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第39話 手掛かり
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トーニャちゃんの特訓を受けはじめてから二週間が経過した。最初のころはあまりのキツさとセクハラまがいの手つきにどうしてこんなことを、と思っていたが最近になってようやくこれをする意味を少しずつではあるが理解してきた。
まず、当たり前のことではあるのだがステータスはそもそも一朝一夕で上がるものではなく、こうやって地道なトレーニングを積み重ねていくことで上げていくものだという事だ。
さらにステータスやスキルに頼らない事の重要性も理解できてきた。確かにトーニャちゃんの言う通りで、体が鍛えられていない前の状態よりも今の方が同じ様にスキルに身を任せても振りの鋭さや体のキレ、反転のスピードなどが全く違う。
そしてスキルを使わない状態での体の動かし方を理解しているととっさの事態にも反応できるようになるし、それに何よりスキルに身を任せた時の動きが理解できるようになるのだ。
そうすると更にスキルを使わない状態での体の動かし方がより洗練されていく。
「んふふ。ディーノちゃん、良いじゃないの。【剣術】と【体術】レベルが上がる日も近いかもしれないわねン」
「え? そうなんですか?」
俺の動きを見ていたトーニャちゃんが突然そんなことを言い出したので俺は思わず聞き返してしまった。
「そうよン。自分の能力がスキルのレベルを上回ればスキルのレベルは上がるの。この調子ならあと二か月くらいでレベル 5 くらいまでイケるかもしれないわねン」
「そんなやり方があったんですか……」
「あらン? 王都の学園に行った子が強いのはこれのおかげよン?」
「はあ。そうだったんですか」
「でもスキルを持っていない子には意味がないから、ディーノちゃんが知らないのは無理ないかもしれないわね。小学校でも教えてないはずよン」
「確かに教わっていないですね」
「あのフリオちゃんも、あんな風にねじ曲がっていなければあたしが教えていたのかもしれないわねン」
「……」
たしかに、フリオは『戦士』のギフトを貰っているのだから俺よりは成長が早いはずだし、そういったギフトを持っているとステータスだって上がりやすいと聞いている。
「あら、そんな顔しないの。ディーノちゃんはちゃんと真面目に働いて、それでしっかりここまで辿り着いたんじゃない。Aランク冒険者のあたしの教えを受けたいって子はたくさんいるのよン? このチャンスをちゃんとモノにしないとダメよン」
「はい」
「それじゃあ、続けるわよン」
そして俺は再び素振りから始まるメニューを消化していくのだった。
****
「はい。今日もお疲れ様。ちょっとはあたし好みの逞しいイイオトコ♡になってきたわねン」
「あ、ありがとうございます」
「さて、戻るわよン」
「はい」
そして閉門時間の迫る門へと歩き出す。
「そうそう。フリオちゃんだけどねン。どうやら北の森にいるみたいなの」
「北の森にですか? じゃあ俺がランニングをしている時にどこかに行っていたのって――」
「フリオちゃんの行方を探していたのよン。あたし、仕事はちゃんとやるオンナなの」
女性かどうかはまあ諸説ありそうだが、Aランク冒険者というだけあって本当に有能なようだ。
「あなた、何か失礼なことを考えているんじゃない?」
「え? そ、そんなことはないです。こんな短期間に見つけてくるなんて凄いって思っていました」
「本当かしら……」
そういうとトーニャちゃんは俺をじっと見つめてきた。
「本当です。本当ですから!」
俺はその視線に耐えられずに顔を背ける。
「あら、見つめてくれないのね。こんなにも想い合っているのに」
『ええっ!? そうなの? ディーノ、あたしというものがありながらそんなっ! 最近あたしに手を出してくれないと思ったらそんなっ!』
「いや、ええと……」
「じゃあ相思相愛ね。さあディーノちゃん。あたしの胸に飛び込んできなさい」
『ティーノのバカーっ。飛び込むならあたしの胸にしなさいっ』
