答え、話題は第2期の新規事業に移った。
今月前半に「蝦夷竜胆」の蜂蜜を採取する為に蜜蜂の巣は設置されており、「ミードワイン」の製造の準備はスタートしている。「町田メロン」とイチゴの水耕栽培もスタートしており、年末の初出荷を目標にしている。
熟成式のチーズも年内には仕上がる予定で、試作品でモニタリングを行った「ジャージー牛のビーフジャーキーの細切れ入りチーズ」と「白鮭の「鮭とば」入りチーズ」はワインにもウイスキーにも合うと好評での「夜の飲食店」向けの販売も数字としては読めるところまで来ている。
近隣の酪農家への酒粕、米粉糊とデントコーンを合わせた高栄養価サイネージはニュージーランドからの輸入サイネージと比べると、近隣エリアでの販売においては輸送費がかからないことがメリットとなり、輸入品と変わらぬ価格で販売しても利益が確保できるようになっていた。予約も好調で10月末から1番草のサイネージの出荷が始まる。
その1番草の生育だけでなく、神標津村内の通常の耕地農法での野菜栽培でも効果が証明された「バクシート」が内地のホームセンターでの採用も予定されている。
副島から各企画ごとの進捗状況と見込み売上、利益がホワイトボードに書き込まれていくのを見ながら、直は手酌で試作ミード酒を飲みながらつぶやいた。
「わずか1年でよくここまで来たもんじゃのぉ。今までの業務にひと手間を加えて高付加価値化した商品、サービスをJAを通さず「直取引」する事でこんなにも利益が出ることを20年前に知っておればこの村もこんなに廃れることは無かったんじゃな。
まあ、廃村直前でのV字回復の第一歩としては100点の出来じゃったと副島さんに感謝しないといかんな。カラカラカラ。」
最後にアグリ神標津スタッフの皆が待ちかねた「ボーナス」の話題となった。副島の考えでの東京の不動産購入を前提に置くと、幾分かの「法人税」、「法人市民税」を納める「黒字決算」で税務申請はする事にして、上がった利益は極力スタッフに還元する方針が語られると大きな歓声が上がった。
累進課税制度や個人収入に関わる税務の簡単な解説があった後、社員によるワラント債、転換社債購入の説明がなされた。株式、金融商品の課税と所得税課税の税率の差を考慮し、一定以上の収入になるとメリットが出てくる金融商品取り扱いのルールを皆が理解した。
「まあ、急ぎ資金が必要でない人は来年の「決算配当」を考えておくのもええでしょうね。」と切り出して、2期の消費税免除期間が終われば増資する前提である事が副島から説明があった。
ワラント債は社債で持ち続けるか株式にするかの選択権を行使しても「社債」の部分は満期まで消滅しないのに対し、転換社債は株式への転換によって「社債」そのものが消滅する。ワラント債の場合、新株を引き受ける際にその時の株の時価により追加の払い込みが必要であるのに対し、転換社債はその必要が無い事が語られた。
「まあ、アグリ神標津は他人資本をアテにしての「上場」は無いですから、あくまで社債金利や株式配当による節税効果を前提に考えてください。よう分からんって人は明日、もう一度説明しますんんで声をかけてください。」
副島の発表はトータルで2時間に及び、スタッフ一同は「大阪にいる時より収入が増えるとは思ってなかったわ。」、「家賃と食費がかかってない事を考えたら美味しい話よね。」と笑顔を見せている。
会の仕切り役が広志に変わった。事業拡大につき、社員の業務負担が大きくなっている事を鑑みて、現在の「業務委託会員」や「準社員」ともいえる「パート従業員」の社員化の提案がなされた。
現在、実質的に半分近い時間をアグリ神標津の業務に当てている神標津農協青年部リーダーの岩本徹と岡山和樹と翔の兄弟を社員に迎え入れることを提案した。徹は自らの失態で直の家の3棟の畜舎、冷蔵・冷凍舎、水耕栽培棟が放火された後、社員登用は遠慮しつつも、積極的に配達業務や業務協力に参加している。岡山兄弟も同様にアグリ神標津に関わる業務をこなして来ており、女性陣とのコミュニケーションも取るようになってきているので反対の意見は無かった。
「じゃあ、決算が終わったら改めて俺と一郎さん、直さんで誘うという事でいいですね?」
