205 / 242
第二百六話:ダンジョンからの脱出
しおりを挟む
ユイ、エレナ、ルー、ミラは、狭いダンジョン内を逃げるように走り回っていた。
「うぅーまだ死にたくないよぉ~」
「ミラは小さく屈んでて。エレナさん、キツかったら言ってね」
「はぁ⋯はぁでもまだ何とか大丈夫です⋯」
現在4人は、忙しなく走り回っている。
その4人のすぐ後ろから巨大な影が追っている。
ダンジョンの通路を全て覆い尽く程の影が水飛沫を上げながら追ってきていた。
「ごめんね⋯私がぁ変なスイッチを押しちゃったばっかしにぃ⋯」
「ルーちゃん喋ってたら舌を噛むよ!」
「はぁ⋯はぁでも私、そろそろ限界かもしれないです⋯」
「私もぉ、ヤバいかも・・お腹が空いて力が出ないよぉ」
無理もない。
冒険者でもあり普段から鍛えているユイやルーとは違い、エレナは、エルフの里の姫であり、運動とは無縁の存在だった。
ミラは、ユイが抱えて走っている。
ルーは、空腹も相まってもう走れないと駄々をこねている。
ダンジョンに閉じ込められた4人は、あてもなく彷徨っていた。
そんな折、行き止まりの小部屋で何気なく休んでいると、ルーの不注意で不可解なトラップを発動させてしまった。
遠くからザーザーと聞こえる不可解な音に最初こそは何の音だろうとあまり気にする様子ではなかったが、ミラの一言により皆が一様に青ざめた。
「水の匂い」
お互いが顔を見合わせる。
「ヤバいよね?」
「ヤバい」
「ヤバいです」
突如として、大量の水が押し寄せて来たのだ。
「に、にげろぉー!」
必死に逃げるが、追いつかれるのは時間の問題だった。
「だめ、前からも水が迫って来てるよ!」
ユイの指差す前方からも大量の水が押し寄せてきている。
完全に囲まれてしまった。
運悪く、この場所は左右は壁に阻まれており、前後しか道がない。
その前後からは大量の水が今にも押し寄せてくる。
追いつかれれば、抵抗など許されず流され、やがて水位が上がる。天井まで水位が達すると窒息は免れない。
まさに絶体絶命の局面だった。
「助けに来ました」
声と共に天井の岸壁が音を立てて崩れ落ちる。
ユイ達は周りの壁の厚さまでは事前に確認して壊せないと判断していた。
しかし、天井は周りの外壁とは違い、その厚さは半分も無かった。
崩れ落ちた箇所から日の光が差し込むと同時に現れたのはユイ達の居所をピンポイントで探し当てたアリスとアニだった。
アニは、グリフォンに跨っていた。
「早く掴まって下さい!」
ユイとミラはアニと一緒にグリフォンに跨る。
ルーとエレナは、アリスの手に捕まる。
水と水とが衝突するまさに間一髪にダンジョンから脱出する事に成功した。
そのまま地上に降り立つ。
「ねね! どうして、この場所が分かったの?」
「アニの能力」
「みんなの帰りが遅かったので調べてみたんです。そしたら、閉じ込められてて大変だ! って言うのが分かってので助けに来ました」
スキル夢見によって、仲間のピンチを知ったアニは、アリスにピンポイントで場所を割り出してもらって助けに来たという筋書きだった。
「ね、ねえ、食べる物とか持ってないよね?」
アニとアリスは、顔を見合す。
そしてルーに向き直し、首を横に降る。
「だよね~、はぁ⋯」
項垂れるルー。
その後自分達の身に起こった事を二人に説明するエレナに笑顔で答えるアニ。
「そのダンジョン危険ですね。他に犠牲者が出る前に破壊しますか?」
「そうですね、道中だけでも何組かの冒険者パーティの亡骸を見ましたし、これ以上犠牲者を出さないようにしないといけないですね」
「そうだよ! あの入り口の案内人をとっちめようよ!許さないからね絶対!」
そのまますぐにダンジョンの入り口まで移動する。
「ちょっと、一体あのダンジョンは何なの! 私達死にかけたんですけど!」
仮面の人物は、ボロボロのルーたちに一通り視線を送ると、
「あらら、無事に脱出に成功しちゃったんですね。
いつまで経っても養分値が増えないからおかしいとは思ってたんですよ」
その言葉に皆が反応し武器を構える。
「一体どういうつもりなのか説明してもらえますか?」
