子どもの頃の約束

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子どもの頃の約束

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私、綾峰唯、大学四年生。
スタイル若干胸が小さい、容姿普通(と信じたい)。
ここまでずっと彼氏なし。
それどころか男の人とろくに会話もできてない。
出会いを求めてテニスサークルにも入ったけど、
誰にも声をかけられず3年経ってしまった。

ああ、いったいどうしてこうなってしまったのか。
思い返せば私の最モテ期は中1だったなぁ。
お爺ちゃんの家に行った時に会った従兄弟の雅人くん。
当時小学校3年生で元気いっぱいの子だったな。
お姉ちゃんお姉ちゃんと私の後ろについてきたのが、
弟みたいでかわいかったなぁ。

「一緒にお風呂入りたい」
「それは好きな人と入るものなんだよ」
「僕はお姉ちゃんが好きだよ?」
「はいはい、大人になったらね」

今にして思えば一緒に入ってあげてもよかったかもしれない。
そんな懐かしい記憶を思い出しながら、
サークルの新入部員の男子の挨拶を聞く。

このサークルは男女含めた全員を集めて、
新入部員一人一人に自己紹介させる伝統がある。
名前・顔・スタイルを確認できるのでアタックしやすい。
コミュ力のある人にとっては彼氏を作る最大のチャンスらしい。
でも私には無理。声をかけることすら出来ない。

例えば、次に挨拶する男の人はものすごくかっこいい。
間違いなく他の女子から質問攻めに合うと思う。
そんな中に混じって自分をアピールなんて出来ない。

「日向雅人です」

なかなかいい声だなぁ。
……え?聞き覚えのある名前だった。
まじまじと顔を見るとあの雅人くんだった。
え、どういうこと?

紹介が終わり新入部員達は質問攻めだ。
私も雅人くんが気になるけど何重にも囲まれている。
話を聞きたいけど無理だよね。

「ちょっと、ごめん、通してもらえるかな」

そう思っていたところに、
雅人くんが無理やり囲いから出てきてこちらに歩いてきた。

「唯だよな?」
「え、……うん」
「そうか」

確認が終わると突然キスされた。
唇を重ねるだけの軽いキス。
ファーストキスはレモンの味とかいうけど、
まったく分からなかった。
ただ(大きくなったなぁ)とは思った。
あんなにちっちゃかったのに。

「きゃああああ」「いきなり!?」「誰よあの女」

黄色い声が響き渡るけど私も叫びたいよ。
衝撃が大きすぎて逆に冷静になってしまった。

「こら、雅人!!風紀を乱すんじゃない!!」
「すみませんでした」
「後で説教な」

雅人くんは先輩に怒られている。
まあ前代未聞だしね。
私も友達の知美から声をかけられる。

「唯、知り合いだったの?」
「うん……、従兄弟……」
「いきなりキスとかやるね」
「びっくりすぎて何も考えられないよ」

何も考えられないと答えたけど、
実際の所この時の私は浮かれていたんだと思う。
周りの反応が全く見えていなかった。

次の日、新入部員から声をかけられた。

「せんぱ~い、練習の仕方教えてもらえますか~?」
「あ、いいよ」

ラケットの扱い方や基礎練習のやり方を教える。
あまり上手ではないけど基礎ぐらいなら大丈夫。

「ありがとうございます」
「いえいえ」
「せんぱいはもうテニス歴長いんですか?」
「1年のころからやってるから3年ぐらいかな」
「へぇ~、それでどのくらい上手なんですか?」
「全然上手じゃないよ」
「でも男に媚売るのは上手ですよね?」

突然の悪意ある言葉に体の動きが止まる。

「はぁ、見た目が駄目だからテニスが上手なのかと思ったら」
「一体なんのこと……?」
「見た目も駄目、体も駄目、テニスも駄目、何が取り柄なんですか?」
「取り柄って……そんなのないよ」
「じゃあどうして雅人はキスしたんですか?」
「分からないよ……小さいころにあってそれっきりだし……」
「ああ、昔に誑し込んでたのか」
「そんなこと……」
「とりあえず雅人に近づかないで下さいよ、せ・ん・ぱ・い」

