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第119話 神殿建立の儀のしてみた
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ついに神殿建立の儀の日がやってきた。イストール公はすでに各地に再生の宝珠を配布してくれたそうで、中継の準備は万端整った。
俺は聖女服を身に着け、馬車に乗って予定地へとやってきた。もちろんGodTubueでのライブ配信も忘れてはいない。
すると馬車の扉がノックされた。
「リリス様、お時間です」
「ありがとうございます」
よし。本番だ。さっさと建立の儀を終わらせ、二度と悪魔騒動なんて起きないようにしてやろう。
そう決意すると同時に、カメラに向かって微笑むのだった。
◆◇◆
とある金曜日の夜、ライブ配信が開始されたという通知がリリスのGodTubeチャンネルの登録者に対して行われた。
画面を開くと聖女服を着たリリスが何かの乗り物の中らしき場所に座っている。
「えっと、始まってますか?」
すると「見えてるよ~」「始まってる」「新コスだ!」「エッロ」などといったコメントが流れてくる。
「あ、始まっていそうですね。それじゃあ、異世界からこんにちは。リリス・サキュアです」
リリスははきはきとした声で挨拶をした。すると「いま夜だしw」「相変わらず時間がwww」「こんにちは」「こんばんは」などといったコメントが流れてくる。
「あれ? 夜だったんですね。 こっちは今お昼なんですよ。ほら」
リリスがそう言うと、画面は窓越しに外の風景を映し出す。外はたしかに明るく、太陽が出ていることは間違いなさそうだ。
やがてすぐにカメラが回り、リリスの姿を映し出す。
「はい。それでですね。今日は記録の女神アルテナ様の神殿を建設する、神殿建立の儀というものをやる予定なので、その様子をライブでお届けしようと思っています。で、今はその会場に向かう馬車に乗っています。儀式の最中にお話はできないですけど、そっと見守ってくれたらと思います。あ、もちろんあとで儀式の様子は動画にしてアップしますので、見どころだけ見たいっていう人はそっちを見てもらっても大丈夫ですよ」
リリスは笑顔でそう視聴者に語り掛ける。
すると「うおおお」「頑張れ!」「ノーカットライブ!」「儀式の最中でコケるリリちゃん希望」などとコメントが流れ、さらに「リリちゃんがコケるわけないだろ」「リリちゃん頑張って」「コケそう」「足元見えなそうだもんね」などといったコメントが流れてレスバが発生する。
「あ! ちょっと! 転びませんからね。あと、喧嘩は止めてくださいね。記録の女神アルテナ様も見ているんですから」
リリスはそう言って視聴者をたしなめた。すると「そうだよね」「ごめんなさい」などのコメントが流れる一方、「いい子ぶりやがって」「マジキモ」などのコメントも流れてくる。
「あー、ごめんなさい。ちょっと今日はそういうコメントはNGなので、BANしますね」
リリスがそう言うと、すぐさま批判的なコメントが非表示となった。「リリちゃんGJ」といったコメントが流れる。
「あ、着いたみたいです」
と、外からノックされた。
「リリス様、お時間です」
「ありがとうございます」
リリスはそう答えると、カメラ目線で微笑んだ。
「すみません。これからは反応できないと思います。じっくり見守ってくださいね」
そう話すとリリスは馬車から降りていく。もちろんカメラもリリスを追いかけ、一緒に馬車の外に出る。
すると画面に映るリリスの行く手には広い空き地があり、その周囲を大勢の人が取り囲んでいた。彼らはリリスの姿を見ると興奮し、割れんばかりの歓声を上げている。
リリスが馬車から降りると、歓声に小さく手を振って応えた。しかしすぐに真剣な表情になり、空き地の中ほどにある祭壇の前へと向かってゆっくり歩いて行く。
そうして祭壇の前までやってきたリリスはおもむろに跪くと、手を組んで祈りを捧げ始めた。
すぐにリリスの体が淡い光に包まれる。最初は目の錯覚と言われたらそう信じてしまうほどのわずかな光だったが、それは徐々にはっきりと視認できるものへと変わっていく。
しばらくすると、リリスの目の前にある祭壇が淡い光を放ち始め、やがて土地全体からも淡い光が放たれるようになる。
さらにしばらくリリスが祈り続けていると、突然祭壇から鋭い光が空に向かって放たれた。その光は十秒ほどで消えたが、今度はリリスの周囲の地面から放たれていた光が強さを増していく。
と、次の瞬間、突然地面がまるで大理石のような光沢のある石の床へと変化した。続いてあちこちにニョキニョキとまるでギリシャ神殿のような柱が生えてきたかと思うと、あっという間にリリスの跪いている場所は建物の中へと変わった。
さらに祭壇の向こう側には、大きな水晶を両手でそっと持つ巨大なアルテナの像が出現した。
その後も建物の内装が次々と整っていき、およそ五分ほどかけて荘厳な神殿が完成した。
するとリリスは目を開き、立ち上がる。
リリスはキョロキョロと周囲を見回し始めた。かなり驚いているようで、ぶつぶつと何かを呟いている。
と、ここでカメラが切り替わり、神殿の入口の扉が映し出された。扉はすでに開かれている。そして扉へは祭壇の前から真っすぐ通路が伸びており、通路の左右にはまるでキリスト教会でよく見かけるような感じで長椅子がずらりと並んでいる。
すると神殿の入口からイストール公が入ってきた。さらに多くの人々がそれに続き、次々と着席していく。
一方のイストール公はそのまま歩き、リリスの前にやってきた。するとリリスは祭壇の脇に移動する。
リリスと入れ替わるようにして祭壇の前に立ったイストール公は大きな赤い宝石をその上に置き、跪いて祈りを捧げた。
すると宝石は光と共に消滅し、それを見たイストール公は満足げな表情で立ち上がった。そしてイストール公がリリスに向かって何かを話すと、カメラが再び扉のほうへと向いた。
いつの間にか神殿内は満席となっており、さらに立ち見まで出ているようだ。
「皆さん、ここに記録の女神アルテナ様の最初の神殿が建立されたことを宣言します!」
リリスがそう宣言すると詰めかけていた者たちは立ち上がって拍手をし、神殿内は喧騒に包まれるのだった。
================
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◆◇◆
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「あ、始まっていそうですね。それじゃあ、異世界からこんにちは。リリス・サキュアです」
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「あれ? 夜だったんですね。 こっちは今お昼なんですよ。ほら」
リリスがそう言うと、画面は窓越しに外の風景を映し出す。外はたしかに明るく、太陽が出ていることは間違いなさそうだ。
やがてすぐにカメラが回り、リリスの姿を映し出す。
「はい。それでですね。今日は記録の女神アルテナ様の神殿を建設する、神殿建立の儀というものをやる予定なので、その様子をライブでお届けしようと思っています。で、今はその会場に向かう馬車に乗っています。儀式の最中にお話はできないですけど、そっと見守ってくれたらと思います。あ、もちろんあとで儀式の様子は動画にしてアップしますので、見どころだけ見たいっていう人はそっちを見てもらっても大丈夫ですよ」
リリスは笑顔でそう視聴者に語り掛ける。
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「あー、ごめんなさい。ちょっと今日はそういうコメントはNGなので、BANしますね」
リリスがそう言うと、すぐさま批判的なコメントが非表示となった。「リリちゃんGJ」といったコメントが流れる。
「あ、着いたみたいです」
と、外からノックされた。
「リリス様、お時間です」
「ありがとうございます」
リリスはそう答えると、カメラ目線で微笑んだ。
「すみません。これからは反応できないと思います。じっくり見守ってくださいね」
そう話すとリリスは馬車から降りていく。もちろんカメラもリリスを追いかけ、一緒に馬車の外に出る。
すると画面に映るリリスの行く手には広い空き地があり、その周囲を大勢の人が取り囲んでいた。彼らはリリスの姿を見ると興奮し、割れんばかりの歓声を上げている。
リリスが馬車から降りると、歓声に小さく手を振って応えた。しかしすぐに真剣な表情になり、空き地の中ほどにある祭壇の前へと向かってゆっくり歩いて行く。
そうして祭壇の前までやってきたリリスはおもむろに跪くと、手を組んで祈りを捧げ始めた。
すぐにリリスの体が淡い光に包まれる。最初は目の錯覚と言われたらそう信じてしまうほどのわずかな光だったが、それは徐々にはっきりと視認できるものへと変わっていく。
しばらくすると、リリスの目の前にある祭壇が淡い光を放ち始め、やがて土地全体からも淡い光が放たれるようになる。
さらにしばらくリリスが祈り続けていると、突然祭壇から鋭い光が空に向かって放たれた。その光は十秒ほどで消えたが、今度はリリスの周囲の地面から放たれていた光が強さを増していく。
と、次の瞬間、突然地面がまるで大理石のような光沢のある石の床へと変化した。続いてあちこちにニョキニョキとまるでギリシャ神殿のような柱が生えてきたかと思うと、あっという間にリリスの跪いている場所は建物の中へと変わった。
さらに祭壇の向こう側には、大きな水晶を両手でそっと持つ巨大なアルテナの像が出現した。
その後も建物の内装が次々と整っていき、およそ五分ほどかけて荘厳な神殿が完成した。
するとリリスは目を開き、立ち上がる。
リリスはキョロキョロと周囲を見回し始めた。かなり驚いているようで、ぶつぶつと何かを呟いている。
と、ここでカメラが切り替わり、神殿の入口の扉が映し出された。扉はすでに開かれている。そして扉へは祭壇の前から真っすぐ通路が伸びており、通路の左右にはまるでキリスト教会でよく見かけるような感じで長椅子がずらりと並んでいる。
すると神殿の入口からイストール公が入ってきた。さらに多くの人々がそれに続き、次々と着席していく。
一方のイストール公はそのまま歩き、リリスの前にやってきた。するとリリスは祭壇の脇に移動する。
リリスと入れ替わるようにして祭壇の前に立ったイストール公は大きな赤い宝石をその上に置き、跪いて祈りを捧げた。
すると宝石は光と共に消滅し、それを見たイストール公は満足げな表情で立ち上がった。そしてイストール公がリリスに向かって何かを話すと、カメラが再び扉のほうへと向いた。
いつの間にか神殿内は満席となっており、さらに立ち見まで出ているようだ。
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リリスがそう宣言すると詰めかけていた者たちは立ち上がって拍手をし、神殿内は喧騒に包まれるのだった。
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