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6、書額、レニ
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字の書き方自体が古くてレニには読めないが、何が書いてあるかは知っている。
山間を通る街道に行き交う人々が雲とか風とかに乗って旅をする、というような、この街の情景を描いた詩なのだそうだ。
それが、紙に書かれた文字がうずうずと震え、動いて好き勝手のように列を乱してバラバラになっていく。
呆気に取られてそれを見守る耳に、ガタガタカタカタと小さな音が続いているのに気づいた。
動く文字が立てる音、と考えかけたが、違う。
移動していた文字が何事もなかったように元へと戻っていき、開いた掌を額に向けていた海は、拳を握ってそれを食い入るように見つめている。
どういう加減かは知らないが、これか! と、レニは歯噛みした。
海に向けて倒れていく額には、書を保護するためのガラスが入っている。だが、それよりも。
「絶対に落とすな! それ‼」
自分が飛びついて倒れていく額を支えながら、海に向かって声を上げる。
海に倒れてガラスが割れるのも大事故だが、跳ねて階下に落ちでもしたら、その下には膳で両手がふさがったシュカがいるのだ。
ハッと顔を上げた海の反応は鈍くはない。
ほとんどレニと同時に額に手を掛け、階段を降りかけていたレニよりもしっかりとそれを掴んだ。
「あッぶ、」
そのつもりはなかったが、重心を動かしてしまったのだろう、下段側の踵が段から外れて靴の裏が滑った。
「ッ、レニ!」
「レニさん!」
海とシュカが声を上げるのが聞こえ、安定を失って傾く身体が、足元に何も踏めない。ゾッと全身に寒気が走り抜ける。
「シュカさん避けて!」
ダン! と、落ちていく階段のどこかは蹴れた。
真下にいるシュカの方から向きだけはかわし、手摺りに手を伸ばすが届かない。
後はただ、衝撃と痛みが連続して、転がり落ちる身体がようやく止まった。
「いて……」
呻いた自分の声が遠くに聞こえた気がする。
身体の左下側がほとんど全部痛い。
「あっ、目が覚めました?」
最初に焦点が合ったのは、やたらに整った男の顔だった。
調理番のハイウは、客に顔を出さない厨房に閉じこもっているにはもったいないような良い男だ。整った顔だけでなく、背が高く均整の取れた身体つきで、穏やかで性格もいい。
「ハイウさん」
「はい。覚えてますか? レニさん、階段から落ちたんですよ」
頷きかけてやめた。少し目眩がして、頭を動かしたくない。
「医者は今帰られました。足を捻挫してますが、骨は折れてないそうです。頭を打ちましたか? 痛みは?」
「あー……ちょっと判んないです、今。シュカさんは?」
「かすり傷もありませんよ。今は調理場を片付けてくれてるかな。みんなで協力して回してます、仕事は大丈夫」
はあ、とレニは大きく息をついた。目を閉じて、頭の深いところを潜行している目眩に耐える。
「海さんも大丈夫です」
あ、と思わず目を開いた。忘れていた。
「すっかりお客様じゃなくなってますね」
笑うハイウに、レニは思わず唸る。
「宿代はいただきますけどね……」
それはもちろん、とハイウが笑みを深くした。その整った顔の向こう、天井に見覚えがあって、レニは瞬く。
「……あれ。俺の部屋か」
「はい。最初は休憩室に運んだんですが、医者が頭を打ってなければ大丈夫だとおっしゃったので、そのまま休めるように僕が運んできました」
ああそれで、と、他の誰でもなくハイウがここにいることに合点した。
ヨウエンはそうそう帳場を離れられないし、膳の後だ、湯守であるヂエイは一番忙しい時間だろう。
「すみません、足を滑らせまして……」
こうしているレニだけでなく、それを見るためにハイウがここにいては宿はてんてこ舞いのはずだ。
申し訳なくて大きく息を吐くと、ハイウは人懐こい笑みを浮かべた。
「シュカさんから話は聞きました。曲芸師みたいに階段の上で飛び跳ねたって」
「ええ……」
