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しおりを挟むモデル体型だね、と周りの女の子たちからはうらやましがられるが、麻由から見れば柔らかなボディラインを持った彼女たちのほうがよほどうらやましい。
かわいげのない性格をそのままにしたような、女性らしい丸みの少ないこの体があまり好きではなかった。
隼人は麻由の上体を起き上がらせると、その後ろに回り、すっぽり抱きしめるようにして支える。
「隼人さん……?」
なにをするのだろうと疑問を抱いていると、両手を挙げてばんざいの姿勢を取らされ、下着のホックがプチンと外された。
「なっ」
下着はさっさと腕から抜かれ、上半身は産まれたままの姿になってしまう。
「前を見ろ」
言われるままに視線を前にやれば、長細い姿見がかけられていた。そこに映る卑猥な姿に思わず目をつぶった。
「いやっ」
あられもない姿をさらす自分が写っている。
隠したいのに、手はばんざいのまま、隼人が固定していて下ろせない。
「すごく、きれいだ」
耳元で隼人の濡れたような声がささやく。
「君は自分の体を見たことがないのか? こんなに美しいのに」
隼人は胸の下線を指先でつ、となぞった。
触れるか触れないかの感触に麻由の体がふるりと震える。
「椀をひっくり返したような均等で美しい形をしている。下垂の柔らかなカーブがこんなに美しいことも、本当に知らない?」
麻由の口からはあっ、と熱い吐息が漏れた。触れられているところは少ないのに、体が奥から沸騰しそうに熱い。
見るよりも、隼人の声で想像させられるとそのほうがよっぽど淫らな気がしてきてしまう。
「新雪のように真っ白な中に、桜色に膨れるここのかわいらしさも」
隼人が指先で胸の飾りをつんとつつく。まだ柔らかいそこがわずかな快感を感じて、ピクンと震えた。
「大きさが気に入らないのか? 俺の手には丁度いいが。こうしてまるごとかわいがってやれる」
隼人が両手で白い丘を包む。
恐る恐る目を開けると、筋張った手がやわやわと双丘を揉みはじめる。
節くれ立った指で自分の柔らかな部分が形を変えていく。
卑猥な光景に目が離せなくなった。
「あっ……はぁ……」
「桜がだんだん色づいてきた」
薄い桃色だった飾りは紅くぷくりと立ち上がる。色の濃いそこと白い丘の境界を隼人は指先でじっとりとなぞり上げた。
見せつけるような動きに、麻由はふるふると小刻みに震える。麻由の動きに合わせて紅い飾りも小さく揺れた。
「ここはなにか期待しているのか」
「し、らな……」
「素直になれ、麻由」
ぴんっ、と指で飾りをはじかれると、お腹の奥がずくりと疼く。
「んんっ」
甘い声を押し込むように手を口に当てれば、すぐに隼人にどけられてしまった。
「声を我慢するな」
もう一度同じように飾りをはじかれる。じわ、と蜜のにじむ気配があった。
「ぁう、っ」
「ここ、もっとしてほしい?」
「っ、……」
「麻由?」
「……して、ほしい……」
「いい子だ」
隼人は麻由の後頭部に軽いキスを落とすと、両方の胸の突起をきゅっとつまみ上げた。すりすりとこすり合わされるように刺激されて、体が甘く痺れていく。
「あんっ、あ、あ……」
耳孔に隼人の舌が入ってきて、空気を含んだ水音が鳴る。頭の中に直接響くような錯覚で、おかしくなりそうだった。
鏡には蕩けきった自分の顔が写っている。
胸を責められ、耳を嬲られ、悦んでいる自分の姿が。
(シてる時の私ってこんなにいやらしい顔なの……?)
自分のはずなのにまるで自分じゃないみたいだ。
立てていた膝はいつの間にか、待ちきれないというようにこすり合わせていた。
「こっちも我慢できなくなったか?」
隼人に膝を割られると、大きく開いた足の奥で水色のショーツは丸く濡れて色が濃くなっている。
「胸だけでこんなに感じた? やっぱり麻由は感じやすいんだな」
「ち、ちが……」
「そうか?」
あっさりショーツを引き抜かれると、秘所とつながるように透明な糸がひいている。
隼人は麻由の膝を立てて座らせたまま、割れ目に指を浅く入れてかき回す。
こぽりと溢れかえった蜜が隼人の長い指を濡らした。
てらてらと濡れ光る秘部は誘い込むようにひくひくと蠢いている。
「麻由、どうしてほしいか言って」
「え?」
「ここ、触って欲しくないか?」
隼人はうっすらとした茂みをかき分けると、肉丘を割って見せる。
そこからは真っ赤に膨れ上がった秘珠が顔を覗かせた。
浅いところで蜜をかき混ぜていた指が、じりじりと上に這い上がっていく。その様子に思わず息をのんだ。
指先は秘めた真珠に触れそうになって、また下に降りていく。
鏡越しにその動きがはっきりと見えて、期待を裏切られたさみしさで体が震えた。
「触って気持ちよくしてほしいならそう言わないとな」
「や……」
外気に触れた花芽は快感を求めてさらに紅く色づいている。秘所の入り口は未だ浅いところにある愛しい人の指を奥までもらおうと、ねだるように打ち震えていた。
気持ちよくなりたい。
目で焦らされて麻由の頭の中はそのことでいっぱいになる。
「わっ、て……触ってっ、隼人さんの指で……」
「かわいいな、麻由は」
隼人は今度こそ指をつうっと上にスライドさせると、濡れて光る指で花芽を捏ねる。
「ああっ……!」
全身に電流が走ったような甘い刺激に、麻由は隼人の体に背を預けて身悶えた。
「気持ちいい?」
「んっ、き、もちいいっ、……あ、あっ」
滑りのいい指は膨れた花芽を丸く円を描くように刺激した。
焦らされた体はすぐに限界を訴える。
「あ、も、だめっ、――あああっ」
麻由は隼人の腕の中で体を大きくのけぞらせて達する。
ぐったりともたれかかると、お尻に熱く硬いものが当たっているのを感じた。
「麻由……」
かすれた声で麻由の名を呼んだ隼人は、うっすら桃色に染まった体を布団に横たえると、その上にまたがる。
額に汗をにじませ、性急な手つきで自分の浴衣を脱ぎ捨てる姿が色っぽくて、麻由は目が離せなくなった。
黒いボクサーパンツを押し上げる欲望は布の上からでもわかるくらいに大きく反り返っている。
電気の煌々とついた中で、それがよく見えた。
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