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やり直しの人生 ソフィア十三歳魔法学園編
第百四十四話 いざ出陣
しおりを挟むお父様は私の提案には答えず、下唇をギュッと噛み締め、ずっと黙ったままだ。
心配性だから、カッツアゲ侯爵邸に私を連れて行きたくないのは分かる、でも無下に断ると私に嫌われちゃうとでも思っているのだろう。
ここはやっぱり最強アイテム猫耳の出番かしら……? 私が再び猫耳を装着しようとしたその時「いいよ。分かったよ。一緒に行くかい?」
以外な言葉が帰ってきた。
「えっ……!? 良いのですか?」
「本当は連れて行きたくないのが本音だよ? でもね? フィアたんはダメって言ったところで、こっそり着いてきたり陰で何かしでかしそうでね……今回の件のように」
あうっ……お父様のジト目が刺さる。今回の件はね確かに私が悪かったです。考え無しに軽率な行動をとり、みんなに心配をかけて反省してます。だからね? そんな顔で見ないでください。
「って訳だからね? 出発の用意が整ったら呼びにくるから、それまでは大人しく待っていてね? 分かったねフィア?」
私の頭を再び優しく撫でるお父様。瞳は凄く心配そうに潤んでいる。大丈夫ですよ? もうしませんから。
「はっはい! もちろんです」
「ではアイザック殿下、ジーニアス君? もちろん手伝う気なんだろう?」
「「はい! 当然です」」
「じゃあ付いて来て? 手伝ってもらおうじゃないか」
★★★
馬車に乗り込み、ガタガタと揺られながらカッツアゲ侯爵邸に向かっている。
この街は街道もボコボコだ。直していない場所が沢山ある。領民からお金を巻き上げ何に使ってるのよ! はぁ……本当に最低な領主だわカッツアゲ侯爵って。
「酷い有り様だな」
「本当に……」
アイザック様たちも、馬車から見える外の景色を忌ま忌ましげに見ている。
街を出て数分も走ると、派手な屋敷が目に入る。あれがカッツアゲ侯爵邸?! なんと言うか……お金がかかっているのは分かるんだけれど、趣味が悪い。悪すぎる。
なんだろうあの金で出来ている銅像は? 気持ち悪くてダラしない裸体の銅像を、屋敷のメイド達が眉間にシワを寄せ磨いている。あの銅像は一体誰なのよ? まさか……自分の銅像だったりして。
「ぷぷぷ」
「ソフィア? どうしたの急に笑い出して」
アイザック様が不思議そうに私を見ている。しまった声に出して笑っちゃってたみたい。
「いや、あの銅像がね……気になりまして。そのぅ」
銅像を見ると笑ってしまうので、黙って銅像を指差した。
「えっ銅像?……ブッ! なんだあれっ自分の銅像を建ててるのか!? あははっ」
アイザック様が自分の銅像だと言いながら爆笑している。やっぱり自分だったか。
屋敷に着いたけど、みんなが必死に笑いを堪えながら、真剣な表情を作り中に入る。
私たちを先導してくれるのは、騎士団の人達。
お屋敷の中は、いきなり騎士団がドカドカと入ってきたもんだから大パニックになってしまった。メイドさん達がどう対応したらいいのか分からず、オロオロと困っている。
「おいおい? 何を騒いでいるんだ?」
余りにもお屋敷が騒がしいので、広間に男性が現れる。もしかしてあの人が?
「カッツアゲ侯爵様! あの……いきなり騎士団の方達が……」
「騎士団……なっ?」
階段を降り広間に現れた人はやはりカッツアゲ侯爵だった。ブッ! ちょっと待って! 本当に銅像の姿まんまなんだけど! やばい……笑っちゃダメな緊迫した場面なのに……ぷぷぷ。
「どうも、カッツアゲ侯爵っふ」
お父様!? 口元を押さえて笑ってる場合じゃないですよ? その気持ち凄く分かりますが、今から一番緊迫した場面ですよ?
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