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本編 浮島編
復興
しおりを挟む『そうだな。そこに置いてくれ!』
「「はい!」」
ブルネイ王国の者達が木を切って運んで来る。
それを二号がちょうど良い太さに切り、建物の骨組みを作っていく。
そんな一連の流れを見ていて、感心してしまう。
「二号は相変わらず凄いな」
「む? そりゃあワシの教えがいいからのう」
それを見ていたパールが、まるで自分の事のように得意げな顔で俺を見る
「……ソウデスネ」
「なっ何じゃその言い方は! ティーゴよ! 心がこもっておらんぞ!」
俺たちは今、ブルネイ王国の復興を少しだけ手伝っている。
たちと言っても、俺とパールと二号の三人だけだがな。
後のみんなは、新しく仲間になったトカと温泉に入るらしい。
トカは温泉に入ったことがないとかで、喜んでいたな。
ってなわけで、ダンジョン騒動もやっと落ち着いたので、今日は俺たちだけ、朝から大忙しなのだ。
早起きしてレミアール王国に行き。
ブルネイ王国の人たちと、レミアール王国の人たちを船に乗せ、ブルネイ王国の復興にやってきのだ。
復興の志願者は多く、全員は連れてはいけないと、体力のある男達をメインに連れてきた。
レミアール王国の魔道研究者達が、早く移動できる魔道飛行機も研究していて、これが完成したらブルネイ王国まで二時間で移動できるようになると、研究者のテンサが話していた。
感心している間にも、どんどん荒れ果てていた街が蘇っていく。
二号とパールが協力すれば、街の復興だけなら一日でどうにかなりそうだが、「今回は自分達の力で復興することに意味がある」とパールがやたらとカッコいい事を言うので。
俺たちは、簡単な骨組みや路面などを手伝ったら、撤退する予定だ。
もうこの国は俺たちが何かしなくても、すでに前に向かって進んでいる。
「ではの? 頑張るのじゃぞ?」
「はい! 本当にありがとうございました!」
レミアールの王とブルネイの王が、二人揃って俺たちに深々と頭を下げる。
「そんな事せんでええわ! 一年後に再び、どれだけ国が再建されておるか、見にくるからの?」
「そうだな。みんなでまた遊びにきます」
俺たちがそう言うと、王達は目を輝かせ「絶対にですよ! 約束ですよ!」っと言い、何度も頭を上下させた。
固く握手した後、俺とパールそれに二号はブルネイ王国を後にした。
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