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第2章 新天地にて
第6話 益者三友、損益三友
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アルゴラの港で足止めを食らってから、最近は天候に恵まれたのか晴天が続く。
プリムローズたちは、当初の目的地の王都ヴァロに向けて出発する。
「お嬢様、天気が良くってよかったですね」
エテルネルからついてきた専属メイドのメリーが、乗る馬車が違うので別れ際に話しかける。
「メリー、貴女もこちらの馬車に一緒に乗る?」
馬車の中で同乗する人物たちを考えて、珍しく1人寂しく不安になっていた。
「エッ、それはお嬢様。
申し訳ありませんがご遠慮いたします」
プリムローズは、メリーに振られてしまい。
顔を下に向けて、公爵夫妻とメイド長イーダがいる馬車をトボトボ歩くのだった。
お、お嬢様~!
お許しくださいと、メリーは心で詫びる。
それを一部始終見ていたギルが、彼女に無神経に話しかけた。
「お前って、案外と薄情だな」
冗談が冗談に聞こえなく、メリーはますます自虐する思いをした。
いま現在馬車の中で、先程のやり取りで気まずくなったギルとメリー。
エリアスやタルモと、4人で馬車に乗っている。
ギクシャクするのは不味いと、ギルは言い過ぎたとメリーにボソッと小声で謝ってきた。
小さな声で言っても、こんな狭い馬車の中では筒抜けだ。
「メリー、さっきは言い過ぎたよ。ごめんな」
エリアスとタルモは、ギルの謝罪ととれる話に何かあったんだと気を使う。
「いいえ、私はお嬢様を見捨てたのです。
どうしても、公爵夫人やメイド長様と馬車に乗るのが気おくれてしまった」
メリーの話を聞き、タルモは気持ちが分かる。
身分を考えたら、一介のメイドには居づらいものだ。
エリアスは場の空気を変える話をしだすが、これが新たな悩みとなってしまう。
「昨日夕日がキレイなものですから、窓の外を眺めていたのです」
エリアスがいきなり話し出すので、3人は話に聞き入る。
「お嬢様とピーちゃんが、木の上で並んで話している様子でした。
お嬢様の背中に、少し寂しさを感じてしまい。
私も友達はいませんが、お嬢様もでしょうか?」
メリーとギルは、主人であるプリムローズの交友関係を頭の中で思い返してみる。
考えてみると、年上ばかりで同年代はいない。
高貴すぎる身の上のせいか、友より主従関係に近かった。
友愛があるのは、それは間違いないと思いたいが…。
沈黙は肯定なんだろうと、タルモはそう考える。
「エリアス、プリムローズ様は難しいお立場なんだ。
君こそ、これから沢山の人と交流を持つんだよ」
「確かに、そうだな。
船の中では孤独だったけど、お嬢の近くに居れば賑やかになるぜ」
ギルはプリムローズから、エリアスを学校に行かせたいと相談されていた。
「船から出て、必ず人との出会いがあります。
不安でどう知らない人と、話して良いのかが分かりません」
エリアスは自分のことに置き換えると、だんだんと気分が暗くなる。
「【益者三友、損者三友】って言葉を聞いたことはございますか?」
メリーの言葉は、まるで呪文のように聞こえるエリアス。
顔を見つめて、ちょこっと首を傾げた。
「この言葉は……。
私を救ってくれた恩人が、エリアスと同じ位の時に教えてくれたのよ」
懐かしそうに、当時の話を始める。
プリムローズの祖母ヴィクトリアが、孤児でガリガリの少女を道ばたで見つけた。
そのまま、領地の屋敷に連れ帰る。
両親が病で亡くなり親戚の厄介になるが、彼女は家出して途方に暮れていたのだ。
怖い思いをしながら、プリムローズの祖母と出会う。
「ヴィクトリア様は、私にこう言われたの。
有益な友とは、率直で正直である人。
有害な友とは、人に媚びへつらう人。
エリアスの様に、まだ人とはあまり関わらない年頃の時よ」
メリーは、エリアスの頭を優しく撫でながら話を続ける。
話していて彼女もヴィクトリアに、よくされていた事を無意識にしていたのだ。
「エリアス。
人をそんなふうに見て、友達を作るのは勧めないわ。
もしも、迷ったらこの話を思い出してね」
「なるほど。プリムローズ様のお祖母様は、アルゴラの王女様でしたよね。きっといろんな方々から、言い寄られたのでしょう」
タルモは、元王女殿下の交流の大変さを気の毒に感じた。
素っ気なくは出来ず、かと言って仲が良すぎたらその者がやっかみを受ける。
「ヴィクトリア様も苦労されているが、お嬢だって苦労するぞ。
見かけ良いから、令嬢たちの中では嫌がらせされそうだしよ」
メリーはギルの話に、吹き出して笑い出す。
「アーハハハ、お腹が痛い。
ギル師匠、お嬢様は平気です。
あの大奥様が育てた方。
痛い目に合うのは、あちらの方でしょう」
エリアス以外の大人たちは、納得する顔をする。
笑いすぎて喉が乾いたのか、お茶を準備して3人に馬車の中で渡すのである。
プリムローズたちは、当初の目的地の王都ヴァロに向けて出発する。
「お嬢様、天気が良くってよかったですね」
エテルネルからついてきた専属メイドのメリーが、乗る馬車が違うので別れ際に話しかける。
「メリー、貴女もこちらの馬車に一緒に乗る?」
馬車の中で同乗する人物たちを考えて、珍しく1人寂しく不安になっていた。
「エッ、それはお嬢様。
申し訳ありませんがご遠慮いたします」
プリムローズは、メリーに振られてしまい。
顔を下に向けて、公爵夫妻とメイド長イーダがいる馬車をトボトボ歩くのだった。
お、お嬢様~!
お許しくださいと、メリーは心で詫びる。
それを一部始終見ていたギルが、彼女に無神経に話しかけた。
「お前って、案外と薄情だな」
冗談が冗談に聞こえなく、メリーはますます自虐する思いをした。
いま現在馬車の中で、先程のやり取りで気まずくなったギルとメリー。
エリアスやタルモと、4人で馬車に乗っている。
ギクシャクするのは不味いと、ギルは言い過ぎたとメリーにボソッと小声で謝ってきた。
小さな声で言っても、こんな狭い馬車の中では筒抜けだ。
「メリー、さっきは言い過ぎたよ。ごめんな」
エリアスとタルモは、ギルの謝罪ととれる話に何かあったんだと気を使う。
「いいえ、私はお嬢様を見捨てたのです。
どうしても、公爵夫人やメイド長様と馬車に乗るのが気おくれてしまった」
メリーの話を聞き、タルモは気持ちが分かる。
身分を考えたら、一介のメイドには居づらいものだ。
エリアスは場の空気を変える話をしだすが、これが新たな悩みとなってしまう。
「昨日夕日がキレイなものですから、窓の外を眺めていたのです」
エリアスがいきなり話し出すので、3人は話に聞き入る。
「お嬢様とピーちゃんが、木の上で並んで話している様子でした。
お嬢様の背中に、少し寂しさを感じてしまい。
私も友達はいませんが、お嬢様もでしょうか?」
メリーとギルは、主人であるプリムローズの交友関係を頭の中で思い返してみる。
考えてみると、年上ばかりで同年代はいない。
高貴すぎる身の上のせいか、友より主従関係に近かった。
友愛があるのは、それは間違いないと思いたいが…。
沈黙は肯定なんだろうと、タルモはそう考える。
「エリアス、プリムローズ様は難しいお立場なんだ。
君こそ、これから沢山の人と交流を持つんだよ」
「確かに、そうだな。
船の中では孤独だったけど、お嬢の近くに居れば賑やかになるぜ」
ギルはプリムローズから、エリアスを学校に行かせたいと相談されていた。
「船から出て、必ず人との出会いがあります。
不安でどう知らない人と、話して良いのかが分かりません」
エリアスは自分のことに置き換えると、だんだんと気分が暗くなる。
「【益者三友、損者三友】って言葉を聞いたことはございますか?」
メリーの言葉は、まるで呪文のように聞こえるエリアス。
顔を見つめて、ちょこっと首を傾げた。
「この言葉は……。
私を救ってくれた恩人が、エリアスと同じ位の時に教えてくれたのよ」
懐かしそうに、当時の話を始める。
プリムローズの祖母ヴィクトリアが、孤児でガリガリの少女を道ばたで見つけた。
そのまま、領地の屋敷に連れ帰る。
両親が病で亡くなり親戚の厄介になるが、彼女は家出して途方に暮れていたのだ。
怖い思いをしながら、プリムローズの祖母と出会う。
「ヴィクトリア様は、私にこう言われたの。
有益な友とは、率直で正直である人。
有害な友とは、人に媚びへつらう人。
エリアスの様に、まだ人とはあまり関わらない年頃の時よ」
メリーは、エリアスの頭を優しく撫でながら話を続ける。
話していて彼女もヴィクトリアに、よくされていた事を無意識にしていたのだ。
「エリアス。
人をそんなふうに見て、友達を作るのは勧めないわ。
もしも、迷ったらこの話を思い出してね」
「なるほど。プリムローズ様のお祖母様は、アルゴラの王女様でしたよね。きっといろんな方々から、言い寄られたのでしょう」
タルモは、元王女殿下の交流の大変さを気の毒に感じた。
素っ気なくは出来ず、かと言って仲が良すぎたらその者がやっかみを受ける。
「ヴィクトリア様も苦労されているが、お嬢だって苦労するぞ。
見かけ良いから、令嬢たちの中では嫌がらせされそうだしよ」
メリーはギルの話に、吹き出して笑い出す。
「アーハハハ、お腹が痛い。
ギル師匠、お嬢様は平気です。
あの大奥様が育てた方。
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エリアス以外の大人たちは、納得する顔をする。
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