トーニャちゃんだけでも大変なのにフラウまで悪乗りして加わったせいでもはやカオスだ。
大体だな。フラウの胸に飛び込んだら完全に頭突きだと思うんだ。しかも割と致死レベルの。
「飛び込みません。早く戻りましょう」
「ああん。いけずン♡」
『ねぇ! あたしよね? あたしの胸に飛び込むのよね!? ねぇ!』
トーニャちゃんはくねくねしているしフラウは俺の顔の目の前で涙目になりながら俺の鼻を両手で挟んで訴えかけてくる。
あまりのカオスっぷりに俺は頭を抱えるのだった。
****
そしてしばらくして二人が落ち着いたので話を再開する。
「それで、北の森に攻め込むんですか?」
「それがねン。フリオちゃんがどうやらゴブリンの頭目になっているっぽいのよ」
「フリオがですか?」
「これはあたしの予想なんだけど、あのゴブリンの集団がそもそもフリオちゃんを唆した悪魔の下僕なんじゃないかしらン」
「悪魔がゴブリンを?」
「理由はよくわかっていないのだけれど、悪魔は他の種族の魔物を操ることがあるの。一説によると、悪魔は魔物を使って彼らにとって上質な魂をおびき寄せるとも言われているわン」
「それがフリオだったんですか?」
「悪魔って、あんな風に鬱屈していたり、憎しみや恨み、後悔を抱えていたりといった人間が好みらしくてねン。そんな人を唆して契約を結んで魂を集めるの」
「そんな人はたくさんいそうですけど……」
「誰でもいいってわけじゃないみたいよン。好みでもあるんじゃないかしらン? あまり詳しいことはあたしも知らないわン」
「そうですか。それでどうするんですか?」
「領主軍との合同作戦になりそうよン。あたしたちの任務はフリオちゃんの討伐。領主軍はゴブリンの殲滅ね」
「またゴブリン戦ですか」
「仕方ないわよン。増えたら町や村にも被害が出ちゃうもの」
「そうですね」
そんな会話をしていると門の前に到着した。俺はギルドタグを見せて門をくぐる。
ちなみにトーニャちゃんは顔パスだった。さすがAランク冒険者だ。
「それじゃあ、また明日ねン。ディーノちゃん」
「はい。今日もありがとうございました」
こうしてトーニャちゃんと別れた俺は家路を急ぐのだった。
まず、当たり前のことではあるのだがステータスはそもそも一朝一夕で上がるものではなく、こうやって地道なトレーニングを積み重ねていくことで上げていくものだという事だ。
さらにステータスやスキルに頼らない事の重要性も理解できてきた。確かにトーニャちゃんの言う通りで、体が鍛えられていない前の状態よりも今の方が同じ様にスキルに身を任せても振りの鋭さや体のキレ、反転のスピードなどが全く違う。
そしてスキルを使わない状態での体の動かし方を理解しているととっさの事態にも反応できるようになるし、それに何よりスキルに身を任せた時の動きが理解できるようになるのだ。
そうすると更にスキルを使わない状態での体の動かし方がより洗練されていく。
「んふふ。ディーノちゃん、良いじゃないの。【剣術】と【体術】レベルが上がる日も近いかもしれないわねン」
「え? そうなんですか?」
俺の動きを見ていたトーニャちゃんが突然そんなことを言い出したので俺は思わず聞き返してしまった。
「そうよン。自分の能力がスキルのレベルを上回ればスキルのレベルは上がるの。この調子ならあと二か月くらいでレベル 5 くらいまでイケるかもしれないわねン」
「そんなやり方があったんですか……」
「あらン? 王都の学園に行った子が強いのはこれのおかげよン?」
「はあ。そうだったんですか」
「でもスキルを持っていない子には意味がないから、ディーノちゃんが知らないのは無理ないかもしれないわね。小学校でも教えてないはずよン」
「確かに教わっていないですね」
「あのフリオちゃんも、あんな風にねじ曲がっていなければあたしが教えていたのかもしれないわねン」
「……」
たしかに、フリオは『戦士』のギフトを貰っているのだから俺よりは成長が早いはずだし、そういったギフトを持っているとステータスだって上がりやすいと聞いている。
「あら、そんな顔しないの。ディーノちゃんはちゃんと真面目に働いて、それでしっかりここまで辿り着いたんじゃない。Aランク冒険者のあたしの教えを受けたいって子はたくさんいるのよン? このチャンスをちゃんとモノにしないとダメよン」
「はい」
「それじゃあ、続けるわよン」
そして俺は再び素振りから始まるメニューを消化していくのだった。
****
「はい。今日もお疲れ様。ちょっとはあたし好みの逞しいイイオトコ♡になってきたわねン」
「あ、ありがとうございます」
「さて、戻るわよン」
「はい」
そして閉門時間の迫る門へと歩き出す。
「そうそう。フリオちゃんだけどねン。どうやら北の森にいるみたいなの」
「北の森にですか? じゃあ俺がランニングをしている時にどこかに行っていたのって――」
「フリオちゃんの行方を探していたのよン。あたし、仕事はちゃんとやるオンナなの」
女性かどうかはまあ諸説ありそうだが、Aランク冒険者というだけあって本当に有能なようだ。
「あなた、何か失礼なことを考えているんじゃない?」
「え? そ、そんなことはないです。こんな短期間に見つけてくるなんて凄いって思っていました」
「本当かしら……」
そういうとトーニャちゃんは俺をじっと見つめてきた。
「本当です。本当ですから!」
俺はその視線に耐えられずに顔を背ける。
「あら、見つめてくれないのね。こんなにも想い合っているのに」
『ええっ!? そうなの? ディーノ、あたしというものがありながらそんなっ! 最近あたしに手を出してくれないと思ったらそんなっ!』
「いや、ええと……」
「じゃあ相思相愛ね。さあディーノちゃん。あたしの胸に飛び込んできなさい」
『ティーノのバカーっ。飛び込むならあたしの胸にしなさいっ』
トーニャちゃんだけでも大変なのにフラウまで悪乗りして加わったせいでもはやカオスだ。
大体だな。フラウの胸に飛び込んだら完全に頭突きだと思うんだ。しかも割と致死レベルの。
「飛び込みません。早く戻りましょう」
「ああん。いけずン♡」
『ねぇ! あたしよね? あたしの胸に飛び込むのよね!? ねぇ!』
トーニャちゃんはくねくねしているしフラウは俺の顔の目の前で涙目になりながら俺の鼻を両手で挟んで訴えかけてくる。
あまりのカオスっぷりに俺は頭を抱えるのだった。
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そしてしばらくして二人が落ち着いたので話を再開する。
「それで、北の森に攻め込むんですか?」
「それがねン。フリオちゃんがどうやらゴブリンの頭目になっているっぽいのよ」
「フリオがですか?」
「これはあたしの予想なんだけど、あのゴブリンの集団がそもそもフリオちゃんを唆した悪魔の下僕なんじゃないかしらン」
「悪魔がゴブリンを?」
「理由はよくわかっていないのだけれど、悪魔は他の種族の魔物を操ることがあるの。一説によると、悪魔は魔物を使って彼らにとって上質な魂をおびき寄せるとも言われているわン」
「それがフリオだったんですか?」
「悪魔って、あんな風に鬱屈していたり、憎しみや恨み、後悔を抱えていたりといった人間が好みらしくてねン。そんな人を唆して契約を結んで魂を集めるの」
「そんな人はたくさんいそうですけど……」
「誰でもいいってわけじゃないみたいよン。好みでもあるんじゃないかしらン? あまり詳しいことはあたしも知らないわン」
「そうですか。それでどうするんですか?」
「領主軍との合同作戦になりそうよン。あたしたちの任務はフリオちゃんの討伐。領主軍はゴブリンの殲滅ね」
「またゴブリン戦ですか」
「仕方ないわよン。増えたら町や村にも被害が出ちゃうもの」
「そうですね」
そんな会話をしていると門の前に到着した。俺はギルドタグを見せて門をくぐる。
ちなみにトーニャちゃんは顔パスだった。さすがAランク冒険者だ。
「それじゃあ、また明日ねン。ディーノちゃん」
「はい。今日もありがとうございました」
こうしてトーニャちゃんと別れた俺は家路を急ぐのだった。
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目次
連載中 全21話
2021年2月17日 23:39 更新
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