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――クラゴの誘拐事件編――
日常を取り戻した親子
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「もー!何してくれんのよ!」
「言われた通りに来てやったんだろ」
「その犯人逃しちゃったじゃないのよ!」
「……すまん」
ミアは如何にも怒ってます、と言うように勢い良く詰め寄る。
黒い髪の毛は少し長く、身長もギルと同じくらいだろうか。毛先に癖があるのか、所々跳ねているのが見えた。目付きは鋭く、無愛想に見えるもののギルとはまた違った人気がある。
そんな男は魔法警察に所属している、ルーク・ダグラスだ。
ミアとは事件絡みで顔を合わす事が多く、現在魔法警察で1番信用出来るのは彼だとミアも自覚している。
「……はあ、しょうがないわ。恐らく今回は闇の魔術師による犯行ね。子供達の血を使って色々してたみたいね……。それで、この子達を病院にお願いしても良いかしら?」
「ああ、分かった。お前ら、子供を病院に連れ行け」
指示をされた部下は返事すると、寝かされた子供達を魔法で慎重に運んで消えて行く。
ルークはミアの隣に立つギルを見ては見ない顔だと、見つめてしまう。
「俺の顔何か付いてる?」
「あ、いや……ジロジロすまん。ミア、誰だ?」
「ああ、私の店の従業員よ」
「お前従業員とか募集してたのか?」
「ミアちゃん~、そろそろ弟子って認めてよ~。あ、俺ミアちゃんの弟子なんで」
満面の笑みでミアの肩に腕を回せばルークに弟子だと告げるものの、ミアに軽く手を叩かれ落とされた。
「って!」
「もー、弟子じゃないってば!もう……ルーク、実験室みたいな場所はこっちよ」
ミアは壁へと歩いて行くと、杖を向ける。
「ショープ」
ミアが呪文を唱えると壁が消えて行き、部屋の中が姿を見せる。
壁一面に本棚と、魔法薬等様々置いてあり闇の道具までもが置いてあるのが見えた。ミアは本棚を見渡していたが、机の上にある薬品の匂いを嗅ぐ。
禍々しい色の液体から臭うのは、とても良い匂いとは言い難く一体何を実験していたのかと疑問に思う。
「おい、子供の血を使った実験だと言ったな」
「ええ。大量に集めてみたいよ」
「どうやら、これを作ってたみたいだ」
ルークは液体の入った瓶、道具等が散乱した机の上から羊皮紙を手に取り、ミアに見せる。ミアはその紙を受け取ると、ギルは横から覗き込む。
「……不老不死……?まさか、不老不死の薬を作ってたの?」
「だろうな。子供の血は魔法薬に良く役立つ。それがノーマジだとしてもな」
「いや、でも不老不死の魔法薬は違法じゃなかったけ?」
ギルの言葉を耳にミアは折り曲がった羊皮紙を見つめる。不老不死の魔法薬、と書かれた下には材料や作り方が書いてあり、所々掠れて消えていたり消された形跡が見れた。
不老不死の魔法薬は闇の魔法薬として作られるのは禁止されている上に、元々魔法使いは長寿。200歳まで生きている程命は長く、不老不死を望む者は多い訳ではない。
不老不死の魔法薬は必ず争いが生まれる原因になる為、作ろうとした者は皆犯罪者になるのだ。
「……死の使い、って思ったんだけど”印”が無かったのよね。私達の邪魔をして来たのは皆、闇の魔術師だったわ」
「最近、闇の魔術師の活動が活発になってきている。もしかしたら、別の何かかもしれん……。俺達も調べてるがアイツ等上手く隠しやがる」
ルークは頭を荒く掻くと溜息を吐き出し部屋を見渡した。何か手掛かりは無いのかと。
「ねえ、ミアちゃんこれ、見て」
ギルが天井を見上げて肩を叩くと、ミアは同じ様に天井を見上げるものの特に変わりがある訳ではなかった。だが、しっかり見ると何か靄がかかったように揺れて見えた。ゆっくりと杖を天井に向け、呪文を唱える。
「ショープ」
天井に姿を表したのは、大量にぶら下げられたスノードロップだった。真っ白で可愛らしく、可憐に下を向く花だがぶら下げられてるせいか少し、不気味に見えた。