転げ落ちただけのはずだが、と、レニは苦笑いする。
「意外に運動神経いいんですね」
「えっ、意外なんですかそれ」
「レニさん細いので」
「いや、ちょっと……ハイウさん、自分が恵まれてるからって」
「確かに僕は生まれつき運動神経抜群で、頭脳明晰ですね」
「遠慮がなさすぎる!」
つまらない軽口の応酬をして少し笑い、頭は痛くないですか、と改めて尋ねられ、今度は首を横に振った。背中から落ちたはずだと言うと、ハイウがほっと息をついた。
休んでくださいねと言い置いてハイウが部屋を後にすると、まるで見計らったよう、灯りの消えた部屋に大きな影が侵入してきた。
「すまなかった……」
深く暗い、今はしょんぼりした声が傍に立って、レニは目だけを向けた。
「どういたしまして。俺が勝手に落ちただけです。……と、なんで時計が倒れたのかも解りました」
「そうなのか」
「はい。あの額は釘打ちした金具に掛けてあるんです。ちょっと触ったくらいじゃ外れません」
「そうなのか」
「ええ。それがはっきり海さんの方に倒れましたから、それも仕掛けのひとつかもしれないですね。隠した宝を取った者を押し潰すとか」
そうか……と、嘆息するような声が、少し低くなった。
ふいに髪に手が触れて、少しビクッと身を竦める。
「傷病治癒は範疇にない。大した効果はないが」
触れられたところがあたたかくなって、ふわりとそれが広がり、全身に広がり染みていった。痛みが、少し引いた気がする。
「すごい……。ありがとうございます。これが、額に隠されてた宝ですか?」
いいや、と、重い声は、だが以前より穏やかに聞こえた。
「戻ってきたのは、名だ」
ああ、と。それを聞けば急に理解が及んで、胸が痛んだ。
奇妙な客達に慣れ過ぎて、自分の名が解らないという海のことを、そんなものかくらいに片付けていたのかも知れない。
長く長く住んだ故郷も、その記憶も、自分の名すら奪われ、だからあれほど怒っていたのだ。
自分の薄情さへの失望と、海の酷な状況に気づいた痛みを混ぜ、細く長く息を吐き出した。
「どんな名なのか、お聞きしてもいいものですか?」
「ああ。ナルヌイという」
ナルヌイと、舌先にその音を転がしてみる。
「聞いたことのない響きだ。何か由来があるんです?」
髪に触れていた手が離れて、少し身体が軽くなったように感じた。
「国の言葉で、偉大な波という意味だ」
首を巡らせ、灯りを消した部屋で目鼻の曖昧なナルヌイの顔を見つめた。険が取れ、穏やかな表情をしている。
「……素敵な名前ですね」
ありがとう、と、笑う顔は少し鷹揚で。まだ曖昧な全貌が見えてきたように思える。
今はない海辺の国。漁を中心とした民の暮らしを守る、偉大な波と呼ばれる地主神。大きな身体、波打つ黒髪。物静かに、荒れた海からも凪の日にも恵みを運んでくれる。
手を伸ばして、顔の半分を隠している包帯に指先で触れた。
「あなたの傷も、治るといいですね」
見えている方のナルヌイの目が一度丸くなって、それから、ゆっくりとレニの手を掴んだ。
「これは、傷ではない」
「そうなんですか、」
触れては良くなかっただろうか、と、引こうとする手が離されない。今度はレニの方が少し目を丸くする番だった。
「あ、」
その手を引かれ、包帯に触れ直させられる。
生地の毛羽立ちをなぞるだけではない、今度は少し強く触れて、その固さに思わず言葉を失った。
「石……?」
指を導かれ、包帯の隙間からその下に触れると、感覚は確信に近くなった。
ザラリと乾いた固い冷たい感触。
「そう見える」
解放された手を戻して、残る触感を確かめるように指を擦り合わせた。
「包帯を巻いていらっしゃるところ、全部なんですか」
「全部だ」
「……元々は、そうじゃなかったんですね」
「ああ」
これは苦しいだろう、と、改めて大きく息をつき直した。
気を取り直すよう、顔を向け直して、できるだけ逞しく笑ってみせる。
「すぐに元気になりますから、また続きをやりましょう。宝探し」
けれど、思いがけず長い沈黙が落ち、レニは瞬いてナルヌイの顔を見つめた。
じ、と、黙ったまま向けられていたナルヌイの瞼が伏せて、掛け布の上からレニの肩と、胸の辺りを撫でる。
「今、見つけた。次のものは、ここにあるようだ」
山間を通る街道に行き交う人々が雲とか風とかに乗って旅をする、というような、この街の情景を描いた詩なのだそうだ。
それが、紙に書かれた文字がうずうずと震え、動いて好き勝手のように列を乱してバラバラになっていく。
呆気に取られてそれを見守る耳に、ガタガタカタカタと小さな音が続いているのに気づいた。
動く文字が立てる音、と考えかけたが、違う。
移動していた文字が何事もなかったように元へと戻っていき、開いた掌を額に向けていた海は、拳を握ってそれを食い入るように見つめている。
どういう加減かは知らないが、これか! と、レニは歯噛みした。
海に向けて倒れていく額には、書を保護するためのガラスが入っている。だが、それよりも。
「絶対に落とすな! それ‼」
自分が飛びついて倒れていく額を支えながら、海に向かって声を上げる。
海に倒れてガラスが割れるのも大事故だが、跳ねて階下に落ちでもしたら、その下には膳で両手がふさがったシュカがいるのだ。
ハッと顔を上げた海の反応は鈍くはない。
ほとんどレニと同時に額に手を掛け、階段を降りかけていたレニよりもしっかりとそれを掴んだ。
「あッぶ、」
そのつもりはなかったが、重心を動かしてしまったのだろう、下段側の踵が段から外れて靴の裏が滑った。
「ッ、レニ!」
「レニさん!」
海とシュカが声を上げるのが聞こえ、安定を失って傾く身体が、足元に何も踏めない。ゾッと全身に寒気が走り抜ける。
「シュカさん避けて!」
ダン! と、落ちていく階段のどこかは蹴れた。
真下にいるシュカの方から向きだけはかわし、手摺りに手を伸ばすが届かない。
後はただ、衝撃と痛みが連続して、転がり落ちる身体がようやく止まった。
「いて……」
呻いた自分の声が遠くに聞こえた気がする。
身体の左下側がほとんど全部痛い。
「あっ、目が覚めました?」
最初に焦点が合ったのは、やたらに整った男の顔だった。
調理番のハイウは、客に顔を出さない厨房に閉じこもっているにはもったいないような良い男だ。整った顔だけでなく、背が高く均整の取れた身体つきで、穏やかで性格もいい。
「ハイウさん」
「はい。覚えてますか? レニさん、階段から落ちたんですよ」
頷きかけてやめた。少し目眩がして、頭を動かしたくない。
「医者は今帰られました。足を捻挫してますが、骨は折れてないそうです。頭を打ちましたか? 痛みは?」
「あー……ちょっと判んないです、今。シュカさんは?」
「かすり傷もありませんよ。今は調理場を片付けてくれてるかな。みんなで協力して回してます、仕事は大丈夫」
はあ、とレニは大きく息をついた。目を閉じて、頭の深いところを潜行している目眩に耐える。
「海さんも大丈夫です」
あ、と思わず目を開いた。忘れていた。
「すっかりお客様じゃなくなってますね」
笑うハイウに、レニは思わず唸る。
「宿代はいただきますけどね……」
それはもちろん、とハイウが笑みを深くした。その整った顔の向こう、天井に見覚えがあって、レニは瞬く。
「……あれ。俺の部屋か」
「はい。最初は休憩室に運んだんですが、医者が頭を打ってなければ大丈夫だとおっしゃったので、そのまま休めるように僕が運んできました」
ああそれで、と、他の誰でもなくハイウがここにいることに合点した。
ヨウエンはそうそう帳場を離れられないし、膳の後だ、湯守であるヂエイは一番忙しい時間だろう。
「すみません、足を滑らせまして……」
こうしているレニだけでなく、それを見るためにハイウがここにいては宿はてんてこ舞いのはずだ。
申し訳なくて大きく息を吐くと、ハイウは人懐こい笑みを浮かべた。
「シュカさんから話は聞きました。曲芸師みたいに階段の上で飛び跳ねたって」
「ええ……」
転げ落ちただけのはずだが、と、レニは苦笑いする。
「意外に運動神経いいんですね」
「えっ、意外なんですかそれ」
「レニさん細いので」
「いや、ちょっと……ハイウさん、自分が恵まれてるからって」