エレナが相手を睨みつける。
「ククク、本当はダンジョン内で生き絶えてくれた方が良いのですが、こうなってしまったからには仕方ありませんね」
得意げにその理由をベラベラと喋り出す。
「僕はね、このダンジョンの管理者でね。あるお方を復活させる為に、動いている。そのお方は、ダンジョン内に封印されているんだ。その封印を解く為には、生贄が必要でね。それも純血の女冒険者のね」
テーマパークと称して、生贄となる冒険者を集めていた理由は、まさにこれだった。
隙を伺い、狙いを定めた冒険者にビラを配り生贄を集めていたそうだ。
「⋯悪趣味ですね」
エレナがドン引きと言わんばかりに後退りしている。
「女の敵です。即刻倒しましょう」
ユイ同様に相手を睨みつけるアニ。
その傍らには、今にも相手を襲い出しそうなグリフォンのグリ。それをアニが制している。
突如、仮面の人物が淡く光出す。
「みんな、下がって!」
ユイが素早く指示を出し、仮面の人物から距離を置く。
やがて、光が晴れるとそこから現れたのは、3mを超える大男だった。
見上げると、その顔には目が一つしかない。
右手には巨大な木の棍棒を持っていた。
「驚きました。どうやら正体はサイクロプスみたいですね」
アニは怪訝生ざしを相手に送る。
サイクロプスは、本来モンスターの部類なのだが、会話が出来、更には人族の姿に変身する事が出来る個体は、それだけで希少種だった。
同様にそれだけに力を持った存在という事に皆に緊張が走る。
サイクロプスの大きな目が光り輝く。
それを戦闘開始の合図として、ユイとグリがサイクロプスに向かって飛び出した。
はずだった⋯
「身体が動かない!」
「えっ、なんで?」
「・・・・どうやら既に動きを封じる魔術を使用されてしまったようですね・・」
ユイ達が身動きが取れない状態でいる中、サイクロプスの頭上からレーザービームの雨が降り注ぐ。
「さっすがアリスちゃん!」
この世界には既に失われた技術で作られた魔導兵器のアリスには、サイクロプスが放った身封じの魔眼は効果を示さなかった。
邪眼は、元々相手の五感に直接働き掛ける技で、その対象はあくまでも、生物限定だった。
故に魔導兵器であるアリスには効力を発揮しない。
サイクロプスは、最初こそ驚愕の表情をしていたが、素早くレーザーを回避し、巨大とは思えない俊敏な動きを見せていた。
「まさか、私の邪眼が効かないとはね」
「皆を傷付けさせない。あなたを排除します」
体躯に似合わない俊敏な動きに対して、遠距離から仕留めるのは無理だと判断したアリスは近接戦闘に切り替える。
元々アリスは、近接格闘にも秀でている。
高速で繰り出される刃状に変形した手刀のラッシュにサイクロプスが強化した自らの鋼の肉体もなす術なく切り刻まれて行く。
サイクロプスは、その巨体から繰り出される強力な棍棒こそ定評はあるが、肝心の攻撃も当たらなければ意味がない。
頼みの魔眼も生物ではないアリスには、効果を発揮しない。
まさにサイクロプスにとって、アリスは天敵と呼べる存在だった。
実際、アリスがいなければサイクロプスに勝つことは難しかっただろう。
現にユイたちは、魔眼効果により指一本動かせない状態だったのだから。
「魔眼も使えぬようでは、もはやこれまでか⋯斯くなる上は⋯」
アリスに勝てないと悟ったサイクロプスは、アリスに背を向け、逃亡をはかった。
すぐにアリスが追従する。
サイクロプスの向かった先は、ダンジョンだった。
誰もが、入り組んだダンジョンに入り逃げるのだろうと思いきや、それとは正反対の結末を迎えた。
「私自らがあの方の贄となろう。魔力を媒介にすれば、かなりの養分値となるはずだ」
その言葉の後、サイクロプスは、自らの首を切り落とし自害する。
その巨大な頭が地面に落ちるのと身体が倒れるのはほぼ同時だった。
ダンジョン内に地響きが響き渡る。
サイクロプスが死に、ユイたちへ掛けられた魔眼が解けた。
「追い詰められて、死を選ぶなんて、潔いやつだったね」
サイクロプスの亡骸にルーが手を合わせている。
「腑に落ちないよ」