最初と全く違う態度で去っていった。
雅人くんに近づくなって言われても最初から近づいていない。
どうすればいいの……。

「どうしたの?」

知美が声をかけてきた。

「雅人くんに近づくなって突然言われて」
「ああ、まああんなの見せられたらねぇ」
「どうしたらいいんだろう」
「私から少し言っておくよ」
「ありがとう」
「でももう少し目立たないようにしないと駄目だよ」
「うん、気を付ける……」

知美から聞いたけど雅人くんは新入部員で一番人気らしい。
よく見てみると新入部員からの目は冷たい。
私に雅人くんを取られたと思っているんだ。

次の日の朝。
朝練に来た私は保管箱からテニスシューズを取り出す。

「うそ……」

靴が墨汁で真っ黒だ。
墨汁ってたしか簡単には落ちないよね。
でもどうしてこんな……。
もしかして嫌がらせ……?
どうしよう。こんなこと誰にも言えない。
誰がやってるのかもわからないし対処も出来ない……。
とりあえずこの靴をなんとかしないと。

靴と洗剤とブラシを持って汚れを落とす時に使う水道に向かう。
幸い誰も使っていないようだ。
必死に洗剤を付けてブラシでこするけどあまり落ちない。
元々が真っ白なのでまだらになって余計に目立つかも。
そうやって必死にやっていたせいだろう。
人が近づいてくるのに気づかなかった。

「おい、何してる?」

一番見つかりたくない人に見つかってしまった。
今からだと隠してももう遅い。
なんとか誤魔化さないと。

「お前、その靴どうした?」
「墨汁こぼしちゃってね、ははは」
「墨汁って……」
「こぼしちゃったものは仕方ないね。もうこの靴は駄目かもね」
「そうか……」

雅人くんは悪くない。わざわざ伝えるような話ではない。
幸い雅人くんはそれ以上突っ込んでくることはなかった。
とりあえず以前使っていたテニスシューズを出して練習に加わる。

「えらくぼろぼろの靴ですね。先輩」
「もっと綺麗な靴があったんじゃないですか?真っ黒な靴が」

同じく新入生の2人が声をかけてきた。
1人は昨日の子、もう一人はよく知らない子だ。

「普段使っていたテニスシューズはちょっと駄目になっちゃってね」
「それは大変ですねぇ、私のを貸してあげましょうか?」
「馬鹿、男みたいに持っていかれて帰ってこないよ」

昨日の子はあんまり露骨な言い方をしていないけど、
もう一人の子はほとんど自白していると思う。
でも相手が分かってもどうしたらいいのか……。

「これでしばらく頑張るよ」
「古いものを大事に使う精神見習いたいですね」
「男は新しい方が好きみたいだけどな、あはは」

結局一日中嫌味っぽいことを言われていた。
他の子は絡んでこなかったのが救いかな。

男子側の練習も終わったのか雅人くんがこちらにやってきた。

「おい、買い物にいくぞ」
「はい?」

周りが驚いた顔してるけど私も驚いてる。
どうして突然……?
昨日の子からは雅人くんに近づくなって言われてるし、
これ以上騒ぎを大きくしたくない。

「私はちょっと……」
「俺が行きたいから行くんだよ」

有無を言わせぬ態度で私を引っ張っていく。
いやいや、まだ着替えてませんからー。
なんとか着替えを終えて外に出ると雅人くんは既に待っていた。
これじゃ隠しようもない。みんな見てるし。
うん、諦めて買い物に付き合うか。

「遅いぞ」
「女の子の着替えは遅いものだよ」
「そうか」
「それで買い物ってどこに行くの?」
「スポーツ店だ」

ラケットでも買うのかな?それならたしかに経験者がいた方が良い。
でも男子用と女子用で大分違うから参考になるかな?
スポーツ店につくとまっすぐシューズ売り場に向かっていった。

「好きなの選べ」
「え?足のサイズ分からないと選べないよ」
「俺のじゃない、お前のだ」
「はい?」

私の?雅人くんのじゃないの?

