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第一章 お帰りなさい、勇者(魔王)さま!
第四話 魔王、村にて。2
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◇ ◇ ◇
アンナのおじいさん(アブサードの師匠?)の説教は2時間近く続き、アブサードが俺に土下座するという形で話がついた。
アンナは思いの外疲れていたようで、アブサードの説教の途中にすやすやと寝てしまっていた。
「…ったく、そういうことは早く言えっつうの…」
全く熱の混もっていない土下座を終えたアブサードは、特に悪びれもなく俺が待っていた机にドカッと腰掛けた。
「言う間もなかったんだが…」
思わず口からボソッと小さく愚痴が漏れる。
「大体、気が付いたら誰かさんに担がれてんだぜ? 店は暗いしよぉ、不審にも思うだろ?」
「それでもよ、アンタ。もう少し現状の把握能力を身につけるべきだぞ? すぐ剣を振り回すようじゃ戦士じゃなくて狂戦士だ。」
「はっ、狂戦士!いい響きじゃないか。気に入ったぜ。」
アブサードは鼻で笑って誤魔化している。
本当、反省しないヤツだな。
「で、アンタは…」
「俺にはレクレス・アブサードって言う名前があるんだ。年上はちゃんと名前で呼べ。」
「…アブサードさんは……」
「だああ! でも『さん』付けはやめろ! 調子狂うんだよ…俺のことはレクレスでいい。」
「……」
おもいっきりしかめっ面をかましてやる。
いちいち区切って言うなよ、まとめてくれ。
「あ、あんだよ?」
「レクレスはその剣でどうするつもりだ?」
レクレスは「愚問だな」とでも言いたそうな顔で
「もちろん民を苦しませる魔王を倒しに行くぜ!」
凄くまともな事を言った。
まぁ当たり前っちゃ当たり前だけど…
「そんないい奴には見えないけどな、アンタ。」
「あ? お前知らないのか?」
態度が一変、今度は呆れ声で答える。
「魔王を倒した奴が次の魔王になれるんだよ。」
ニヤァ…とレクレスは顔を悪人のように変えた。
何故、勇者()になろうとする奴は皆こうもゲスいのだろうか。
ため息を付く俺なんかお構い無しにレクレスは続ける。
「それに、今の魔王は『チキュウジン』とか言う異世界人でな、自分の故郷に帰る為のアーティファクトを持ってるらしいぜ。」
「!」
今、何て?
正に寝耳に水。
レクレスのその話しに、俺は驚くほど食いついてしまった。
魔王が地球人…?
「お、顔つきが変わったな、流石は商人だ。...アレの価値がどれくらいか、知らない事はないだろぅ?」
「あ、あぁ…」
ぶちゃけ知らんが、そんなことはどうでもいい。
「アレさえ手に入れれば…俺達、一生遊んで暮らせるぜ…?」
ニヤリ、とレクレスが不敵に笑う。
魔王が地球人で『故郷』…おそらく地球に帰る為のアーティファクトを持つ。
そうなればコッチも話が別だ。
俺は少し考えた末、
「…なぁ、俺を一緒に連れていってくれてくれないか?」
一人でこの世界を行く宛もなくさまようのはごめんだ。
だが、これ以上の人との接触は(俺が敵視されている以上)なるべく避けたい。
なら、もともとこの世界にいたコイツについていくのも悪くないんじゃないか?
そう言った瞬間、レクレスの顔がパッと明るくなった。
「おぉ! 話の解る奴じゃねぇか!」
興奮した鳥のようにバシバシと俺の肩を叩いてくる。
「実を言うとだな、遠征するときは3人以上のパーティーを組まないと出られねぇんだ。でもよ、この村でまともに戦えるのは俺だけだ。この意味が解るか?」
まとも…?
そんな俺の考えはまたお構い無しに、まるで小さい子に諭すかの如く、レクレスは人差し指を顔の前に持っていく。
「…出られないのか?」
そう答えると、レクレスは「ビンゴ!」と言ってパチンと指を鳴らした。
「そうだ、そうなんだよ。とにかく人手が足りないワケよ。でもな、師匠はたとえ人が揃ったとしても、この話には断固として反対だと言うんだ。こうして俺が伝説の剣を抜いても、な。」
「どうして?」
「さぁな、俺には何も教えてくんねぇ。お前が直々に聞いてみたらどうだ?」
レクレスはそう言って机を離れると、
「今日の説教はいつもより長くて疲れたぜ。俺はもう寝る。」
外を見るともう日は沈み、暗くなっていた。
レクレスは伸びをすると「付き合ってくれてありがとよ。」と言って熟睡しているアンナをヒョイと抱き抱え、店の奥へ消えて行った。
レクレスが去った後、自分の机のロウソクを消して、俺はカウンターの方へ目を向ける。
そこでは、まだおじいさんがグラスを拭いていた。
「おじいさん。」
そのグラスが置かれるのと同時に、俺は声をかけた。
「おぉ、先程は弟子が失礼しました。まぁお座んなさいな。」
そう言って、嫌な顔ひとつせず水を入れてくれる。
「ありがとうございます。」
「ははは、アンナ以外の若いモンが来るのは珍しいからの、水くらいしか出せるもんがないわい。」
「そうなんですか?」
「この村ももう古いからの...アンナとレクレス以外の若いモンは皆、街へ仕事を求めて行ってしもうたわ。」
「さみしい、ですか?」
「そうじゃのぅ、村に活気が無くなるのは寂しい、じゃが、ワシはアンナが居ればそれで満足じゃ。」
そう言っておじいさんはにっこりと笑った。
「そういやお前さん、何かワシに用があったのではないか?」
「あぁ、はい…」
おじいさんは変わらず微笑んでいる。
「実は魔王の事なんですが…」
『魔王』
その単語を出した瞬間、おじいさんのグラスを拭く手がピタリと止まる。
同時に、さっきまで暖かかった空気はまるで冷蔵庫を開けたときの様に冷気に包まれた。
目の前のロウソクがふっと消える。
明らかに空気が変わった
それでも、おじいさんの笑顔は崩れてはいない。
暖かみのある笑顔の後ろで冷たい何かが俺を睨み付ける。
おじいさんはコトッとグラスを棚に置き椅子に腰かけた。
「そうじゃの、もし、お前さんとその話をするのなら…」
微笑を称えるおじいさんがうっすらと開けたその目は、
「すまんが、お前さんが本当は何者なのかを話してもらえんかのぅ…」
その目は、笑ってなどいなかった。
アンナのおじいさん(アブサードの師匠?)の説教は2時間近く続き、アブサードが俺に土下座するという形で話がついた。
アンナは思いの外疲れていたようで、アブサードの説教の途中にすやすやと寝てしまっていた。
「…ったく、そういうことは早く言えっつうの…」
全く熱の混もっていない土下座を終えたアブサードは、特に悪びれもなく俺が待っていた机にドカッと腰掛けた。
「言う間もなかったんだが…」
思わず口からボソッと小さく愚痴が漏れる。
「大体、気が付いたら誰かさんに担がれてんだぜ? 店は暗いしよぉ、不審にも思うだろ?」
「それでもよ、アンタ。もう少し現状の把握能力を身につけるべきだぞ? すぐ剣を振り回すようじゃ戦士じゃなくて狂戦士だ。」
「はっ、狂戦士!いい響きじゃないか。気に入ったぜ。」
アブサードは鼻で笑って誤魔化している。
本当、反省しないヤツだな。
「で、アンタは…」
「俺にはレクレス・アブサードって言う名前があるんだ。年上はちゃんと名前で呼べ。」
「…アブサードさんは……」
「だああ! でも『さん』付けはやめろ! 調子狂うんだよ…俺のことはレクレスでいい。」
「……」
おもいっきりしかめっ面をかましてやる。
いちいち区切って言うなよ、まとめてくれ。
「あ、あんだよ?」
「レクレスはその剣でどうするつもりだ?」
レクレスは「愚問だな」とでも言いたそうな顔で
「もちろん民を苦しませる魔王を倒しに行くぜ!」
凄くまともな事を言った。
まぁ当たり前っちゃ当たり前だけど…
「そんないい奴には見えないけどな、アンタ。」
「あ? お前知らないのか?」
態度が一変、今度は呆れ声で答える。
「魔王を倒した奴が次の魔王になれるんだよ。」
ニヤァ…とレクレスは顔を悪人のように変えた。
何故、勇者()になろうとする奴は皆こうもゲスいのだろうか。
ため息を付く俺なんかお構い無しにレクレスは続ける。
「それに、今の魔王は『チキュウジン』とか言う異世界人でな、自分の故郷に帰る為のアーティファクトを持ってるらしいぜ。」
「!」
今、何て?
正に寝耳に水。
レクレスのその話しに、俺は驚くほど食いついてしまった。
魔王が地球人…?
「お、顔つきが変わったな、流石は商人だ。...アレの価値がどれくらいか、知らない事はないだろぅ?」
「あ、あぁ…」
ぶちゃけ知らんが、そんなことはどうでもいい。
「アレさえ手に入れれば…俺達、一生遊んで暮らせるぜ…?」
ニヤリ、とレクレスが不敵に笑う。
魔王が地球人で『故郷』…おそらく地球に帰る為のアーティファクトを持つ。
そうなればコッチも話が別だ。
俺は少し考えた末、
「…なぁ、俺を一緒に連れていってくれてくれないか?」
一人でこの世界を行く宛もなくさまようのはごめんだ。
だが、これ以上の人との接触は(俺が敵視されている以上)なるべく避けたい。
なら、もともとこの世界にいたコイツについていくのも悪くないんじゃないか?
そう言った瞬間、レクレスの顔がパッと明るくなった。
「おぉ! 話の解る奴じゃねぇか!」
興奮した鳥のようにバシバシと俺の肩を叩いてくる。
「実を言うとだな、遠征するときは3人以上のパーティーを組まないと出られねぇんだ。でもよ、この村でまともに戦えるのは俺だけだ。この意味が解るか?」
まとも…?
そんな俺の考えはまたお構い無しに、まるで小さい子に諭すかの如く、レクレスは人差し指を顔の前に持っていく。
「…出られないのか?」
そう答えると、レクレスは「ビンゴ!」と言ってパチンと指を鳴らした。
「そうだ、そうなんだよ。とにかく人手が足りないワケよ。でもな、師匠はたとえ人が揃ったとしても、この話には断固として反対だと言うんだ。こうして俺が伝説の剣を抜いても、な。」
「どうして?」
「さぁな、俺には何も教えてくんねぇ。お前が直々に聞いてみたらどうだ?」
レクレスはそう言って机を離れると、
「今日の説教はいつもより長くて疲れたぜ。俺はもう寝る。」
外を見るともう日は沈み、暗くなっていた。
レクレスは伸びをすると「付き合ってくれてありがとよ。」と言って熟睡しているアンナをヒョイと抱き抱え、店の奥へ消えて行った。
レクレスが去った後、自分の机のロウソクを消して、俺はカウンターの方へ目を向ける。
そこでは、まだおじいさんがグラスを拭いていた。
「おじいさん。」
そのグラスが置かれるのと同時に、俺は声をかけた。
「おぉ、先程は弟子が失礼しました。まぁお座んなさいな。」
そう言って、嫌な顔ひとつせず水を入れてくれる。
「ありがとうございます。」
「ははは、アンナ以外の若いモンが来るのは珍しいからの、水くらいしか出せるもんがないわい。」
「そうなんですか?」
「この村ももう古いからの...アンナとレクレス以外の若いモンは皆、街へ仕事を求めて行ってしもうたわ。」
「さみしい、ですか?」
「そうじゃのぅ、村に活気が無くなるのは寂しい、じゃが、ワシはアンナが居ればそれで満足じゃ。」
そう言っておじいさんはにっこりと笑った。
「そういやお前さん、何かワシに用があったのではないか?」
「あぁ、はい…」
おじいさんは変わらず微笑んでいる。
「実は魔王の事なんですが…」
『魔王』
その単語を出した瞬間、おじいさんのグラスを拭く手がピタリと止まる。
同時に、さっきまで暖かかった空気はまるで冷蔵庫を開けたときの様に冷気に包まれた。
目の前のロウソクがふっと消える。
明らかに空気が変わった
それでも、おじいさんの笑顔は崩れてはいない。
暖かみのある笑顔の後ろで冷たい何かが俺を睨み付ける。
おじいさんはコトッとグラスを棚に置き椅子に腰かけた。
「そうじゃの、もし、お前さんとその話をするのなら…」
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