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第百六十八話:調査
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魔術完全無効とは、明らかに物理魔術に分類される地形魔術でも魔術判定として、無効の対象として認識されてしまう。
実は、それを確かめる為こっそりと死神もどきに対し石槍を使って見たが、やはりダメージを与える事は出来なかった。
それどころか、対象にヒットする前に搔き消えたのだ。
しかし、同じようにそこらに落ちている石を拾い、軽く投げ放った時には、搔き消える事なく、ヒットしていた。
つまり、いや当たり前の事だが、魔術以外の攻撃は当たるのだ。
俺は魔術師であって前衛職ではない。
剣を振り回すのは苦手だし、するつもりもない。
ならば、答えは一つしかない。
「そうですね、そういう状況ならば前衛職の仲間に頼ります。俺の役目はその前衛職の最大限のフォローに徹する。だけど、それは仲間たちが居る場合の話ですけどね」
「居ない場合はどうするのですか?」
「死神もどきは、状態異常のスキルしか持ち合わせていなかった。だけど、武器として大釜を持っていたから近付くのは得策じゃない。なら、遠距離からの投擲で仕留めるしか手は無いですね。仮に相手のスキルが分からなかった場合も用心の為に近付いての攻撃は選択肢から外れますね」
「投擲ですか。なるほど。多少強引な手な気もしますが、いいでしょう。貴方も私の試練を達成したものとして、褒美を与えましょう」
同じように手を差し出すように促された。
見ず知らずの人と、ましてや異性と手を重ねるのはなんだか緊張する。それが美人であれば尚更だ。
''天翔を取得しました''
目の前に久しぶりのメッセージ画面が出現した。
ん、天翔?
どんな効果だろうと、説明を読む。
■天翔
自由に空を翔ける事が出来る。
天翔使用中は魔力を大幅に消費する。
うお。これはヤバい!
俺の最も欲しかった魔術の一つじゃないか!
空を飛ぶのは、翼を持たない人ならば誰しもが憧れる事。
何かに頼った飛行ではなく、己だけの力で空を飛ぶ事は、憧れも格別だ。
しかし、文字通り浮かれるのはまだ早い。
飛行速度が歩くほどの速さしか出ないだとか、飛空制限が5mまでだとか、制約がある可能性だってある。
どの程度の自由度があるのかは分からない。だがしかし、色々と妄想が膨らむ。
そんな俺の内心ニヤニヤがバレてしまったのか、ムー王女が若干冷たい目で俺の事を見ている気がする。
「貴方ならそれを上手く使いこなせるでしょう」
「はい、ありがとうございます!」
よっ!流石全ての魔女の頂点に立つ存在!
なるべく謙虚に振舞ってはいるけど、内心は感謝感激!大絶賛の嵐だったりする。
ありがとう!メルウェル様!
「えっ」
え?
あれ、今俺声に出してたっけ?
「どうしたんですか紀元の魔女様?」
「あっいえっなんでもありません」
明らかに何やら動揺している。
コホンと可愛らしく咳き込む紀元の魔女。
そう、姿形は違えど誰かに雰囲気が似てるなって思っていたんだ。
間違えて、メルウェル様と言ってしまった事に明らかに反応してたよな・・
さっきから、目が泳いでいる。
「そういえば、あの手紙の差出人は、紀元の魔女様なのですか?」
「え、ええ、そうですよ。実は私も奴隷たちが蔑まれている今の時代をずっと危惧していました。そんな時に、この世界でも誕生してから恐らく初でしょう。奴隷たちの為の制度が・・」
紀元の魔女は、その後いかに奴隷たちの扱いが酷く辛いものかと、種族は皆平等なのです!だとかを熱く語っていた。
そんな事もあり、俺達2人にお礼がしたいからと呼んだのだとか。
「これは奴隷解放の為の第一歩だと思うの。是非、これからもその為に向けて頑張ってくださいね」
ムー王女と2人揃って両手で握手された。
そして、気が付けば、洞窟の入り口に飛ばされていた。
「あれ?強制転移か?」
「ふむ。相変わらず、底知れぬ御方じゃ」
ムー王女がいつもの口調に戻っている。
「なんじゃ、変な顔して。もしや、紀元の魔女様に惚れたのか?」
「いや、それはない。ムー王女のさっきの口調が新鮮で良かったなと思っただけさ」
「ふん。こっちが妾の素じゃ。素以外は肩が凝って仕方ない」
「ま、いいけど。えっとだ、つまりはあれか?礼がしたいから、わざわざあんな場所まで呼んだのか・・」
「うむ。そうじゃろうが、他にも何か目的があったのかもしれんな。紀元の魔女様は、まるで神のようにこの世界の全てを把握しておられる。そして、その行動に一切の間違いはない」
うん、たぶん本当に神様なんじゃないか?
今度会ったら聞いて見ることにしよう。
「それにしても、紀元の魔女様が、まさかあそこまで奴隷たちを気遣っておられたとはな」
「意外なのか?」
「そうじゃな。ユウも同じ考えなんじゃろ?」
「そうだな。俺も奴隷制度なんて無くなってしまえばいいとは思うかな」
「奴隷がいるのが当然の世界で、尚且つ奴隷の有り難みを知っている者からは決してその発想は出ないものじゃがな。ユウは、もしかして奴隷のいない世界から来たんじゃないのか?」
「な訳あるか」
「冗談じゃよ」
危ないな・・意外と鋭い。
「ところで、紀元の魔女様からどんな魔術を頂いたのじゃ?」
俺は実際に天翔を使ってみる。
勝手が分からないので、慎重に魔力を込める。
足が地面から離れる。
その場にフワリと浮かび上がった。
「ほお、珍しい。空歩かの?」
「いや、天翔という名前みたいだ」
「テンショウ?聞いたことがない名じゃな」
「珍しいのかな?」
「妾はこれでも、魔術の類ならほぼ知り尽くしている。空飛系の類は、二つしか知らんの」
■天歩
ゆっくりと空を歩くことが出来るが、上昇方向へは出来ないらしく、同一高さか、下降専用らしい。
ビルの屋上とかしか使い道なくないかそれ。
もう一つは、俺もよく知ってる妖精の羽だ。
割と自由に飛行出来るんだけど、大きな欠点がある。
それは、浮いていられるのは、たったの10秒だけなのだ。
だから、今回の天翔には少し期待している。
妖精の羽の完全上位互換だと嬉しいな。
そんな事を考えながら、空を飛ぶイメージを持ちながら、その通りに身体を動かしてみる。
全身に魔力を循環させる。
その時だった。
「うお・・」
制御を失った自身の身体があらぬ方向へと飛んで行く。
グルグルと空を旋回しながら、最終的には地面に頭から不時着した。
胴体着陸ではなく、頭上着陸だ。
漫画みたく、突き刺さる事は無かったが、受け身も取れなかったので、はたから見ればあいつ生きてんの?なレベルだったはず。
頑丈な身体のおかげか、ダメージこそはなかったけど、結構派手に突っ込んだ為、ムー王女が心配そうにこちらへと駆け寄る。
「意外とドジっ子なんじゃな」
前言撤回だ。心配していないどころか、他人の不幸をクスクスと笑っている。
どうやら使いこなすには色々と練習が必要なようだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
同時刻、ある勇者一行の話
バーン帝国と同じ大陸にあるマルガナ国を訪れていた勇者ギール一行。
ここへは、ある依頼を受けて馳せ参じていた。
無事に依頼を受け、マルガナ国を離れて目的地周辺ま
で歩みを進めていた。
「ギール、本当にそんなにヤバい相手がいるのかな?」
勇者一行の紅一点でもある聖職者のミーチェだ。
「さあな、噂が一人歩きしているだけならいいんだけど、もしそれが本当ならば、一大事だ」
勇者ギール一行への依頼は、謎の生物の駆除だった。
マルガナ国に程近い、500人程度の小さな農村ムールが一夜にして灰と化したのだ。
目撃者の話だと、黒い翼の生えた上半身裸の男が何らかの呪文を唱えた直後、村が消し飛んだという。
ある目撃者は、村を灰にした奴は、噂に名高い不死の王と呼ばれている存在と酷似していたと言う。
「不死の王なんぞ、物語の中に出てくる伝説の存在じゃと思っておったんだがの」
勇者一行の一番の年長者でもある大魔術師のオーグだ。
「まだそうだと決まった訳じゃないですよオー爺」
「オー爺が知らないんじゃ、たぶん何かの勘違いだよね?」
「ミーチェよ。ワシだって、知らん事くらいいっぱいあるぞい?」
そんな3人の元へ1人の人物が音もなく近寄ってくる。
「シャモか。どうだった?」
ギールにシャモと呼ばれた人物は、勇者一行が誇る神速の二つ名を持つ盗賊だ。
ギールは、シャモの職業や特異性を生かし、主に偵察や潜入などを任せていた。
「やはり、この先の洞穴に生体反応がありました。そこへ続く道は、まるで凶悪な何かが通った後のように、モンスターが屍の山となっています」
その洞窟は、一夜にして消しとばされた農村ムールから程近い場所でもあった。
マルガナ国からは、徒歩で3日の距離だ。
「ギール、どう思う?」
「実際に見ない事にはな、何とも言えないけど、危ない奴がいる事は間違いないみたいだな」
「取り敢えず、次は正体を探って見ます」
「シャモ、ちょっと待つんじゃ。感知阻害を掛けてやるわい」
「ありがとうございます」
「気を付けてくれ、無理はするなよ。僕たちは、このまま農村ムールの跡地へ向かうよ」
「では後ほどそこで落ち合いましょう」
そのまま消えるようにシャモは去っていく。
まさか、シャモとの今生の別れになるとは、この時は誰も知る由も無かった。
実は、それを確かめる為こっそりと死神もどきに対し石槍を使って見たが、やはりダメージを与える事は出来なかった。
それどころか、対象にヒットする前に搔き消えたのだ。
しかし、同じようにそこらに落ちている石を拾い、軽く投げ放った時には、搔き消える事なく、ヒットしていた。
つまり、いや当たり前の事だが、魔術以外の攻撃は当たるのだ。
俺は魔術師であって前衛職ではない。
剣を振り回すのは苦手だし、するつもりもない。
ならば、答えは一つしかない。
「そうですね、そういう状況ならば前衛職の仲間に頼ります。俺の役目はその前衛職の最大限のフォローに徹する。だけど、それは仲間たちが居る場合の話ですけどね」
「居ない場合はどうするのですか?」
「死神もどきは、状態異常のスキルしか持ち合わせていなかった。だけど、武器として大釜を持っていたから近付くのは得策じゃない。なら、遠距離からの投擲で仕留めるしか手は無いですね。仮に相手のスキルが分からなかった場合も用心の為に近付いての攻撃は選択肢から外れますね」
「投擲ですか。なるほど。多少強引な手な気もしますが、いいでしょう。貴方も私の試練を達成したものとして、褒美を与えましょう」
同じように手を差し出すように促された。
見ず知らずの人と、ましてや異性と手を重ねるのはなんだか緊張する。それが美人であれば尚更だ。
''天翔を取得しました''
目の前に久しぶりのメッセージ画面が出現した。
ん、天翔?
どんな効果だろうと、説明を読む。
■天翔
自由に空を翔ける事が出来る。
天翔使用中は魔力を大幅に消費する。
うお。これはヤバい!
俺の最も欲しかった魔術の一つじゃないか!
空を飛ぶのは、翼を持たない人ならば誰しもが憧れる事。
何かに頼った飛行ではなく、己だけの力で空を飛ぶ事は、憧れも格別だ。
しかし、文字通り浮かれるのはまだ早い。
飛行速度が歩くほどの速さしか出ないだとか、飛空制限が5mまでだとか、制約がある可能性だってある。
どの程度の自由度があるのかは分からない。だがしかし、色々と妄想が膨らむ。
そんな俺の内心ニヤニヤがバレてしまったのか、ムー王女が若干冷たい目で俺の事を見ている気がする。
「貴方ならそれを上手く使いこなせるでしょう」
「はい、ありがとうございます!」
よっ!流石全ての魔女の頂点に立つ存在!
なるべく謙虚に振舞ってはいるけど、内心は感謝感激!大絶賛の嵐だったりする。
ありがとう!メルウェル様!
「えっ」
え?
あれ、今俺声に出してたっけ?
「どうしたんですか紀元の魔女様?」
「あっいえっなんでもありません」
明らかに何やら動揺している。
コホンと可愛らしく咳き込む紀元の魔女。
そう、姿形は違えど誰かに雰囲気が似てるなって思っていたんだ。
間違えて、メルウェル様と言ってしまった事に明らかに反応してたよな・・
さっきから、目が泳いでいる。
「そういえば、あの手紙の差出人は、紀元の魔女様なのですか?」
「え、ええ、そうですよ。実は私も奴隷たちが蔑まれている今の時代をずっと危惧していました。そんな時に、この世界でも誕生してから恐らく初でしょう。奴隷たちの為の制度が・・」
紀元の魔女は、その後いかに奴隷たちの扱いが酷く辛いものかと、種族は皆平等なのです!だとかを熱く語っていた。
そんな事もあり、俺達2人にお礼がしたいからと呼んだのだとか。
「これは奴隷解放の為の第一歩だと思うの。是非、これからもその為に向けて頑張ってくださいね」
ムー王女と2人揃って両手で握手された。
そして、気が付けば、洞窟の入り口に飛ばされていた。
「あれ?強制転移か?」
「ふむ。相変わらず、底知れぬ御方じゃ」
ムー王女がいつもの口調に戻っている。
「なんじゃ、変な顔して。もしや、紀元の魔女様に惚れたのか?」
「いや、それはない。ムー王女のさっきの口調が新鮮で良かったなと思っただけさ」
「ふん。こっちが妾の素じゃ。素以外は肩が凝って仕方ない」
「ま、いいけど。えっとだ、つまりはあれか?礼がしたいから、わざわざあんな場所まで呼んだのか・・」
「うむ。そうじゃろうが、他にも何か目的があったのかもしれんな。紀元の魔女様は、まるで神のようにこの世界の全てを把握しておられる。そして、その行動に一切の間違いはない」
うん、たぶん本当に神様なんじゃないか?
今度会ったら聞いて見ることにしよう。
「それにしても、紀元の魔女様が、まさかあそこまで奴隷たちを気遣っておられたとはな」
「意外なのか?」
「そうじゃな。ユウも同じ考えなんじゃろ?」
「そうだな。俺も奴隷制度なんて無くなってしまえばいいとは思うかな」
「奴隷がいるのが当然の世界で、尚且つ奴隷の有り難みを知っている者からは決してその発想は出ないものじゃがな。ユウは、もしかして奴隷のいない世界から来たんじゃないのか?」
「な訳あるか」
「冗談じゃよ」
危ないな・・意外と鋭い。
「ところで、紀元の魔女様からどんな魔術を頂いたのじゃ?」
俺は実際に天翔を使ってみる。
勝手が分からないので、慎重に魔力を込める。
足が地面から離れる。
その場にフワリと浮かび上がった。
「ほお、珍しい。空歩かの?」
「いや、天翔という名前みたいだ」
「テンショウ?聞いたことがない名じゃな」
「珍しいのかな?」
「妾はこれでも、魔術の類ならほぼ知り尽くしている。空飛系の類は、二つしか知らんの」
■天歩
ゆっくりと空を歩くことが出来るが、上昇方向へは出来ないらしく、同一高さか、下降専用らしい。
ビルの屋上とかしか使い道なくないかそれ。
もう一つは、俺もよく知ってる妖精の羽だ。
割と自由に飛行出来るんだけど、大きな欠点がある。
それは、浮いていられるのは、たったの10秒だけなのだ。
だから、今回の天翔には少し期待している。
妖精の羽の完全上位互換だと嬉しいな。
そんな事を考えながら、空を飛ぶイメージを持ちながら、その通りに身体を動かしてみる。
全身に魔力を循環させる。
その時だった。
「うお・・」
制御を失った自身の身体があらぬ方向へと飛んで行く。
グルグルと空を旋回しながら、最終的には地面に頭から不時着した。
胴体着陸ではなく、頭上着陸だ。
漫画みたく、突き刺さる事は無かったが、受け身も取れなかったので、はたから見ればあいつ生きてんの?なレベルだったはず。
頑丈な身体のおかげか、ダメージこそはなかったけど、結構派手に突っ込んだ為、ムー王女が心配そうにこちらへと駆け寄る。
「意外とドジっ子なんじゃな」
前言撤回だ。心配していないどころか、他人の不幸をクスクスと笑っている。
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無事に依頼を受け、マルガナ国を離れて目的地周辺ま
で歩みを進めていた。
「ギール、本当にそんなにヤバい相手がいるのかな?」
勇者一行の紅一点でもある聖職者のミーチェだ。
「さあな、噂が一人歩きしているだけならいいんだけど、もしそれが本当ならば、一大事だ」
勇者ギール一行への依頼は、謎の生物の駆除だった。
マルガナ国に程近い、500人程度の小さな農村ムールが一夜にして灰と化したのだ。
目撃者の話だと、黒い翼の生えた上半身裸の男が何らかの呪文を唱えた直後、村が消し飛んだという。
ある目撃者は、村を灰にした奴は、噂に名高い不死の王と呼ばれている存在と酷似していたと言う。
「不死の王なんぞ、物語の中に出てくる伝説の存在じゃと思っておったんだがの」
勇者一行の一番の年長者でもある大魔術師のオーグだ。
「まだそうだと決まった訳じゃないですよオー爺」
「オー爺が知らないんじゃ、たぶん何かの勘違いだよね?」
「ミーチェよ。ワシだって、知らん事くらいいっぱいあるぞい?」
そんな3人の元へ1人の人物が音もなく近寄ってくる。
「シャモか。どうだった?」
ギールにシャモと呼ばれた人物は、勇者一行が誇る神速の二つ名を持つ盗賊だ。
ギールは、シャモの職業や特異性を生かし、主に偵察や潜入などを任せていた。
「やはり、この先の洞穴に生体反応がありました。そこへ続く道は、まるで凶悪な何かが通った後のように、モンスターが屍の山となっています」
その洞窟は、一夜にして消しとばされた農村ムールから程近い場所でもあった。
マルガナ国からは、徒歩で3日の距離だ。
「ギール、どう思う?」
「実際に見ない事にはな、何とも言えないけど、危ない奴がいる事は間違いないみたいだな」
「取り敢えず、次は正体を探って見ます」
「シャモ、ちょっと待つんじゃ。感知阻害を掛けてやるわい」
「ありがとうございます」
「気を付けてくれ、無理はするなよ。僕たちは、このまま農村ムールの跡地へ向かうよ」
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