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第一章 お帰りなさい、勇者(魔王)さま!
第四話 魔王、村にて。5
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◇ ◇ ◇
体長は3メートル以上は余裕でありそうな巨体だ。
腕には手錠のように鉄のチェーンが手首から肘にかけてグルグルと巻かれており、両足には奴隷に付けるような鎖に繋がれた鉄球が付いている。
「ははッ…コイツは戦闘巨人族の希少種だ。コイツが暴れ出すとこんな村、ひとたまりもねぇ、はははッ…!」
む、村が…!?
なんちゅうモン連れてんだコイツ等…!
「オラァッ! アイツを殺れェッ!!」
男は我を忘れたように俺を指差し叫び散らした。
だが、
「…や、殺れ…? 」
大男は半歩ほど後ろに下がると、
「…これ以上、僕は無闇に人を殺したくはないよ…」
体格に似合わず、消え入りそうな声でそう答えた。
その言葉にリーダー格の男は一瞬目を点にしたが、次第に額には血管が浮き出たしてきた。
「あァッ!? どの口がそんな事言ってんだ!? 今まで誰のお陰で生きてこれたと思ってんだよ!? オイ!?」
男は激怒し、顔を真っ赤にして怒鳴った。
剣を拾い上げると、肩に刺さっている氷の剣なんかないように、豪快に大男に切りかかる。
「…や、やめてよ…!」
大男は腕に巻き付くチェーンでソレを受け止めた。
「っるせェッ! いいからやれってんだよ! この巨人族の出来損ないがッ!!」
…ガシッ!
大男はその言葉を聞いた直後、その男の剣を素手でガッシリと握った。
顔がどんどん赤く染まり、額には先程の男の倍以上の太い血管が浮き上がった。
「…誰が…!」
バギィッ!
大男は軽々と刀をへし折りると
「…誰が…出来損ないだとォォォォオオオッ!」
そのまま腕を大きく振り上げ
「お……?」
バ ゴ ッ … !
一撃。
大男の凪ぎ放たれた腕は、疑問符を浮かべた男の腹に食い込んだ。
そのまま男は砲弾のように吹き飛び、店の壁のコンクリートらしき部分に激突して動かなくなった。
しかし、大男は止まらない。
バギンと鎖を引きちぎると、椅子やらテーブルやらをなぎ倒し、壁を殴り始めた。
(マズい…!)
更に運の悪いことに、壊していく壁の先にはアンナを抱えたおじいさんがいる。
立つのもやっとなのに、アンナを抱えて逃げる事は不可能だ。
どうにかして、アイツを止めないと…!
「お、落ち着け! 」
俺は翼を硬化して大男の前に立ちはだかった。
一瞬、大男の動きが止まる。
しかし、
「…お前も…! 僕を出来損ないだと言うのか…!?」
殺意と恐れの混じりあった目で俺をギロッと睨み付け、
「…殺すッ!」
俺の有無も聞かずにその拳を俺に奮う。
「…ッ!」
ゴガァッ!
唐突な攻撃だったが、反射的に翼がソレを防ぐ。
よし! 気を引くことには成功だ! でも…
硬化したと言うのに大男の拳はミシミシと翼に食い込んでくる。
正直、大男の攻撃を舐めていた。
しかし、
「ッ!?…僕の攻撃を、防いだ…!?」
一瞬だが、大男の力が弱まり、わずかに隙が生じた。
その隙を逃すほど、俺もバカではない。
「来いッ! ディアボロォッ!」
ヒュォオッと俺の右手が再び霧に包まれ、その魔剣が姿を表す。
大男はこちらが剣を隠し持っているとは思わなかったらしく、その剣を見るや否や、
「しまっ…! くぉぉぉぉおおおおッ!」
俺に攻撃させまいと、もう一方の拳を振り上げた。
だが、時すでに遅し。
俺は翼に食い込んでいる拳を受け流し、大男の背後に回り込んだ。
大きく腕を振り上げ、がら空きになった胴にディアボロを叩き込む!
しかし、
ドムッ!
(…マジ…かよ…!?)
俺の渾身の力で放たれたそれは、大男の筋肉によって見事なまでに受け止められてしまった。
いくら鍛えても、所詮はただの筋肉。
刃物で切りつければ多祥なりともキズは付けられると思っていた。
この剣だって、大蛇の頭蓋骨位なら軽く貫けるほどだ。
だが、剣は見事、大男の筋肉に吸い込まれるように受け止められていた。
更に力を加えるが、大男の腹に薄く食い込むだけで、一向に切れる気配がない。
大男の視線が再び俺を捉える。
「ぐッ…!」
一度距離を取ろうとした俺だが、
ボギィッ…!
すでに振り上げた腕による、上段からのエルボーがの左翼にヒットしていた。
硬化されていなかった翼からは鈍い音が聞こえ、一瞬遅れて痛みがフィードバックする。
「…ッぁぁぁああああッ!」
稲妻に打たれたような激痛が走り、俺は思わず膝をついた。
そんな俺を、大男はサッカーボールのように蹴り飛ばす。
皮だけでくっついていた翼は、その衝撃で簡単に千切れ飛んだ。
吹き飛ばされた俺は、壊された扉から外へ弾き跳ぶ。
村の表通りを勢いよく転がるが、夜なのか、はたまたこんな戦闘が行われているからなのかわからないが、人気は微塵もなかった。
真っ暗な空には無数の星たちが輝き、俺はそのままそこへーー
「ーーッ!!!」
とびかけた意識を無理矢理呼び戻す。
通りのど真ん中で痛みを振り切って受け身をとり、なんとかその場に体を踏みとどまらせた。
そして、ぼやけた視界に見えた、店からドシンドシンと出てくる大男に向き直った。
(俺が魔王なら、アイツは魔王殺しだな…!)
大ピンチだというのに、そんなどうでもいいことが無駄に頭を過る。
俺は、神経が麻痺したのか、さっきの痛みがまるでなくなった、折られた翼に目を落とした。
骨のようなものがつきだした場所からはドクドクと何かの液体と一緒にディアボロの召喚時と同じような黒色の霧がフシューと溢れだしていた。
(…なんだ?)
不思議なことに、その霧は霧散するのではなく、俺の持つディアボロへとまとわりついていた。
更に、その霧を受けたディアボロはカタカタと小刻みに揺れ、うっすらとエネルギーを帯電しているようだった。
(そうか、この霧は…)
間違いない、魔力だ。
この剣、ディアボロには周囲に宛もなく浮遊している魔力を集める能力がある。
自分の魔力すら吸収してしまうから、普段は消してあったんだ。
そしてその魔力をそのまま『破壊』の力へと強制変換させる。
つまり…
「ふ……ッ!」
俺はもう一度剣を構え、そこに魔力を集中させる。
血液が手に溜まっていくような嫌な感覚の後、
ドクン…
剣が鼓動を始めた。
「「ドクン…」」
その鼓動は次第に俺の鼓動と重なって行く。
俺は下段にディアボロを構えた。
大男は俺の構えを見ると、歩くのをやめ、こちらに向かって一直線に走りだした。
今にも力尽きそうな頭で、俺は自分に問いかけた。
ー ヤツにはどうすれば攻撃が通る…? ー
ドクン…
「ドクン…」
ー ヤツはチマチマと攻撃したんじゃダメージが入らない。もっとこう、一撃を重くしないと… ー
ドクン…
「ドクン…」
ー じゃあ、手数で稼ぐ今までの剣撃じゃダメだ。それこそアイツの叩き付けるような攻撃が必要だ… ー
ドクン…
「ドクン…」
ー イメージしろ、扇摩 勇希。アイツの防御を上回るような、『強い』一撃を。アイツを捉えられる…ー
ドクン…
「ドクン…」
ー 『完璧な』一撃をッ…! ー
『 ド ク ン ッ ! 』
「ぜあぁぁぁぁぁあああああッ!!」
気づけば、無意識の内に俺は叫んでいた。
俺の声に共鳴するように、どす黒く輝いたディアボロから魔力が一気に放出される。
『斬る』というイメージを捨て、とにかく相手を『潰す』イメージを植え付けた、その一撃。
ー ガガガガガガガガガガガガガッッ!!! ー
竜巻が通るように地面が抉れ、魔力のエネルギー破によって、切り上げたディアボロの刀身が本来の数十倍の大きさにまで膨れ上がる。
その黒く輝いた大剣は、目前にまで迫っていた大男に容赦なく喰らいついた。
「ぐッ…おぉぉぉぉぉぉおおおッ!?!?」
大男は豪快に上空へと舞い上がった。
腕の鎖が弾けとび、足の鉄球が引きちぎれる。
火事場のバカ力なのか、不思議とその大剣を『重い』という感覚はなかった。
さらに、振り切った剣を、俺は間髪入れずに上段へと構え直した。
「これでッ…!」
壊れそうな両腕にさらに剣に力を込め、
「ラストだぁぁぁぁぁぁぁああああああッッ!!!」
大男を地面へと叩きつけた。
ゴ ガ ァ ア ン ッ !!
壮大な土煙を上げ、大地が揺れる。
その煙の間からわずかに見えた大男は、地面にめり込みピクリとも動かなかった。
「ハァッ…! ハァッ…!!」
俺はその場に倒れ込んだ。
体中から力が抜けて行き、息をするのも困難だ。
これがさっきの技の代償なのだとしたら、キツすぎる…!
視界の端にチラチラと不規則な光が見え始め、感覚がどんどん曖昧になってゆく。
ーーダメだ…酸素が…足りない…
駆け寄ってくるおじいさんを最後に、
ーー意識が…遠退いて…い…く……
俺の視界は、紐がプッツリと切れるようにブラックアウトした。
体長は3メートル以上は余裕でありそうな巨体だ。
腕には手錠のように鉄のチェーンが手首から肘にかけてグルグルと巻かれており、両足には奴隷に付けるような鎖に繋がれた鉄球が付いている。
「ははッ…コイツは戦闘巨人族の希少種だ。コイツが暴れ出すとこんな村、ひとたまりもねぇ、はははッ…!」
む、村が…!?
なんちゅうモン連れてんだコイツ等…!
「オラァッ! アイツを殺れェッ!!」
男は我を忘れたように俺を指差し叫び散らした。
だが、
「…や、殺れ…? 」
大男は半歩ほど後ろに下がると、
「…これ以上、僕は無闇に人を殺したくはないよ…」
体格に似合わず、消え入りそうな声でそう答えた。
その言葉にリーダー格の男は一瞬目を点にしたが、次第に額には血管が浮き出たしてきた。
「あァッ!? どの口がそんな事言ってんだ!? 今まで誰のお陰で生きてこれたと思ってんだよ!? オイ!?」
男は激怒し、顔を真っ赤にして怒鳴った。
剣を拾い上げると、肩に刺さっている氷の剣なんかないように、豪快に大男に切りかかる。
「…や、やめてよ…!」
大男は腕に巻き付くチェーンでソレを受け止めた。
「っるせェッ! いいからやれってんだよ! この巨人族の出来損ないがッ!!」
…ガシッ!
大男はその言葉を聞いた直後、その男の剣を素手でガッシリと握った。
顔がどんどん赤く染まり、額には先程の男の倍以上の太い血管が浮き上がった。
「…誰が…!」
バギィッ!
大男は軽々と刀をへし折りると
「…誰が…出来損ないだとォォォォオオオッ!」
そのまま腕を大きく振り上げ
「お……?」
バ ゴ ッ … !
一撃。
大男の凪ぎ放たれた腕は、疑問符を浮かべた男の腹に食い込んだ。
そのまま男は砲弾のように吹き飛び、店の壁のコンクリートらしき部分に激突して動かなくなった。
しかし、大男は止まらない。
バギンと鎖を引きちぎると、椅子やらテーブルやらをなぎ倒し、壁を殴り始めた。
(マズい…!)
更に運の悪いことに、壊していく壁の先にはアンナを抱えたおじいさんがいる。
立つのもやっとなのに、アンナを抱えて逃げる事は不可能だ。
どうにかして、アイツを止めないと…!
「お、落ち着け! 」
俺は翼を硬化して大男の前に立ちはだかった。
一瞬、大男の動きが止まる。
しかし、
「…お前も…! 僕を出来損ないだと言うのか…!?」
殺意と恐れの混じりあった目で俺をギロッと睨み付け、
「…殺すッ!」
俺の有無も聞かずにその拳を俺に奮う。
「…ッ!」
ゴガァッ!
唐突な攻撃だったが、反射的に翼がソレを防ぐ。
よし! 気を引くことには成功だ! でも…
硬化したと言うのに大男の拳はミシミシと翼に食い込んでくる。
正直、大男の攻撃を舐めていた。
しかし、
「ッ!?…僕の攻撃を、防いだ…!?」
一瞬だが、大男の力が弱まり、わずかに隙が生じた。
その隙を逃すほど、俺もバカではない。
「来いッ! ディアボロォッ!」
ヒュォオッと俺の右手が再び霧に包まれ、その魔剣が姿を表す。
大男はこちらが剣を隠し持っているとは思わなかったらしく、その剣を見るや否や、
「しまっ…! くぉぉぉぉおおおおッ!」
俺に攻撃させまいと、もう一方の拳を振り上げた。
だが、時すでに遅し。
俺は翼に食い込んでいる拳を受け流し、大男の背後に回り込んだ。
大きく腕を振り上げ、がら空きになった胴にディアボロを叩き込む!
しかし、
ドムッ!
(…マジ…かよ…!?)
俺の渾身の力で放たれたそれは、大男の筋肉によって見事なまでに受け止められてしまった。
いくら鍛えても、所詮はただの筋肉。
刃物で切りつければ多祥なりともキズは付けられると思っていた。
この剣だって、大蛇の頭蓋骨位なら軽く貫けるほどだ。
だが、剣は見事、大男の筋肉に吸い込まれるように受け止められていた。
更に力を加えるが、大男の腹に薄く食い込むだけで、一向に切れる気配がない。
大男の視線が再び俺を捉える。
「ぐッ…!」
一度距離を取ろうとした俺だが、
ボギィッ…!
すでに振り上げた腕による、上段からのエルボーがの左翼にヒットしていた。
硬化されていなかった翼からは鈍い音が聞こえ、一瞬遅れて痛みがフィードバックする。
「…ッぁぁぁああああッ!」
稲妻に打たれたような激痛が走り、俺は思わず膝をついた。
そんな俺を、大男はサッカーボールのように蹴り飛ばす。
皮だけでくっついていた翼は、その衝撃で簡単に千切れ飛んだ。
吹き飛ばされた俺は、壊された扉から外へ弾き跳ぶ。
村の表通りを勢いよく転がるが、夜なのか、はたまたこんな戦闘が行われているからなのかわからないが、人気は微塵もなかった。
真っ暗な空には無数の星たちが輝き、俺はそのままそこへーー
「ーーッ!!!」
とびかけた意識を無理矢理呼び戻す。
通りのど真ん中で痛みを振り切って受け身をとり、なんとかその場に体を踏みとどまらせた。
そして、ぼやけた視界に見えた、店からドシンドシンと出てくる大男に向き直った。
(俺が魔王なら、アイツは魔王殺しだな…!)
大ピンチだというのに、そんなどうでもいいことが無駄に頭を過る。
俺は、神経が麻痺したのか、さっきの痛みがまるでなくなった、折られた翼に目を落とした。
骨のようなものがつきだした場所からはドクドクと何かの液体と一緒にディアボロの召喚時と同じような黒色の霧がフシューと溢れだしていた。
(…なんだ?)
不思議なことに、その霧は霧散するのではなく、俺の持つディアボロへとまとわりついていた。
更に、その霧を受けたディアボロはカタカタと小刻みに揺れ、うっすらとエネルギーを帯電しているようだった。
(そうか、この霧は…)
間違いない、魔力だ。
この剣、ディアボロには周囲に宛もなく浮遊している魔力を集める能力がある。
自分の魔力すら吸収してしまうから、普段は消してあったんだ。
そしてその魔力をそのまま『破壊』の力へと強制変換させる。
つまり…
「ふ……ッ!」
俺はもう一度剣を構え、そこに魔力を集中させる。
血液が手に溜まっていくような嫌な感覚の後、
ドクン…
剣が鼓動を始めた。
「「ドクン…」」
その鼓動は次第に俺の鼓動と重なって行く。
俺は下段にディアボロを構えた。
大男は俺の構えを見ると、歩くのをやめ、こちらに向かって一直線に走りだした。
今にも力尽きそうな頭で、俺は自分に問いかけた。
ー ヤツにはどうすれば攻撃が通る…? ー
ドクン…
「ドクン…」
ー ヤツはチマチマと攻撃したんじゃダメージが入らない。もっとこう、一撃を重くしないと… ー
ドクン…
「ドクン…」
ー じゃあ、手数で稼ぐ今までの剣撃じゃダメだ。それこそアイツの叩き付けるような攻撃が必要だ… ー
ドクン…
「ドクン…」
ー イメージしろ、扇摩 勇希。アイツの防御を上回るような、『強い』一撃を。アイツを捉えられる…ー
ドクン…
「ドクン…」
ー 『完璧な』一撃をッ…! ー
『 ド ク ン ッ ! 』
「ぜあぁぁぁぁぁあああああッ!!」
気づけば、無意識の内に俺は叫んでいた。
俺の声に共鳴するように、どす黒く輝いたディアボロから魔力が一気に放出される。
『斬る』というイメージを捨て、とにかく相手を『潰す』イメージを植え付けた、その一撃。
ー ガガガガガガガガガガガガガッッ!!! ー
竜巻が通るように地面が抉れ、魔力のエネルギー破によって、切り上げたディアボロの刀身が本来の数十倍の大きさにまで膨れ上がる。
その黒く輝いた大剣は、目前にまで迫っていた大男に容赦なく喰らいついた。
「ぐッ…おぉぉぉぉぉぉおおおッ!?!?」
大男は豪快に上空へと舞い上がった。
腕の鎖が弾けとび、足の鉄球が引きちぎれる。
火事場のバカ力なのか、不思議とその大剣を『重い』という感覚はなかった。
さらに、振り切った剣を、俺は間髪入れずに上段へと構え直した。
「これでッ…!」
壊れそうな両腕にさらに剣に力を込め、
「ラストだぁぁぁぁぁぁぁああああああッッ!!!」
大男を地面へと叩きつけた。
ゴ ガ ァ ア ン ッ !!
壮大な土煙を上げ、大地が揺れる。
その煙の間からわずかに見えた大男は、地面にめり込みピクリとも動かなかった。
「ハァッ…! ハァッ…!!」
俺はその場に倒れ込んだ。
体中から力が抜けて行き、息をするのも困難だ。
これがさっきの技の代償なのだとしたら、キツすぎる…!
視界の端にチラチラと不規則な光が見え始め、感覚がどんどん曖昧になってゆく。
ーーダメだ…酸素が…足りない…
駆け寄ってくるおじいさんを最後に、
ーー意識が…遠退いて…い…く……
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