生徒会長なら生徒の言うこと何でも聞いてくれるよね?

コロンド

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第一部

ep4. まずは心から堕とされて

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「ねぇ、次はどこ責められたい? 言ってみて、ね」
「ぃや……お願い、します…………もう、やめてぇ……」
「ダメダメ~。まだまだ私たちは満足してないよ~。ああでも~、抵抗心は忘れないでね? 私は嫌だ嫌だって言ってる子を徹底的に嬲り尽くして~、もうイってるのかイってないのか分からなくなるくらいに責め続けて~、プライドも自尊心もずったずたにされて頭バカになっちゃう子が好きなんだから」
「ひっ……ぃう……っ!」

 その言葉を聞いただけで体が震える。
 いやらしく笑う橋下先輩の表情は、とても冗談を言っているようには聞こえなかった。

「……ん? 今何にもしてないのに、体ビクンってなったね。もしかしてみずきちゃん……エリーの言葉に興奮しちゃった?」
「――っ!?」

 まだ自分でもよく理解できていない自分の体の習性、自分の弱点を知られてしまったような気がして、再び体が反応する。

「あ、また震えた。図星、なのかな?」
「え~うそ~? 言葉だけで感じちゃうってありえなくな~い? それってなんて言うんだっけ? ……変態? ……ドMちゃん?」
「――くぁっ! ゃめ……ゃめて、くだ……さ……」

 自分でもどうしてこうなっているのか分からない。
 ただ言葉を聞いているだけなのに、体が反応してしまうなんて、自分でも認めたくない。

「だめよ、みずきちゃん。今あなた、エリーにドMだとかド変態だとか言われて罵られてるんだから、言い返さないと本当に変態扱いされちゃうわよ? ま、こんなに体ビクンビクン震わせた状態で反論しても、説得力皆無だけどね」

 分かってる。
 分かってるけど何もできない。
 だってもう、私を責める言葉の一つ一つに体が反応してしまうのは事実で、それを認めてしまったら、私は、本当に――

「ふふ~ん、じゃあ試してみようよ。言葉だけでイっちゃう変態なのか」
「……え?」
「そうねぇ、普通の女の子は言葉だけでイくなんてありえないけど、ド変態のドMならイっちゃうかもね」
「――ひぅンッ!? そんな……言い方……っ」

 罵る言葉を強調して呼ばれるたびに、嫌なのに体が反応してしまう。

「言葉だけでイく……ってありえるの?」
「さぁ……? でもみずきさんならもしかしたら……だってほら……ショーツあんなにぐしょぐしょにして……」

 ヒソヒソと語る周囲の声が聞こえてる。

「ふふっ、かわいそー。ここでほんとに言葉だけでイかされたら、私ならもう恥ずかしくて学校これないよ」
「てかやばいでしょ、うちの学校の生徒会長が言葉だけで感じるド変態とか……」

 小さな言葉で語り合う彼女たちの声を全て拾うことはできないが、それでもクスクスと笑う声や、嘲笑うような喋り方でこちらを見ているのは分かる。
 認めたくないけど、そういうのに私は弱いらしい。
 膨れ上がる羞恥心が快楽に変換されていく。

 ——カシャ

「——ひうっ!?」

 真っ暗だった部屋が一瞬明るくなる。
 少し遅れて、橋下先輩がスマホを持っていることに気づく。
 撮られた……? 私の姿を……?

「な、何を……ッ!?」
「いやぁまさか言葉だけでこんなにビクビクさせる子珍しいから、写真に収めておこうと思ってね。ほ~ら、もっとビクビクする姿見せて~」

——カシャ、カシャ、カシャ

「んっ、くっ、うぅ……ッ!」

 理屈は分からないけれど、暗闇の中で光るフラッシュとシャッター音に、私の体が反応してしまう。
 触られてもいないのに、その一瞬で全身の感度が高められていくような不思議な感覚。

「あらら~、何でだろ~、何で触れても無いのに体ビクビクさせてるんだろ~?」
「いや……撮らないで…………それ……ほんとだめ、だから……っ!」
「や~だよ。これ、ネット上にバラ撒いてあげるね」
「——ッ!? や、やめてぇッ!!」
「あ、それいいわね。みずきちゃん可愛いから、きっと色んな人に画像保存されちゃうかもね」
「おね、がい……本当に……それだけは……」
「ああ、その怯えきった顔、いいわね。私の好きな顔、してる」

