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43 守護神
しおりを挟むお兄様には守護神と呼ばれる鬼神が4人いる。
赤の鬼神、トネード。この国との辺境を任せれているトネードはお兄様の護衛として騎士見習いの3人を連れて一緒にこの国へやって来た。私の家で暮らし、お兄様に剣を教えた。私とコナーの剣の師匠でもある。
トネード師匠ももう48歳。コナーを後継者にしたいらしいけど、コナーはずっと断ってる。
青の鬼神、ザイル。お兄様の側で護るザイルは騎士見習いの一人でお兄様より5歳年上。剣の腕は一番だった。普段温厚なザイルは剣を握ると人が変わる。お兄様が敵と判断すれば躊躇いなく剣を振り下ろす。それが赤子であろうと。
お兄様に忠義を誓い右のトネード、左のザイルと言われている。
それでも私には優しいザイル兄様。
黄色の鬼神、ガレン。隣国との辺境を任せれているガレンも騎士見習いの一人。お兄様より5歳年上。ガレンは体術に優れていた。剣の腕が立つ一人。体術を教えてもらっていたコナーはいつもガレンにくっついていてまるで兄弟のようだった。
お兄様やザイル兄様、コナーに剣で負けて泣いた私を慰めるのはいつもガレン兄様だった。
白の鬼神、レガンス。お兄様を影から支えるレガンスも騎士見習いの一人。お兄様より6歳年上で隠密行動が得意な人。気配を消して背後に回り込み小刀で首元を切る。その動きは無駄がなく人よりも敏感な感覚を持っていて目を瞑っても気配で分かるらしい。頭が賢いのか予測能力も長けていて感じとった気配の動きを予測しそれに合わせて戦う。百発百中なのが少し怖い。
幼い頃はレガンス兄様を見つけるかくれんぼを毎日コナーとしていて、だから私もコナーも少しの気配、視線、後は第六感?を遊びながら鍛えてもらった。
影を見つけるのはなんとなく居るから始まり少しの気配、視線、微かな音を感じれるように鋭くさせる。それを鍛えたおかげで気配を消す影を見つける事ができる。
お父様がライアンやグレイソンに付けている影もレガンス兄様の元で修行をした人達。レガンス兄様の元で修行をした人は先鋭揃い。
守護神の強さは私とコナーが一番分かっている。私では敵わない。コナーなら、それでも4人相手には無理。
きっと今回お兄様が先陣きってやってくる。トネード師匠とザイル兄様を引き連れて。ガレン兄様、レガンス兄様も各々自分の仕事はきっちりやり遂げる。
お兄様の前にレガンス兄様の隠密部隊がこの国の内情を探りにくる。もしかしたらもう探っているのかもしれない。
その情報をもとに戦術を考える。効率良く最短で攻めれるように。
皇帝を護り皇帝に勝利を
守護神達のお兄様への忠義は揺るぎない。
それが極悪非道な行いであろうとなかろうと。
お兄様が公爵家で暮らしていた間、刺客は何人も来た。元々公爵家の警備はすきがない。それをわざとすきを作り刺客を捕らえ、誰の指示か調べた。皇后はじめ夫人達、皇子皇女、全員が刺客を次から次へと送って来た。
『馬鹿な奴らだ。自分の罪を自分で重くして。俺が皇帝になった時、その罰を受けさせる時が楽しみだ』
その時笑ったお兄様の顔が悪魔に見えた。
『俺は別に無差別に殺す訳じゃない。俺に対して行った報いは受けるべきだろ?俺はそれを返すだけだ。
リリーアンヌ、俺が怖いか?』
そう聞いてきたお兄様の顔がどこか悲しそうな辛そうな寂しそうな、何ともいえない顔をしていた。でも、
嫌われたくない
それだけは分かった。
『お兄様はお兄様でしょ?どんなお兄様でも私のお兄様には変わらない。家族は家族を信じるものよ?だから私はどんなお兄様でも、皆がお兄様を悪く言っても私だけは最後までお兄様の味方になる』
その時私はまだ7歳だった。12歳のお兄様はその時既に冷酷な皇帝の顔をしていた。それにどんなお兄様でも嫌いになる訳がない。
それに、トネード師匠は私を娘のように可愛いがってくれた。ザイル兄様もガレン兄様もレガンス兄様も妹のように可愛いがってくれた。
8年一緒に暮らしただけかもしれない。それでも私には家族と同じなの。
だからこそ止めないといけない。
お兄様だけじゃなくて守護神達もこの国の貴族全員を抹殺しにくるから…。
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