ミアはスノードロップから目を離す事が出来ずにいた。
――――
――――――
「本当に、ありがとうございます!ミアさんのおかげで……、妻も体調が良くなって……!感謝してもしきれません!」
「ああ!そんなに頭下げないでください」
「娘さんは?」
「すっかり、元気になって一昨日退院しました。今は家で妻と寝てます。……来週から元の生活に戻れそうです」
誰も居ない店の中、ミアとギルそしてモーガンが話しをしていた。ギルはカウンターキッチンで先程まで居た常連客のコーヒーコップを杖で洗浄し、ミアはカウンターに座るモーガンの隣に座っている。
誘拐事件から数日、やつれた顔も元に戻ったのか元気な姿で店に来てくれた。
子供達は全員無事で、貧血等の症状が酷かったものの病院で治療され、命に別状は無かった。助けるのが遅かったら分からない、とは言われたが。
幸い子供達は連れ去られてから眠ったままで記憶は無いらしく、怖い思いをした子は居なかった様でミアは安心した。皆口にしていたのは、綺麗な鳥さんが居た、とだけ。
「今度娘達を連れて遊びに来ますね」
「ええ、楽しみにしてます」
「きっと、貴方にメロメロになると思いますが」
「え、俺?」
モーガンはカッコイイ男性に弱い長女を思い浮かべると、ギルを見つめて苦笑いになってしまったが助けてもらったのだから、モーガンは今回は良いかと小さく笑った。
「あ!そうだ!モーガンさんちょっと、待ってて!」
ミアは何か思い出すと慌てて奥の部屋へ駆け込む。モーガンは不思議そうな顔で待っていると、赤いリボンでラッピングされている薄いピンク色をした可愛らしいクマのぬいぐるみを、手に持ったミアが現れる。
「娘さんのぬいぐるみダメにしちゃったので、良かったらどうぞ。……おまじない掛けてますから今度は、安心ですよ」
ミアは笑みを浮かべるとモーガンにぬいぐるみを渡した。
「ありがとう、娘が好きな色だ……」
モーガンは目を細め優しく微笑みながら渡されたぬいぐるみを見つめた。
モーガンを見送る為にミアとギルは外に出ると、手を振って嬉しそうに帰るモーガンの背中を見送った。
「どう?俺今回役に立ったでしょ?」
「そうね。ギルのおかげでアパタイトバート捕まえれたしね。あ!だからって弟子は認めないわよ!」
「え~、ケチ~」
「口を尖らかせない!そんな顔してもダメなもんは、ダメ!」
「え~、俺結構頑張ったんだけどなあ。あーあー、ご褒美欲しいなあ?」
ミアは此方を見つめてくるギルの表情を見ると、どんな女の子でもこの表情にイチコロなのだろうと呆れたように溜息を吐き出した。
「しょうがないわね、コーヒー淹れてあげるわよ」
小さく笑ったミアはギルと共に店の中へ戻った。
――――
――――――
「ルーク警部。今回の事件の書類になります」
「ああ、ありがとう。そこに置いといてくれ」
「はい」
ルークは誘拐事件後の書類と見つめ合っていた。
連れ去られた子供、操られたアパタイトバート、闇の魔術師そして、大量のスノードロップ。
全てが死の使いの仕業だとしても、現場に切り落とされた魔術師の手の甲からは死の使いの印は出て来なかった。死の使いのメンバーは皆、手の甲に印がある。
髑髏に巻き付いたスノードロップの印が。
ルークは今回の事件に不老不死の魔法薬が関わっている以上、思った以上に危ない事になっているのかもしれないと頭を抱えた。
闇の魔法使いや闇の魔術師達の活動は特に最近耳にし、実際通報件数や報告数が上がっている。何かを企んでいる事は確かだ。その何かが明確に分かっていないから何を阻止すれば良いのか分からなくなる。
「……また、消されてんな」
報告書の何ヶ所か消され、改ざんされているのを見るとルークは警察内部に居るのでないかと考える。何故、改ざんする必要があるのだろうか。あるとしたら1つ、死の使いのメンバーが紛れ込んでいるとしか考えられなかった。
「……めんどくせえ事になりそうだな」
ルークは煙草を薄い唇の間に加えると、指先で煙草に火をつけた。煙を吐き出すと天井を見上げ、魔女と呼ばれる女を頭に思い浮かべた。
