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第3章 カルロスの婚約者
第6話 ドレスの秘密
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先に侯爵家の3人が王都に旅立ってから数日経ち、グレースの風邪がやっと完治した。
そろそろアデラ様と王都へ向けて旅立つ、その準備をしていた時になぜか気になるのだ。
クローゼットにあるドレスは、結局はどなたのだったのかしら?
グレースは、ベアトリスの気に入らなかったドレスだとずっと思っていたのだ。
サイズを間違って作られたのだと…。
侯爵夫人はグレースの部屋にノックして入ってくると、グレースは丁度そのドレスの入ったクローゼットの扉を閉めていた。
「グレース、そのドレスを全て貰ってくれない?
それはね、私がカルロスの婚約者に作ったドレスです。
彼女は地味と言って、一度も袖さえ通してくれなかったわ…」
侯爵夫人は、悲しそうにクローゼットを見て伝えて言ってきた。
こんなに素敵なドレスを、地味と言い気に入らないなんて!
トレド伯爵令嬢はどんな気持ちで、侯爵夫人ご本人に直接仰ったの。
その気持ちは、自分には理解は出来ないであろう。
グレースは、他人の着古したドレスをいつも着ていた。
新品の物は1つもない。
正確にはあった、王宮で作られた体に合わせたメイド服だ。
それはドレスとは言えない、ただの制服。
「でも、カルロス様のご婚約者のためのドレスですよね?
正直に話すと、私は新品のドレスは初めてなんです。
私も女性ですから綺麗な、ましてや新しいドレスは大喜びですわ」
グレースは頬を赤らめて恥じらい、アデラに気持ちを話す。
他人に作られたドレスでも、彼女には関係なかった。
「貰って頂戴な。
偶然にも、彼女と貴方は背格好が似ているの。
私は無難な色を選んだ。
それがトレド伯爵令嬢には、お気に召さなかったのね」
アデラ様のこんな寂しげな顔を見たくなかったし、ドレスは全て心から気に入っていたのだ。
「あの~、有り難うございます!
頂きます、その分は一生懸命に働きます。
私は憧れてました。幼い小さい頃から綺麗なドレスをずっーと!」
グレースは目を輝かしアデラを見ると、以前はトレド伯爵令嬢にして欲しかった表情を見れてたいそう喜んだ。
「グレース嬢、そのドレスを持って王都に行きましょう。
せっかくザィールに来たのです。
エテルネルと比べてみなさい。
百聞は一見に如かずよ!」
最初に来たときよりも、表情は明るくなってきたとアデラは思っている。
親友から託された令嬢を預かる間は、精一杯のもてなしをしたいと考えていた。
王都の道すがらベアトリスは、父の膝に置いたグレースの本が先程から気になっていた。
「お父様。お話は変わりますが、グレースの本は如何ですか?!」
父の本好きは貴族でも有名で、彼が絶賛された本はこぞって貴族の間で読まれる程であった。
「ハハハ、まだ最初しか読んでない。
読んでると引き込まれてしまう。
噂では人を惑わす魔力があるというが、読んでみて納得する」
「本好きの父上が引き込まれるなんて、最上級の褒め言葉ですね」
カルロスは父が膝に大切そうに置いてある本を、ジッと興味深げに見ていた。
「かなり書き直されているようにみえる。
だかな、心情が響くよ。
辛くなり、そして悲しくなる話だな。
まだまだ、どうなるか楽しんでる」
膝の上に置かれた本をエーレンタール侯爵は、一瞬もの悲しげに眺める。
出発の時は丁度カルロスたちが王都に着いた頃であり、エーレンタール侯爵がグレースの本を読み終える日でもある。
エーレンタール侯爵は、グレースの書いた本をどう思い感じるか。
それは最後まで、読んだ者しかわからない。
その答えがわかるのは、グレースと会うその日になるだろう。
この「真実の愛を求めて」を読みながら、これを書いた彼女の人柄が気になり始めていた。
これを読む限り、かなり苦労して育ったのかもしれん。
エーレンタール侯爵は、膝の上の本の中の主人公と彼女を照らし合わせて物思いにふけっていた。
そろそろアデラ様と王都へ向けて旅立つ、その準備をしていた時になぜか気になるのだ。
クローゼットにあるドレスは、結局はどなたのだったのかしら?
