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おまけ ローレンス ②
しおりを挟む私とミリアの傷口が治り牢屋に入ってから3ヶ月後ついに明日王宮から出る事になった。
一度も会いに来てくれなかった父上、母上。一度だけ弟のルーファーが来たが私を軽蔑するような目で見て何も言わずに帰って行った。
王宮での最後の夜
「ローレンス、今日のスープ、具が沢山入ってる。初めてよね、美味しそう」
嬉しそな声が隣から聞こえてきた。
「私のも食べろ」
私はパンを手でちぎり食べた。
牢屋の中とはいえ生まれ育った王宮を離れるのは寂しい。目を瞑れば王宮のどの場所も鮮明に思い出す。王都以外に出た事がない私にこれからどう生きていけばいいのか。能天気なミリアはきっと何も分かっていない。
宰相の言葉で感傷的にはなったが、まだ納得していない自分がいるのも事実。
平民は仕方がない、それは認めよう。去勢ももう去勢した後で何を言っても無駄だ。考え方によっては子供が出来なければ食い扶持が減る、そう思えば出来ないならそれはそれでいい。監視も今までも王子という立場は常に誰かに見られている。今更監視の目に怯える必要はない、堂々としていればそれでいい。
問題は荷担だ。誰かの力を借りなければどう生活をしていくんだ。とはいえ内密に誰かが手を貸してくれるだろう。王都に入れないのなら学友の領地で過ごせばいい。そこで領主でもやるのもいいかもな。幸い知識だけはある。
なんとかして連絡だけは取りたいが…。
朝になり平民が着るごわごわした服に着替えた。どうして私がこんな服を、そう思ったが裸よりはましだ。
牢屋の鍵が開けられ地下から地上へ出た時、久しぶりの朝日に目が眩む。僅かな風が心地よく新鮮な空気を堪能した。
「貴方方には今から王都を出てもらいます。王都を出るまでは街の騎士団の騎士に先導を頼みました。こちらが貴方方を先導するレイン隊長です。くれぐれもレイン隊長の言う事を聞いて下さい」
宰相は淡々と話を進める。
「それとこちらは私からの施しです。あわれな貴方方に私から最後の慈悲です。私は浮浪者があわれに思い僅かばかりの金子を施しただけ。
それと貴方方に懺悔の心があるのなら神に懺悔し祈りなさい」
宰相はそれだけ言うと去って行った。
袋の中には僅かばかりの金子。パンが数個買えるだけ。私も子供の頃浮浪者にパンが数個買える施しを渡した。自分が食べるお菓子を我慢しその分の金子を施す。たった数個のパンが買える金子でも浮浪者の命を数日延ばせる、そう母上に教えられた。その日のお菓子を我慢した対価でその金子は私の自由に使っていいと。貴族の中でも浮浪者に無料で炊き出しをする者もいた。僅かばかりの金子を目の前にわざと落とす者もいた。
施す側だった私が施されるようになるとは…。
「ねぇローレンス、いくら入ってたの?宰相様だから大金よね?見せて?」
「施しは大金ではない。生き長らえるギリギリの金子しか渡さない。施しだけで暮らせれば働こうとしない。それでも死んだら働くことすらできない。施しはあわれに思った者から渡す情けだ」
「宰相様ってけちね」
今の私達には金子はない。施しだろうとなんだろうと貴重な金子には変わりない。
「ほら行くぞ、今日中に王都の端まで行きたいからな」
私達の話を呆れた顔で聞いていた騎士。30歳前後だろう騎士は腕を組み私達を見ていた。
「よろしく頼む。レインと言ったか、馬車はどこだ?」
「阿呆か、金もないあんた達に馬車代が払えるのか?歩きだよ、あんた達には立派な足が付いてるだろ」
「なっ!阿呆とはなんだ!私は王子だぞ」
「元な元。で、今は俺と同じ平民。金が無ければ自分の足で歩くしか手段はない。ほら置いてくぞ」
スタスタと歩いて行く騎士の後を付いていくしかない。裏門の門は閉められ戻る事も出来ない。
最後くらいは父上と母上が会いに来てくれると思っていたのだが…。
