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やり直しの人生 ソフィア十四歳スタンピード編
第二百七話 異世界のフェンリル
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ーーソフィア! 逃げて!!
リルが必死に白銀の毛並みをした大きな魔獣から、私を庇おうとしてくれるんだけど……あれは……あの魔獣はフェンリル。
姿はリルと全く違うけれど私には分かる。
フェンリルだと。
私の瞳は、近づいてくる白銀の美しいフェンリルから、目が離せないでいた。
近づくにつれ、目頭が熱くなるのが分かる。
あれは……あれは……。
ーーソフィアもう間に合わない!
リルがそう叫んだのと同時に聞こえてくる懐かしい声。
『やはりソフィアだ! 久しぶりだのソフィア』
「…………銀太ちゃん!」
ーーふぇ!?
私の目の前には、大きな尻尾をご機嫌に揺らす銀太ちゃんが立っていた。
ーーちょ!? ソフィア? ここここっこの危険な生物を知ってるの?
リルが目をこれでもかと見開き驚いている。
「あははっリルの顔ったら」
ーーむっ! 笑う事ないだろ? すっごく心配し……怖かったんだぞ……。
リルが恨めしそうな目で、ジトっと私を見てくる。
「ごめんねリル。このフェンリルは銀太ちゃんと言って、私が以前に時空門で異世界に飛ばされた時、偶然知り合って助けてくれたの」
ーーこのカッコいいフェンリルが? ソフィアを?
「そう」
『ぬ? 我がカッコいいと?』
銀太ちゃんの尻尾が再び高速回転し出す。
ーーだって纏う魔力も半端ないし、この世界で銀太さんに敵う奴なんていないと思う。
リルがうっとりした目で銀太ちゃんを見ている。
『ほう……お主なかなかみる目があるのう、我は気に入ったのだ』
『なっ!? 俺の方が最強だぜ』
銀太ちゃんの背中から、スバルちゃんがヒョコッと顔を出す。
その後ろから眠そうに目を擦りながらパールちゃんが起きてきた。
「……ふぁあ。なんじゃ五月蝿いのう……」
「あははっ……みんなっ……ふぅっ……」
ーーソフィア! どっどうしたの!? 急に泣き出して……どこか痛いの?
『どうしたのだ? 我が治してやるのだ』
銀太ちゃんが私の頬を大きな舌で舐めてくれる。
「ちっ……違っ……嬉しいのと安心したので……ううっ」
ちゃんと伝えたいのに、ポロポロと流れ落ちる涙のせいで、私は何も言えず。
久しぶりに会った大好きなお友達を、困らせてしまった。
★★★
「落ち着いたかの? 急に泣き出すからビックリしたのじゃ」
「パールちゃんごめんね。もう大丈夫」
私達は火山火口から出て、森で休憩している。
火口から時空門によって出てくるスタンピードの魔獣は? と言うと。
銀太ちゃんとスバルちゃんが、出て来る度に討伐しちゃうので全くいない。
なんなら、この森にもう魔獣はいないんじゃないかとさえ思ってしまう。
銀太ちゃんの話を聞くと。
どうやら、異空間内にあるダンジョンに潜っていたら、全く魔獣が居ない。
おかしいなと思って、原因を探すためにダンジョンをウロウロしている内に、飽きたスバルちゃんとパールちゃんは背中で寝ちゃった。
すると魔獣達を吸い込んでいる時空門を見つけて、これが原因かと銀太ちゃんが興味本位で覗きこんだら、時空門に吸いこまれ出てきたらしい。
「目が覚めたら異世界におって、ビックリしたのじゃ」
パールちゃんがヤレヤレと両手を上げる。
『だって魔獣が全て吸い込まれて行ってて、我は気になったのだ』
銀太ちゃんが耳をぺたんっと下げる。
『俺さぁ腹が減ったなぁ……』
急に会話を断ち切り、お腹が空いたと言うスバルちゃん。相変わらずマイペース。
「確かに減ったのう。ダンジョンに入ってから何も食べておらんからのう」
『我も……』
するとパールちゃんと銀太ちゃんまで、お腹が空いたと言い出す始末。
困ったな。
今サンドイッチはアイテムボックスに入っているけれど、銀太ちゃん達を満足させられる量はない。
みんな物凄くご飯食べるからなぁ。
でも食べないよりはマシだよね?
「とりあえず……」
「いたっ! 見つけたよ」
———え?
聞き覚えのある声が遠くから聞こえて来た。
声の方を見ると。
手を振りながらティーゴさんがこっちに向かって走って来ていた。
その両横をハクちゃんとロウちゃんが、ジャイコブダンスを踊りながら器用に走っている。
「ここはソフィアの世界なんだね」
「……ティーゴさん」
森をキョロキョロ見渡しながらティーゴさんがニカッと笑う。
私は異世界でのことを思い出し、再び泣いて困らせてしまうのだった。
★★★
「ご飯の時間になっても帰ってこないしさ? 心配になってハクとロウに居場所を探してもらってたんだ」
『我らに探せない匂いはないジャイ』
『そうコブ♪』
ジャイ♪ジャイ♪ジャイコブ♪
ハクちゃんとロウちゃんが誉めてと言わんばかりにいつものジャイコブダンスを踊る。
「そしたらさ? ハクとロウがさ、謎の穴の奥に銀太達がいるって言うんだよ。何かなって覗いたら吸い込まれて、ここに来ちゃった」
ほんと困ったよ~っと言いながら、一生懸命肉を焼いているティーゴさん。
異世界にきて速攻で肉を焼いてみんなのご飯を作ってあげるとか。
ほんと凄いなぁ。
「はい。ソフィアと横にいるフェンリルかな? 君もどうぞ」
そう言って私たちにもお肉を渡してくれ、リルの頭を撫でるティーゴさん。
リルがあんなに気持ち良さそうに目を閉じてるの初めて見たな。
「ありがとうございます」
ーーティーゴの手気持ち良い。
『さぁ~肉祭りは始まったばかりジャイ♪』
『楽しむゴブ♪』
ハクちゃんとロウちゃんはお肉を食べながら踊る。
さっきまであんなに緊迫してたのに、今はみんなで楽しくお肉を食べている。
何だか不思議。
「むぐっ? まずい! 時空門が閉じそうじゃ」
何かを感じたのか、パールちゃんの耳がピクリと動く。
「え? 閉じたらどうなるんだ?」
「元の世界に帰れない!」
「わわっそれはマズイ! 急いで火山火口に行こう!」
『えっちょっと待ってくれよ! 俺まだ肉っ』
「スバル! 帰ったらいっぱい作ってやるから」
みんなが慌てて火山火口に向かって走り出す。
「えっえっ!?」
私がオロオロしていたら。
「少ししか話できなかったけど、また会えて嬉しかったよ。そのお肉はリルと一緒に食べてくれ」
ティーゴさんが走りながら手を振ってくれる。
『我も楽しかったのだ』
『俺もだぜ』
他のみんなも振り返ってくれた。
「私も嬉しかったです!」
私とリルは走りさるみんなの姿を、ただただ呆然と見ていた。
ーー何だか慌ただしかったな。僕はもう少しみんなといたかったな
「うん。私もよ」
ポツンと残されたのは、大きな焼き台と美味しそうなお肉の山。
「……お肉食べよっか?」
――うん。
そんな時だった。
「フィ……フィアたん? これは一体どう言うことなのか説明してくれるかい?」
私の目の前には。
息せき切って、はぁはぁと肩で息をするお父様達が、真っ青な顔で私を見ていた。
ティーゴさん達に気を取られ、お父様達が近づいて来る事にリルも私も全く気が付かなかった。
ちょっ!?
タイミング!!
「え……えへへ」
★★★
久しぶりにティーゴとソフィアの絡みが書けて楽しかったです♪♪
リルが必死に白銀の毛並みをした大きな魔獣から、私を庇おうとしてくれるんだけど……あれは……あの魔獣はフェンリル。
姿はリルと全く違うけれど私には分かる。
フェンリルだと。
私の瞳は、近づいてくる白銀の美しいフェンリルから、目が離せないでいた。
近づくにつれ、目頭が熱くなるのが分かる。
あれは……あれは……。
ーーソフィアもう間に合わない!
リルがそう叫んだのと同時に聞こえてくる懐かしい声。
『やはりソフィアだ! 久しぶりだのソフィア』
「…………銀太ちゃん!」
ーーふぇ!?
私の目の前には、大きな尻尾をご機嫌に揺らす銀太ちゃんが立っていた。
ーーちょ!? ソフィア? ここここっこの危険な生物を知ってるの?
リルが目をこれでもかと見開き驚いている。
「あははっリルの顔ったら」
ーーむっ! 笑う事ないだろ? すっごく心配し……怖かったんだぞ……。
リルが恨めしそうな目で、ジトっと私を見てくる。
「ごめんねリル。このフェンリルは銀太ちゃんと言って、私が以前に時空門で異世界に飛ばされた時、偶然知り合って助けてくれたの」
ーーこのカッコいいフェンリルが? ソフィアを?
「そう」
『ぬ? 我がカッコいいと?』
銀太ちゃんの尻尾が再び高速回転し出す。
ーーだって纏う魔力も半端ないし、この世界で銀太さんに敵う奴なんていないと思う。
リルがうっとりした目で銀太ちゃんを見ている。
『ほう……お主なかなかみる目があるのう、我は気に入ったのだ』
『なっ!? 俺の方が最強だぜ』
銀太ちゃんの背中から、スバルちゃんがヒョコッと顔を出す。
その後ろから眠そうに目を擦りながらパールちゃんが起きてきた。
「……ふぁあ。なんじゃ五月蝿いのう……」
「あははっ……みんなっ……ふぅっ……」
ーーソフィア! どっどうしたの!? 急に泣き出して……どこか痛いの?
『どうしたのだ? 我が治してやるのだ』
銀太ちゃんが私の頬を大きな舌で舐めてくれる。
「ちっ……違っ……嬉しいのと安心したので……ううっ」
ちゃんと伝えたいのに、ポロポロと流れ落ちる涙のせいで、私は何も言えず。
久しぶりに会った大好きなお友達を、困らせてしまった。
★★★
「落ち着いたかの? 急に泣き出すからビックリしたのじゃ」
「パールちゃんごめんね。もう大丈夫」
私達は火山火口から出て、森で休憩している。
火口から時空門によって出てくるスタンピードの魔獣は? と言うと。
銀太ちゃんとスバルちゃんが、出て来る度に討伐しちゃうので全くいない。
なんなら、この森にもう魔獣はいないんじゃないかとさえ思ってしまう。
銀太ちゃんの話を聞くと。
どうやら、異空間内にあるダンジョンに潜っていたら、全く魔獣が居ない。
おかしいなと思って、原因を探すためにダンジョンをウロウロしている内に、飽きたスバルちゃんとパールちゃんは背中で寝ちゃった。
すると魔獣達を吸い込んでいる時空門を見つけて、これが原因かと銀太ちゃんが興味本位で覗きこんだら、時空門に吸いこまれ出てきたらしい。
「目が覚めたら異世界におって、ビックリしたのじゃ」
パールちゃんがヤレヤレと両手を上げる。
『だって魔獣が全て吸い込まれて行ってて、我は気になったのだ』
銀太ちゃんが耳をぺたんっと下げる。
『俺さぁ腹が減ったなぁ……』
急に会話を断ち切り、お腹が空いたと言うスバルちゃん。相変わらずマイペース。
「確かに減ったのう。ダンジョンに入ってから何も食べておらんからのう」
『我も……』
するとパールちゃんと銀太ちゃんまで、お腹が空いたと言い出す始末。
困ったな。
今サンドイッチはアイテムボックスに入っているけれど、銀太ちゃん達を満足させられる量はない。
みんな物凄くご飯食べるからなぁ。
でも食べないよりはマシだよね?
「とりあえず……」
「いたっ! 見つけたよ」
———え?
聞き覚えのある声が遠くから聞こえて来た。
声の方を見ると。
手を振りながらティーゴさんがこっちに向かって走って来ていた。
その両横をハクちゃんとロウちゃんが、ジャイコブダンスを踊りながら器用に走っている。
「ここはソフィアの世界なんだね」
「……ティーゴさん」
森をキョロキョロ見渡しながらティーゴさんがニカッと笑う。
私は異世界でのことを思い出し、再び泣いて困らせてしまうのだった。
★★★
「ご飯の時間になっても帰ってこないしさ? 心配になってハクとロウに居場所を探してもらってたんだ」
『我らに探せない匂いはないジャイ』
『そうコブ♪』
ジャイ♪ジャイ♪ジャイコブ♪
ハクちゃんとロウちゃんが誉めてと言わんばかりにいつものジャイコブダンスを踊る。
「そしたらさ? ハクとロウがさ、謎の穴の奥に銀太達がいるって言うんだよ。何かなって覗いたら吸い込まれて、ここに来ちゃった」
ほんと困ったよ~っと言いながら、一生懸命肉を焼いているティーゴさん。
異世界にきて速攻で肉を焼いてみんなのご飯を作ってあげるとか。
ほんと凄いなぁ。
「はい。ソフィアと横にいるフェンリルかな? 君もどうぞ」
そう言って私たちにもお肉を渡してくれ、リルの頭を撫でるティーゴさん。
リルがあんなに気持ち良さそうに目を閉じてるの初めて見たな。
「ありがとうございます」
ーーティーゴの手気持ち良い。
『さぁ~肉祭りは始まったばかりジャイ♪』
『楽しむゴブ♪』
ハクちゃんとロウちゃんはお肉を食べながら踊る。
さっきまであんなに緊迫してたのに、今はみんなで楽しくお肉を食べている。
何だか不思議。
「むぐっ? まずい! 時空門が閉じそうじゃ」
何かを感じたのか、パールちゃんの耳がピクリと動く。
「え? 閉じたらどうなるんだ?」
「元の世界に帰れない!」
「わわっそれはマズイ! 急いで火山火口に行こう!」
『えっちょっと待ってくれよ! 俺まだ肉っ』
「スバル! 帰ったらいっぱい作ってやるから」
みんなが慌てて火山火口に向かって走り出す。
「えっえっ!?」
私がオロオロしていたら。
「少ししか話できなかったけど、また会えて嬉しかったよ。そのお肉はリルと一緒に食べてくれ」
ティーゴさんが走りながら手を振ってくれる。
『我も楽しかったのだ』
『俺もだぜ』
他のみんなも振り返ってくれた。
「私も嬉しかったです!」
私とリルは走りさるみんなの姿を、ただただ呆然と見ていた。
ーー何だか慌ただしかったな。僕はもう少しみんなといたかったな
「うん。私もよ」
ポツンと残されたのは、大きな焼き台と美味しそうなお肉の山。
「……お肉食べよっか?」
――うん。
そんな時だった。
「フィ……フィアたん? これは一体どう言うことなのか説明してくれるかい?」
私の目の前には。
息せき切って、はぁはぁと肩で息をするお父様達が、真っ青な顔で私を見ていた。
ティーゴさん達に気を取られ、お父様達が近づいて来る事にリルも私も全く気が付かなかった。
ちょっ!?
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