178 / 242
第百七十九話:不死の王討伐7
しおりを挟む
「アンデットの王、我々倒す」
道中に出会った熊人族のラムウェイさんの話によると、何でも、この辺りに熊人族の移動集落があるようで、先日のアンデット軍団の侵攻に少なくない被害にあってしまったようだ。察知するのが遅れてしまい、結果数人の熊人族が犠牲になってしまった。
丁度その時、屈強な戦士たちは、獲物を獲る為に皆が出払っており、集落には女子供しか居なかったのも、被害拡大に繋がってしまった。
この事に激怒した族長は、今回の侵攻を手引きした者を抹殺するべく、集落でも手練れの彼等20名をアンデットの王抹殺命令を下したと言う。
「僕らの目的も、貴方方がアンデットの王と呼んでいる者を倒す為に、その現場に向かっています」
ギールさん的には、熊人族たちと共闘したいようだ。
熊人族は、単純に力だけならば、全獣人族の中でも1,2を争う程と言われていた。
結局はレベルが物を言う世界なのだけど、チラリと鑑定で盗み見ると、20人皆がレベル40以上という猛者たちだった。
一番高いのは58で、次に高いのは、唯一の人族に近い姿をしているラムウェイさんだった事にも驚いた。
確かに、彼等ならば十分な戦力になるだろう。
そして問題となるのは、不死の王の放つ、威圧に耐えれるかどうかだった。
ギールさんからその事を聞いて、すぐにユイたちと猛特訓していた。
俺の放つ威圧でユイたちの訓練を行っていた。
威圧は、自身とのレベル差があればある程にその効果は上がる。
不死の王の放つ威圧のレベルがどの程度かは不明だが、そんなに差はないと願いたい。
威圧にかかると、バッドステータスとして状態異常が恐怖となる。
しかし、威圧は慣れる事で克服する事が出来る。
ミーチェさんとマーレさんは、対威圧用に特殊な術式を施した首飾りを持参していた。
ゴエールさんは、「死んでも耐えてみせる!」と前回の二の舞にはならないと断言したので、その言葉を信じている。
「熊人族たちは、種族の特性として、威圧の類は完全無効化出来ます」
マーレさんだった。
知らなかったけど、熊なんだから、逆に威圧を放つ方がシックリくるのは確かだ。
ま、威圧も万能じゃないって事だね。
俺の威圧が全く効かない相手も過去にも複数いたのは事実だった。
その後、共闘を承諾してくれた熊人族たちと、問題の洞窟へと向かう。
彼等の進軍速度に合わせる必要がある為、ゆっくり飛行する事になった。
ギールとゴエールは、熊人族たちと一緒に地上を進んでいる。
そろそろ洞窟に近付いてきたと思った拍子に、範囲探索に反応が現れた。
すぐに、地上を進軍中のギールさんたちに合図を送る。
奴は、真っ直ぐにこの地点より1km先にいる。
位置的に見ても当初の想定通り、洞窟の中に居るようだ。
恐らく奴も万全の状態で待ち構えているはず。
これより先は、より慎重に行動する必要がある。
「ユイも何か気が付いたらすぐに教えてくれ」
「了解!」
察知能力は、盗賊でもあり、狐人族でもあるユイの方が何倍も上なのだ。
てっきり、多数の眷属で守りを固めているものと思っていたが、洞窟の入り口を守っていたのは、僅か3対のヒュドラだった。
しかし、その姿を見た途端、皆の表情が強張り、尻込みしている。
ヒュドラは、そのサイズによって強さが分類される。
目の前のヒュドラは、少なく見積もっても体長10m程はあるだろう。
しかもそれが3対もいるとなると、尻込みするのも頷ける。
仮に体長10mだとすると、等級は最大の10で、レベルは100という事になる。
「ありえねえ・・・この世界が滅ぶレベルだぜ・・」
地上では、少々パニックに陥っていた。
確かにレベル100だとすれば、簡単には勝てないだろう。
でもそれは、あくまで正攻法で真正面からぶつかった時の話だ。