父上も母上もルーファーも薄情な人だ。
王宮の敷地を抜けて一歩街へ踏み込めば無数の嫌悪した目が私達を見つめる。目を気にするな、そう思っていたが今までは好意的な目しか向けられていない私にとって刺さるような視線を向けられるのは初めての事だ。憎しみ、蔑み、殺気、それでも近くに騎士が居る以上手は出してこない。
そう思っていた。
街を進めば私達を罵る声が聞こえる。
浮気男、人でなし、最低、阿婆擦れ、クズ、カス、ゴミ、糞が、蛆虫、死ね、
私達に罵声を浴びせる人達の前をそれでも歩いて行くしかない。握った拳に力が入り唇を噛む。言い返したい、私を誰だと思っている、王子だぞ。王子に向かって不敬だぞと。それでも言い返せない。
『自分は王子だなんだって言ったら俺は案内しないからな、自分達で勝手に出て行け。どうせ監視されているんだ、俺が案内しなくても誰かが案内してくれるさ。迷って路地裏へ入れば死ぬかもしれないがそれも自分達が選んだ道だ、諦めろ』
目の前の騎士を手放す事は出来ない。
コロン…
目の前に転がってきた石。
ボスン…
足に当たった石。
刺さる視線を避けるように下を見て歩いていた私は顔を上げた。幼い子供が両手いっぱいに石を持っていた。私を睨み今まさに石を私に投げようとしている。幼い子供が投げる石だけあって痛くはないが…、私に石を投げるのか?どうして私が石を投げられないといけない。
「エリーナお姉ちゃんを傷つけた敵は私がやっつける」
幼い子供の近くには同じ年頃の子供がいて私に石を投げようとしている。
「エリーナお姉ちゃんは優しい人だもん。私達に絵本を読んでくれたもん。文字を教えてくれたもん。どうしてお姉ちゃんを裏切ったの。お姉ちゃんを返してよ。出てけ、出てけ、早くここから出てけ」
次から次へと私に当たる石。
「痛い」
ミリアの声にミリアを見れば大人も石を投げている。
「……っ」
次々に石がぶつかる。
カン!
騎士が石を弾いてくれた。
「すまない助かった」
「おい!お前等!石を投げるなとは言わない。だけどな頭は止めろ!当たりどころが悪くて死なれても困る。投げるなら顔より下だ、いいな!」
大きな声で叫んだ騎士を私は睨んだ。それでは石を投げても良いと言ってるのと同じだ。
「なっ!お前!」
「石を投げられるお前達が悪いんだろ?それだけの事をしたんだ。石が当たっても痣ができるくらいだ、死にはしない」
「そうじゃない、止めさせてくれ」
「こいつ等はこいつ等の意思で投げてるんだ、俺に止めれる訳がないだろ」
「お前は騎士だ、私を護るのがお前だろ」
「俺はただの案内人だ。護る義理はないな。平民が一人一人騎士に護られてるか?治安だってお前達が居るから悪いだけで明日には良くなる。まあ浮気者の報いだな」
騎士は私を護る者だ。今まで私は騎士に護られてきた。身を挺して私を護るのが義務でそれで大怪我をしても命を落としてもそれは勲章のようなものだった。
目の前に転がる無数の石を投げ返したい、そう思っても仕方がない。石が当たれば痛いという事を投げてる人にも分からせないといけないと思った。
「その石をどうするつもりだ?」
拾った石を手の中にいれて握りしめていた。
「投げ返せばもっと投げられるぞ。それでもいいなら俺は止めないが」
私は石を握ったまま拳に力が入る。
言い返したくても言い返せない。やり返したくてもやり返せない。なら私はこのまま我慢するしかないのか。どうしてここまで責められないといけない。どうしてここまで耐えないといけない。意にそぐわない婚約者を大事にしなかっただけだ。己の心を取っただけだ。それを浮気だと言うのなら私に石を投げる者の中にも浮気をしている者もいるだろ。
私は罰を与えられた。それで充分ではないか。
「ねぇローレンス、あの店に入りたいわ。ちょっと見てきていい?」
店の方に歩いていくミリアの手を繋ぎ無理矢理引っ張った。こんな時に店に目がいくのか?私は早くこの前から立ち去りたいと思っているのに、歩くのが遅いミリアのせいでただでさえゆっくり歩く羽目になっているというのに。