と提案を終えた。
最後に稀世が第2期の売り上げを「2倍以上にあげるで!」と目標をぶち上げた。業務の効率化、新規事業、販売網の拡張・拡大を具体的に提示しラストに全員での「ぱにゃにゃん!アグリ神標津!」の掛け声で締めくくった。
9月に入り暑さもやわらいだ神標津に1年ぶりに副島がやって来た。8月末で締めた「株式会社アグリ神標津」の第1期決算の調整試算の為だった。
売上は好調で予想以上の利益が上がっていた。会計知識のないメンバーはいったいいくら納税しないといけないのかと戦々恐々で副島を迎えた。しかし、その心配は杞憂に終わった。
放火事件で燃えた直の家の畜舎の火災保険金は建物は所有者の直に支払われ、設備什器部分だけが法人受け取りで、新建屋は定期借地権扱いで法人名義で建築したので、その償却で今期の利益をしっかりと圧縮することができた。
実際には直に下りた保険金を無利息での役員貸し付けとしてアグリ神標津に入金したのだが、手元に入る営業利益と実際には出費が伴わない経費である減価償却費の税務上のからくりで多額の内部留保もできる事がメンバーに伝えられた。
副島から資本金を増資しない限りは消費税はもう一年「免税」で営業できるので預かり消費税は自由資金として使用することができる。営業利益、経常利益とも黒字で終わることが確定している事が説明された後、単純に利益に法人課税されるくらいなら、「投資」を兼ねて首都圏への営業拠点として「東京に事務所兼アンテナショップを分譲で購入する事」が提案された。
「まあ、今しばらくは東京の中心部は不動産価格は上がる一方と予想されますんで、借りるより買う方がええと思います。購入金額の多くは、利益と相殺できますんでいざという時の借入担保資産としても使える不動産を一等地に持つことはステータスでもあるし、ええと思うんです。幸い、菅野さんに下りた火災保険金を頭金にして低金利の融資を受ければ減価償却効果と併せて、一部を賃貸で貸すことで家賃収入を得れば、実質的にほぼ無料で物件を持つことも可能な物件の目途もつけてます。
事務所だけでなく、アンテナショップを持つことで首都圏の飲食店の開拓や「BtoC」の拠点にもなりますわな。」
と説明すると、「東京には専属で誰か配属されるんの?」と粋華が副島に質問した。
副島は、神標津から派遣するも現地で採用するも良しとの見解を示すと「私でもできるかな?」と粋華が再度尋ねた。
営業トークと業販卸を身に付ければ、不定期なサポートを稀世と祥が行う前提であれば粋華が業務を行う事は難しくないという回答だったので、「私、立候補します!」と粋華は挙手した。
先月以来、粋華が上坊となにかしらの関係を持っている事を知っていた直と稀世は素直に後押ししてくれたので副島は「じゃあ、その線で進めさせてもらいますわ。」と答え、話題は第2期の新規事業に移った。
今月前半に「蝦夷竜胆」の蜂蜜を採取する為に蜜蜂の巣は設置されており、「ミードワイン」の製造の準備はスタートしている。「町田メロン」とイチゴの水耕栽培もスタートしており、年末の初出荷を目標にしている。
熟成式のチーズも年内には仕上がる予定で、試作品でモニタリングを行った「ジャージー牛のビーフジャーキーの細切れ入りチーズ」と「白鮭の「鮭とば」入りチーズ」はワインにもウイスキーにも合うと好評での「夜の飲食店」向けの販売も数字としては読めるところまで来ている。
近隣の酪農家への酒粕、米粉糊とデントコーンを合わせた高栄養価サイネージはニュージーランドからの輸入サイネージと比べると、近隣エリアでの販売においては輸送費がかからないことがメリットとなり、輸入品と変わらぬ価格で販売しても利益が確保できるようになっていた。予約も好調で10月末から1番草のサイネージの出荷が始まる。
その1番草の生育だけでなく、神標津村内の通常の耕地農法での野菜栽培でも効果が証明された「バクシート」が内地のホームセンターでの採用も予定されている。
副島から各企画ごとの進捗状況と見込み売上、利益がホワイトボードに書き込まれていくのを見ながら、直は手酌で試作ミード酒を飲みながらつぶやいた。