「言われた通りに来てやったんだろ」
「その犯人逃しちゃったじゃないのよ!」
「……すまん」
ミアは如何にも怒ってます、と言うように勢い良く詰め寄る。
黒い髪の毛は少し長く、身長もギルと同じくらいだろうか。毛先に癖があるのか、所々跳ねているのが見えた。目付きは鋭く、無愛想に見えるもののギルとはまた違った人気がある。
そんな男は魔法警察に所属している、ルーク・ダグラスだ。
ミアとは事件絡みで顔を合わす事が多く、現在魔法警察で1番信用出来るのは彼だとミアも自覚している。
「……はあ、しょうがないわ。恐らく今回は闇の魔術師による犯行ね。子供達の血を使って色々してたみたいね……。それで、この子達を病院にお願いしても良いかしら?」
「ああ、分かった。お前ら、子供を病院に連れ行け」
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ルークはミアの隣に立つギルを見ては見ない顔だと、見つめてしまう。
「俺の顔何か付いてる?」
「あ、いや……ジロジロすまん。ミア、誰だ?」
「ああ、私の店の従業員よ」
「お前従業員とか募集してたのか?」
「ミアちゃん~、そろそろ弟子って認めてよ~。あ、俺ミアちゃんの弟子なんで」
満面の笑みでミアの肩に腕を回せばルークに弟子だと告げるものの、ミアに軽く手を叩かれ落とされた。
「って!」
「もー、弟子じゃないってば!もう……ルーク、実験室みたいな場所はこっちよ」
ミアは壁へと歩いて行くと、杖を向ける。
「ショープ」
ミアが呪文を唱えると壁が消えて行き、部屋の中が姿を見せる。
壁一面に本棚と、魔法薬等様々置いてあり闇の道具までもが置いてあるのが見えた。ミアは本棚を見渡していたが、机の上にある薬品の匂いを嗅ぐ。
禍々しい色の液体から臭うのは、とても良い匂いとは言い難く一体何を実験していたのかと疑問に思う。
「おい、子供の血を使った実験だと言ったな」
「ええ。大量に集めてみたいよ」
「どうやら、これを作ってたみたいだ」
ルークは液体の入った瓶、道具等が散乱した机の上から羊皮紙を手に取り、ミアに見せる。ミアはその紙を受け取ると、ギルは横から覗き込む。
「……不老不死……?まさか、不老不死の薬を作ってたの?」
「だろうな。子供の血は魔法薬に良く役立つ。それがノーマジだとしてもな」
「いや、でも不老不死の魔法薬は違法じゃなかったけ?」
ギルの言葉を耳にミアは折り曲がった羊皮紙を見つめる。不老不死の魔法薬、と書かれた下には材料や作り方が書いてあり、所々掠れて消えていたり消された形跡が見れた。
不老不死の魔法薬は闇の魔法薬として作られるのは禁止されている上に、元々魔法使いは長寿。200歳まで生きている程命は長く、不老不死を望む者は多い訳ではない。
不老不死の魔法薬は必ず争いが生まれる原因になる為、作ろうとした者は皆犯罪者になるのだ。
「……死の使い、って思ったんだけど”印”が無かったのよね。私達の邪魔をして来たのは皆、闇の魔術師だったわ」
「最近、闇の魔術師の活動が活発になってきている。もしかしたら、別の何かかもしれん……。俺達も調べてるがアイツ等上手く隠しやがる」
ルークは頭を荒く掻くと溜息を吐き出し部屋を見渡した。何か手掛かりは無いのかと。
「ねえ、ミアちゃんこれ、見て」
ギルが天井を見上げて肩を叩くと、ミアは同じ様に天井を見上げるものの特に変わりがある訳ではなかった。だが、しっかり見ると何か靄がかかったように揺れて見えた。ゆっくりと杖を天井に向け、呪文を唱える。
「ショープ」
天井に姿を表したのは、大量にぶら下げられたスノードロップだった。真っ白で可愛らしく、可憐に下を向く花だがぶら下げられてるせいか少し、不気味に見えた。
ミアはスノードロップから目を離す事が出来ずにいた。
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――――――