「ユイちゃんもそう思いますか?私もなんだか不可解なんです。ダンジョン内までわざわざ移動した理由もでも⋯あっ!」
「エレナさんそうだよ!もしかしたらさっきあいつが言ってた養分値がどうたらってやつの為じゃないかな?」
「自分を犠牲にしたって事ぉ?でも、そこまでして復活させたい人って一体どんな人なんだろうねぇ」
次の瞬間、凄まじい地響きがダンジョン内に響き渡る。
立っていられず、地面へと手をつく。
「え、ちょっと何ぃ?何が起こったの?」
「もしかして、また水が襲って来るのかな?」
「と、取り敢えずダンジョンの外に出ましょう!」
グリが警戒の咆哮をあげた。
「グリちゃんどうしたの?」
「何かに怯えているみたいです。早くここから離れましょう」
ダンジョンの外へ出た一行は、ありえない事が今まさに目の前で起こった事により、ただ黙ってジッとその行く末を見る事しか出来なかった。
先程まで自分達がいたダンジョンが忽然と姿を消したのだ。
この場所からだと入り口しか視認する事は出来ない。
しかし、先程まであった入り口が確かに綺麗さっぱりと消失していた。
「ふぇぇ、一体、な、何が起こったの?」
「ダンジョンの管理者が亡くなったのでダンジョンが消えたのでしょうか?」
「違う」
皆の視線が今まで静かに事の成り行きを見守っていたミラに向く。
「物凄く嫌な気配感じる⋯⋯復活した?」
一瞬、閃光が駆け抜ける。
皆、何が起こったのか必死に理解しようとしている最中、先に動いたのはアリスとグリフォンのグリだった。
閃光が放たれた先に向かって、グリが跳躍し、アリスが前に立ちふさがる。
「グリちゃん!」「アリスちゃん!!」
「うぅーまだ死にたくないよぉ~」
「ミラは小さく屈んでて。エレナさん、キツかったら言ってね」
「はぁ⋯はぁでもまだ何とか大丈夫です⋯」
現在4人は、忙しなく走り回っている。
その4人のすぐ後ろから巨大な影が追っている。
ダンジョンの通路を全て覆い尽く程の影が水飛沫を上げながら追ってきていた。
「ごめんね⋯私がぁ変なスイッチを押しちゃったばっかしにぃ⋯」
「ルーちゃん喋ってたら舌を噛むよ!」
「はぁ⋯はぁでも私、そろそろ限界かもしれないです⋯」
「私もぉ、ヤバいかも・・お腹が空いて力が出ないよぉ」
無理もない。
冒険者でもあり普段から鍛えているユイやルーとは違い、エレナは、エルフの里の姫であり、運動とは無縁の存在だった。
ミラは、ユイが抱えて走っている。
ルーは、空腹も相まってもう走れないと駄々をこねている。
ダンジョンに閉じ込められた4人は、あてもなく彷徨っていた。
そんな折、行き止まりの小部屋で何気なく休んでいると、ルーの不注意で不可解なトラップを発動させてしまった。
遠くからザーザーと聞こえる不可解な音に最初こそは何の音だろうとあまり気にする様子ではなかったが、ミラの一言により皆が一様に青ざめた。
「水の匂い」
お互いが顔を見合わせる。
「ヤバいよね?」
「ヤバい」
「ヤバいです」
突如として、大量の水が押し寄せて来たのだ。
「に、にげろぉー!」
必死に逃げるが、追いつかれるのは時間の問題だった。
「だめ、前からも水が迫って来てるよ!」
ユイの指差す前方からも大量の水が押し寄せてきている。
完全に囲まれてしまった。
運悪く、この場所は左右は壁に阻まれており、前後しか道がない。
その前後からは大量の水が今にも押し寄せてくる。
追いつかれれば、抵抗など許されず流され、やがて水位が上がる。天井まで水位が達すると窒息は免れない。
まさに絶体絶命の局面だった。
「助けに来ました」
声と共に天井の岸壁が音を立てて崩れ落ちる。
ユイ達は周りの壁の厚さまでは事前に確認して壊せないと判断していた。
しかし、天井は周りの外壁とは違い、その厚さは半分も無かった。
崩れ落ちた箇所から日の光が差し込むと同時に現れたのはユイ達の居所をピンポイントで探し当てたアリスとアニだった。
アニは、グリフォンに跨っていた。
「早く掴まって下さい!」
ユイとミラはアニと一緒にグリフォンに跨る。
ルーとエレナは、アリスの手に捕まる。
水と水とが衝突するまさに間一髪にダンジョンから脱出する事に成功した。
そのまま地上に降り立つ。
「ねね! どうして、この場所が分かったの?」
「アニの能力」
「みんなの帰りが遅かったので調べてみたんです。そしたら、閉じ込められてて大変だ! って言うのが分かってので助けに来ました」
スキル夢見によって、仲間のピンチを知ったアニは、アリスにピンポイントで場所を割り出してもらって助けに来たという筋書きだった。
「ね、ねえ、食べる物とか持ってないよね?」
アニとアリスは、顔を見合す。
そしてルーに向き直し、首を横に降る。
「だよね~、はぁ⋯」
項垂れるルー。
その後自分達の身に起こった事を二人に説明するエレナに笑顔で答えるアニ。
「そのダンジョン危険ですね。他に犠牲者が出る前に破壊しますか?」
「そうですね、道中だけでも何組かの冒険者パーティの亡骸を見ましたし、これ以上犠牲者を出さないようにしないといけないですね」
「そうだよ! あの入り口の案内人をとっちめようよ!許さないからね絶対!」
そのまますぐにダンジョンの入り口まで移動する。
「ちょっと、一体あのダンジョンは何なの! 私達死にかけたんですけど!」
仮面の人物は、ボロボロのルーたちに一通り視線を送ると、
「あらら、無事に脱出に成功しちゃったんですね。
いつまで経っても養分値が増えないからおかしいとは思ってたんですよ」
その言葉に皆が反応し武器を構える。
「一体どういうつもりなのか説明してもらえますか?」
エレナが相手を睨みつける。
「ククク、本当はダンジョン内で生き絶えてくれた方が良いのですが、こうなってしまったからには仕方ありませんね」
得意げにその理由をベラベラと喋り出す。
「僕はね、このダンジョンの管理者でね。あるお方を復活させる為に、動いている。そのお方は、ダンジョン内に封印されているんだ。その封印を解く為には、生贄が必要でね。それも純血の女冒険者のね」
テーマパークと称して、生贄となる冒険者を集めていた理由は、まさにこれだった。
隙を伺い、狙いを定めた冒険者にビラを配り生贄を集めていたそうだ。
「⋯悪趣味ですね」
エレナがドン引きと言わんばかりに後退りしている。
「女の敵です。即刻倒しましょう」
ユイ同様に相手を睨みつけるアニ。
その傍らには、今にも相手を襲い出しそうなグリフォンのグリ。それをアニが制している。
突如、仮面の人物が淡く光出す。
「みんな、下がって!」
ユイが素早く指示を出し、仮面の人物から距離を置く。
やがて、光が晴れるとそこから現れたのは、3mを超える大男だった。
見上げると、その顔には目が一つしかない。
右手には巨大な木の棍棒を持っていた。
「驚きました。どうやら正体はサイクロプスみたいですね」
アニは怪訝生ざしを相手に送る。
サイクロプスは、本来モンスターの部類なのだが、会話が出来、更には人族の姿に変身する事が出来る個体は、それだけで希少種だった。
同様にそれだけに力を持った存在という事に皆に緊張が走る。
サイクロプスの大きな目が光り輝く。
それを戦闘開始の合図として、ユイとグリがサイクロプスに向かって飛び出した。
はずだった⋯
「身体が動かない!」
「えっ、なんで?」
「・・・・どうやら既に動きを封じる魔術を使用されてしまったようですね・・」
ユイ達が身動きが取れない状態でいる中、サイクロプスの頭上からレーザービームの雨が降り注ぐ。
「さっすがアリスちゃん!」
この世界には既に失われた技術で作られた魔導兵器のアリスには、サイクロプスが放った身封じの魔眼は効果を示さなかった。
邪眼は、元々相手の五感に直接働き掛ける技で、その対象はあくまでも、生物限定だった。
故に魔導兵器であるアリスには効力を発揮しない。
サイクロプスは、最初こそ驚愕の表情をしていたが、素早くレーザーを回避し、巨大とは思えない俊敏な動きを見せていた。
「まさか、私の邪眼が効かないとはね」
「皆を傷付けさせない。あなたを排除します」
体躯に似合わない俊敏な動きに対して、遠距離から仕留めるのは無理だと判断したアリスは近接戦闘に切り替える。
元々アリスは、近接格闘にも秀でている。
高速で繰り出される刃状に変形した手刀のラッシュにサイクロプスが強化した自らの鋼の肉体もなす術なく切り刻まれて行く。
サイクロプスは、その巨体から繰り出される強力な棍棒こそ定評はあるが、肝心の攻撃も当たらなければ意味がない。
頼みの魔眼も生物ではないアリスには、効果を発揮しない。
まさにサイクロプスにとって、アリスは天敵と呼べる存在だった。
実際、アリスがいなければサイクロプスに勝つことは難しかっただろう。
現にユイたちは、魔眼効果により指一本動かせない状態だったのだから。
「魔眼も使えぬようでは、もはやこれまでか⋯斯くなる上は⋯」
アリスに勝てないと悟ったサイクロプスは、アリスに背を向け、逃亡をはかった。
すぐにアリスが追従する。
サイクロプスの向かった先は、ダンジョンだった。
誰もが、入り組んだダンジョンに入り逃げるのだろうと思いきや、それとは正反対の結末を迎えた。
「私自らがあの方の贄となろう。魔力を媒介にすれば、かなりの養分値となるはずだ」
その言葉の後、サイクロプスは、自らの首を切り落とし自害する。
その巨大な頭が地面に落ちるのと身体が倒れるのはほぼ同時だった。
ダンジョン内に地響きが響き渡る。
サイクロプスが死に、ユイたちへ掛けられた魔眼が解けた。
「追い詰められて、死を選ぶなんて、潔いやつだったね」
サイクロプスの亡骸にルーが手を合わせている。
「腑に落ちないよ」
「ユイちゃんもそう思いますか?私もなんだか不可解なんです。ダンジョン内までわざわざ移動した理由もでも⋯あっ!」
「エレナさんそうだよ!もしかしたらさっきあいつが言ってた養分値がどうたらってやつの為じゃないかな?」
「自分を犠牲にしたって事ぉ?でも、そこまでして復活させたい人って一体どんな人なんだろうねぇ」
次の瞬間、凄まじい地響きがダンジョン内に響き渡る。
立っていられず、地面へと手をつく。
「え、ちょっと何ぃ?何が起こったの?」
「もしかして、また水が襲って来るのかな?」
「と、取り敢えずダンジョンの外に出ましょう!」
グリが警戒の咆哮をあげた。
「グリちゃんどうしたの?」
「何かに怯えているみたいです。早くここから離れましょう」
ダンジョンの外へ出た一行は、ありえない事が今まさに目の前で起こった事により、ただ黙ってジッとその行く末を見る事しか出来なかった。
先程まで自分達がいたダンジョンが忽然と姿を消したのだ。
この場所からだと入り口しか視認する事は出来ない。
しかし、先程まであった入り口が確かに綺麗さっぱりと消失していた。
「ふぇぇ、一体、な、何が起こったの?」
「ダンジョンの管理者が亡くなったのでダンジョンが消えたのでしょうか?」
「違う」
皆の視線が今まで静かに事の成り行きを見守っていたミラに向く。
「物凄く嫌な気配感じる⋯⋯復活した?」
一瞬、閃光が駆け抜ける。
皆、何が起こったのか必死に理解しようとしている最中、先に動いたのはアリスとグリフォンのグリだった。
閃光が放たれた先に向かって、グリが跳躍し、アリスが前に立ちふさがる。
「グリちゃん!」「アリスちゃん!!」
0
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろう、ベリーズカフェにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
【完結】嫌われ公女が継母になった結果
三矢さくら
恋愛
王国で権勢を誇る大公家の次女アデールは、母である女大公から嫌われて育った。いつか温かい家族を持つことを夢見るアデールに母が命じたのは、悪名高い辺地の子爵家への政略結婚。
わずかな希望を胸に、華やかな王都を後に北の辺境へと向かうアデールを待っていたのは、戦乱と過去の愛憎に囚われ、すれ違いを重ねる冷徹な夫と心を閉ざした継子だった。
「お前を愛する事はない」を信じたので
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」
お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる