異世界魔王の勇者転生記 

タケノコご飯

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第一章  お帰りなさい、勇者(魔王)さま!

第三話 魔王、勇者になります。3

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       ◇  ◇  ◇

なんだ?この剣?

台座の石はコケだらけなのに、その剣だけはまるで数分前に突き立てられたように綺麗なままだった。
神秘的なそれは異様なほど綺麗で...

...ちょっと抜いて見たいかも。

途端に抜きたい衝動に駆られてしまった。
一回やって駄目だったら諦めようと思い、その一回にかなりの力を込めて引っ張った。

 すぽん

そんな音が似合いそうなくらい軽く抜けた。
が、次の瞬間、

 キィィィィィィン

柄が光ったかと思うと、

 バシュゥゥゥゥゥン!

と、その光が俺の翼にまとわりついてきた。

「うわぁ!?」

そうして一時的だが強制的に翼を霧散させられた。

...あれぇ?なんかヤバイもの引っこ抜いちゃった?

「あっ...!」

突然、後ろから声が聞こえた。
振り向くとさっき(一瞬だが)ごみ捨て場の穴から出る時に見えた少女が。

...嫌な予感がする

「あ、貴方が新しい伝説の勇者さま!?」

ほらキター!

俺は剣をもとあった場所に刺し直して、少女のもとに猛ダッシュで駆け寄った。

「こ、この事は誰にも言わないでくれ!」

俺は無意識に彼女の肩を掴んでいた。
少女は突然の事に少し唖然とした後、

「た、頼む!確かに俺は違う世界から来たみたいだけど勇者になれるようなヤツじゃないんだ!」

だって俺、魔王ですもん。

「は、はぁ...?」

何となくだが了解してくれた。
ふぅ、何とかこの世界で騒動に巻き込まれずに済みそうだ。
そう思いながら剣の方を振り返ると、

 すぽん

ーー 見知らぬ青年が、さっきの剣を抜いていた。

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