「テニスシューズ駄目になったんだろ、買ってやる」

まさかそんな話だとは思ってなかった。
たしかに買おうとは思ってたけど雅人くんに迷惑はかけられない。

「い、いいよ。自分で買うから」
「俺が!買ってやるって!言ってんだ!」

少し怒りながら言う雅人くん。

「でも……」
「よし、決めた。なら俺が選んでやる」
「え?」
「店員さん、足のサイズ調べてもらえますか?」
「ええ!?」

私の意見ガン無視で自分勝手に店員さんに採寸頼んで、
シューズまで選んでくれた。

「ほら、くれてやる」
「あ、ありがと。でもいいの?」
「俺がやるって言ってんだから素直に受け取れ」

少し顔を赤くした雅人くんはかわいい。
初めて男子から贈り物をもらってしまった。
それもこんな素敵なテニスシューズ。
とはいえ、これは内緒にしないといけない。
新入部員を変に刺激する訳にはいかない。

次の日の朝、またあの新入部員が私の所に来た。

「せんぱ~い、新しい靴じゃないですか。綺麗ですね」
「うん、買ったんだ」
「高かったんじゃないですか?」
「そうだね」

値踏みするように靴を見ている。
この子は初日こそわかりやすい悪意を向けてきたけど、
それ以降は悪意を隠している(と思う)。
私じゃ何を考えているかさっぱり分からない。
出来るだけつけ入る隙をなくしておかないと。

今回はこれで会話が終わって去っていった。
なんとかしのげたかな。
すると心配してくれたのか知美が声をかけてきた。

「何かされた?」
「全然。知美が言ってくれたおかげだよ」
「効果があったならよかったよ、あれ?靴買ったの?」
「うん、ちょっと駄目になっちゃったから」
「昨日雅人くんが言っていた買い物ってもしかしてそれ?」
「あ、うん。雅人くんのものを買うのだと思ってたら違ったの」
「そう……」

この日は上手く誤魔化せたと思っていたけど、
やっぱりばれていたらしい。
次の日の朝、朝練に来た時のことだ。

テニスシューズが汚物にまみれている。
外側だけでなく入念に靴の中まで入れられているようだ。
以前の墨汁の時とは明らかに違う。
"絶対に駄目にする"という強い悪意を感じる。

雅人くんが買い物に行くって言っていたのは知ってるから、
そこから推測したんじゃないかな。
現実を受け入れられない頭が冷静に状況をそう分析した。

もう使い物にならないだろうな。
そう思った時、ようやく頭が現実を受け入れ始めた。
雅人くんからもらった靴が……。
初めてもらった贈り物……。
せっかく選んでもらったのに……。

涙があふれてきた。
自分で買ったものが汚されるのは我慢できる。
でもせっかく雅人くんが買ってくれたものが汚されたのは耐えられなかった。

「どうして……」

どうしてここまでされないといけないのか。
もしかしてどちらかが雅人くんの彼女だっただろうか。
寝取られたと思ったからこんなことをやってるのかもしれない。
そんなことを考えていると、その当事者たちが部室に入ってきた。

「せんぱい、おはようございます」
「ちーす」
「あ……おはよう」
「なんか臭くないですか?」
「臭い臭い、うんこみたいな匂いがする」
「あれ?せんぱいの靴箱から匂いませんか?」
「ほんとだ、くっさーー」
「うん、ごめんね……すぐ掃除するから……」
「うわ、きたねー、なんだその靴、汚物まみれじゃん」
「その状態だともうゴミですよね」
「うん、臭くてごめんね……」

これ以上会話なんて出来る気がしない。
スーパーの袋でなんとか靴を包んで部室の外に出て、
人の来ない離れた木陰に隠れる。

うっうっうっ。
どうすればいいの……。
考えても妙案なんて浮かばない。
結局、靴を処分して部室に戻った。
靴箱の消毒と消臭をした後は、
また以前使っていたシューズを履いて朝練に向かう。
それが良くなかった。

「お、こんな時間に珍しいな」
「あ……おはよう」
「ん?まだその靴履いてるのか。あげた靴はどうした?」
「あ、あれね……ごめん、破けちゃったの」
「はぁ?買ったばかりだろ?」
「うん、そうなんだけどね、失敗しちゃった、あはは」

言えるわけがない。
せっかくもらった贈り物を駄目にされただなんて。
雅人くんが考え込んでいる。
お願い、これ以上突っ込まないで。

「ならもう一回買いに行くぞ」
「はい?」
「練習の後だ、忘れるなよ」

そういうと雅人くんは去っていった。
もう一回……?でもそんなことをしたらまた汚されてしまう。
もしそうなったらわたしは耐えられないかもしれない。
今度こそ隠しきらないと。
そう思っていた決意は雅人くんによってあっさり壊された。

「唯のテニスシューズを買ってきたぞ、お前にやる!!」
「あ、ありがとう」

放課後の練習の後、
雅人くんがわざわざみんながいる前で私に靴をプレゼントしてくれた。
足のサイズは前回でわかっているから私がいなくても買えたんだ。
でもわざわざ私にプレゼントなんて宣言したらまた汚されてしまう。
実際、何人もの新入部員の目には憎しみが籠っている。
かといって、もらった靴を持って帰るのもおかしい。
とりあえずもらった靴をいったん靴箱に入れておく。
雅人くんがいなくなってから取りに戻ろう。

帰る支度をしていると雅人くんから呼び止められた。

「おい、帰るな」
「何か用?」
「ちょっと用事があるんだ。付き合えよ」

相変わらず有無を言わさず連れていかれる。
まだ靴回収してないんだけどなぁ。
連れていかれた先は部室の近くの物陰だった。

「ここで部室を見ていろ」
「な、なんで」
「パターン的に部活後が怪しいからだ」

もうみんな部活は終わっている。
部室に入っては着替えて出ていく。その繰り返し。
そしてしばらくすると人がこなくなる。
外も大分暗くなってきたし、多分みんな帰ったんだと思う。

そう思っていたけどさらに待っていると、
何人かが来て部室の鍵を開けて入った。
ちょっと暗くて顔は分からなかった。
あ、部室から出てきた。
白いテニスシューズを持っているのが暗がりでもはっきりわかる。
その集団はどこかに向かっていき、しばらくすると帰ってきた。
テニスシューズは持っていないけど何か袋のようなものを持っている。
それを持ったまま、そのまま部室に入っていた。
しばらくしてドアを開けて出てきた所で雅人くんが声をかけた。

「はい、そこまで」

ライトをつけて部室前を照らす。
そこにいたのは……。

「知美……なんで……」

友達の知美と新入生の4人だった。

ここまでくれば私でもわかる。
つまり目の前にいる5人が犯人ということ。
そう、改めて考えれば気づくことだったんだ。
新入生だけじゃ無理なんだ。
だって部室には鍵がかかっている。
鍵が開いているタイミングなら誰かがいる。
墨汁程度ならともかく、それ以上のことをするのは難しい。
共犯者が必要、それも鍵を任される人物じゃないと駄目だ。
それに知美なら雅人くんに靴を買ってもらったことも知っている。

「こんな時間に唯のテニスシューズを持ち出して何をしたんだ?」
「こ、こ、これは唯の靴が汚れていたから洗ってあげたのよ」
「俺が今日買ってきた靴がそんなに汚れてたのか?」
「そ、そうよ」
「なら持ってこいよ、素手でな」
「え……」
「どうした?綺麗にしてあげたんだろう?」

知美は動かない。
暗くてわかりづらいけど何か考えているようだ。

「……私たちがやったって証拠はあるの?」
「さっき靴持っていってただろう」
「勘違いよ。私は汚れた靴を見つけただけよ」
「俺はしっかりこの目で靴を持ち出すのを見たぞ?」
「新入生のあなたと4年の私の証言、どちらが信用されるかしら?」
「なるほど……なら4年の先輩方の証言はどうですか?」
「は?」
「論外だな」

なんと、違う所から男子の部長含め数人が出てきた。

「く、黒岩くん!?」
「北野、俺は悲しいよ。お前と綾峰は友達だと思ってたんだがな」
「ち、違うの、これは」
「言い訳は顧問の前で頼む」
「え?」「そんな、私は関係ない」「あいつがやれって」「あの女が悪い」
「雅人、後はやっておくから彼女を」
「わかりました、お願いします」

知美は先輩たちに連れられてどこかに向かっていった。
多分顧問の所に行ったんだと思う。
雅人くんはそれを見届けると私の方に振り返った。

「馬鹿、なんで黙ってた!!」
「だって私のせいだし……」
「どう考えてもお前のせいじゃないだろ!!」
「だって……」

私じゃ釣り合わないってみんな思ってるから。
そう言おうとしたのに言葉にならなかった。
雅人くんが私の唇を塞いだからだ。

「んっ」
「俺が選んだんだ。誰にも邪魔なんてさせない」
「雅人くん……」

そう言われて張りつめていた心が緩んだとたん涙腺が決壊した。

「ごめんね、ごめんね。買ってもらったのに駄目にしちゃって」
「そうか」
「つらかった……つらかったの」
「そうか……」

雅人くんが私を抱きしめてくれる。
大きな胸の中で思う存分泣いた。
泣いて泣いて泣き疲れたころ。

「泣きつかれただろ、ちょっと俺の家で休もう」
「うん……え?」

相変わらず有無を言わさず連れていかれる。
え、いや、家って。あ、おじさんとかおばさんもいるか。
そう思っていたけど、着いた先はアパートだった。

「アパート?」
「上がれよ」

そのまま家に通される。
中は1Kっぽい作りでけっこう片付いている部屋だった。

「適当に座っとけよ」
「あの、おじさんやおばさんは一緒じゃないの?」
「田舎から出てきたくないそうだ」

え、え、つまり私、一人暮らしの男性の部屋にいるの?
告白もされてないのに?いや、キスされたりプレゼントされたりしたけど。
動揺している内に着々と準備は進められていたらしい。

「風呂に入るぞ」
「はい?」

どうしてこうなった。
あのまま脱衣所に引っ張り込まれて、
あれよあれよという間に脱がされた。
男の人に見せるの初めてだったのに。
そして今一緒にお風呂に浸かっている。
雅人くんが足を伸ばして浸かっている上に私が乗る形で。

「あの時からずっと一緒に入りたかったんだ」
「あの時って……中1のころの?」
「そうそう、好きって言ったのに相手してくれなかった」
「だって子どもだったし」
「ならもういいな。唯、好きだよ」

再会してから一度も「好き」って言わなかったのに、
今、後ろから耳元で言うのはずるい。
しかも今は私を後ろから抱きしめるだけ。
私の返事を待っているんだ。

「いいよ、もう一緒にお風呂入ってるもんね」
「やったぜ!!」

・・・

いろいろあった後。

「子ども出来たら結婚しよう」

そんな雰囲気の中で真顔で見つめあいながら言われたからさあ大変。
自分でもわかるぐらいに顔が真っ赤になっていた。

「愛してるよ、唯」

・・・

結局、知美と新入生の4人は退部ということになった。
処分としては軽い方だと思うけど気にしない。

そもそも雅人くんも悪いっていうことがあるし、
なにより嫌がらせを思い出してあの5人を憎むより、
嬉しいことを思い出して雅人くんを愛する方がいい。
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