「確かに僕は生まれつき運動神経抜群で、頭脳明晰ですね」
「遠慮がなさすぎる!」
つまらない軽口の応酬をして少し笑い、頭は痛くないですか、と改めて尋ねられ、今度は首を横に振った。背中から落ちたはずだと言うと、ハイウがほっと息をついた。
休んでくださいねと言い置いてハイウが部屋を後にすると、まるで見計らったよう、灯りの消えた部屋に大きな影が侵入してきた。
「すまなかった……」
深く暗い、今はしょんぼりした声が傍に立って、レニは目だけを向けた。
「どういたしまして。俺が勝手に落ちただけです。……と、なんで時計が倒れたのかも解りました」
「そうなのか」
「はい。あの額は釘打ちした金具に掛けてあるんです。ちょっと触ったくらいじゃ外れません」
「そうなのか」
「ええ。それがはっきり海さんの方に倒れましたから、それも仕掛けのひとつかもしれないですね。隠した宝を取った者を押し潰すとか」
そうか……と、嘆息するような声が、少し低くなった。
ふいに髪に手が触れて、少しビクッと身を竦める。
「傷病治癒は範疇にない。大した効果はないが」
触れられたところがあたたかくなって、ふわりとそれが広がり、全身に広がり染みていった。痛みが、少し引いた気がする。
「すごい……。ありがとうございます。これが、額に隠されてた宝ですか?」
いいや、と、重い声は、だが以前より穏やかに聞こえた。
「戻ってきたのは、名だ」
ああ、と。それを聞けば急に理解が及んで、胸が痛んだ。
奇妙な客達に慣れ過ぎて、自分の名が解らないという海のことを、そんなものかくらいに片付けていたのかも知れない。
長く長く住んだ故郷も、その記憶も、自分の名すら奪われ、だからあれほど怒っていたのだ。
自分の薄情さへの失望と、海の酷な状況に気づいた痛みを混ぜ、細く長く息を吐き出した。
「どんな名なのか、お聞きしてもいいものですか?」
「ああ。ナルヌイという」
ナルヌイと、舌先にその音を転がしてみる。
「聞いたことのない響きだ。何か由来があるんです?」
髪に触れていた手が離れて、少し身体が軽くなったように感じた。
「国の言葉で、偉大な波という意味だ」
首を巡らせ、灯りを消した部屋で目鼻の曖昧なナルヌイの顔を見つめた。険が取れ、穏やかな表情をしている。
「……素敵な名前ですね」
ありがとう、と、笑う顔は少し鷹揚で。まだ曖昧な全貌が見えてきたように思える。
今はない海辺の国。漁を中心とした民の暮らしを守る、偉大な波と呼ばれる地主神。大きな身体、波打つ黒髪。物静かに、荒れた海からも凪の日にも恵みを運んでくれる。
手を伸ばして、顔の半分を隠している包帯に指先で触れた。
「あなたの傷も、治るといいですね」
見えている方のナルヌイの目が一度丸くなって、それから、ゆっくりとレニの手を掴んだ。
「これは、傷ではない」
「そうなんですか、」
触れては良くなかっただろうか、と、引こうとする手が離されない。今度はレニの方が少し目を丸くする番だった。
「あ、」
その手を引かれ、包帯に触れ直させられる。
生地の毛羽立ちをなぞるだけではない、今度は少し強く触れて、その固さに思わず言葉を失った。
「石……?」
指を導かれ、包帯の隙間からその下に触れると、感覚は確信に近くなった。
ザラリと乾いた固い冷たい感触。
「そう見える」
解放された手を戻して、残る触感を確かめるように指を擦り合わせた。
「包帯を巻いていらっしゃるところ、全部なんですか」
「全部だ」
「……元々は、そうじゃなかったんですね」
「ああ」
これは苦しいだろう、と、改めて大きく息をつき直した。
気を取り直すよう、顔を向け直して、できるだけ逞しく笑ってみせる。
「すぐに元気になりますから、また続きをやりましょう。宝探し」
けれど、思いがけず長い沈黙が落ち、レニは瞬いてナルヌイの顔を見つめた。
じ、と、黙ったまま向けられていたナルヌイの瞼が伏せて、掛け布の上からレニの肩と、胸の辺りを撫でる。
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