リアルチートは突然に _ゲーム初心者の最強プレーヤー_

Lizard

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第二章 ボス(プレイヤースキル的な)

二十三本目 リアルチーターは疑われる

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「―――すまない、少々話をさせてくれないか?」

そう声をかけられたのは、決闘が終わった直後。

ちなみにブローXさんはつい先ほど叫びながらどこかへ走り去っていきましたとさ。


・・・・・・周囲の目がドン引きの目なのは・・・
いや気のせいだよね、うん。

決闘の途中から人が集まってきてた。
それはいいんだけど・・・
なぜかほとんどの人が怯えた目をして動かないっていうね。
僕は一応、一応被害者なはずなんだけどなぁ・・・?

そんな中で話しかけてきたのが目の前にいる人。
着ている鎧はブローXさんと同じ汚れのない白。
けれど全体的に上品というか豪華というか・・・
とにかく良い装備を身に纏っている。

「問題ないですよ。どうしたんですか?」
「単刀直入に言わせてもらう。―――ギルドメンバーが迷惑をかけた。すまなかった!!」

目の前のが突然頭を下げた。


ギルドメンバー・・・ってことは、もしかしてこの人が・・・
えっと・・・・・・聖・・・
聖・・・?騎士団の団長!?


......うん、無理だった。思い出せなかった。

「あなたが謝る必要はないと思いますよ?それに、もう気にしてないですから」
「いや、私がしっかりと言い聞かせておけば――っと、すまない。自己紹介がまだだったな」

あ。ほんとだ

「そうでしたね。僕はリューセイ。ゲームは初心者ですが、よろしくお願いします」
「初心者・・・?」

あれ?なんでそんな疑問しかなさそうな表情してるの?

「私は聖天騎士団の団長をやらせてもらっている。プレイヤーネームは蓮華だ。よろしく頼む」
「やっぱりそうでしたか。漢字の名前は初めて見ましたよ」

「そうか?まぁ確かに漢字で登録している者は少ないが・・・あ、私に敬語は必要ない。迷惑をかけた側だから、気にしなくていいぞ」

かたい感じかと思ったけど、そうでもないらしい。
というか、改めてみると美人だなぁ
蓮華さんは黒髪で、背中まで伸びた髪がよく似合っていた。


黒い髪と純白の鎧って中々特異な・・・というか極端な組み合わせだと思う。
・・・趣味?

「それじゃ、普段通りに話させてもらおうかな」
「ああ。今回のことは、こちら側の不手際だ。申し訳なかった」
「そのことは別にいいけどね。なんであんな人をそのままにしてるの?ゲームのことはよく分からないけど、追い出すこととかも出来たんじゃないかい?」
「そ、それは・・・」
「おっと、ごめんごめん。責めてる風になっちゃったね。ただの疑問だから気にしないで」

そう言うと蓮華さんはとても申し訳なさそうにしていた。

「すまない・・・あの者は確かに素行は悪かったが・・・それほど表に出すことはなかったんだ。ただ、謝罪に来ておいてこんなことを聞くのはどうかと思うのだが、私はその場にいなかった。ある程度事情は把握してるが、出来れば詳しく聞かせてもらえないか?」
「ああ、わかったよ。それじゃ――」

大体の事情を話した。
ナイアードと喋っているところを見られたことも。
ナイアードのことは・・・
まぁ、それは聞かれたら答えるぐらいでいいか。

「ふむ・・・本当に申し訳なかった」

そう言って蓮華さんがまた頭を下げた。

「気にしないで。まぁそれはおいといて。ブローX?さんはどうするの?」
「ああ、今回のことは完全なマナー違反・・・あれでも戦力にはなるから些細なことなら目を瞑って来たのだが・・・さすがに今回は追放処分だ」
「戦力・・・聖天騎士団って、そんなに人がいないの?」
「いや、そういうわけではないんだ。ただ、今は特に戦力が必要で・・・ニーズヘッグのことは知っているか?」
「うん、知人に聞いたってくらいだけど。僕がここに来たのもそれが目的みたいなものだし」
「そうか・・・確かに君は腕が立つようだしな」

蓮華さんは若く見えるけど・・・二十歳は超えてる気がする。


「ところで・・・あんなことがあった後でこんなことを聞くのは失礼かもしれないが・・・出来ることなら水龍神について教えてもらえないか?」

まぁ、やっぱり気になるか。
ブローXさんの時と違って"命令"じゃないから構わないけどね。

「うーん・・・何から話せばいい?」
「そうだな・・・出会うための条件や、協力してもらえそうかどうかを教えてほしいのだが・・・駄目か?」

上目遣いで聞いてくる蓮華さん。
可愛いな・・・わざとじゃなさそうだけど。

「うーん・・・どっちも推測になるけどいいかな?」
「構わない。君の意見が聞きたいだけだからな」
「えーっと、じゃあまず出会う条件だけど・・・端的に言えば龍の力を持っていることだね」
「・・・は?」

うん、まぁそうなるか。
例えゲームの中でも"龍の力"とか言ったら中学二年生が発症することの多いあの病気の患者だと思うよね。

「真面目な話だよ?ナイアードは"龍の気配を持つ人間は珍しい"って言ってたし」
「ナイアード・・・水龍神か。その話だと、君がその力を持っていることになるんだが」

ナイアードの名前はそこまで一般的じゃないのかな?
......出来れば、その頭のおかしい相手を見るような目はやめてほしい。


「まぁ疑うよね。でも、持ってると思うよ。多分」
「多分・・・?」

うーん、僕自身、龍の力が具体的に何か、って聞かれたらわかんないからなぁ。

「詳細は省くけど、それらしき力は持ってる。これは間違いない。ナイアードが言ってたことでもあるからね」
「そうか・・・まぁ未知の力だと思っておこう。図々しいかもしれないがその力をどうやって手に入れたのか聞いてもいいか?個人的にもとても興味深い」

ロマンに溢れてるよね。



「推測だけど、ナーガを適正Lvから20下回るLvで単独討伐すればほぼ間違いなく取得できると思う」
「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………は??」

間、長くない?
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