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やり直しの人生 ソフィア十三歳魔法学園編
第百六十一話 シルビア・グラードン王女
しおりを挟む王宮にある会議室にて、国王と宰相の二人が重苦しい空気の中、険しい表情をし頭を抱えていた。
「アレクよ……結局の所スタンピードは起こるのか?」
国王が重い口を開くと
「辺境の村からキィ村、カチャ街と巡り王都に帰って来ましたが、何故かどの村も問題があり……」
「そうじゃのう」
「そしてそれは全て自然では無く、人為的に画策されたように感じました」
「人為的に!? なんの為にじゃ!?」
「そこまでは分かりませんが、嫌な予感がするのです。このままではアイリーン嬢が予言した王都に攻め寄るスタンピードも起こるのかと」
「そうなれば、聖女が結界を張らねば国が滅びる事になるじゃろう。じゃが、報告ではシャルロッテ・ハーメイ嬢が聖女としての力を覚醒したんじゃろう? ああ、そなたの娘であるソフィア嬢もな」
国王に娘の名を出され、眉間により深い皺が刻み込まれる宰相アレク。
「ぐっ! ソフィアが聖女かどうかは分かりませんが、きっと二人なら力を合わせて結界を張り、この国を守ってくれるでしょう」
宰相アレクは表情は不本意そうだが、拳を握りしめ熱弁する。
「してスタンピードの起こる時期はアイリーン嬢の予知の通りなら……」
「ええ、隣国から留学生が訪れた後、ヒロインとひと悶着ありその後、学園でのダンジョン研修にてアイザックとヒロインの仲が深まった後に、スタンピードが森で発生すると話しておりました」
「そうか……スタンピードはダンジョン研修の後だな」
「ええ……半年後にあるダンジョン研修が鍵かと」
ヒロインとひと悶着とは何か? それはそんなに重要な話なんだろうか? なぜスタンピードがアイザックとヒロインの仲が深まった後なのか、少し意味の分からない部分はある。
だが二人は敢えてその部分には触れず、半年後にあるダンジョン研修に向けて、警備の強化などの対策をねるのだった。
★★★
「ソフィア様! おはようございます」
「おはようシャルロッテ」
教室につくと、シャルロッテが前で待っていた。相変わらず可愛い耳と尻尾がピコピコと喜んでいるよう。私に会うだけでそんなに喜んでくれるなんて、可愛いすぎる。
「さぁ中に入りましょう」
ダイアナにエスコートされ、教室に入ると、一際輝くアイスブルーの長い髪をした女性が目に入る。あの人がグラードン王国からの留学生である第二王女様?
思わずボウっと見てしまい目があってしまう。しまった、ええと何か言わないと。
「初めまして、ソフィア・グレイドルと申します。暫くの間学園を休んでおりましたが、今日から復帰しました。仲良くして下さいね」
「ああ貴方が……。初めましてグラードン王国王女、シルビア・グラードンですわ」
挨拶した後、美しいカーテシーを披露してくれたのだけれど。
一瞬だけど睨まれたような……気のせいだよね?
「貴方の横にいる方は、平民だけど素晴らしい魔力の持ち主で、このクラスでもトップレベルだとお聞きしましたわ」
グラードン王女は、シャルロッテをにこにこと褒めたたえる。なんだ良い人じゃない。
「お褒め頂き光栄ですグラードン王女様、ですが私など横にいらっしゃるソフィア様と比べたら赤子レベルですわ」
シャルロッテ……そこは私の名前を出す必要あるかな? うっとりとした顔で言いましたよ! って私を見て来るから、何も言えずに、笑い返すしか出来ないけれど。
なぜか周りのみんなまでも、その通りだとか、女神様のように素晴らしいとか、王女様そっちのけで盛り上がっている。
これはマズイと王女をチラリと見ると、無表情で笑ってない。
ああほら、何か気分を害したっぽい。
「そそっそうですか。ソフィア様は素晴らしい魔力の持ち主なんですね。クラスメートにも慕われて、ぜひ私とも仲良くして下さいね」
グラードン王女がニコリと笑い右手を差し出す。
「ええと……こちらこそ宜しくお願いします」
返事を返し手を握り返すと
「キャッ! いっ痛い……」
えっ!? 軽く握っただけだよ?
「ソフィア様と仲良くしたくて差し出した手を、痛めつけるように握るだなんて……私と仲良くしたくないのですね。女神の様なお方だとお聞きしましたのに……」
グラードン王女は、右手を撫でながらポロリと涙を流す。
ええとちょっと待って? そんなに強く握ってないし、泣くほどの事なの!?
「ええっソフィア様が!?」
「グラードン王女様に嫌がらせを!?」
「わざと!?」
教室が騒めきだす。シャルロッテとダイアナが何かの誤解ですと、必死に弁明してくれるが、教室内の騒ぎはドンドン酷くなるばかり。
「なんだ?! この騒ぎは!」
「教室の外まで声が聞こえうるさかったよ?」
「アイザック様、ジーニアス様……」
アイザック様とジーニアス様が教室に入って来くると、それを見たグラードン王女が、潤んだ目をしてしなだれかかるように、アイザック様の肩に触れ「私が悪いんです」と言った。
これは一体なんなの?
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