 いやらしいく笑う二人。
 そんな二人に私の心は好き勝手に弄ばされる。

「う~ん、画像上げられるのそんなに嫌かな~? まぁ、このまま上げちゃうと、本当にただのいじめ画像だしね。だ・か・ら、イくの絶対に我慢してね?」

 顔を近づけてきた橋下先輩が、私の耳元で囁く。

「『触れてもないのにイっちゃう女の子』って題材にすれば、ジャンル的にはおもしろ画像だからね~」
「そん……な……」

 めちゃくちゃなことを言っているが、彼女のことをよく知らない私はそれが冗談なのかどうなのかも分からない。
 ただ彼女からは、それを本当にやってしまいそうな危うさを感じた。

「別に難しいことじゃ無いわよね? それとも、みずきちゃんは触れられてなくてもイっちゃう変態さんなのかしら?」
「そんな……はずは……」
「そう、普通にしてればいいだけなんだから。大丈夫、普通の女の子は触れられてもいないのにイくなんて、ありえないのよ。そう、普通の女の子は、ね?」
「うぅ……」

 篠塚先輩にも言いくるめられ、もはや私の取れる手段は一つになる。
 そうだ、恥ずかしいのを耐えればいいだけ。
 どんなに辱めを受けようと、触られてもいないのに絶頂に至るなんてありえない。

 絶対に…………絶対に——



「は~い、じゃあみんなでみずきちゃんの可愛い姿を撮ってあげようね~」

 橋下先輩がそう号令を上げると、周囲を囲っていた学生たちが一様にスマホを取り出す。

「……え、ちょっと、待って——」
「ま~たない!」

——カシャ

「……ん……ッ」

 分かっていても体が反応してしまう。
 羞恥に耐えきれなくなって、私は顔をそらして強く目をつむる。

「わたしも撮ってあげるね」
「あっ、私も私もー!」

——カシャ——カシャ、カシャ、カシャ

 まぶた越しに強い光を感じ、それと同時に鳴らされるシャッター音が私の体に刺激を与える。
 顔をそらしたって何の効果もなかった。

「必死に体縮こませて……かわいい……」
「すごいすごい、写真撮るたびに体ビクンビクン言わせてる……恥ずかしい姿撮られるの、そんなに気持ちいいんだ……」
「腰も、おっぱいも、可愛い顔も全部撮って上げるねー」

 周囲から好き勝手に言われるたびに、まるで心を直接犯されているかのように錯覚してしまう。
 この程度のことにいっぱいいっぱいになっている自分が恥ずかしくて、嫌になる。
 
「私は動画撮っておいて上げる。たくさん喘いじゃっていいよっ」
「あ、いいね~。それもネットに上げちゃおう! 広告収入で結構稼げると思うよ~」
「あははっ、晴れてAV女優デビューだねっ!」
「んっ……やだっ、うぅ……っ!」

 あんな言葉に心を揺さぶられてはいけない。
 私が耐えきればいいだけのこと。
 彼女たちの言葉全てを聞き流して、我慢すればいいだけのことだ。
 こんなの全然、大したことはないじゃないはず。

「——大丈夫? ゆかも見てるよ?」
「はひ……っ!?」

 吐息交じりの口調で語りかけてくる篠塚先輩。
 その言葉に私は、大きく体を震わせてしまう。

「ふふっ、その反応、やっぱりゆかのこと好きなのね……」
「あっ……いぅっ……ちが、うぅッ!?」
「顔真っ赤にしちゃって……嘘つかなくてもいいのよ。入学当初から、ずっとゆかのこと見てたでしょ? それに、いつもゆかの隣にいる私のこと、敵対するような目で見てたわよね? ふふ、ほんと可愛いんだから」
「ちがう……ちがうのぉ……ッ!」

 ゆかちゃんの話を上げられた途端、急に体がヒクついてしまう。
 まるで心の防護壁を一枚一枚剥がされていくような感覚。
 その防護壁を剥がされていくたびに、カシャカシャというシャッター音にさっきよりも強く体が反応してしまう。

「ほらほら、目を閉じて逃げちゃダメ。あなたの素敵な姿、好きな人にもっと見てもらいましょ、ねぇ?」
「ん……ぁ……ッ」

 開けたくない。
 でも……気になる。
 今ゆかちゃんは私をどんな目で見ているんだろうか……。

 ゆっくりと、少しだけ目を開く。
 ゆかちゃんは、私に群がる集団の少し後ろで私を見ていた。
 彼女と視線が重なると、彼女は一瞬驚いたような顔をして、その後少し悲しそうな顔を見せた。

