お人好し底辺テイマーがSSSランク聖獣たちともふもふ無双する

大福金

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本編 浮島編

愚王

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『主~! この太ったオッサンをどうするんだ?』
『こんなやつが悪の親玉なわけ? なんかガッカリね』
『まぁどんな奴であろうとあっしはカスパール様に従うだけっすけどね』

 カスパールの後ろでずっと静かに見守っていたスバル達だが、どうやら我慢出来なくなったらしく、レミアール王の所に近寄り品定めでもするかのように、ジロジロみている。

「なっなんだお前達は!?……んっ? ほう。これは中々良い女だな」

 自分がどんな状況下に居るのか理解していないのか、レミアール王は一号と三号を見てペロリと舌舐めずりをする。

『何こいつ? 変な奴ねー。一回消し炭にして欲しいの?』

「三号よ、少し落ち着け。おいっ! 本当にコイツがこの国で一番偉いのか? 嘘をついておったら……のう?」

 パールはワッキヤクを睨みつけ手から火柱を出して見せる。

「ヒィィッ! ははいっ! 嘘などついておりません! この方が正真正銘のレミアール国王様です」

 ワッキヤクは汗を拭い必死に弁明し、自分は逆らっていませんとアピールするも、パールの表情は硬いまま。

「では奥の部屋におる奴はなんじゃ?」
『ホントよ、そいつが一番強そうじゃない。でも私達が怖くて、奥の部屋で一人震えてるんじゃないの?』

 パール達は、部屋の奥に見えるシンプルな扉を見据えた。

「……ふぇ? 奥? 奥の部屋には……」

 この場にいた全ての者が奥の扉に注目していた次の瞬間、扉がゆっくりと開き、中から一人の男が出て来た。

「騒がしいですね? 何をそんなに争っているのですか?」

「オルクス!」
「宰相様!」

 出て来た男はレミアール王国の宰相らしいが、その態度は王よりも威厳に満ちていた。

「なるほどのう……お主が黒幕という訳か……」
『みたいね。あいつ人族にしたら魔力数値も異常に高いし、って言ってもティーゴと比べたら、赤ちゃんレベルだけどね』

 パールと三号は、この男こそが親玉だとオルクスと言う男に注目している。
 どうやらこの男がレミアール王国を牛耳っていると思ったようだ。

「この様な輩をここにまで、侵入させるなんて……はぁ。せっかく作らせた魔導兵器も全て壊れているし……これは大打撃ですね」

 オルクスは腰まである長い髪を無造作にかきあげると「もうこの国は終わりですね。これ以上の搾取は命取りというもの」そうため息まじりに言い放つ。

「なっ? オルクス? 国が終わり? 何を言い出すんだ?」

 オルクスの言葉に動揺し、縋り付く国王。

「はぁ……こんな化け物たちを相手にするなんて、バカがする事なんですよ」

 自分に縋り付く国王を、羽虫をはらうかのごとく、手でなぎ払うと、冷たい目で国王を見る。その目はレミアール国王を見る目ではない、まるで汚い汚物を見ているかのようだ。

「国王よ? お前は今まで散々良い思いをさせてやっただろう? 国の王にもしてやったし、過去の遺産である魔導技術も教えてやった。もう十分だろう? 私はねこんな恐ろしい空間に一分でもいたくないのでね。さようなら」

 オルクスは右手をやんわり振ると、みんなの前から忽然と姿を消した。

「なっ消えた!? 転移か?」

 現れたかと思ったら、忽然と姿を消したオルクス。一体どこに消えたと言うんだろう。

『くっそぉー! 転移するとは!』
『本当よっ! 逃げられちゃったじゃない。悔しい』

 スバル達が逃げられた事を悔しんで文句を言っている中、パールは一人押し黙り何かを考えていた。
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