お人好し底辺テイマーがSSSランク聖獣たちともふもふ無双する

大福金

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本編 燦聖教編

街の人達を救おう

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燦聖教ファイブ達は街の人達から散々石を投げられ、惨たらしい姿でステージ上にて倒れて居た。

それを三号がサクッとリザレクションで回復し、ニコニコしながら青色の塔へと連れて行った。何をする気だろう……怖くて聞けないが。

青色の塔には先にパールが眠らせた燦聖教の奴らが集合している。

そして俺は今、もの凄い試練と戦っていた。

虹色に輝く派手な衣装を着たまま、街の人達に説明している。
主に魅了で操られていた事、魔石を全て取られた事などだ。

大事な話をしているので、街人達はシンっと静まり返り俺の一言一句に聞き入っている。
俺は集まる視線に耐えきれず緊張し、歌の時よりも手汗が止まらない。


ーー魅了だって!?なんて事!ーーああっエンジェルファイブ様ーー助けて頂きありがとうございますーー魅了だなんてーーありがとうございますーー私達を救ってくれたーーエンジェルファイブ様ーー

その話を聞き終えた街の人達からは、あちこちで感嘆の声が漏れ、エンジェルファイブに感謝をする者、手を合わせて拝み出す者、その場で泣き崩れる者と街の人達の行動は様々だった。

「魔石は青色の塔にある分は取り返して来ますので、安心して下さい」

「後は、男供の居場所を教えて欲しいんじゃ!街の復興には男達の力が必要じゃからのう」

まだ男性達は鉱山発掘や魔獣討伐を課せられて居る。
しかし魔獣討伐を街の人にさせるって無茶苦茶だな。
そんな討伐経験もないだろうに。無駄死にじゃないか。

「エンジェルファイブ様!発言宜しいですか」

背の大きなガタイの良い女性が発言を求め声を上げる。女戦士みたいだな。

「何じゃ?話してみよ」

「ありがとうございます。私は燦聖教がこの街に来る前は、ガドウィン街で冒険者ギルドの副マスターをしていたサラサと言います。
この街ガドウィンは冒険者の街として有名で冒険者達で大変賑わっていました。
ガドウィン街に住む八割が冒険者でしたから」

「ほう……!冒険者の街。じゃから魔獣討伐に行かされておるのか」

なるほどね。色々と納得が行ったよ。
流石に普通の街人に魔獣討伐をしろったってムリな話だよな。


「はいっ!冒険者ランクが高い者達は皆男性女性問わずに討伐に行ってます」

「で?わしらは何処に行ったらええんじゃ?」

「この街を二日ほど北西に馬車で走った所にある【ネクロ鉱山】にいます。そこを拠点に発掘や討伐をしています」

「分かったのじゃ。ワシらに任せておくのじゃ。皆連れて帰って来る」

「あの……この街は前みたいな活気のある街に戻りますか……?」

副ギルドマスターのサラサさんが震える声で聞いて来た。
その声は今にも泣きそうだ。

「戻るよ。絶対にだ!約束する」

「ーーああっ……ありがとうっごっ……ございますっふうっ」

サラサさんが泣き崩れると、つられる様に他の人達も一斉に泣き出した。

どうしたら良いか分からず、オロオロする情け無い俺にパールが目配せする。

「ティーゴ?慈愛の手じゃ」

「あっそうかっ!」

俺は細やかな霧をイメージしながら慈愛の水を空に飛ばす。

細やかな粒子となった水がキラキラと虹色に輝き街の人達の上空に舞い光のシャワーとして降っていく。

「ほう……これは何とも……綺麗じゃのう」

慈愛の水が街の人達の頭や頬……手と至る所に触れると輝き消えていく。

慈愛の効果なのか余計に泣き出してしまった。

「ちょっ?何で!?慈愛の効果は?」

「ふふっティーゴよ。街の人達の顔を良く見るのじゃ。皆幸せそうに笑っておる。心が癒されておるんじゃよ」

そうか、良かった……泣いているが皆幸せそうだ。これで魅了に侵された心も癒せていたら良いな。

この街を活気溢れる冒険者の街に戻したい。


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