「あーあ、見られちゃったわね。今自分がどんな姿してるか、覚えてる?」
「あ……ああ……ッ!?」

 キスをされてしまいそうなほど近い距離で、篠塚先輩が囁く。

「下着姿で下はもう洪水でビショビショ。みんなに言葉責めされて、写真を撮られて、ただそれだけで感じちゃってる」
「くぅ……ッ!? 言わ、ないでぇ……ッ!」

 今の私の状況を再認識していくたびに、私の心が壊れていく。

「こんな姿見られたら、ゆかはあなたのこと嫌いになっちゃうかもね……」
「……っだ、やだぁ……っ!」

 気を強く持って、抗おうとする意志さえ壊れていく。

「じゃあ我慢しないとね。ゆかに嫌われないように頑張ってね。触られてないのに感じちゃう『変態』さん」
「いっ……ひぅんッ!?」

 また体が大きく跳ねた。
 そんな私を見て、橋下先輩がニヤリと笑う。

「あ、もしかして変態って言葉に弱い? 変態! あ、ほらまたビクンってなった。みずきちゃんは変態さんなんだね~」
「あぁうっ……やめ、へんた、ちがッ……」

 クスクスと周囲から静かな笑い声が響く。
 そして彼女たちは一斉に口を開く。

「変態」「新会長変態なんだって」「いやでも……実際変態だし」「変態! 変態! あははっ、ほんとに感じちゃってる!」「変態。ほんとだ、ほんとのこと言われちゃうと感じちゃうのかな?」
「ひぁ、あぁう……ッ、ほんと……だめぇ……っ、だから……ッ!」

 知らない形の快楽に頭が支配されていく。
 その言葉で罵られるたびに、お腹の奥の方から何かが込み上げてきて……。
 きっとこれ以上はまずい。
 頭では理解できていなくても、体が危険信号を上げている。
 絶対に負けたくないのに、絶対に屈したくないのに、体も心もまるで言う事を聞いてくれない。

「ふふっ」

 耳をくすぐる吐息。

 それはきっと勝利を確信した笑い声。

 篠塚先輩は私の心を的確に責めてきて、きっともう私が限界に近いことも知っていて、だから、きっと私は、この人に——




「——堕ちなさい、ヘンタイ」

「ひっ、あぐっ……あっ……ひあああぁあああッ!!?」



 瞬間、私を襲ったのは強い敗北感。
 少し遅れてやってきたのは悔しさと、恥ずかしさと、あまりにも強すぎる快感——

「ひぁあッ! あぁうっ…………ふぁあ!? あぁあああうッ!!?」

 全身が痙攣し、背筋が高く浮き上がる。
 秘所は痙攣と弛緩を何度も繰り返し、痙攣するたびにビュービューと私の中に溜まっていたものが何度も何度も溢れ出していく。

「イったイった! あっはは! この子、本当にイっちゃったよ~」
「え? うそ……? 本当にイっちゃったの? うわぁ……」
「すっご……何度も、何度も体痙攣させて……本当に、気持ち良さそう……」

 もう頭が真っ白で、何も考えることができない。
 それでも彼女たちの視線を感じたり、嘲笑が聞こえると体が反応してしまう。
 精神的な防護壁を全て失ってしまった私は、私を蔑む声や視線を全て無抵抗に受け付けてしまう。
 そして、また——

「あっ……また……っ!? いやッ…………かはッ……ひっ、んくぅうううううッ!!」

「うっそ、またイったの? ドMにもほどがあるでしょ……」
「あ~らら~、お股ひどいことになってるよ~」
「カシャ、カシャっと。ちゃ~んとカメラにも収めておくからね~」
「もしかして、このまま変態変態って何度も言い続けたら、ずっとイき続けちゃうんじゃないかな? 変態変態!」
「ひぃ、い……ッ!? いやぁあああッ!!?」

 罵倒を受ければまた絶頂する。
 蔑んだ視線で射抜かれればまた絶頂する。
 このままでは彼女たちが私の目の前から消えてくれるまで、幾度となく絶頂を繰り返してしまう。
 自分でももう、自分の体がどうなっているのか分からない。

「……やめっ、もう、まけた……私の負けっ、だからぁッ! もう、やめてぇッ!!」
「えっ、なんで~?」
「負けたら終わり、なんて私たち言ってないわよね?」

 示し合わせたように、篠塚先輩と橋下先輩が笑う。

「むしろ敗北者にはお仕置きが必要よね、ねぇエリー?」
「そ~だね~。どんなお仕置きをしてあげよっか、今から楽しみだよね、ねぇみんな~?」

 うんうんと、周囲の生徒たちが頷く。

「そん……な……」

 もう何度も限界を迎えたと思っている。
 それでもなお、彼女たちによる私への責めはまだまだ終わりそうになかった。
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