50 / 59
#13 Angry young man 〜今まで生きてきて最大に怒るべき場面ったらここしかなかった(2)
しおりを挟む
「ブローって何よお兄ちゃん」
「それはあれだ、男気だ」
「か、かっこいいですね、見開きで宇宙まで飛びそう」
「お姉ちゃん、無理に合わせなくていいんだよ。メンタルやられるよ」
貴明はこの力に気づいてから、「あっちの紗英も本物だよ」という梨杏の言葉を実感していた。アザーサイドは基本的には異世界だ。例えばすみかには、禁忌そのもので会うことさえ許されない分身の澄香がいる。恵美子は自殺の原因になった人間が存在しない。
だがどうやら貴明には、そうした時空ごとの違いはないようなのだ。全部同じ世界なのだから、最初にゲートを超えた時の紗英と、初詣の紗英がともに貴明を好きなことに矛盾はない。恵美子のアザーサイドの両親が、恵美子の自殺に直面しなかったのとは全く違うのだ。
「…途方もないです貴明さんは。私はドアの中の別世界では、澄香にだけは会わないよう警戒してたけど、そういうのないんですね。どこも自分の世界なんて」
すみかは馬鹿馬鹿しいくらいの能力に驚きながらも、真剣な表情に変わる。
「そういうことなら、今こそ澄香のそばに行ってあげられると思う。理屈がわかれば後は精神力次第ですよね。梨杏さんが言ってた。エクストリームの力は心の力…」
すみかはそう言って、動けない澄香の方に向かう。怯えはあったが、何がなんでも澄香に近づきたかった。
「2人が接触するのは神の意志に背く行為だ。ド阿呆レベルの逆療法だよ。この場にいる俺も含めて何が起こるかわからないぞ」
「いいよ。澄香はもう逃げない」
「言ったわね澄香。じゃあやりましょうか、泥沼の三角関係!」
すみかは澄香に近づき、手を握った。が…
「きゃあ!」
「痛っ!」
その瞬間ほとばしる電撃のような光に、すみかはのけぞる。かなりの衝撃があるようだ。
「大丈夫か!」
「不思議、澄香は大丈夫。逆になんだか力が戻ってきたよ」
「すみかちゃんは⁉︎」
「大丈夫よ…また少し火傷したけど」
「だめだ、やはりすみかちゃんの負担が大きい」
「貴明さん…私はこの程度じゃ負けない。今触ってわかった。これは澄香のため!」
すみかは何かを確信した表情で、澄香に覆いかぶさるように抱きしめた。瞬間、閃光が立ち昇る。痛みはない。澄香は初めてなのに懐かしい温もりに感激しつつ、異変に気づく。
「ああっ!だめだよお姉ちゃん!なんだかおかしいよ!」
「離れろすみかちゃん、何か変だ!」
「澄香、ずっとあなたを抱きしめたかった。ごめんね。私のせいでこんな…」
「お、姉、ちゃん…」
「あなただって貴明さんが大好きなのに、こんな形で存在させてしまって」
「それは違うよ、妹としていつもそばにいられて、澄香は嬉し…」
「嘘よ。だってあなたたち、それじゃ永久に結ばれないのよ」
「それは…」
貴明が叫ぶ。
「だめだ、やめろすみかちゃん!足が!君の足が!」
すみかの右足が先程の澄香のように、くるぶしまで消えてきていた。
「大丈夫…よ、貴明さん。私は澄香を見殺しになんてしない…」
「いやだ!約束が違うよ、犠牲はダメって!」
「やっぱり共存はできないのかっ!」
貴明は2人に駆け寄り、すみかを引き離そうとするが…
「うわあっ!」
触れると光が放出され、貴明はもんどり打って倒れる。強大なエクストリームのパワーを放出しているせいなのか。それが澄香には良い影響を及ぼしているが…
「お兄ちゃん!お姉ちゃんを離して!自分が消えて私を生かそうとしてくれてるのよ!」
すみかは意識が遠のいてきているようだ。逆に澄香の生命力はだいぶ回復している。
「やめろ、すみかちゃん!」
瞬間、凄まじい落雷が少し離れた場所を襲う。轟音に驚き3人は光が落ちた方向を見る。
ドグシャーン!…
「雷?」
さらにもう一発。今度はより近い距離に落ち、光がすぐ近くの湖面に跳ね返る。それがまるで貴明の体に当たるように見えた。貴明は痛みはなかったが、それ以上の異変を感じる。
「手が…左手がない!」
「いやあああ!お兄ちゃん!」
貴明は落雷の衝撃で飛ばされ、氷上を滑っていく。同時に手がなくなったショックで倒れ込んでしまう。
「人が神に喧嘩売ろうなんて…無駄か…」
またも天が光る。三発目の落雷が来そうだ。大きい。これが落ちたら湖面の氷は…
ドシャーーン!バリバリバリ!