「わずか1年でよくここまで来たもんじゃのぉ。今までの業務にひと手間を加えて高付加価値化した商品、サービスをJAを通さず「直取引」する事でこんなにも利益が出ることを20年前に知っておればこの村もこんなに廃れることは無かったんじゃな。
まあ、廃村直前でのV字回復の第一歩としては100点の出来じゃったと副島さんに感謝しないといかんな。カラカラカラ。」
最後にアグリ神標津スタッフの皆が待ちかねた「ボーナス」の話題となった。副島の考えでの東京の不動産購入を前提に置くと、幾分かの「法人税」、「法人市民税」を納める「黒字決算」で税務申請はする事にして、上がった利益は極力スタッフに還元する方針が語られると大きな歓声が上がった。
累進課税制度や個人収入に関わる税務の簡単な解説があった後、社員によるワラント債、転換社債購入の説明がなされた。株式、金融商品の課税と所得税課税の税率の差を考慮し、一定以上の収入になるとメリットが出てくる金融商品取り扱いのルールを皆が理解した。
「まあ、急ぎ資金が必要でない人は来年の「決算配当」を考えておくのもええでしょうね。」と切り出して、2期の消費税免除期間が終われば増資する前提である事が副島から説明があった。
ワラント債は社債で持ち続けるか株式にするかの選択権を行使しても「社債」の部分は満期まで消滅しないのに対し、転換社債は株式への転換によって「社債」そのものが消滅する。ワラント債の場合、新株を引き受ける際にその時の株の時価により追加の払い込みが必要であるのに対し、転換社債はその必要が無い事が語られた。
「まあ、アグリ神標津は他人資本をアテにしての「上場」は無いですから、あくまで社債金利や株式配当による節税効果を前提に考えてください。よう分からんって人は明日、もう一度説明しますんんで声をかけてください。」
副島の発表はトータルで2時間に及び、スタッフ一同は「大阪にいる時より収入が増えるとは思ってなかったわ。」、「家賃と食費がかかってない事を考えたら美味しい話よね。」と笑顔を見せている。
会の仕切り役が広志に変わった。事業拡大につき、社員の業務負担が大きくなっている事を鑑みて、現在の「業務委託会員」や「準社員」ともいえる「パート従業員」の社員化の提案がなされた。
現在、実質的に半分近い時間をアグリ神標津の業務に当てている神標津農協青年部リーダーの岩本徹と岡山和樹と翔の兄弟を社員に迎え入れることを提案した。徹は自らの失態で直の家の3棟の畜舎、冷蔵・冷凍舎、水耕栽培棟が放火された後、社員登用は遠慮しつつも、積極的に配達業務や業務協力に参加している。岡山兄弟も同様にアグリ神標津に関わる業務をこなして来ており、女性陣とのコミュニケーションも取るようになってきているので反対の意見は無かった。
「じゃあ、決算が終わったら改めて俺と一郎さん、直さんで誘うという事でいいですね?」
と提案を終えた。
最後に稀世が第2期の売り上げを「2倍以上にあげるで!」と目標をぶち上げた。業務の効率化、新規事業、販売網の拡張・拡大を具体的に提示しラストに全員での「ぱにゃにゃん!アグリ神標津!」の掛け声で締めくくった。
21
あなたにおすすめの小説
『80年を超越した恋~令和の世で再会した元特攻隊員の自衛官と元女子挺身隊の祖母を持つ女の子のシンクロニシティラブストーリー』
M‐赤井翼
現代文学
赤井です。今回は「恋愛小説」です(笑)。
舞台は令和7年と昭和20年の陸軍航空隊の特攻部隊の宿舎「赤糸旅館」です。
80年の時を経て2つの恋愛を描いていきます。
「特攻隊」という「難しい題材」を扱いますので、かなり真面目に資料集めをして制作しました。
「第20振武隊」という実在する部隊が出てきますが、基本的に事実に基づいた背景を活かした「フィクション」作品と思ってお読みください。
日本を護ってくれた「先人」に尊敬の念をもって書きましたので、ほとんどおふざけは有りません。
過去、一番真面目に書いた作品となりました。
ラストは結構ややこしいので前半からの「フラグ」を拾いながら読んでいただくと楽しんでもらえると思います。
全39チャプターですので最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
それでは「よろひこー」!
