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ヤンデレ♡イベント
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「何度見ても、青が濃い色のリンドウのお花は綺麗ですね。ジェイデン様とジュリア様の髪の色と同じ様に煌めいています」
アルビダは二人に向かって満面の笑みを浮かべた。
「……そう言って貰えて嬉しいよ」
〝髪色を褒めてもらえた……嬉しい。アルビダ嬢に褒められるだけで、胸がこんなにも熱くなるのはなぜだろう〟
「わわっ、アルビダ様ありがとうございます。嬉しいです」
〝アルビダ様の笑顔は女神様の様です。髪の毛を切ろうかなと思ってたんだけど、私、伸ばすことに決めたわ!〟
ジェイデンとジュリアは褒められたことが嬉しくて頬を染める。
アルビダは二人の心の声が聞こえてきて……恥ずかしくて頬を染めた。
ガゼボにいる三人全員が、頬を桃色に揉めながらお茶を飲むという、なんとも言えない不思議な光景が続く。
それをロビンは側から見ていて恥ずかしくなったのか、ほんのりと頬を染めるのだった。
「失礼致します。クッキーが焼き上がりましたので、お持ちいたしました」
メイドが焼きたてのクッキーをテーブルに並べる。
そこにはリンドウの花がクッキーの上にのせて焼かれており、綺麗な仕上がりにアルビダは「ほうっ」と声を漏らし、うっとりとクッキーを見つめる。
そんなアルビダの姿を見たジェイデンは、嬉しくてパァッと花が咲いたように笑い、花のクッキーについての説明を始めた。
「これはね、新作のクッキーなんだ。特殊な技法で、リンドウの花の美しさをそのままクッキーに閉じ込めたのです。今度リンドール領で発売しようと思っていてね」
〝アルビダ嬢が花のクッキー気に入ってくれると嬉しいなぁ〟
「とても綺麗です、まるでクッキーにお花が咲いた様ですわ。リンドウの綺麗なお花がそのままクッキーの中で生きているようです」
アルビダはクッキーを一枚手に取り口の中に入れる。すると……ホロリと解け口の中に花の香りと甘さが広がっていく。
「んんっ!」
あまりのおいしさにアルビダの顔が破顔する。
その姿を見たジェイデンとジュリアまで同じようにニマニマと顔が緩む。
「お花のクッキーを気に入って貰えたみたいで嬉しいよ」
「はい、とても気に入りました。わたくしも今度お庭の薔薇で、クッキーを作りたいと思いました」
「じゃあ今度、さっきジュリアにくれた薔薇でクッキーを作って持っていきますよ。ジュリアもそれなら良いだろう?」
薔薇を一人じめしたいと言っていたジュリアだが、アルビダのためなら薔薇を差し出すと頷く。
「本当ですか!? 嬉しいです。後で薔薇をお届けしますね」
今度はジェイデンたちがアルビダの邸に遊びに来ると約束し、楽しいお茶会は終わった。
★★★
「ふふふ。楽しかったですわ」
アルビダは部屋に帰ってきて、リンドール邸であったことを頂いたクッキーを見つめながら思い出す。
———ジェイデン様もジュリア様もとても仲良くしてくれて……わたくしとても幸せです。
『良かったね~アビィ。同世代のお友達ができて』
ロビンがアルビダの肩によじ登り頭をポニポニと撫でる。
「はい。妖精さんたちには、ジェイデン様に近づくなと言われたんですが……仲良くなれて嬉しいです。……ですが妖精さんたちの意見を尊重した方がいいのでしょうか?」
『う~ん。難しいところだけど、まぁヤンデレになってもアビィが変な事をしなければ大丈夫じゃない? 破滅の未来から抜け出すには、アビィ次第だよ』
「わたくし次第……」
———妖精さんたちが教えてくれた断罪の未来は怖いです。もちろん避けたいですが……せっかく仲良くなれたジェイデン様たちを避けるのは嫌です。
アルビダは花のクッキーを見ながらジェイデンたちの笑顔を思い出す。
『とりあえず、今日のことを妖精たちに報告したら?』
「あっ、そうですわね。この素敵なクッキーも見せたいです」
『よっし、配信開始~!』
ロビンが時計に触れると輝きを増し光の粒子が集まり、いつもの四角い画面が現れる。
そこにアルビダの顔が映し出されると。
〝フォー!! アルビダ様待ってました〟
〝今日も可愛いゆ〟
〝ドレス可愛い〟
妖精たちのコメントで画面が埋まる。
「妖精さん、今日はリンドール邸に遊びに行っていました。そこでこんなに可愛いお花のクッキーを頂きました」
アルビダはクッキーを画面に近づけ見せる。
するとクッキーを見た妖精たちが一瞬固まる。
〝花のクッキー……ヤンデレイベントじゃん〟
〝ヤンデレルートに向かって〟
〝アビィたん、クッキーと一緒に何か告白されなかった?〟
〝重たーい愛の始まり〟
〝『君を一生守っていくからね。僕だけの大切な大輪の薔薇アビィ』〟
〝告白のセリフこれな〟
———え? ヤンデレイベント? なんですかこれ……告白?
妖精たちのアドバイスを読み、内容の意味が分からず頭を悩ませる。
「あのう……ジュリア様と一緒でしたので……告白というか……今度は薔薇の花でクッキーを作ってくださると約束してくれました」
アルビダの話を聞いた妖精たちも『?』と疑問が浮かんでい様子。
どうやら自分たちが知っている内容でないようだ。
〝そうか、妹がいたから……また違うのか?〟
〝妹が生きていることで、ストーリーがかわってる?〟
〝こんな時……好感度ゲージが見れたらなぁぁ。ヤンデレ度が分かるのに〟
〝ジェイデンはアルビダ様に好意を持ってる!〟
『好感度? それなら鑑定でアビィわかるよね』
妖精たちが好感度で騒いでいるので、そのことにロビンが気づく。
「はい」
アルビダは好感度は★五個で↑↑について妖精たちに説明した。
〝ちょっ! 矢印ついてるじゃん〟
〝好感度ゲージがMAXいってそれ以上の好意の時につくやつ、その矢印が三個になったらか【ヤンデレ化完了】やで、もう一歩手前やん〟
〝その割にはジェイデンの態度が純粋というか……普通の少年って感じだよね〟
〝キーは妹の存在か?〟
〝アルビダ様のことが純粋に好きってだけ?〟
妖精たちは好感度ゲージとジェイデンの態度の違いに頭を悩ませる。
アルビダはというと〝アルビダ様のことが純粋に好き〟というワードに嬉し恥ずかしくて身悶えし、頬を桜色に染めるのだった。
もちろんそんなアルビダの姿を見た妖精たちからの、愛のスパチャで画面が金色に埋め尽くされるのだった。
アルビダは二人に向かって満面の笑みを浮かべた。
「……そう言って貰えて嬉しいよ」
〝髪色を褒めてもらえた……嬉しい。アルビダ嬢に褒められるだけで、胸がこんなにも熱くなるのはなぜだろう〟
「わわっ、アルビダ様ありがとうございます。嬉しいです」
〝アルビダ様の笑顔は女神様の様です。髪の毛を切ろうかなと思ってたんだけど、私、伸ばすことに決めたわ!〟
ジェイデンとジュリアは褒められたことが嬉しくて頬を染める。
アルビダは二人の心の声が聞こえてきて……恥ずかしくて頬を染めた。
ガゼボにいる三人全員が、頬を桃色に揉めながらお茶を飲むという、なんとも言えない不思議な光景が続く。
それをロビンは側から見ていて恥ずかしくなったのか、ほんのりと頬を染めるのだった。
「失礼致します。クッキーが焼き上がりましたので、お持ちいたしました」
メイドが焼きたてのクッキーをテーブルに並べる。
そこにはリンドウの花がクッキーの上にのせて焼かれており、綺麗な仕上がりにアルビダは「ほうっ」と声を漏らし、うっとりとクッキーを見つめる。
そんなアルビダの姿を見たジェイデンは、嬉しくてパァッと花が咲いたように笑い、花のクッキーについての説明を始めた。
「これはね、新作のクッキーなんだ。特殊な技法で、リンドウの花の美しさをそのままクッキーに閉じ込めたのです。今度リンドール領で発売しようと思っていてね」
〝アルビダ嬢が花のクッキー気に入ってくれると嬉しいなぁ〟
「とても綺麗です、まるでクッキーにお花が咲いた様ですわ。リンドウの綺麗なお花がそのままクッキーの中で生きているようです」
アルビダはクッキーを一枚手に取り口の中に入れる。すると……ホロリと解け口の中に花の香りと甘さが広がっていく。
「んんっ!」
あまりのおいしさにアルビダの顔が破顔する。
その姿を見たジェイデンとジュリアまで同じようにニマニマと顔が緩む。
「お花のクッキーを気に入って貰えたみたいで嬉しいよ」
「はい、とても気に入りました。わたくしも今度お庭の薔薇で、クッキーを作りたいと思いました」
「じゃあ今度、さっきジュリアにくれた薔薇でクッキーを作って持っていきますよ。ジュリアもそれなら良いだろう?」
薔薇を一人じめしたいと言っていたジュリアだが、アルビダのためなら薔薇を差し出すと頷く。
「本当ですか!? 嬉しいです。後で薔薇をお届けしますね」
今度はジェイデンたちがアルビダの邸に遊びに来ると約束し、楽しいお茶会は終わった。
★★★
「ふふふ。楽しかったですわ」
アルビダは部屋に帰ってきて、リンドール邸であったことを頂いたクッキーを見つめながら思い出す。
———ジェイデン様もジュリア様もとても仲良くしてくれて……わたくしとても幸せです。
『良かったね~アビィ。同世代のお友達ができて』
ロビンがアルビダの肩によじ登り頭をポニポニと撫でる。
「はい。妖精さんたちには、ジェイデン様に近づくなと言われたんですが……仲良くなれて嬉しいです。……ですが妖精さんたちの意見を尊重した方がいいのでしょうか?」
『う~ん。難しいところだけど、まぁヤンデレになってもアビィが変な事をしなければ大丈夫じゃない? 破滅の未来から抜け出すには、アビィ次第だよ』
「わたくし次第……」
———妖精さんたちが教えてくれた断罪の未来は怖いです。もちろん避けたいですが……せっかく仲良くなれたジェイデン様たちを避けるのは嫌です。
アルビダは花のクッキーを見ながらジェイデンたちの笑顔を思い出す。
『とりあえず、今日のことを妖精たちに報告したら?』
「あっ、そうですわね。この素敵なクッキーも見せたいです」
『よっし、配信開始~!』
ロビンが時計に触れると輝きを増し光の粒子が集まり、いつもの四角い画面が現れる。
そこにアルビダの顔が映し出されると。
〝フォー!! アルビダ様待ってました〟
〝今日も可愛いゆ〟
〝ドレス可愛い〟
妖精たちのコメントで画面が埋まる。
「妖精さん、今日はリンドール邸に遊びに行っていました。そこでこんなに可愛いお花のクッキーを頂きました」
アルビダはクッキーを画面に近づけ見せる。
するとクッキーを見た妖精たちが一瞬固まる。
〝花のクッキー……ヤンデレイベントじゃん〟
〝ヤンデレルートに向かって〟
〝アビィたん、クッキーと一緒に何か告白されなかった?〟
〝重たーい愛の始まり〟
〝『君を一生守っていくからね。僕だけの大切な大輪の薔薇アビィ』〟
〝告白のセリフこれな〟
———え? ヤンデレイベント? なんですかこれ……告白?
妖精たちのアドバイスを読み、内容の意味が分からず頭を悩ませる。
「あのう……ジュリア様と一緒でしたので……告白というか……今度は薔薇の花でクッキーを作ってくださると約束してくれました」
アルビダの話を聞いた妖精たちも『?』と疑問が浮かんでい様子。
どうやら自分たちが知っている内容でないようだ。
〝そうか、妹がいたから……また違うのか?〟
〝妹が生きていることで、ストーリーがかわってる?〟
〝こんな時……好感度ゲージが見れたらなぁぁ。ヤンデレ度が分かるのに〟
〝ジェイデンはアルビダ様に好意を持ってる!〟
『好感度? それなら鑑定でアビィわかるよね』
妖精たちが好感度で騒いでいるので、そのことにロビンが気づく。
「はい」
アルビダは好感度は★五個で↑↑について妖精たちに説明した。
〝ちょっ! 矢印ついてるじゃん〟
〝好感度ゲージがMAXいってそれ以上の好意の時につくやつ、その矢印が三個になったらか【ヤンデレ化完了】やで、もう一歩手前やん〟
〝その割にはジェイデンの態度が純粋というか……普通の少年って感じだよね〟
〝キーは妹の存在か?〟
〝アルビダ様のことが純粋に好きってだけ?〟
妖精たちは好感度ゲージとジェイデンの態度の違いに頭を悩ませる。
アルビダはというと〝アルビダ様のことが純粋に好き〟というワードに嬉し恥ずかしくて身悶えし、頬を桜色に染めるのだった。
もちろんそんなアルビダの姿を見た妖精たちからの、愛のスパチャで画面が金色に埋め尽くされるのだった。
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