懸念通り氷は割れた。というより、落雷部が直径30mほどに丸くくり抜かれた。そこから放射線状に割れ目が広がり、澄香とすみかが乗るボブスレーにまで迫っている。貴明は先の雷撃で距離を開けられ、すぐには手が出せない。
バリバリバリ…と地に響く轟音とともに、湖面に張った氷は隆起しながら割れていく。
「御神渡り…神罰だってのか。逃げろすみかちゃーん!」
すみかは澄香に力を分け与えたせいか動けない。澄香は…回復してはいる。だがついさっきまで瀕死だった彼女に何ができる?
貴明は唇を噛む。左手の消滅はどんどん上に上がってきている。これ心臓まで来たらどうなるんだろうな。意識も怪しくなってきたがそんなことはいい。
「逃げてくれ澄香ー!もうお前しかいない!今度水に落ちれば即死だぞ!」
「お兄ちゃん!」
想いも虚しく、御神渡りは凄まじい音を立てながら、ボブスレーを湖水に引きずり込む。それが止み、吹雪の世界に戻る。だが氷上に2人はいない。残された貴明の命も風前の灯だろう。うつろな目で梨杏に語りかける。
「梨杏…2人とも助けられなかったよ…俺はやっぱりダメだ…」
返ってくるのは吹雪の音。また空が光ったようにも見える。神への謀反の結果は、一番描きたくなかった残酷な結末…
「それはあれだ、男気だ」
「か、かっこいいですね、見開きで宇宙まで飛びそう」
「お姉ちゃん、無理に合わせなくていいんだよ。メンタルやられるよ」
貴明はこの力に気づいてから、「あっちの紗英も本物だよ」という梨杏の言葉を実感していた。アザーサイドは基本的には異世界だ。例えばすみかには、禁忌そのもので会うことさえ許されない分身の澄香がいる。恵美子は自殺の原因になった人間が存在しない。
だがどうやら貴明には、そうした時空ごとの違いはないようなのだ。全部同じ世界なのだから、最初にゲートを超えた時の紗英と、初詣の紗英がともに貴明を好きなことに矛盾はない。恵美子のアザーサイドの両親が、恵美子の自殺に直面しなかったのとは全く違うのだ。
「…途方もないです貴明さんは。私はドアの中の別世界では、澄香にだけは会わないよう警戒してたけど、そういうのないんですね。どこも自分の世界なんて」
すみかは馬鹿馬鹿しいくらいの能力に驚きながらも、真剣な表情に変わる。
「そういうことなら、今こそ澄香のそばに行ってあげられると思う。理屈がわかれば後は精神力次第ですよね。梨杏さんが言ってた。エクストリームの力は心の力…」
すみかはそう言って、動けない澄香の方に向かう。怯えはあったが、何がなんでも澄香に近づきたかった。
「2人が接触するのは神の意志に背く行為だ。ド阿呆レベルの逆療法だよ。この場にいる俺も含めて何が起こるかわからないぞ」
「いいよ。澄香はもう逃げない」
「言ったわね澄香。じゃあやりましょうか、泥沼の三角関係!」
すみかは澄香に近づき、手を握った。が…
「きゃあ!」
「痛っ!」
その瞬間ほとばしる電撃のような光に、すみかはのけぞる。かなりの衝撃があるようだ。
「大丈夫か!」
「不思議、澄香は大丈夫。逆になんだか力が戻ってきたよ」
「すみかちゃんは⁉︎」
「大丈夫よ…また少し火傷したけど」
「だめだ、やはりすみかちゃんの負担が大きい」
「貴明さん…私はこの程度じゃ負けない。今触ってわかった。これは澄香のため!」
すみかは何かを確信した表情で、澄香に覆いかぶさるように抱きしめた。瞬間、閃光が立ち昇る。痛みはない。澄香は初めてなのに懐かしい温もりに感激しつつ、異変に気づく。