(⋈◍>◡<◍)。✧💖
追伸
まあ、堅苦しく読んで下さいとは言いませんがいつもと違って、ちょっと気持ちを引き締めて読んでもらいたいです。合掌。
(。-人-。)
『夏子と陽菜の犯科帳4 THE FINAL~カルト新興宗教「魂の解放」から洗脳娘を救い出せ!~』
M‐赤井翼
現代文学
第3話から1年開いての「なつ陽菜犯科帳」の最終話です。
過去のお約束通り、最後はなっちゃんも陽菜ちゃんの「花嫁姿」で終わります!
今度の「敵」は、門真に転居してきた「武装カルト宗教組織」です。
偶然出会った、教団に妹を奪われたイケメン日南田大樹(ひなた・ひろき)の為になっちゃん&陽菜ちゃんと「やろうぜ会」メンバーが頑張ります。
武装化された宗教団体になっちゃん、ひなちゃん、そして「やろうぜ会」がどう戦いを挑むのか!
良太郎の新作メカも出てきます!
最終回という事で、ゲストとして「余命半年~」シリーズの稀世ちゃんと直さんも緊急参戦!
もう、何でもござれの最終回!
12月29日までの短期連載です!
応援お願いしまーす!
(⋈◍>◡<◍)。✧♡
『「愛した」、「尽くした」、でも「報われなかった」孤独な「ヤングケアラー」と不思議な「交換留学生」の1週間の物語』
M‐赤井翼
現代文学
赤井です!
今回は「クリスマス小説」です!
先に謝っておきますが、前半とことん「暗い」です。
最後は「ハッピーエンド」をお約束しますので我慢してくださいね(。-人-。) ゴメンネ。
主人公は高校3年生の家庭内介護で四苦八苦する「ヤングケアラー」です。
世の中には、「介護保険」が使えず、やむを得ず「家族介護」している人がいることを知ってもらえたらと思います。
その中で「ヤングケアラー」と言われる「学生」が「家庭生活」と「学校生活」に「介護」が加わる大変さも伝えたかったので、あえて「しんどい部分」も書いてます。
後半はサブ主人公の南ドイツからの「交換留学生」が登場します。
ベタですが名前は「クリス・トキント」とさせていただきました。
そう、南ドイツのクリスマスの聖霊「クリストキント」からとってます。
簡単に言うと「南ドイツ版サンタクロース」みたいなものです。
前半重いんで、後半はエンディングに向けて「幸せの種」を撒いていきたいと思い、頑張って書きました。
赤井の話は「フラグ」が多すぎるとよくお叱りを受けますが、「お叱り承知」で今回も「旗立てまくってます(笑)。」
最初から最後手前までいっぱいフラグ立ててますので、楽しんでいただけたらいいなと思ってます。
「くどい」けど、最後にちょっと「ほっ」としてもらえるよう、物語中の「クリストキント」があなたに「ほっこり」を届けに行きますので、拒否しないで受け入れてあげてくださいね!
「物質化されたもの」だけが「プレゼント」じゃないってね!
それではゆるーくお読みください!
よろひこー!
(⋈◍>◡<◍)。✧♡
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』
月神世一
SF
【あらすじ】
「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」
坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。
かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。
背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。
目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。
鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。
しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。
部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。
(……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?)
現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。
すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。
精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。
これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる