お人好し底辺テイマーがSSSランク聖獣たちともふもふ無双する

大福金

文字の大きさ
115 / 314
本編 燦聖教編

クズス・ギルー伯爵にお仕置きだ!

しおりを挟む

『着いたぜ……青色の屋根。この屋敷にクソ貴族がいるんだな!』

『ねぇ?獣人達は屋敷のどの辺りに居るの?』

『ふむ……この屋敷の地下ジャイね』

やっぱりだ。悪い事する奴って毎回屋敷に地下室があって、そこでコソコソと悪事を働いてるんだよな。
ギルー伯爵もやっぱり同じか。

「じゃあ屋敷に入るか」

『そうね?もうこのまま行きましょ』

三号がこのまま行こうと言い出した。どう言う意味だ?

次の瞬間、轟音ごうおんと共に屋敷の屋根がぶっ飛んだ!屋根が綺麗サッパリ無くなり、三階建ての屋敷の中が丸見えだ。

中にいる使用人達が何が起こったのか理解出来ず、ワタワタと慌てふためいているのが見える。

はぁ……無茶苦茶するなぁ。

『これでスッキリしたよね?スバルも屋敷に降りやすいし?ねっ』

三号よ?良い事したみたいに言ってるけど……屋根?無くなしちゃいましたよ?良いのか?大丈夫なのか?後から弁償とか……。

ーーまっ良いかっ俺この国の人間じゃないし。それに悪人の屋敷だ!

スバルがグリフォンの姿のまま舞い降りると、使用人達のパニックは最高潮に。

ワーキャーっと悲鳴があちこちから聞こえてくる。

『もう!五月蝿いわね!今から五分以内にこの屋敷の外に出ないと皆、消し炭になるわよ?』

三号が三階部分の壁を全て壊した。

「ヒィィィーーーー!」

屋敷にいる人達は突然壁が無くなるは、自分達は消し炭にされるとあって、使用人達は我先にと大慌てで屋敷から飛び出す。

『おお……人がワラワラと屋敷から出てくるジャイ』

『屋敷に居た人達は皆居なくなったわね』

  《エクスプロージョン》

ドゴォォォォォォォォーンッ!!

鼓膜が破れるんじゃないかと思うほどの爆発音が耳を貫いて行く。

『ふうっスッキリしたぁ!ほらっ見て地下室への階段が丸見えよ?』

ちょっと待って?三号?屋敷どこにやっちゃったの?消えて何もないけど?

『ふふっこの魔法いつもだと使えないのよね……炎属性苦手だから……ステータス二倍だと使えるのねっ!気持ち良い!』

三号よ……それって魔法使って壊したかっただけだろ?
まだ戦い足りないのか?

「三号!急に大魔法を発動するな!スバルが気付いて皆を背中に乗せて避難させてくれたから何もなかったけど……」

『ゴメンっでもほら?地下に直ぐ行けるよ?さっ早く行こ!』

三号は軽く舌をだし謝るとそそくさと地下に走って行った。

「まぁ?ええじゃろう……どうせこの貴族はおらんようになるんじゃからの?」

「おらんって……どこに行くんだよ?」

「それは……くくっお楽しみじゃっ!さぁワシらも早う行かんと三号が終わらせてしまうぞ?」

それはマズイ!

「行こう皆!」

『次は俺の出番だからな!』
『違うのだ!スバルよ次は我だ!』

ジャイジャイ♪ジャイコブ♪ジャイジャイジャイコブ♪

皆が走って地下へと向かう。ジャイコブ達は踊りながらだけどな?




⭐︎★⭐︎★⭐︎★⭐︎




階段を降りると……地下には部屋が四つあった。
部屋をあけると獣人の子ども二人が震えながら中にいた。足枷が付いている。

「大丈夫だから?安心してくれ」

俺は隷属の首輪を取り足枷も取ってあげた。

「ど……して?」

獣人の子供達は不思議そうに俺を見る。

「俺達はな?助けに来たんだよ?もう大丈夫だからな。安心してくれ」

「僕達助かるの……?」
「良かった……怖かったの」

獣人の子供達は泣きだした。

「こっちの部屋には二人おった」
『この部屋にも二人だぜ?』

パール達が別の部屋にいた獣人達を連れて来てくれた。

六人か……後四人はどこに?

「あのねっ!ミイーちゃんとダイ君が連れて行かれたの!痛い事されるの!お願い助けてください」

獣人の子供が奥に連れて行かれた子供を助けてと言って来た。残りの四人か!

でも階段を降りたらこの四つの部屋しか無かったぞ?他に部屋が?

『この奥ジャイ。血の匂いがするジャイ』
『叫び声もするコブ』

血だって?それに叫び声?俺には何も聞こえないぞ?

「パール急ごう!」

「そうじゃの」

『この壁ね?任せて』

三号が壁を蹴破る!
奥から地下二階に降りる階段が現れた。

急いで階段を降り突き当たりにある重厚なドアを開けると。

「イヤダァ!痛いぃっやめてっ」

肥え太った男がナイフ使って獣人の子供の耳を、嬉しそうに切っていた。

「ふふっ切れ味の悪いナイフの味はどうですか?
ああ……っ中々切れませんね。綺麗に切れるまで繰り返しましょうね」

「イヤダァ!もうやめてっ」

男は子供達に夢中で俺達に気付いてない。
入り口近くに居た護衛の男達は、ジャイコブ達が切り裂いた。

「お前何してるんだよ!」

「なっ……どうやってこの部屋に入って来たんだ?」

「どうやってってそこのドアからじゃ」

パール……意味が違うと思うぞ?

「私の神聖なる儀式の邪魔をするとは……護衛達!コイツらを殺しなさい!」

『護衛ってコイツら?』

三号がジャイコブ達に切り裂かれた男達を投げつける。

「ひいっ!死っ……」

「ようやく自分の立場が分かったようじゃのう?」

ギルー伯爵を魔法で縛り、先に子供達を助けていく。

耳を切られていた獣人の子供達を、魔法で回復し頭を優しく撫でながら「もう大丈夫だからな」っと安心させるように何度も言った。

「もう痛くない?」
「痛い事されない?」

「もちろんだ!」

獣人の子供二人が泣きながら俺に抱きついて来た。優しく子供達を抱き上げる。

「軽い……」

子供達は痩せ細っていた。

「ティーゴ!こっちに来るのじゃ!」

パールの所に行くと鎖で繋がれた獣人の子供二人がむごたらしい姿で座っていた。
正しくは足を太腿まで切断され立つのは不可能だ。

「こんな姿にされ……この子達はまだ生きておるのじゃ」

耳を切られ両手も無い……身体中に傷がある。ふううっ……痛いだろうに。何でこんな事するんだよ。

  《リザレクション》

パールがリザレクションをかけ回復したが……子供達はピクリとも動かず感情が全くなかった。
心が壊れてしまっていた。

「あのね……伯爵はロン君とルウちゃんが泣かなくなったから……新しいオモチャが必要って、一週間前から私達が痛い事されてたの」

「俺……一週間痛い事されただけで、怖くて辛くて。
でもロンとルウは半年以上痛い事されてた……ううっ」

獣人の子供は泣きながら思いだすのも嫌な筈なのに、教えてくれた。

「教えてくれてありがとう」

『この気持ち悪いデブ!許さないんだから』

『そうだな……人族のフリをした悪魔だな』

『こんな人族がおるんジャイな』

子供達の話を聞いた三号やスバルが怒りをあらわにする。

「ワシらは子供達をジャスター侯爵邸に連れて行ってくる」

『お仕置きは私達に任せて?』

『そうジャイ』

三号とスバルそれにジャイコブ達が、お仕置きするって息巻いてるけど……このメンバー大丈夫?

「お仕置きはほどほどにじゃよ?」

『『『『はーい』』』』

俺とパールと銀太はジャスター侯爵邸に転移した。


『さてと……どんなお仕置きがいい?この部屋いっーっぱい拷問道具あるもんね?全部ためす?』

「ややっやめっ……助けてっ」

ギルー伯爵は怖すぎて震えが止まらない。

『おっ?これは何ジャイ?人の形をした入れ物みたいジャイが……中が蓋も全て長い針だらけジャイ』

『入れてみる?太いからちゃんと閉まるかなぁ?』

「やっ……やめっそんな中に入ったら全身針で刺される……やめっ」

三号達は拷問道具にギルー伯爵を入れた。

「ひぃっ痛いっ!いたっ」

『蓋を閉めてないのにもう痛いコブ?』

『早く閉めようぜっ』 

「いっいたいっ!やっやめっ」

『んっ…太いからちゃんと閉まらないわねっ』

「ひいっいだっ痛いっ」

三号が思いっきり蓋を閉めると、ギルー伯爵は針が身体中に貫通し死んでいた。

『あれっ?死んじゃった。拷問って難しいわね』

  《リザレクション》

「はっわ?私は生きて……?」

『簡単に死なせないわよ!あんたが獣人にやった事と同じ事を、今から全て味わって貰うまで、何回でも生き返らせてあげる!』

「ヒィャァァァァァ!」

『まずは足ジャイか?』

『いや耳コブよ』

三号達による無邪気なお仕置きは、パールが呼びにくるまでずっと続くのだった。



⭐︎★⭐︎★⭐︎★⭐︎


新作書いて見ました。

【白豚令嬢の巻き戻り二度目の人生は失敗しませんわ】

よかったら読んで見ていただけると嬉しいです(*´꒳`*)
しおりを挟む
感想 1,519

あなたにおすすめの小説

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

皆さん勘違いなさっているようですが、この家の当主はわたしです。

和泉 凪紗
恋愛
侯爵家の後継者であるリアーネは父親に呼びされる。 「次期当主はエリザベスにしようと思う」 父親は腹違いの姉であるエリザベスを次期当主に指名してきた。理由はリアーネの婚約者であるリンハルトがエリザベスと結婚するから。 リンハルトは侯爵家に婿に入ることになっていた。 「エリザベスとリンハルト殿が一緒になりたいそうだ。エリザベスはちょうど適齢期だし、二人が思い合っているなら結婚させたい。急に婚約者がいなくなってリアーネも不安だろうが、適齢期までまだ時間はある。お前にふさわしい結婚相手を見つけるから安心しなさい。エリザベスの結婚が決まったのだ。こんなにめでたいことはないだろう?」 破談になってめでたいことなんてないと思いますけど?  婚約破棄になるのは構いませんが、この家を渡すつもりはありません。

初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!

霜月雹花
ファンタジー
 神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。  神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。 書籍8巻11月24日発売します。 漫画版2巻まで発売中。

お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?

水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」 「はぁ?」 静かな食堂の間。 主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。 同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。 いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。 「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」 「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」 父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。 「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」 アリスは家から一度出る決心をする。 それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。 アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。 彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。 「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」 アリスはため息をつく。 「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」 後悔したところでもう遅い。

無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……

タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。

婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました

kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」 王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。