辺境伯へ嫁ぎます。

アズやっこ

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今日はジル様と街へ出かけます。

朝起きてカーテンを開け、


「今日もいい天気だわ」


ケイトが来る前にワンピースに着替え、髪型をどうしようか考えていたら、


「おはようございます。今日は早くお目覚めでしたか?」

「ケイトおはよう。そうなの、ジル様とのデートが楽しみで早く目が覚めたの」

「私までご一緒してお邪魔になりませんか?」

「私から頼んだのよ?ケイトに一緒に選んでもらいたかったの」


昨日の夜、ケイトにお願いした。一緒に布を選んでほしいって。

ケイトに髪を結ってもらい朝食を食べ玄関へ行きます。


ジル様が待っていてくれ、


「お待たせしました」

「シア、悪いんだが先に行っていてくれるか?直ぐに追いつく」

「分かりました。何かありましたか?」

「国境から鷹が飛んできたから確認するだけだ」

「キース様ですか?」

「違う部隊からだ。心配はいらない」

「分かりました。先に街へ行ってますね?」

「今日はシアに2部隊付ける」

「2部隊もですか?」

「街の巡回も兼ねてだ」

「分かりました」

「ゼフは昨日シアに付いたから他の者を紹介する。第四部隊団長のボル、副団長のノールだ。ゼフと昨日紹介した副団長のクルトを合わせた4人にはシアから離れないように指示してある」

「分かりました。皆様ご迷惑をおかけしますがお願いします」

「馬車にはゼフが一緒に乗る、良いか?」

「はい」

「直ぐに追いつくから先に見ていてくれ。気をつけてな」

「ジル様も気をつけて下さいね」


ケイトと馬車に乗り込み、最後にゼフ様が乗り込み馬車は動き出した。

ケイトは私の横に座りケイトの前にゼフ様が座っている。


私はゼフ様を見て昨日の会話を思い出していた。


「王女様、少しお聞きしても良いですか」

「どうぞ?」

「隊長はその…、いつもあんな感じですか?」

「ジル様、そうね、いつ見ても素敵よね。ジル様は女性にモテていたのでしょ?私は毎日心配しているの。優しくて格好いいジル様ですもの、女性が放っておく訳がないもの。それにあの逞しい体もモテる原因の一つよね!抱きしめられると護られてる、包まれてるって全身で感じるし、剣の腕も強いのよね?ますます女性が放っておく訳がないわ!

どうすれば他の女性に心が移らないか毎日考えているの」

「隊長に限って他の女性に目も心も移りませんよ。これだけは断言できます」

「そうだと嬉しいわ」

「あんな隊長見たことないので……」

「私もあんなジル様見たことないわ。ゼフ様に指示を出す姿、とても格好良くて、それにゼフ様をよく見てるのね。そうじゃなきゃ言えないもの。流石、この辺境の騎士達を纏める隊長だわ。きっと他の騎士一人一人の事もよく見てるのよ。もうどれだけ私を惚れさせるのかしら」

「………、(副隊長はよく平気だな…、俺には無理だ……)」

「どうしたの?」

「いえいえ、俺は腹がいっぱいです。ごちそうさまです」


結局何が「ごちそうさま」なのか分からなかったけど、きっとご飯をお腹いっぱい食べたのね!



街へ着き、早速刺繍糸と布が売っている手芸店に案内してもらった。


「俺達は入口でお待ちしてますので」

「ありがとう」

「俺達の事は気にせず見て下さい」


私とケイトは店の中に入り、まずは刺繍糸から選んだ。

赤や黄色、ピンクはよく使うから、多めに購入して、後は緑色や黄緑色も多めに購入しましょ。葉っぱで使うしね。

後は紋章の鷹か…、グレーだけど、


「ケイト、鷹を刺繍するのにどっちの色が良いと思う?」

「紋章ですか?」

「そう。青色ベースだからやっぱり濃い方の方が良いわよね」

「そうですね」

「青色ってちょっと水色に近い色でも良いと思う?」

「刺繍は気持ちですから青色ベースなら良いと思いますよ?」

「そう?空の色が良いと思ったの。空を自由に飛ぶ鷹を見た時に綺麗って思ったのよ。それを刺繍にしたくて」

「贈り物ですから」

「そうよね?」


水色より青色に近い色を選び、黒色に近い濃いグレーと一緒にこっちも多めに購入した。これからも紋章を刺繍する機会が増えるもの。


後は布選び。

王城にいた騎士が腰ベルトの所に刺繍が刺してある布を飾っていたの。その時聞いたら妻から貰った大事な物だって言っていたの。他の騎士も付けていたし、妻から贈る無事を願うお守りのような物みたい。邪魔にならない長さだったから私もジル様に贈りたいと思って。


「ケイト、この布だと少し薄いかしら」

「そうですね。王城では争いがここよりはないのでいいと思いますが」

「そうよね、争いの途中で無くなったり切れたりするのは縁起がよくないわよね。もう少し分厚い布にしましょう」

「ですがそうなると刺繍は刺しにくいですよ?」

「それこそ一針一針大事に刺せるもの」


それから他の布を見て、手触りや厚さを確認して決めた。他にも布を選び、後は無地のハンカチも購入した。前に渡した時は白色のハンカチだったから今度はジル様の色や私の色に染めてあるハンカチにしたの。


「買い忘れはありませんか?」

「今の所は大丈夫よ?」

「では先に外でお待ち下さい。会計を済ましてきます」


私は外で待つ団長様と副団長様の元へ行った。




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