「本当に、ありがとうございます!ミアさんのおかげで……、妻も体調が良くなって……!感謝してもしきれません!」
「ああ!そんなに頭下げないでください」
「娘さんは?」
「すっかり、元気になって一昨日退院しました。今は家で妻と寝てます。……来週から元の生活に戻れそうです」
誰も居ない店の中、ミアとギルそしてモーガンが話しをしていた。ギルはカウンターキッチンで先程まで居た常連客のコーヒーコップを杖で洗浄し、ミアはカウンターに座るモーガンの隣に座っている。
誘拐事件から数日、やつれた顔も元に戻ったのか元気な姿で店に来てくれた。
子供達は全員無事で、貧血等の症状が酷かったものの病院で治療され、命に別状は無かった。助けるのが遅かったら分からない、とは言われたが。
幸い子供達は連れ去られてから眠ったままで記憶は無いらしく、怖い思いをした子は居なかった様でミアは安心した。皆口にしていたのは、綺麗な鳥さんが居た、とだけ。
「今度娘達を連れて遊びに来ますね」
「ええ、楽しみにしてます」
「きっと、貴方にメロメロになると思いますが」
「え、俺?」
モーガンはカッコイイ男性に弱い長女を思い浮かべると、ギルを見つめて苦笑いになってしまったが助けてもらったのだから、モーガンは今回は良いかと小さく笑った。
「あ!そうだ!モーガンさんちょっと、待ってて!」
ミアは何か思い出すと慌てて奥の部屋へ駆け込む。モーガンは不思議そうな顔で待っていると、赤いリボンでラッピングされている薄いピンク色をした可愛らしいクマのぬいぐるみを、手に持ったミアが現れる。
「娘さんのぬいぐるみダメにしちゃったので、良かったらどうぞ。……おまじない掛けてますから今度は、安心ですよ」
ミアは笑みを浮かべるとモーガンにぬいぐるみを渡した。
「ありがとう、娘が好きな色だ……」
モーガンは目を細め優しく微笑みながら渡されたぬいぐるみを見つめた。
モーガンを見送る為にミアとギルは外に出ると、手を振って嬉しそうに帰るモーガンの背中を見送った。
「どう?俺今回役に立ったでしょ?」
「そうね。ギルのおかげでアパタイトバート捕まえれたしね。あ!だからって弟子は認めないわよ!」
「え~、ケチ~」
「口を尖らかせない!そんな顔してもダメなもんは、ダメ!」
「え~、俺結構頑張ったんだけどなあ。あーあー、ご褒美欲しいなあ?」
ミアは此方を見つめてくるギルの表情を見ると、どんな女の子でもこの表情にイチコロなのだろうと呆れたように溜息を吐き出した。
「しょうがないわね、コーヒー淹れてあげるわよ」
小さく笑ったミアはギルと共に店の中へ戻った。
――――
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「ルーク警部。今回の事件の書類になります」
「ああ、ありがとう。そこに置いといてくれ」
「はい」
ルークは誘拐事件後の書類と見つめ合っていた。
連れ去られた子供、操られたアパタイトバート、闇の魔術師そして、大量のスノードロップ。
全てが死の使いの仕業だとしても、現場に切り落とされた魔術師の手の甲からは死の使いの印は出て来なかった。死の使いのメンバーは皆、手の甲に印がある。
髑髏に巻き付いたスノードロップの印が。
ルークは今回の事件に不老不死の魔法薬が関わっている以上、思った以上に危ない事になっているのかもしれないと頭を抱えた。
闇の魔法使いや闇の魔術師達の活動は特に最近耳にし、実際通報件数や報告数が上がっている。何かを企んでいる事は確かだ。その何かが明確に分かっていないから何を阻止すれば良いのか分からなくなる。
「……また、消されてんな」
報告書の何ヶ所か消され、改ざんされているのを見るとルークは警察内部に居るのでないかと考える。何故、改ざんする必要があるのだろうか。あるとしたら1つ、死の使いのメンバーが紛れ込んでいるとしか考えられなかった。
「……めんどくせえ事になりそうだな」
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