「ああっ!だめだよお姉ちゃん!なんだかおかしいよ!」
「離れろすみかちゃん、何か変だ!」
「澄香、ずっとあなたを抱きしめたかった。ごめんね。私のせいでこんな…」
「お、姉、ちゃん…」
「あなただって貴明さんが大好きなのに、こんな形で存在させてしまって」
「それは違うよ、妹としていつもそばにいられて、澄香は嬉し…」
「嘘よ。だってあなたたち、それじゃ永久に結ばれないのよ」
「それは…」
貴明が叫ぶ。
「だめだ、やめろすみかちゃん!足が!君の足が!」
すみかの右足が先程の澄香のように、くるぶしまで消えてきていた。
「大丈夫…よ、貴明さん。私は澄香を見殺しになんてしない…」
「いやだ!約束が違うよ、犠牲はダメって!」
「やっぱり共存はできないのかっ!」
貴明は2人に駆け寄り、すみかを引き離そうとするが…
「うわあっ!」
触れると光が放出され、貴明はもんどり打って倒れる。強大なエクストリームのパワーを放出しているせいなのか。それが澄香には良い影響を及ぼしているが…
「お兄ちゃん!お姉ちゃんを離して!自分が消えて私を生かそうとしてくれてるのよ!」
すみかは意識が遠のいてきているようだ。逆に澄香の生命力はだいぶ回復している。
「やめろ、すみかちゃん!」
瞬間、凄まじい落雷が少し離れた場所を襲う。轟音に驚き3人は光が落ちた方向を見る。
ドグシャーン!…
「雷?」
さらにもう一発。今度はより近い距離に落ち、光がすぐ近くの湖面に跳ね返る。それがまるで貴明の体に当たるように見えた。貴明は痛みはなかったが、それ以上の異変を感じる。
「手が…左手がない!」
「いやあああ!お兄ちゃん!」
貴明は落雷の衝撃で飛ばされ、氷上を滑っていく。同時に手がなくなったショックで倒れ込んでしまう。
「人が神に喧嘩売ろうなんて…無駄か…」
またも天が光る。三発目の落雷が来そうだ。大きい。これが落ちたら湖面の氷は…
ドシャーーン!バリバリバリ!
懸念通り氷は割れた。というより、落雷部が直径30mほどに丸くくり抜かれた。そこから放射線状に割れ目が広がり、澄香とすみかが乗るボブスレーにまで迫っている。貴明は先の雷撃で距離を開けられ、すぐには手が出せない。
バリバリバリ…と地に響く轟音とともに、湖面に張った氷は隆起しながら割れていく。
「御神渡り…神罰だってのか。逃げろすみかちゃーん!」
すみかは澄香に力を分け与えたせいか動けない。澄香は…回復してはいる。だがついさっきまで瀕死だった彼女に何ができる?
貴明は唇を噛む。左手の消滅はどんどん上に上がってきている。これ心臓まで来たらどうなるんだろうな。意識も怪しくなってきたがそんなことはいい。
「逃げてくれ澄香ー!もうお前しかいない!今度水に落ちれば即死だぞ!」
「お兄ちゃん!」
想いも虚しく、御神渡りは凄まじい音を立てながら、ボブスレーを湖水に引きずり込む。それが止み、吹雪の世界に戻る。だが氷上に2人はいない。残された貴明の命も風前の灯だろう。うつろな目で梨杏に語りかける。
「梨杏…2人とも助けられなかったよ…俺はやっぱりダメだ…」
返ってくるのは吹雪の音。また空が光ったようにも見える。神への謀反の結果は、一番描きたくなかった残酷な結末…
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる