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2章
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しおりを挟む「忙しそうだな。」
「・・・兄上。何をしに来たのですか。」
「そりゃ、1つしかないだろう?俺たちの仲じゃないか。」
「その言葉によれば、僕はこれから戦わねばならないことになりますね。」
「半分正解で半分間違っている。戦いは始まってるからな。先手必勝だろう?」
「そのセリフ、そのままそっくりお返ししますよ。1番末の1番力のない弟に、何を恐れているのか。」
「なんだと・・・!貴様、毒など使いよって・・・!」
「はっ。兄上も毒針なんぞお持ちになっているではないですか。では、正々堂々勝負といきましょうか。」
「いいだろう・・・!目にものを見せてやる。」
その言葉を吐きすてるや否や、2人の力はぶつかった。壮絶な戦いが幕を開けたのである。2人の姿を目視できるものはもはやおらず、至る所で2つの光のぶつかり合いがみえるだけであった。
どれほどの時間が過ぎたのだろうか。
いつの間にやら兄は弟の首を掴んでいた。
「いつまでもお前は弱いのだな。継承争いなどに加わらず、ただ花でも愛でていればよかったものを。」
「ぐっ。はっ。兄上こそ、ご自慢の力はこれっぽっちですか。恐れ入りますね。」
「貴様はどれほど俺を愚弄するんだ!まあいいさ!ここで消える負け犬の鳴き声など、取るに足らんわ!」
「何をおっしゃいますか。ここで消えるのはあなたの方ですよ!」
「なんだと・・・?
ぐふっ。があああああ!」
兄の心臓には、光り輝く剣が突き刺さっていた。弟はその剣を捻ったのである。
「俺は消えんぞ・・・!」
「わかっていますよ。だからこうするのです。」
弟は詠唱を始めた。兄の足元が次第に凍っていく。
「覚えていろ!リューケえええええ!」
「凍牢封印!」
あとに残ったのは、兄を中心に天を貫く氷の塔である。
リューケはぐらっとよろめき、飛んできたレイとケイトに抱きかかえられた。
「リューケ様!」「遅くなり申し訳ありません!」
「ああ、レイとケイトか。サーシャ、ミーシャに別れは告げられたか?」
「はい・・・。私達の子になんの不安もありません。」「そんなことよりリューケ様、大丈夫ですか?」
「見てわかるだろう。ボロボロだよ。」
3人の雰囲気は、死闘の後とは思えない穏やかなものだ。
「なあ、2人。これから僕は長い眠りにつく。だから、サポートをしてもらおうと思って呼んだんだ。本当は、もう少し子育て楽しんでもらいたかったのだけど。」
「そんな。俺たちはあなた様の手足。現世にはなんの悔いもないですよ。」「ご心配なさらず、なんなりとお申し付けくださいませ。」
ふっ、と笑ってリューケは答える。
「それじゃあ、頼みごとだよ。」
いずれこうなるだろうと思っていたリューケは、事細かに2人に伝え、深い眠りについた。「必要な時は起きるよ。あまり長くは無理だけどね。」と言い残して。
「大変なこと頼まれちゃったわね。」
「ああ。仕方がないさ。俺らを選んでくださったんだ。」
「押しつけられたんじゃないの?」
くすくすと笑いながら2人は話す。
荒れ狂う波乱の時代が、幕を開ける。
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