「あのヒュドラの弱点は火だ!アリス、レーザービームをお見舞いしてやれ。ルー、準備出来てるよな?遠距離3連射頼むぞ」
明らかに相手の射程外からの攻撃に、少しズルい気もするが、こっちも命のやり取りをしているんだ。
生き残る為ならなんだってする。
直後に放たれた俺たちの攻撃に、戦意喪失していた地上部隊の魔術師も一緒に魔術を畳み掛ける。
熊人族側にも魔術師がいる事に少しだけ驚いたのは内緒だ。
イメージは戦う前衛系熊さんなんだもん・・。
遠距離からの奇襲にあっけなく、3対のヒュドラは地に伏せた。
ハリボテもいいところだ。
抵抗すらしていなかったように見えたけど・・。
ヒュドラが倒れると、地上部隊から惜しみない歓声が挙がる。
「貴方達は、一体何者ですか・・」
ミーチェさんの表情がさっきからおかしい。
尊敬の眼差しで見られている気がする。
「お兄ちゃんは、とっても強いんだよ!」
いやいや、援護射撃はいらないから。
「全員の力だよ」
謙虚な姿勢を貫く。
さて、上空からの進軍はここまでだな。
いっその事、この洞窟毎吹き飛ばしたいのはやまやまだけど、流石にそれはダメだよな・・
地上部隊と合流しようと、空飛ぶ絨毯の高度を下げようとした時だった。
洞窟の方から、凄まじい魔力の奔流を感じた。
それは、俺以外も感じとっていたようだ。
巨大な光の柱が天から降り立ったと思ったら、次の瞬間、その地点を中心にまるで、大地が波打つかのように波紋状に周りの地形を変えながら超スピードで全てを破壊し、広がって行く。
声を上げる暇すらなかった。
凄まじい轟音に、隣にいるユイの声でさえ届かなかった。
その余波が上空にいる俺たちにも襲い掛かったが、常時障壁を展開している甲斐もあって、その場から少し流されただけで、被害はなかった。
上空から見るに、地上の部隊は絶望的かと思われた。
「そんな・・・」
ミーチェさんが、両膝を付き崩れる。
「大丈夫ですよ、全員無事です」
土煙でまだ視認は出来ないが、範囲探索に反応している数に変化はなかった。
「アースストレインよ」
ミーチェさんとは違い、マーレさんは冷静さを崩さなかった。
「あれが、そうですか・・話には聞いていたけど、ここまでとは・・」
見渡す限りの大地が掘り返され、原形を留めていなかった。
「きっと、何千人で攻めて来ようが、あれ1発で終わっていたわね」
確かにその通りだ。
地上部隊が無事だったのは、ゴエールさんが何かスキルを使ったのだろう。
一瞬だが、障壁と似たような何かを使っているのが見えた。
アースストレインの発動場所は、恐らく洞窟の最奥地だろう。
その洞窟すらも同様に更地になり、原形を留めていない。
「あんなのを何発も撃たれれば、たまったもんじゃないな」
果たして、俺の障壁でどこまで防げるものか・・
不死の王の反応はまだ残っている。
最初に発見した地点と何ら変わっていない。
地上へと降り立った俺たちは、すぐにギールさんたちの元へと駆け寄る。
「ミーチェ!すぐにゴエールに回復を!」
ギールさんの腕に抱きかかえられるように倒れていたのは、ゴエールさんだ。
頑丈そうなフルプレートが見るも無残に損傷していた。
「ゴエールは、さっきの魔術を全て自分一人で肩代わりしたんだ・・」
盾騎士のスキルの中に確か、仲間の攻撃を全てその身に受けるみたいなのがあったはずだ。
ゴエールは、防御結界を展開させたが、それでも耐え切れずにその技を発動させたという事だろう。
あれだけの魔術で、逆に生きている方が奇跡と言ってもいいかもしれない。
ミーチェさんは、優秀な聖職者だ。
治癒Lv3だし、任せておいても大丈夫だろう。
それに、今はあいつから目を離さない方が良さそうだしね。
コツコツと、音を立てながら隠れる気配も見せずにそいつは、俺たちの前に姿を見せた。