グレースは、ベアトリスの気に入らなかったドレスだとずっと思っていたのだ。
サイズを間違って作られたのだと…。
侯爵夫人はグレースの部屋にノックして入ってくると、グレースは丁度そのドレスの入ったクローゼットの扉を閉めていた。
「グレース、そのドレスを全て貰ってくれない?
それはね、私がカルロスの婚約者に作ったドレスです。
彼女は地味と言って、一度も袖さえ通してくれなかったわ…」
侯爵夫人は、悲しそうにクローゼットを見て伝えて言ってきた。
こんなに素敵なドレスを、地味と言い気に入らないなんて!
トレド伯爵令嬢はどんな気持ちで、侯爵夫人ご本人に直接仰ったの。
その気持ちは、自分には理解は出来ないであろう。
グレースは、他人の着古したドレスをいつも着ていた。
新品の物は1つもない。
正確にはあった、王宮で作られた体に合わせたメイド服だ。
それはドレスとは言えない、ただの制服。
「でも、カルロス様のご婚約者のためのドレスですよね?
正直に話すと、私は新品のドレスは初めてなんです。
私も女性ですから綺麗な、ましてや新しいドレスは大喜びですわ」
グレースは頬を赤らめて恥じらい、アデラに気持ちを話す。
他人に作られたドレスでも、彼女には関係なかった。
「貰って頂戴な。
偶然にも、彼女と貴方は背格好が似ているの。
私は無難な色を選んだ。
それがトレド伯爵令嬢には、お気に召さなかったのね」
アデラ様のこんな寂しげな顔を見たくなかったし、ドレスは全て心から気に入っていたのだ。
「あの~、有り難うございます!
頂きます、その分は一生懸命に働きます。
私は憧れてました。幼い小さい頃から綺麗なドレスをずっーと!」
グレースは目を輝かしアデラを見ると、以前はトレド伯爵令嬢にして欲しかった表情を見れてたいそう喜んだ。
「グレース嬢、そのドレスを持って王都に行きましょう。
せっかくザィールに来たのです。
エテルネルと比べてみなさい。
百聞は一見に如かずよ!」
最初に来たときよりも、表情は明るくなってきたとアデラは思っている。
親友から託された令嬢を預かる間は、精一杯のもてなしをしたいと考えていた。
王都の道すがらベアトリスは、父の膝に置いたグレースの本が先程から気になっていた。
「お父様。お話は変わりますが、グレースの本は如何ですか?!」
父の本好きは貴族でも有名で、彼が絶賛された本はこぞって貴族の間で読まれる程であった。
「ハハハ、まだ最初しか読んでない。
読んでると引き込まれてしまう。
噂では人を惑わす魔力があるというが、読んでみて納得する」
「本好きの父上が引き込まれるなんて、最上級の褒め言葉ですね」
カルロスは父が膝に大切そうに置いてある本を、ジッと興味深げに見ていた。
「かなり書き直されているようにみえる。
だかな、心情が響くよ。
辛くなり、そして悲しくなる話だな。
まだまだ、どうなるか楽しんでる」
膝の上に置かれた本をエーレンタール侯爵は、一瞬もの悲しげに眺める。
出発の時は丁度カルロスたちが王都に着いた頃であり、エーレンタール侯爵がグレースの本を読み終える日でもある。
エーレンタール侯爵は、グレースの書いた本をどう思い感じるか。
それは最後まで、読んだ者しかわからない。
その答えがわかるのは、グレースと会うその日になるだろう。
この「真実の愛を求めて」を読みながら、これを書いた彼女の人柄が気になり始めていた。
これを読む限り、かなり苦労して育ったのかもしれん。
エーレンタール侯爵は、膝の上の本の中の主人公と彼女を照らし合わせて物思いにふけっていた。
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