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8、宵契りの渡し
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もう一度軽く目を剥いたナルヌイが、目線を下げてしばし黙り、上げた顔は厳しい表情をしていた。
「……いいのか。他所の神とそれは」
意味が通じている。レニは首の後ろが熱くなるように感じた。
いけないと思いながらも成せず、目を伏せてしまう。
「俺の故郷は今はなく、そもそもが、俺自身は故郷の巫子にはなりませんでしたから」
長い長い沈黙の遠くに、この街道の変わらぬ賑わいが微かに届いている。
「わかった。レニ……巫子殿が良いなら、頼みたい」
身体が熱く、頭が痺れた。
故郷で最大の神に仕える家の、正統な巫子の資格を持つレニにとって、神に仕え奉仕することは生きることそのものだった。
戦で国を失うまでは。
妹とは、毎日毎秒のように傍にいてもろくに喧嘩の記憶もないほど仲がよく、彼女に役目が与えられ、自分がそれを支えることに何のわだかまりも持ったことはない。
だが、予備であるレニは、生まれつき巫子であるように育てられ、そう心掛け、そして一度もその務めを果たすことはなかった。
それは、言いようのない不完全な生き方では、あったのだと思う。
言葉にしがたい思いで震える唇を一度引き結んでから、知らぬ国の神に辞儀を捧げた。
「支度をいたしますので、三日、お時間をください」
任せる、と、鷹揚な言葉に気遣う色が滲むのに、承知しましたと請け負い。
部屋を下がって歩きながら、引き返したいという恐れ、時を経て生き方を成就するという昂揚、それが他所の神だという不安、失った半身と我が神への深い愛と。綯い交ぜになる思いをぎゅっと押し込めるよう、十年経っても少しも忘れていない、潔斎の手順を頭に描き直した。
まず肉食を断ち、口に入るものを段階的に減らして、水だけを身体に通すように変える。
風呂とは別に朝晩に水を浴びて身を清め、身体を弱らせないよう、休息を調整しながら仕事にも精を出した。
追い詰められた身体が、少しも疲れず不思議な力を帯びてくるのを感じる。
ここを超えてしまうと仙人になりそうだな、と、なんだか明後日なことを考えながら、夜更けに風呂に入って念入りに身体を清めて支度し、最後にまた水を浴びた。
巫女の装束はないが、清めて用意しておいた新しい夜着に袖を通して、およそ寝静まった建物の廊下を静かに渡っていく。
事前にナルヌイに案内しておいた広間は、客室からも裏方からも離れていて、宴会など引き受けても他に声が届かない位置にある。
失礼します、と掛けた声に、ああとナルヌイが応じるのを聞いてから、開いた戸をくぐって踏み入れ、またぴったりと閉じた。
「ナルヌイ様、お待たせいたしました。ただいまより、宵契りの渡しを奉じさせていただきます」
丁寧に辞儀を捧げる室内には、奥から出しておいた寝具が一組。その前に胡座を掻くナルヌイの大きな影のような姿を、ひとつだけの小さな灯りが頼りなく照らしていた。
「承知した。これを受ける」
ありがとうございます、と、応じて進み出て、支度しておいた特別の膳をナルヌイの前に据える。
ひとつきりの杯に、水差しを傾けて満たすと、膳ごと差し出した。
「水杯か」
受け取り、静かに口をつけて杯を戻すナルヌイから、また膳ごと引き取って今度は自分の前に据えた。
「酒がお好みでしたか」
咎めるわけでもなく、問う強さすらなく、ただ話しているという風なナルヌイの穏やかな声に、レニも小さく頬をゆるめる。
「いいや。飲むが、巫子がな。素面では辛かろう」
ビクと指が震えてしまい、息を整え直して杯を取る。一息にそれを飲み干して、音を立てぬように膳に戻した。
ああ、と身に沁みる。
このひとは、神だ。群れを離れて異形に身を捧げるものを、受け取る側から見ている。
