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やり直しの人生 ソフィア十四歳スタンピード編
第二百十二話 魔物の素材と秘密
しおりを挟む「ええと……ちょっと待ってくれ、じゃあスタンピードで発生した魔獣達はフィアが以前に転移した異世界の魔獣だったと!?」
「はい。そうなのです」
私がにこやかに答えると、アイザック様が頭を抑えて項垂れてしまった。
凱旋パーティの次の日。
いつものようにアイザック様がお昼を一緒に食べようと、お屋敷にやって来て。
その後。
シャルロッテ、ジーニアス様、ファーブル様と、次々にお屋敷に訪れ最後には、アレス様が「ガハハ」と笑いながらやって来て、約束などしてないのに、不思議とみんなが集まった。
アレス様は昨日あんなに酔ってらっしゃったのに、二日酔いなど全くない様子。さすが脳きっ……ゲフン。
という訳で。
せっかくみんなが揃ったので、私はティーゴ様や銀太ちゃん達の事を話そうと思い。
外にあるガゼボにて、みんなでオヤツを食べている最中、ティーゴ様のことを切り出したと、言うわけなのだけれど……。
「じゃあだ? あの恐ろしく強かった異形魔獣達を、異世界から来たフェンリルやグリフォンがバッタバタとなぎ倒したと?!」
今度はアレス様が身を乗り出して、質問してくる。
確かに、銀太ちゃんやスバルちゃんが恐ろしく強すぎて、驚く気持ちは分かるのだけど。
興奮しすぎて、アレス様の距離が近い、ちょっと距離感バグってますよ。
なんて思っていたら。
「近すぎ」
アイザック様が、アレスさまの首根っこを掴むと、ガゼボの外にほおり投げた。
助かりましたが……乱暴すぎないです?
アレス様がガゼボからいなくなると、スタンピードの続きが始まる。
「それで……僕は見てないけれど。そのティーゴ様とやらが用意した肉を、みんなで食べたらしいね?」
「そうなんだよ。その肉が美味しすぎるは、パワー漲るはで、ソフィアってば兵士達から【肉の女神様】呼ばわりされてたよね。ふふ」
「…………僕はいなかったから、食べてないけどね」
ジーニアス様は王都を守ってくれていたので、ティーゴ様のお肉の味をしらない。
表情は困惑してるけれど、お肉の味に興味津々なのも伝わってくる。
そんなジーニアス様をファーブルさまが煽るのだけど。
肉の女神様のくだりは言わなくていいかと思うのだけど。
「とにかく美味かったなぁ。あの肉、つけるタレとかいうやつをからめたら……じゅる」
「アレス! ヨダレ」
「アダッ、何すんだ!」
再びガゼボへと戻ってきたアレス様に、アイザック様が人差し指でパチンと、アレス様のおでこを弾いた。
「「「「「「あはは」」」」」」
ついみんなで笑ってしまう。
「ですが、そのティーゴ様たちのおかげで、ソフィア様は怪我などなく、無事に帰ってこれたんですよね! 本当に良かったです。感謝いたします」
シャルロッテが当時の事をまた思いだしたのか、瞳をうるうるさせる。
本当に心配かけてごめんね。反省してます。
……だけど『ティーゴ様のおかげで……』それは本当にそう思う。
ティーゴ様達まで一緒に、この世界に転移してこなければ、私たちはまだ魔獣たちと戦っていたと思う。
それくらいに転移してきた異世界の魔獣は強かった。
だけど……銀太ちゃんとスバルちゃんの強さは、それを超越し圧倒的だった。
「これは……僕の予測なんだけど。異世界の魔獣だから、僕達は討伐に苦労したんだと思うな。ティーゴ様とやらは同じ世界の魔獣だからより討伐が簡単に出来たんじゃないかと思うんだ。討伐している時に魔力に変な違和感を感じたからね」
「ファーブル! 僕も同じ事を考えていた。魔力や魔素の違いが微妙にあるんだと思う」
ファーブル様の意見にジーニアス様も同調している。
なるほど、魔力や魔素の違いか……こんな時に賢い猫のパールちゃんがいたら。すました顔で教えてくれそう。ふふ。
ちょっと想像してしまった。
「やはりそう言うことか……」
「アイザック様? どうしました」
二人の会話を静かに聞いていたアイザック様が、神妙な顔をしている。
「いやね、持って帰って来た魔物の素材なんだが、どれもこの世界にいる同じ魔獣よりも価値が高かった。魔石に関しては、加工が出来なかったから今詳しく分析しているところなんだ」
魔石の加工が出来ないなんて!
我が国は、魔石の研究については大陸一だと、そう言われているくらいに優れているのに。
「そうなのですか!」
「僕もその研究に明日から参加する予定さ」
ジーニアス様が研究に参加すると楽しそうに話す。
大好きな魔導具作りに、魔石は欠かせないものね。
もしかしたら、ティーゴ様の世界の魔獣は特別なのかもしれない。
「まぁ、そんなところはおいといて、フィア? ティーゴ様とやらと、どんな関係なの? ん?」
「えっ……」
ティーゴ様との関係?
アイザック様の瞳が、笑っているのに笑ってない表情で、問いかけてくる。
なんでそんなお顔をしてるのですか……ちょっと怖いです。
「その……ティーゴ様は私にとって特別な存在で……それは銀っ」
「特別!? フィアにとってその男は僕よっ、いや……そんなにも」
銀太ちゃんやスバルちゃんも特別と言う前に、アイザック様に言葉を遮られてしまった。
その後。
アイザック様、それにジーニアス様まで黙りこんでしまった。
どうしようか困ったのだけど、話を続け。
銀太ちゃんやスバルちゃんも特別で、それにパールちゃんと続けて言うと。
「ああ、そっちの特別ね……はぁ……納得」
「うん。納得」
何を納得したのか、二人はうなずきあっていた。
どーいう事?
なんだか解せない。
★★★
スタンピード編も終わりが近付いてきました。楽しんで頂けたなら嬉しいです。
コメントやエールもありがとうございます。執筆の励みになっています。
感謝です。
そして今日は遅れていたコミカライズの更新日となりました✨
12時に更新予定だそうです。
私もワクワク待機で待ってます。
とうとうシャルロッテのお話ですよー♡♡
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