「早く歩け」
「もう足が痛くて歩けない。ちょっと休憩しましょうよ」
「こんな所で休憩なんてできる訳がないだろ、周りを見てみろ。ミリア頼むから早く歩いてくれ」
ミリアの手を引っ張り前に進む。私だって足は痛い。こんなに歩いた事はない。それでも止まればどうなるか分からない。
その時私と同じ様に婚約者以外に心を移し関係を持った学友の姿を見かけた。
目が合い、私は助けに来たと喜んだ。
スッと視線を外されこちらを見ようともしない。それにあれだけ婚約者の悪口を言っていたのにその婚約者の手を繋ぎ隣に立っている。
手を繋ぐのも嫌だと、話すのも嫌だと、隣に立つのも嫌だとあれだけ言っていたのにだ。仲良く笑い合い時折耳元で話をし肩を抱き寄せ去って行った。二人の仲睦まじい後ろ姿を見つめ悔しさでいっぱいになった。
お前が私に言ったんだ。
『婚約者なんて所詮好きな人が現れるまでの繋ぎだ。どんな子供だろうと親は必ず自分の子供の味方をする。俺は後継ぎだからな。だから俺は自分の心に嘘をつきたくない。婚約者とはいつか婚約破棄して心から愛した彼女と一緒になる。まぁローレンスには無理だな。お前は良い子ちゃんだから婚約者以外を好きになんてならないだろ』
そんなお前がどうして婚約者と仲良くしている。どうして私が惨めな姿になっている。
お前の言葉に耳を傾けなければ今も私は王宮で暮らし王子として生活していたのに。
お前の言葉に耳を傾けなければミリアを好きになる事もなく心で何を思おうとエリーナと婚姻していたのに。
お前は悪魔の囁やきを私に呟くだけ呟いて自分は何もなかったようにこれからも過ごすのか!
日差しが高くなっても歩き続ける。なんの苦行か、そう思った。喉が渇き汗が流れ落ちる。その汗が服に染み込めば肌に当たる服が不快に思えた。それでも歩かなければ置いていかれる。足の感覚もなくなりそれでも足は動く。ミリアと繋いだ手は汗で濡れ離したくても離せば勝手にフラフラとするミリアの手を離す事は出来ない。
どれくらい歩いたのか、今は王都のどの辺りか、それさえも分からない。
「隊長、レイン隊長ここです」
若い騎士がこちらに向かって手を振っている。
「悪いな、こいつ等が愚図すぎて遅くなった」
言い返す元気もない。
「少し休憩するぞ」
レインという騎士は躊躇う事もなく地面に座った。座る椅子もなく敷物も敷いていないのにどこに座れと言うんだ。服が汚れるではないか。
それでも動きを止めた足はズキズキと痛み私も地面に座った。
レイン騎士は水筒に直接口を付けてゴクゴクと美味しそうに水を飲んでいる。口の端からこぼれ落ちる水をじっと見つめたのは仕方がない。
ゴクン
喉が渇き手が出るほど水分を欲している。それでも私の手元には水はない。
「俺の口を付けた残りで良ければ飲むか?」
「だが…」
今まで誰かが口を付けた物を口にした事はない。
「水分は取れる時に取っておいた方がいい」
差し出された水を取ろうと手を伸ばした時、
「ありがとう」
ミリアはそう言うとゴクゴクと飲み出した。
「喉が渇いていたから美味しかったわ」
「全部、全部飲んだのか」
「だって喉が渇いてたんだもの」
「私も喉が渇いているんだぞ」
「でもローレンスは躊躇っていたじゃない。私は気にしないもの」
「逞しい娘だな」
「男爵家と言ってもそこまで裕福じゃなかったもの。お腹が空けばお父様が残した夕食だって食べたわ」
「なっ、」
「ローレンスは潔癖すぎるのよ」
「ハハハ、その通りだ。これからは落ちた物でも食べないと死ぬ。一瞬でも躊躇えば誰かに取られ食にありつけない。それがこれからお前が暮らす生活だ。
イワン、お前の水を分けてやれ」
若い騎士が私の前に立ち水筒を差し出した。
「すまない、恩に着る」
「ならその恩をいつか返して下さいね」
「返せたらいいのだが」