「……酒ですと一夜契りになりません」
そうか、と、神が声で頷いた。
「ナルヌイ様。今宵はレナンとお呼びください」
うん? という風に眉を上げて問い返すナルヌイを、眦を緩めて見つめ返す。
「当家では、神に身を捧げる者の名を、身内と神以外には明かしません。伝統も古くなり、仮の名などはつけなくなって、レニは愛称のようなものですが。俺の正しい名は、レナンです」
「承知した、レナン」
来い、と立ち上がるナルヌイの後を追うよう、レニも身を上げた。
宵契りとは、つまり一夜限りの婚儀、ことに身の交わりを指す言葉だ。
神と巫子の婚儀は珍しいものではないと聞くが、レニの国では、生涯同じ神に身を捧げる巫子であっても、祭事のたびにその宵だけの夫婦として結び直す風習があった。
代替わりする巫子の交替が神にとって自然になるよう、とも、必ず新たな祭を行うことで強い力を保つとも言われているが、その所以ははっきり伝えられてはいなかった。
「レナン」
寝具に斜めに向き合って腰掛け、遠い方の肩を大きな手が抱いた。
はい、と、動いたレニの唇は声を作れず、間近に見上げる目が応じる。
首筋から耳の下辺りまでを掌で覆われるとドクドクと速い音が耳に響いて、レニは思わず斜めに目を伏せた。
「節操を保っていたか。生まれつきの巫子にこのような役を務めさせてすまない」
うっと、今度は声に出して、目を伏せたまま苦笑いしてしまった。
「……単に習慣で、仕事に夢中で機会がなかっただけです」
価値のない中年男の貞節を見抜かれてしまったことの方が胸が痛い。上げられない顔を、レナン、と再び囁くような声が招いた。
「顔を」
はい、という一言が、また声に成らない。
上げた顔に顔が寄せられ、目を閉じた。巫子としての躾を叩き込まれて、やり方自体は非常に事細かに心得ている。
知っているだけで、当然妹の祭を覗き見たことなどないが、当たり前に冷静に進められると思っていた。
それが、これほど恥ずかしいものだとは。
冷たい唇を重ねられ、表面だけやんわりとなぞるようにされるのに、ひとつ遅れてナルヌイのすることを真似る。
吸い合い、ついばみ合い、それだけで息を上げて波打つ背や胸を大きな掌がじっくりと巡って、肌中に熱が広がっていく。
「は、」
濡れた唇の狭間に舌が忍び込んで、開いてしまった唇から声が出た。
「んぅ……」
擦りつけ合う舌と絡み合う唇で息ができず、次の声は鼻にかかる。
身体が勝手に柔らかくなるようで心許なくて、逞しい身体に手を伸ばして小さく頼った。
「ん、」
すぐにその腕から辿るよう、背と尻を抱かれて、膝の上に抱え上げられた。
「んンぅ、……ふ、」
ゆっくりとナルヌイの身体が傾き、布団の上に下ろされ、身の上に大きな影が覆う。離れた唇は唇から顎へ、首筋から鎖骨へと吸いながら下りていって、二本の紐で結んで留めてあるだけの夜着が暴かれた。
「あっ、あ、」
鎖骨と胸を優しくなぞった唇が、胸の尖ったところに触れると、舌を出して芯を転がす。
下がる両手が脚を開かせ、付け根にある太い筋をくすぐるように甘く揉んだ。
「は、……あ、あの、こんな風に、していただかなくても、」
眉を下げるレニにナルヌイは一度顔を上げ、見たことのない深い艶のある目で笑った。
「大人しくしていなさい」
「……あっ、……は……はい……」
祀神にそう言われて巫子が逆らう道理はない。それ以上に、なにか思いがけなく感じられたその声に、突然、身体が甘く痺れて、とろけた。
「は、ぁ、あぁ、……あっ」
身体中に唇を這わされ、掌で肌をこねられれば、背や足や、尻がたまらずもがいて敷布に皺をつくる。
「ぁ、ぁぅ、……ん、ンぅ」
かちかちに熱くなった陰茎を弄びながら扱かれ、声を楽しむよう、唇は唇を塞いでは離れた。
先から根へと扱き下ろされ、亀頭をさすりながら今度は先の方へと煽られる。
手が大きいのか、と、隙間なく長さを包んで離さない、少し湿って熱い感触を意識が追う。
「まだだ」
「っあ、」
達しそうになったのに手を離され、途切れた快感にきつく背が反った。
「……いいのか。他所の神とそれは」
意味が通じている。レニは首の後ろが熱くなるように感じた。
いけないと思いながらも成せず、目を伏せてしまう。
「俺の故郷は今はなく、そもそもが、俺自身は故郷の巫子にはなりませんでしたから」
長い長い沈黙の遠くに、この街道の変わらぬ賑わいが微かに届いている。
「わかった。レニ……巫子殿が良いなら、頼みたい」
身体が熱く、頭が痺れた。
故郷で最大の神に仕える家の、正統な巫子の資格を持つレニにとって、神に仕え奉仕することは生きることそのものだった。
戦で国を失うまでは。
妹とは、毎日毎秒のように傍にいてもろくに喧嘩の記憶もないほど仲がよく、彼女に役目が与えられ、自分がそれを支えることに何のわだかまりも持ったことはない。
だが、予備であるレニは、生まれつき巫子であるように育てられ、そう心掛け、そして一度もその務めを果たすことはなかった。
それは、言いようのない不完全な生き方では、あったのだと思う。
言葉にしがたい思いで震える唇を一度引き結んでから、知らぬ国の神に辞儀を捧げた。
「支度をいたしますので、三日、お時間をください」
任せる、と、鷹揚な言葉に気遣う色が滲むのに、承知しましたと請け負い。
部屋を下がって歩きながら、引き返したいという恐れ、時を経て生き方を成就するという昂揚、それが他所の神だという不安、失った半身と我が神への深い愛と。綯い交ぜになる思いをぎゅっと押し込めるよう、十年経っても少しも忘れていない、潔斎の手順を頭に描き直した。
まず肉食を断ち、口に入るものを段階的に減らして、水だけを身体に通すように変える。
風呂とは別に朝晩に水を浴びて身を清め、身体を弱らせないよう、休息を調整しながら仕事にも精を出した。
追い詰められた身体が、少しも疲れず不思議な力を帯びてくるのを感じる。
ここを超えてしまうと仙人になりそうだな、と、なんだか明後日なことを考えながら、夜更けに風呂に入って念入りに身体を清めて支度し、最後にまた水を浴びた。
巫女の装束はないが、清めて用意しておいた新しい夜着に袖を通して、およそ寝静まった建物の廊下を静かに渡っていく。
事前にナルヌイに案内しておいた広間は、客室からも裏方からも離れていて、宴会など引き受けても他に声が届かない位置にある。
失礼します、と掛けた声に、ああとナルヌイが応じるのを聞いてから、開いた戸をくぐって踏み入れ、またぴったりと閉じた。
「ナルヌイ様、お待たせいたしました。ただいまより、宵契りの渡しを奉じさせていただきます」
丁寧に辞儀を捧げる室内には、奥から出しておいた寝具が一組。その前に胡座を掻くナルヌイの大きな影のような姿を、ひとつだけの小さな灯りが頼りなく照らしていた。
「承知した。これを受ける」
ありがとうございます、と、応じて進み出て、支度しておいた特別の膳をナルヌイの前に据える。
ひとつきりの杯に、水差しを傾けて満たすと、膳ごと差し出した。
「水杯か」
受け取り、静かに口をつけて杯を戻すナルヌイから、また膳ごと引き取って今度は自分の前に据えた。
「酒がお好みでしたか」
咎めるわけでもなく、問う強さすらなく、ただ話しているという風なナルヌイの穏やかな声に、レニも小さく頬をゆるめる。
「いいや。飲むが、巫子がな。素面では辛かろう」
ビクと指が震えてしまい、息を整え直して杯を取る。一息にそれを飲み干して、音を立てぬように膳に戻した。
ああ、と身に沁みる。
このひとは、神だ。群れを離れて異形に身を捧げるものを、受け取る側から見ている。
「……酒ですと一夜契りになりません」
そうか、と、神が声で頷いた。
「ナルヌイ様。今宵はレナンとお呼びください」
うん? という風に眉を上げて問い返すナルヌイを、眦を緩めて見つめ返す。
「当家では、神に身を捧げる者の名を、身内と神以外には明かしません。伝統も古くなり、仮の名などはつけなくなって、レニは愛称のようなものですが。俺の正しい名は、レナンです」
「承知した、レナン」
来い、と立ち上がるナルヌイの後を追うよう、レニも身を上げた。
宵契りとは、つまり一夜限りの婚儀、ことに身の交わりを指す言葉だ。
神と巫子の婚儀は珍しいものではないと聞くが、レニの国では、生涯同じ神に身を捧げる巫子であっても、祭事のたびにその宵だけの夫婦として結び直す風習があった。
代替わりする巫子の交替が神にとって自然になるよう、とも、必ず新たな祭を行うことで強い力を保つとも言われているが、その所以ははっきり伝えられてはいなかった。
「レナン」
寝具に斜めに向き合って腰掛け、遠い方の肩を大きな手が抱いた。
はい、と、動いたレニの唇は声を作れず、間近に見上げる目が応じる。
首筋から耳の下辺りまでを掌で覆われるとドクドクと速い音が耳に響いて、レニは思わず斜めに目を伏せた。
「節操を保っていたか。生まれつきの巫子にこのような役を務めさせてすまない」
うっと、今度は声に出して、目を伏せたまま苦笑いしてしまった。
「……単に習慣で、仕事に夢中で機会がなかっただけです」
価値のない中年男の貞節を見抜かれてしまったことの方が胸が痛い。上げられない顔を、レナン、と再び囁くような声が招いた。
「顔を」
はい、という一言が、また声に成らない。
上げた顔に顔が寄せられ、目を閉じた。巫子としての躾を叩き込まれて、やり方自体は非常に事細かに心得ている。
知っているだけで、当然妹の祭を覗き見たことなどないが、当たり前に冷静に進められると思っていた。
それが、これほど恥ずかしいものだとは。
冷たい唇を重ねられ、表面だけやんわりとなぞるようにされるのに、ひとつ遅れてナルヌイのすることを真似る。
吸い合い、ついばみ合い、それだけで息を上げて波打つ背や胸を大きな掌がじっくりと巡って、肌中に熱が広がっていく。
「は、」
濡れた唇の狭間に舌が忍び込んで、開いてしまった唇から声が出た。
「んぅ……」
擦りつけ合う舌と絡み合う唇で息ができず、次の声は鼻にかかる。
身体が勝手に柔らかくなるようで心許なくて、逞しい身体に手を伸ばして小さく頼った。
「ん、」
すぐにその腕から辿るよう、背と尻を抱かれて、膝の上に抱え上げられた。
「んンぅ、……ふ、」
ゆっくりとナルヌイの身体が傾き、布団の上に下ろされ、身の上に大きな影が覆う。離れた唇は唇から顎へ、首筋から鎖骨へと吸いながら下りていって、二本の紐で結んで留めてあるだけの夜着が暴かれた。
「あっ、あ、」
鎖骨と胸を優しくなぞった唇が、胸の尖ったところに触れると、舌を出して芯を転がす。
下がる両手が脚を開かせ、付け根にある太い筋をくすぐるように甘く揉んだ。
「は、……あ、あの、こんな風に、していただかなくても、」
眉を下げるレニにナルヌイは一度顔を上げ、見たことのない深い艶のある目で笑った。
「大人しくしていなさい」
「……あっ、……は……はい……」
祀神にそう言われて巫子が逆らう道理はない。それ以上に、なにか思いがけなく感じられたその声に、突然、身体が甘く痺れて、とろけた。
「は、ぁ、あぁ、……あっ」
身体中に唇を這わされ、掌で肌をこねられれば、背や足や、尻がたまらずもがいて敷布に皺をつくる。
「ぁ、ぁぅ、……ん、ンぅ」
かちかちに熱くなった陰茎を弄びながら扱かれ、声を楽しむよう、唇は唇を塞いでは離れた。
先から根へと扱き下ろされ、亀頭をさすりながら今度は先の方へと煽られる。
手が大きいのか、と、隙間なく長さを包んで離さない、少し湿って熱い感触を意識が追う。
「まだだ」
「っあ、」
達しそうになったのに手を離され、途切れた快感にきつく背が反った。
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