道中に出会った熊人族のラムウェイさんの話によると、何でも、この辺りに熊人族の移動集落があるようで、先日のアンデット軍団の侵攻に少なくない被害にあってしまったようだ。察知するのが遅れてしまい、結果数人の熊人族が犠牲になってしまった。
丁度その時、屈強な戦士たちは、獲物を獲る為に皆が出払っており、集落には女子供しか居なかったのも、被害拡大に繋がってしまった。
この事に激怒した族長は、今回の侵攻を手引きした者を抹殺するべく、集落でも手練れの彼等20名をアンデットの王抹殺命令を下したと言う。
「僕らの目的も、貴方方がアンデットの王と呼んでいる者を倒す為に、その現場に向かっています」
ギールさん的には、熊人族たちと共闘したいようだ。
熊人族は、単純に力だけならば、全獣人族の中でも1,2を争う程と言われていた。
結局はレベルが物を言う世界なのだけど、チラリと鑑定で盗み見ると、20人皆がレベル40以上という猛者たちだった。
一番高いのは58で、次に高いのは、唯一の人族に近い姿をしているラムウェイさんだった事にも驚いた。
確かに、彼等ならば十分な戦力になるだろう。
そして問題となるのは、不死の王の放つ、威圧に耐えれるかどうかだった。
ギールさんからその事を聞いて、すぐにユイたちと猛特訓していた。
俺の放つ威圧でユイたちの訓練を行っていた。
威圧は、自身とのレベル差があればある程にその効果は上がる。
不死の王の放つ威圧のレベルがどの程度かは不明だが、そんなに差はないと願いたい。
威圧にかかると、バッドステータスとして状態異常が恐怖となる。
しかし、威圧は慣れる事で克服する事が出来る。
ミーチェさんとマーレさんは、対威圧用に特殊な術式を施した首飾りを持参していた。
ゴエールさんは、「死んでも耐えてみせる!」と前回の二の舞にはならないと断言したので、その言葉を信じている。
「熊人族たちは、種族の特性として、威圧の類は完全無効化出来ます」
マーレさんだった。
知らなかったけど、熊なんだから、逆に威圧を放つ方がシックリくるのは確かだ。
ま、威圧も万能じゃないって事だね。
俺の威圧が全く効かない相手も過去にも複数いたのは事実だった。
その後、共闘を承諾してくれた熊人族たちと、問題の洞窟へと向かう。
彼等の進軍速度に合わせる必要がある為、ゆっくり飛行する事になった。
ギールとゴエールは、熊人族たちと一緒に地上を進んでいる。
そろそろ洞窟に近付いてきたと思った拍子に、範囲探索に反応が現れた。
すぐに、地上を進軍中のギールさんたちに合図を送る。
奴は、真っ直ぐにこの地点より1km先にいる。
位置的に見ても当初の想定通り、洞窟の中に居るようだ。
恐らく奴も万全の状態で待ち構えているはず。
これより先は、より慎重に行動する必要がある。
「ユイも何か気が付いたらすぐに教えてくれ」
「了解!」
察知能力は、盗賊でもあり、狐人族でもあるユイの方が何倍も上なのだ。
てっきり、多数の眷属で守りを固めているものと思っていたが、洞窟の入り口を守っていたのは、僅か3対のヒュドラだった。
しかし、その姿を見た途端、皆の表情が強張り、尻込みしている。
ヒュドラは、そのサイズによって強さが分類される。
目の前のヒュドラは、少なく見積もっても体長10m程はあるだろう。
しかもそれが3対もいるとなると、尻込みするのも頷ける。
仮に体長10mだとすると、等級は最大の10で、レベルは100という事になる。
「ありえねえ・・・この世界が滅ぶレベルだぜ・・」
地上では、少々パニックに陥っていた。
確かにレベル100だとすれば、簡単には勝てないだろう。
でもそれは、あくまで正攻法で真正面からぶつかった時の話だ。
「あのヒュドラの弱点は火だ!アリス、レーザービームをお見舞いしてやれ。ルー、準備出来てるよな?遠距離3連射頼むぞ」
明らかに相手の射程外からの攻撃に、少しズルい気もするが、こっちも命のやり取りをしているんだ。
生き残る為ならなんだってする。
直後に放たれた俺たちの攻撃に、戦意喪失していた地上部隊の魔術師も一緒に魔術を畳み掛ける。
熊人族側にも魔術師がいる事に少しだけ驚いたのは内緒だ。
イメージは戦う前衛系熊さんなんだもん・・。
遠距離からの奇襲にあっけなく、3対のヒュドラは地に伏せた。
ハリボテもいいところだ。
抵抗すらしていなかったように見えたけど・・。
ヒュドラが倒れると、地上部隊から惜しみない歓声が挙がる。
「貴方達は、一体何者ですか・・」
ミーチェさんの表情がさっきからおかしい。
尊敬の眼差しで見られている気がする。
「お兄ちゃんは、とっても強いんだよ!」
いやいや、援護射撃はいらないから。
「全員の力だよ」
謙虚な姿勢を貫く。
さて、上空からの進軍はここまでだな。
いっその事、この洞窟毎吹き飛ばしたいのはやまやまだけど、流石にそれはダメだよな・・
地上部隊と合流しようと、空飛ぶ絨毯の高度を下げようとした時だった。
洞窟の方から、凄まじい魔力の奔流を感じた。
それは、俺以外も感じとっていたようだ。
巨大な光の柱が天から降り立ったと思ったら、次の瞬間、その地点を中心にまるで、大地が波打つかのように波紋状に周りの地形を変えながら超スピードで全てを破壊し、広がって行く。
声を上げる暇すらなかった。
凄まじい轟音に、隣にいるユイの声でさえ届かなかった。
その余波が上空にいる俺たちにも襲い掛かったが、常時障壁を展開している甲斐もあって、その場から少し流されただけで、被害はなかった。
上空から見るに、地上の部隊は絶望的かと思われた。
「そんな・・・」
ミーチェさんが、両膝を付き崩れる。
「大丈夫ですよ、全員無事です」
土煙でまだ視認は出来ないが、範囲探索に反応している数に変化はなかった。
「アースストレインよ」
ミーチェさんとは違い、マーレさんは冷静さを崩さなかった。
「あれが、そうですか・・話には聞いていたけど、ここまでとは・・」
見渡す限りの大地が掘り返され、原形を留めていなかった。
「きっと、何千人で攻めて来ようが、あれ1発で終わっていたわね」
確かにその通りだ。
地上部隊が無事だったのは、ゴエールさんが何かスキルを使ったのだろう。
一瞬だが、障壁と似たような何かを使っているのが見えた。
アースストレインの発動場所は、恐らく洞窟の最奥地だろう。
その洞窟すらも同様に更地になり、原形を留めていない。
「あんなのを何発も撃たれれば、たまったもんじゃないな」
果たして、俺の障壁でどこまで防げるものか・・
不死の王の反応はまだ残っている。
最初に発見した地点と何ら変わっていない。
地上へと降り立った俺たちは、すぐにギールさんたちの元へと駆け寄る。
「ミーチェ!すぐにゴエールに回復を!」
ギールさんの腕に抱きかかえられるように倒れていたのは、ゴエールさんだ。
頑丈そうなフルプレートが見るも無残に損傷していた。
「ゴエールは、さっきの魔術を全て自分一人で肩代わりしたんだ・・」
盾騎士のスキルの中に確か、仲間の攻撃を全てその身に受けるみたいなのがあったはずだ。
ゴエールは、防御結界を展開させたが、それでも耐え切れずにその技を発動させたという事だろう。
あれだけの魔術で、逆に生きている方が奇跡と言ってもいいかもしれない。
ミーチェさんは、優秀な聖職者だ。
治癒Lv3だし、任せておいても大丈夫だろう。
それに、今はあいつから目を離さない方が良さそうだしね。
コツコツと、音を立てながら隠れる気配も見せずにそいつは、俺たちの前に姿を見せた。
0
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる