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第二百十六話: 英雄殿?
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「どうやら、またユウ殿に助けられてしまったようだな。このプラメルの件も含め本当にありがとう」
「いえ、取り返しのつかない自体になる前に間に合って良かったです」
無事に、このプラメルの鎮静化に成功し、今は近衛隊の人達が里中を走り回っている。
エレナも住人達の事が心配と、近衛隊と一緒に飛んでいってしまった。
敵対する反応はないし、護衛がついてるから大丈夫だろう。
それに何かあればすぐに連絡するように念押ししてある。
合間を見て一旦この場を離れる。
そして、とある人物の元を訪れていた。
扉を開けると、少女が飛び出してくる。
「ユウ、お帰り~!」
中を見渡すと、見目麗しい美少女達の姿が見える。
「ミリー、ただいま」
久し振りのミリーの犬耳を堪能する。
「ククも久し振りだな。あれからずっと、ここにいたのか?」
「あ、ユウじゃない。本当に久し振りね。そうです。姉と一緒に生活しています」
「ノイズ様も元気そうで」
「ふんっ、お前に心配される筋合いはないわ」
俺がこの世界に降り立ち、初めて話を交わしたのが、犬人族《シエンヌ》のミリーだ。
俺にとっては、姉弟子という存在でもある。
実力は、全然なんだけどね。
そのミリーの妹であるクク。
2人は、何年も生き別れ状態となっていたのだが、俺が旅道中で、本当に偶然にもククと出会い、この場所に連れて来た。
そのククと一緒に居たのが、態度がめちゃくちゃ偉そうな、ノイズだ。
「何か変な事を考えていないかしら?」
「いや、みんな少し見ない間に綺麗になったなって」
「な、ユウだったら、私のお嫁さんにしてあげてもいいよ!」
「だめ! お姉ちゃんは誰にも渡さない!」
何とも突っ込みどころ満載なんだけど、ここはあえてのスルーだ。
ちなみにこれでもノイズは、世間からは恐れられる存在で、絶界の魔女と呼ばれている。
実力は折り紙つきで、魔女の中でもトップクラスだ。
俺も一度殺されかけたしね。
俺の師匠である樹海の魔女のエスナ先生の事を慕っている。
まだこの場所にいる所を見るに、今でも仲良くやってるのだろう。
「エスナ先生は?」
範囲探索に反応がないので、この辺りにはいない。
「プラーク王国の偉い人? に呼ばれて朝方出ていっちゃった」
そうか、行き違いになってしまったか。
指定把握で確認すると、ちょうどプラーク王国にいるようだ。
「ちょっとエスナ先生の所に行ってくるよ」
「え、ちょっと!折角来たのだからもう少しゆっくりして行きなさいよ!もう!」
「またすぐに戻りますよ」
ノイズの頭を撫でる。
「ちょ、こ、こら! 妾に触れるな! 無礼者!」
顔を真っ赤にしている。
なんてからかい甲斐があるんだ。
でもあんまし遊ぶとこちらにも命の危険がある。
名残惜しいけど、そのまま転移で小屋を後にした。
プラーク王国へと飛んだ俺は、エスナ先生の元へと向かう。
どうやら偉い人というのは、城の中にいるらしい。
門番に門前払いを喰らうかと思いきや「雄殿ではないですか! どうぞお通り下さい」と簡単に通行を許された。
英雄とはこれいかに…
以前何度か俺も入った事のある王との謁見の間の前へと辿り着く。
「英雄様?」
部屋の前の兵士が俺の顔を見るなり驚き慄く。
「樹海の魔女と王様に会いたいんだけど」
「はっ、御二方ともこの中におられます。英雄様でしたら、お伺いを立てる必要はございませんので、どうぞ中へお入り下さい!」
おいおい、英雄扱いされてるのは取り敢えず置いておくとして、そんなに簡単に顔パスで王との謁見が許されていいのだろうかと、この国が少し心配になる。
現代世界ならともかく、魔術の存在する世界だ。
顔を似せるなんて魔術ももしかしたら存在しているかもしれない。
ドアをノックする。
「失礼します」
二人がこちらを振り返るなり、驚いていた。
「ユウ!?」
「ユウ殿ではないか。いきなりでビックリしたぞ」
「突然すみません、至急お耳に入れておきたい案件があります」
何かを感じたのか、エスナ先生が退室しようとしたので、静止する。
「先生も聞いて下さい」
先生の強さは、間違いなくこの世界でもトップクラスだ。
一緒に戦う戦力としては申し分ない。
俺の知っている7大魔王の存在とその脅威を2人に伝える。
「それは、誠の事なのか?」
「はい、本当は奴らが動く前に先手を打ちたかったのですが、どうやら既に行動を開始していた者がいるみたいで、この世界全体に脅威が迫っている事を早く伝えたいんです」
「信じ難い事じゃが、他ならぬ英雄であるユウ殿の言葉じゃ。信じようぞ」
「ユウよ。話は分かったが、たったの6人なんじゃろ?一体どうやって見つけるのじゃ。この世界は広いぞ。雲を掴むような話に聞こえるんじゃがな」
俺は、奴らの似顔絵を描いた手配書を見せる。
「これが7大魔王の似顔絵です。それと、俺には奴らが今何処にいるのか場所を把握する事が出来ます」
暫く、その手配書を眺めた後に、
「ほぅ。細部まで良く描かれておる。居場所が分かるのならば話は早い。強者を集めて、畳み掛ける事が可能じゃな」
「そう、手緩い相手ではありません。奴らをたったの6人だと思わないで下さい。先程もここから程近いエルフの里を洗脳という手腕を用いて、里全体の占拠に成功していたんです。直接手は下さずとも奴らには凄まじい力を持っています」
二人が一様に黙り込む。
「取り敢えず、顔が分かっているのならば話は早い。ワシと英雄殿の名を使い、すぐに国内全土に緊急伝令を走らせよう」
「冒険者ギルドへは、ワシが話を通しておこう。ギルドマスターは旧知の中じゃからな」
「ありがとうございます。当面は、いつでも戦いに臨めるように準備をしておいて下さい。もし、プラーク王国内に奴らの魔の手が忍び寄ろうものならばすぐに連絡します。ですが、私が分かるのは、7大魔王自体の所在ですので、奴らの息がかかった者までの動向を知る術はありません」
「うむ。仕方がないじゃろう。それと、周辺各国にもこの手配書を回しておこう」
「はい、お願いします」
謁見の間を出た俺は、エスナ先生に呼び止められる。
「これからどうするんじゃ?」
「なるべく多くの人に伝えるつもりです。知って入れば、対応出来る事も多いと思いますので」
「そうか、ミリー達にも会わせてやりたかったのぉ。あいつは、お前の事を好いておるからな」
「実は此処に来る前に樹海の小屋に寄ってから来ました。それにまた戻ると伝えてますので」
エスナ先生の手を掴む。
若干たじろいでいたが、そのまま、
《転移》
一緒に樹海の小屋まで移動する。
「こいつは驚いたのぉ。微細な魔力の流れを感じた所を見るに、今のは魔導具による移動ではないな」
「流石ですね。魔族などが用いている転移です」
「全くお前は会うたびに規格外になっていくのぉ。それに謁見の間で一目見た際から、身体から漏れ出ているオーラにも気になっておった」
昔から、エスナ先生は、洞察力に長けており、ごまかしの類は一切通じない。
オーラという物が何を指しているのかは実際に俺自身には見えないので分からないが、恐らく上限突破した影響だろう。
他言はしないという事で、その旨をエスナ先生に伝える。
「本当にユウには驚かされてばかりじゃな。ワシの寿命を減らす気か」
「まぁ、その度に何度も死にかける目にあったりしましたしね…」
ドアが開かれる。
「話し声が聞こえたかと思ったら、もうっ!中に入ってきなよ!」
ミリーが顔を覗かせる。
エスナ先生と顔を見合わせた。
「そうじゃな」「だな」
席に着き、ミリー達にも現在の状況を説明する。
どんよりと重たい空気が立ち込めていた。
そんな中、ミリーが声を挙げる。
「私、戦うよ!」
「だめ、お姉ちゃんは弱いから。代わりに私が戦う」
「ふんっ、妾も協力してあげてもよくってよ」
ノイズが、こちらをチラチラと見ている。
「助かるよ。今回は総力戦になると思うんだ。みんなの力も必要になる」
今後の動向を話し合う。
「エスナ先生達は、プラーク王国に移動して、防衛に協力してあげて欲しいんだ。仮にもこの世界の主要都市の一つだからね、奴らは絶対に攻め入って来ると思うから」
「分かった。準備が出来次第すぐに移動しよう。時にユウ。絶対に死ぬんじゃないぞ。師より先に行くことは絶対に許さんからな」
「俺だって死にたくないですからね、是が非でも生き残ってみせますよ」
エスナ先生と握手を交わす。
「何か進展があり次第、すぐに連絡します」
樹海の小屋を後にした。
「いえ、取り返しのつかない自体になる前に間に合って良かったです」
無事に、このプラメルの鎮静化に成功し、今は近衛隊の人達が里中を走り回っている。
エレナも住人達の事が心配と、近衛隊と一緒に飛んでいってしまった。
敵対する反応はないし、護衛がついてるから大丈夫だろう。
それに何かあればすぐに連絡するように念押ししてある。
合間を見て一旦この場を離れる。
そして、とある人物の元を訪れていた。
扉を開けると、少女が飛び出してくる。
「ユウ、お帰り~!」
中を見渡すと、見目麗しい美少女達の姿が見える。
「ミリー、ただいま」
久し振りのミリーの犬耳を堪能する。
「ククも久し振りだな。あれからずっと、ここにいたのか?」
「あ、ユウじゃない。本当に久し振りね。そうです。姉と一緒に生活しています」
「ノイズ様も元気そうで」
「ふんっ、お前に心配される筋合いはないわ」
俺がこの世界に降り立ち、初めて話を交わしたのが、犬人族《シエンヌ》のミリーだ。
俺にとっては、姉弟子という存在でもある。
実力は、全然なんだけどね。
そのミリーの妹であるクク。
2人は、何年も生き別れ状態となっていたのだが、俺が旅道中で、本当に偶然にもククと出会い、この場所に連れて来た。
そのククと一緒に居たのが、態度がめちゃくちゃ偉そうな、ノイズだ。
「何か変な事を考えていないかしら?」
「いや、みんな少し見ない間に綺麗になったなって」
「な、ユウだったら、私のお嫁さんにしてあげてもいいよ!」
「だめ! お姉ちゃんは誰にも渡さない!」
何とも突っ込みどころ満載なんだけど、ここはあえてのスルーだ。
ちなみにこれでもノイズは、世間からは恐れられる存在で、絶界の魔女と呼ばれている。
実力は折り紙つきで、魔女の中でもトップクラスだ。
俺も一度殺されかけたしね。
俺の師匠である樹海の魔女のエスナ先生の事を慕っている。
まだこの場所にいる所を見るに、今でも仲良くやってるのだろう。
「エスナ先生は?」
範囲探索に反応がないので、この辺りにはいない。
「プラーク王国の偉い人? に呼ばれて朝方出ていっちゃった」
そうか、行き違いになってしまったか。
指定把握で確認すると、ちょうどプラーク王国にいるようだ。
「ちょっとエスナ先生の所に行ってくるよ」
「え、ちょっと!折角来たのだからもう少しゆっくりして行きなさいよ!もう!」
「またすぐに戻りますよ」
ノイズの頭を撫でる。
「ちょ、こ、こら! 妾に触れるな! 無礼者!」
顔を真っ赤にしている。
なんてからかい甲斐があるんだ。
でもあんまし遊ぶとこちらにも命の危険がある。
名残惜しいけど、そのまま転移で小屋を後にした。
プラーク王国へと飛んだ俺は、エスナ先生の元へと向かう。
どうやら偉い人というのは、城の中にいるらしい。
門番に門前払いを喰らうかと思いきや「雄殿ではないですか! どうぞお通り下さい」と簡単に通行を許された。
英雄とはこれいかに…
以前何度か俺も入った事のある王との謁見の間の前へと辿り着く。
「英雄様?」
部屋の前の兵士が俺の顔を見るなり驚き慄く。
「樹海の魔女と王様に会いたいんだけど」
「はっ、御二方ともこの中におられます。英雄様でしたら、お伺いを立てる必要はございませんので、どうぞ中へお入り下さい!」
おいおい、英雄扱いされてるのは取り敢えず置いておくとして、そんなに簡単に顔パスで王との謁見が許されていいのだろうかと、この国が少し心配になる。
現代世界ならともかく、魔術の存在する世界だ。
顔を似せるなんて魔術ももしかしたら存在しているかもしれない。
ドアをノックする。
「失礼します」
二人がこちらを振り返るなり、驚いていた。
「ユウ!?」
「ユウ殿ではないか。いきなりでビックリしたぞ」
「突然すみません、至急お耳に入れておきたい案件があります」
何かを感じたのか、エスナ先生が退室しようとしたので、静止する。
「先生も聞いて下さい」
先生の強さは、間違いなくこの世界でもトップクラスだ。
一緒に戦う戦力としては申し分ない。
俺の知っている7大魔王の存在とその脅威を2人に伝える。
「それは、誠の事なのか?」
「はい、本当は奴らが動く前に先手を打ちたかったのですが、どうやら既に行動を開始していた者がいるみたいで、この世界全体に脅威が迫っている事を早く伝えたいんです」
「信じ難い事じゃが、他ならぬ英雄であるユウ殿の言葉じゃ。信じようぞ」
「ユウよ。話は分かったが、たったの6人なんじゃろ?一体どうやって見つけるのじゃ。この世界は広いぞ。雲を掴むような話に聞こえるんじゃがな」
俺は、奴らの似顔絵を描いた手配書を見せる。
「これが7大魔王の似顔絵です。それと、俺には奴らが今何処にいるのか場所を把握する事が出来ます」
暫く、その手配書を眺めた後に、
「ほぅ。細部まで良く描かれておる。居場所が分かるのならば話は早い。強者を集めて、畳み掛ける事が可能じゃな」
「そう、手緩い相手ではありません。奴らをたったの6人だと思わないで下さい。先程もここから程近いエルフの里を洗脳という手腕を用いて、里全体の占拠に成功していたんです。直接手は下さずとも奴らには凄まじい力を持っています」
二人が一様に黙り込む。
「取り敢えず、顔が分かっているのならば話は早い。ワシと英雄殿の名を使い、すぐに国内全土に緊急伝令を走らせよう」
「冒険者ギルドへは、ワシが話を通しておこう。ギルドマスターは旧知の中じゃからな」
「ありがとうございます。当面は、いつでも戦いに臨めるように準備をしておいて下さい。もし、プラーク王国内に奴らの魔の手が忍び寄ろうものならばすぐに連絡します。ですが、私が分かるのは、7大魔王自体の所在ですので、奴らの息がかかった者までの動向を知る術はありません」
「うむ。仕方がないじゃろう。それと、周辺各国にもこの手配書を回しておこう」
「はい、お願いします」
謁見の間を出た俺は、エスナ先生に呼び止められる。
「これからどうするんじゃ?」
「なるべく多くの人に伝えるつもりです。知って入れば、対応出来る事も多いと思いますので」
「そうか、ミリー達にも会わせてやりたかったのぉ。あいつは、お前の事を好いておるからな」
「実は此処に来る前に樹海の小屋に寄ってから来ました。それにまた戻ると伝えてますので」
エスナ先生の手を掴む。
若干たじろいでいたが、そのまま、
《転移》
一緒に樹海の小屋まで移動する。
「こいつは驚いたのぉ。微細な魔力の流れを感じた所を見るに、今のは魔導具による移動ではないな」
「流石ですね。魔族などが用いている転移です」
「全くお前は会うたびに規格外になっていくのぉ。それに謁見の間で一目見た際から、身体から漏れ出ているオーラにも気になっておった」
昔から、エスナ先生は、洞察力に長けており、ごまかしの類は一切通じない。
オーラという物が何を指しているのかは実際に俺自身には見えないので分からないが、恐らく上限突破した影響だろう。
他言はしないという事で、その旨をエスナ先生に伝える。
「本当にユウには驚かされてばかりじゃな。ワシの寿命を減らす気か」
「まぁ、その度に何度も死にかける目にあったりしましたしね…」
ドアが開かれる。
「話し声が聞こえたかと思ったら、もうっ!中に入ってきなよ!」
ミリーが顔を覗かせる。
エスナ先生と顔を見合わせた。
「そうじゃな」「だな」
席に着き、ミリー達にも現在の状況を説明する。
どんよりと重たい空気が立ち込めていた。
そんな中、ミリーが声を挙げる。
「私、戦うよ!」
「だめ、お姉ちゃんは弱いから。代わりに私が戦う」
「ふんっ、妾も協力してあげてもよくってよ」
ノイズが、こちらをチラチラと見ている。
「助かるよ。今回は総力戦になると思うんだ。みんなの力も必要になる」
今後の動向を話し合う。
「エスナ先生達は、プラーク王国に移動して、防衛に協力してあげて欲しいんだ。仮にもこの世界の主要都市の一つだからね、奴らは絶対に攻め入って来ると思うから」
「分かった。準備が出来次第すぐに移動しよう。時にユウ。絶対に死ぬんじゃないぞ。師より先に行くことは絶対に許さんからな」
「俺だって死にたくないですからね、是が非でも生き残ってみせますよ」
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