水筒を受け取りゴクゴクと水を飲み干した。こんなに美味しい水を飲んだ事がない。王宮では少し冷えた水さえ味のない飲み物で美味しいとは思えなかった。いや、何を食べても飲んでも美味しいとは思えなかった。出された食事を残した事は何度もある。王宮で暮らしていた頃には考えられなかったが今は生ぬるい水でも美味しい。
「ありがとう、助かった」
『どういたしまして』とにこっと笑った騎士に感謝しかない。
水分を取り落ち着くと足の痛みが再発する。
「ッ!」
「見せてみろ」
レイン騎士は私の目の前に座りズボンを捲った。
「赤くなってるな、痣になるが大丈夫だ」
両足には無数の赤い跡が付いている。
「背中も見せてみろ」
上の服を捲られ背中にレイン騎士の手が触れる。
「ッ!」
「イワン、塗り薬を持ってこい」
「背中は当分痛むだろうが傷はいずれ治る」
「すまない」
「良かったな、この国は優しい人ばかりだ」
「これのどこを見て優しいと言える。優しい人が石を投げるのか、優しい人が敵視した目で見るのか、優しい人が罵声を浴びせるのか、……優しい人などいない」
「だが彼女には傷が少ない。か弱い女性には手を出していない。
王子だったお前にとってみれば全てが初めての経験だろうが生きていれば殴られ蹴られ石を投げられる事もある。何かを食べないと生きられない以上盗んでも食べ物を得ようとする。見つかれば体中ボコボコだ。治す薬もない、生と死を彷徨いそれでもいつかは治る。いつか這い上がろうと必死に生きてきたから俺はこうして騎士隊長になった。
お前は贅沢者だな」
「以前の私は贅沢者だったのかもしれない。だがそれが当然だったのだ。だが今の私を見てみろ、どこが贅沢者に見える」
「お前達には当たり前に教えられる文字、勉強、それらは俺達平民には望まなければ受けられない」
「父上が設立した平民が無料で受けれる学園があるはずだ」
父上は平民でも文字が書けるようにと無料で入れる学園を国中に作った。1年と短い期間ではあるがそれでも通えば文字が読め書けるようになる。親も無料ならと子供を入れる。
「俺のように孤児には無理だ」
「孤児でも関係ない。それに孤児院では貴族が文字を教えたりする」
「それは王都の孤児院だけだ、地方は違う。それに地方へ行けば行くほど学校には通えない。学校へ行く暇があれば親の手伝いをさせられる。文字を覚えるより働き方を覚えさせる方がよっぽど為になるからだ。
お前が当たり前に受けていた勉強は当たり前じゃない。お前が恵まれすぎていただけだ。お前には子供の時から蓄えた知識があるだろ、俺には無い物だ。俺からしたら知識は贅沢品だ。それを良く使うか悪く使うかは別だかな」
確かに物心ついた時から勉強するのが当然だと言われて育った。嫌でもやらされる。それが王族に生まれた使命だとも言われた。
貴族なら誰でも幼い頃から勉強をする。知識なんて私だけじゃない、誰でも持っている物だ。それが贅沢だと思った事もなかった。
「宰相様は優しいお方だな」
「そうか?厳しいがな。もし優しく思えたならお前にだけだ」
「お前は呆れるほど馬鹿な奴だな」
「な、なんだと」
「宰相様の心を何も分かっていない。それに気づきもしない」
「ならお前は分かると言いたいのか」
「分かる。お前にもいつか宰相様の心が分かる時がくればいいがな。さあ休憩は終わりだ、日が暮れる前に王都を出たいからな」
それからも歩き続けた。足が棒になろうがひたすら歩き続けた。
「ここが王都の端だ。お前達は今後一切王都への立入りは禁止されている。その時は俺もお前達を遠慮なく捕縛する」
「ああ、分かっている」
「後、どの街でも路地裏は危険な所だ」
「肝に銘じる」
「じゃあな」
「ここまで案内してくれて感謝する」
手を振って去って行くレイン騎士の後ろ姿を見送った。
黄昏空にレイン騎士は輝いて見えた。
私はレイン騎士の後ろ姿が見えなくなるその時まで見つめた。
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