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どうでもいい裏設定 スリーズについて
しおりを挟むスリーズは日本で言うところのサクランボです。
スリーズの木は大陸の西側ではポピュラーな果樹ですが、アヴィニス王国は比較的暖かいので王都以北での栽培が盛んです。
2月頃の王都近郊の果樹園は白い花で満開になります。1週間ほどで散ってしまうスリーズの花は春の訪れを知らせる木として認識されていて、開花を目安に春小麦の種まきが始まります。
大体生誕祭の頃には赤く熟して食べごろになり、一つの枝から何十粒も実がなります。日本のように摘果などしないのでごっそりたわわに実っています。
王都の八百屋にも籠に山積みになって並び、時間を置くと実は黒ずんできますが味が熟してより美味しくなります。味は日本のサクランボとプラムを混ぜた様な味。酸味と甘みが丁度いいバランスです。そして日本のものより少し硬めなので食べ応えがあります。
クラフティは大体どこの家でも季節が来ると作っています。
カスタードプディングのようなもので家庭によって生地はゆるめだったり硬かったり種入りだったり種を取ったり。
ルーメン家のクラフティは粉を増やしてちょっと硬めに焼き上げています。両方を口に入れた時に果実がじゅわっと生地に染み込むと何とも言えない美味しさ。黄色の生地に赤い実が目にも楽しく、口に入れた時に違和感が無いようにスリーズの種は丁寧に取り除かれます。
教会時代のセレスの食卓にはクラフティは年に一度しか出てきませんでした。だいたいが生の果実のままで供されます。生家で食べた記憶が蘇るのは大体年少組くらいまで。あとは段々記憶が薄れて、教会のクラフティが思い出の味となってゆくのです。
次回作はいよいよ社交シーズンの始まりです。
ルーメン本家からフォルティスの父親と母親が王都にやってきます。
BL…とは…? R18…と…は…?って仕上がりです。
いつも外野が出張ってくると更新の度に不安に駆られます。
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