佐々木と吉田 崩壊するのに、どうやって戦争すんだよ編

言葉は固定観念

見たいものを見る

「あのさぁ」
　佐々木が言う。
「そういうのさぁ、そういう固定観念聞いて、楽しいのかなぁって俺は思うのね」
「それは先輩・・・・」
　吉田が応える。
「人間は見たいものを見る生物ですから」
「そうなんだけどさぁ・・・・・」

「だってホントの話じゃないっていうか」
「はい・・・・はい」
「いや、ホントの話じゃないっていうより、話の整合性が合わないってことだよね」
「はいはいはいはい」

「中国が破綻するのに、どうやって攻めるのってことだし」
「はい」
「いや、ロシア破綻してないよねって・・・・・」
　ハハハハハハッと吉田が笑う。

「整合性が合わないで思い出したんだけどさぁ」
「はい」
「トランプさん、ウクライナ支援しないって言ってるよね」
　ハハハハハハッ、そうですね、と吉田が頷く。
「俗に言う右翼って呼ばれる人はさぁ、それでいいのかねぇ」
「どうでしょう」

「もし安倍さんがご存命で、それこそ高市さんが総理にでもなって」
「はい」
「トランプさんが大統領になってさぁ、止めるって言ったら、止めんのかなぁ」
「まぁ、まぁやめんじゃないんですか」


「そう言う話をしてるのに、なんだお前は、わしを攻撃するとは、わしの言ってる事を否定するとは、さては中国の手先だな、ロシアの味方だなって言われる訳じゃん」
「そうですね・・・・そうですね」
　吉田が頷く。
「なんだそれ」
　ハハハハハッと吉田が笑う。